by pshab(画像:Creative Commons)
フェイスブックの友達数、脳の一部の大きさと相関関係か
(2011/10/19、ロイター)
交流サイト(SNS)「フェイスブック」上で登録した友達の数と、脳の特定部位の大きさに相関関係があるとの研究結果が、19日発行の学術専門誌「英国王立協会紀要B」で発表された。
ただ、フェイスブックの友達数を増やすことで脳の一部が大きくなるのか、単に生まれつき友達を増やそうとする性格の持ち主にそうした相関関係があるのか、現時点では分からないという。
<中略>
その結果、扁桃体などの4つの部位にある灰白質の量とフェイスブックの友達数に強い相関関係が確認された。この4つの部位は、記憶や情緒反応、社会的交流にかかわるとされている。
脳の扁桃体などの4つの部位にある灰白質の量とFacebookの友達数に強い相関関係があることがわかったそうです。
今回の記事では、Facebookの友達数を増やすことで脳の一部が大きくなるのか、それとも友達を増やそうとする性格の人にそうした相関関係があるのかわからないということですが、人類学者たちによると、もしデジタル機器がなかったら、人間関係を維持できる相手の数は大体150人が限界なのだそうです。(=ダンバー数)
【参考記事】
- Facebookの友人は上限150人ぐらいがお勧め【湯川】 (TECH WAVE)
ダンバー数とは、文化人類学者のロビン・ダンバー教授が霊長類の頭脳の大きさと集団生活の大きさに相関関係があることを見つけ、現代人の脳の大きさでは意味のある関係を築ける友人の数は150人くらいが限度だと提唱しているその数字のことだ。(はてなキーワード ダンバー数)
つまり、ダンバー数の考えを基にすれば、意味のある関係を築ける友人の数には限りがあるわけですから、むやみやたらにFacebookの友達数を増やすことには意味が無いようです。
【関連記事】
脳の扁桃体の大きさは、その人の社会的ネットワークの大きさや複雑さを示唆している可能性がある。
過去の研究から、扁桃体の体積は、社会的ネットワークや社会行動に関連していると考えられている。
ヒト以外の霊長類では、大きな社会集団を形成する種ほど、扁桃体のサイズが大きいことが明らかになったためだ。
Kevin Bickart氏らの研究チームは、そこから当然推測されることとして、ヒトの扁桃体の体積と社会的ネットワークの大きさがどの程度関連しているかを調べる研究を行なった。
研究結果は、『Nature Neuroscience』誌オンライン版に2010年12月26日付で発表された。
脳の扁桃体の大きさが社会的ネットワークに関連していることが考えられるそうです。
今回の研究は、ヒトにおける扁桃体の体積と社会的ネットワークとの相関関係を初めて証明した論文の1つだ。
因果関係が明らかになったらさらに興味深い――味方や敵を増やすにつれて、その人の扁桃体は大きくなっていくのだろうか。
それとも、大きな扁桃体を持って生まれた人は、それゆえに大きな社会的ネットワークを構築するのだろうか。