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子どもの腎臓病の早期発見に役立つ検尿(採尿)でのミスで陽性になるケースがある!?|採尿時の注意するポイント

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【目次】




■子どもの腎臓病の早期発見に役立つ検尿によるミスで陽性になるケースがある!?

Manneken Pis

by Arild Finne Nybø(画像:Creative Commons)

腎臓病「偽陽性」 中高生で後絶たず

(2016/4/23、神戸新聞NEXT)

子どもの腎臓病を早期発見するため、国が小中高校に義務づけている「学校検尿」。早期の治療を可能にし、腎不全になる子どもを激減させた。一方で、採尿の知識不足などにより、異常がないのに陽性になるケースが後を絶たず、再検査の費用と手間が自治体財政や児童生徒の負担となっている。

学校での検尿は腎臓病の早期発見に役立っているシステムですが、採尿に対する知識不足やミスによって、異常がないのに陽性になってしまうケースがあることで、再検査を行なうことが自治体の財政や生徒の負担になっているそうです。

■子どもの腎臓病

子どもの腎臓病には、腎臓の糸球体(しきゅうたい)にタンパク質が沈着し機能低下する「IgA腎症」、血中のタンパク質が減り全身がむくむ「ネフローゼ症候群」、腎臓に球状の袋が多発し機能を妨げる「多発性嚢胞(のうほう)腎」などがある。

「IgA腎症」「ネフローゼ症候群」「多発性嚢胞腎」には治療法が開発されており、学校検尿によって早期発見されることで、腎不全を起こし、人工透析が必要になることは激減しているそうです。




■採尿時の注意するポイント

□前日夕からビタミンC入りの薬やスポーツ飲料を飲まない→潜血反応の偽陰性を防ぐ

□前日、寝る前に必ず排尿する→運動後は健康な人も尿にタンパク質が混じるため

□朝起きてすぐの尿を採取する。ただし出始めの尿は捨て、中間尿を取る→生理の血や精液の混入を防ぐ

いずれも採尿に対する正確な知識を知ることや採尿の仕方をチェックするだけで未然に防げることですので、きちんと行ないましょう。

■まとめ

学校検尿による早期発見と腎臓病の治療法の確立によって、腎不全になる子どもが激減している一方、採尿に対する知識不足やミスによって、異常がないのに陽性になってしまうケースがあることで、再検査を行なうことが自治体の財政や生徒の負担になっているそうです。

採尿に対する正確な知識を知ることや採尿の仕方をチェックしましょう。

ただ一方で、学校検尿では、小学生で0.5%、中学生で1%の児童生徒に何らかの異常が見つかり、精密検査の結果、半数近くに病気が見つかるのですが、検尿で異常を指摘された小学生の約3割、中学生の約4割が精密検査を受けないそうです。

腎臓の機能を維持することが大事なので、ちゃんと異常が見つかった際にはしっかりと治療を受けましょう!

→ 腎臓の病気|腎臓病の症状・種類・原因・食事 について詳しくはこちら







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腎動脈の動脈硬化や狭窄のサインは「音」!?チェック方法・治療法

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【目次】

2.音で分かる→腎動脈の動脈硬化

Stethoscope Injury Claim

by SanDiego PersonalInjuryAttorney(画像:Creative Commons)

腎臓にエコー検査をすると、音を聞くことで、腎動脈の動脈硬化の恐れがあることがわかるそうです。

160万人が腎動脈に動脈硬化があるそうです。

→ 動脈硬化とは|動脈硬化の症状・原因・改善方法 について詳しくはこちら

腎動脈が細くなっていることで、奇妙な音が出ているそうです。

腎動脈は腎臓に血液を送る血管なのですが、腎動脈に動脈硬化が起きたり、狭窄が起きると、腎臓に流れる血液量が低下します。

腎臓は血液を届けてもらうために、「レニン」という物質を出して、血圧を上げるように働きかけることで、血圧が上がります。(=高血圧

しかし、腎動脈に動脈硬化ができていると、腎臓には血液が届かず、さらにレニンを出して、血圧を上げてしまいます。

■チェック方法

1.降圧剤を飲んでいるのに血圧が下がらない

降圧剤を飲んでいるのに血圧がなかなか下がらない人は、腎動脈に動脈硬化がある可能性があります。

かかりつけ医に相談のうえ、高血圧の専門医への受診をおすすめします。




■治療法

Open Stent

by Lenore Edman(画像:Creative Commons)

1.薬物療法

レニンで増える血圧上昇ホルモンの働きを弱める降圧剤

2.ステント留置術

脚の付け根からカテーテル(直径1〜2mmの管)を挿入し、腎動脈まで伸ばし、プラーク(脂肪などでできたこぶのようなもの)を傷つけないように、カテーテルをプラークの先のほうまで伸ばす。

そこで、フィルターを開き、万が一プラークが剥がれたときのためのリスクヘッジ(リスク回避)を行う。

その後、ステント(金属でできた網目の筒状のもので血管内から広げる医療機器)を挿入し、プラークの部分で、ステントを開き、血管を押し広げる。

→ 動脈硬化改善・予防に良い食事・食べ物・食品 について詳しくはこちら







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腎臓機能に異常を感じた「紅麹」の患者の症状とは?腎機能低下のサインとは?

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紅麹の患者診た医師「検査受けて」 腎機能に異常、尿に泡立ちも(2024/3/29、朝日新聞)によれば、小林製薬製の紅麴原料を含むサプリ摂取後に腎機能に異常が生じた患者には、尿の泡立ちなどに異常を感じ、腎臓の働きを示すクレアチニンの値が基準値を超えており、尿たんぱくや尿潜血も陽性という結果が出ているそうです。

小林製薬 紅麹問題「プベルル酸」健康被害の製品ロットで確認(2024/3/29、NHK)によれば、健康被害があった製品のロットで青カビから発生することがある「プベルル酸」という物質が確認されたことを明らかにしました。

【追記(2024/9/18)】

【速報】小林製薬「紅麹」問題 原因物質は「プベルル酸」と特定 厚生労働省「複数の化合物で腎毒性を調査も確認されず」(2024年9月18日、MBS)によれば、小林製薬の紅麹問題の原因物質は「プベルル酸」と特定したと明らかにしました。

【追記(2024/7/6)】

紅こうじ、毒性プベルル酸作らず 小林製薬サプリ問題、汚染源焦点

(2024/7/5、共同通信)

共同通信が入手した報告書によると、小林製薬は実際のサプリ製造で使用する紅こうじ菌を用いて分析。容量の異なるボトルと三角フラスコの中で培養した。管理温度や加水量などを変えた18種類の条件で実施したところ、プベルル酸は生成されなかった。

小林製薬は、菌本体に腎毒性を持つプベルル酸を作る能力がないという報告書を作成しており、原因は紅麹にあるのではなく、何らかの原因でプベルル酸を作る青カビの混入したのではないかというのが現時点の結論のようです。

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【追記(2024/6/28】

改めて腎機能低下のサインについて調べてみました。

腎臓の病気のサインには、いつもとは違う尿の変化に現れることがあります。

  • 「おしっこに血が混じっている」
  • 「尿の色がいつもと違う」
  • 「尿が濁っていると感じる」
  • 「真っ赤な色の尿やコーラ色の尿が出たことがある」
  • 「健康診断の時に、血尿と蛋白尿が出ているといわれたことがある」

●尿の泡立ちが腎臓機能低下のサイン

尿が泡立つ理由は、腎臓のフィルター機能がうまく機能していないと泡立つ性質を持つたんぱく質が出ている可能性があるのですが、つまり、尿に蛋白(たんぱく)が混ざっているおそれがある(いわゆる蛋白尿)ということは、腎臓の糸球体のフィルター機能がうまく機能していないというサインになるわけですね。

ただ糸球体でろ過をしている穴が糖や脂肪によって大きくなりすぎると、今度は血小板が集まってきて血管自体を塞いで通行止めにすることがあり、こうなると、たんぱく質は漏れでなくなることがあります。

つまり、糸球体の働きが失われているのに尿検査では見つけることができないこともあるのです。

尿が泡立つ|なぜ腎機能が低下するとおしっこの泡立ちがなかなか消えなくなるのか?|腎臓病の症状

●腎臓のろ過機能を示す検査「クレアチニン検査」

クレアチニンとは、筋肉中のたんぱく質が代謝された時に発生する老廃物で、腎臓機能が正常な時は、ろ過によって、ほぼすべて体外に捨てられています。

ところが、糸球体の通行止めが増えれば増えるほど、体内に残る量が増えます。

つまり、排出されたたんぱく質の量ではなく、腎臓の壊れ具合で体内に残ってしまうクレアチニンを調べることで機能低下の程度を知ることができるんです。

→ 腎臓の数値|クレアチニン・eGFR について詳しくはこちら

腎臓が突然ダメになる!急増!沈黙の新現代病|タンパク尿検査の落とし穴|クレアチニン検査|人工透析にならないようにするためのチャート表|#ためしてガッテン(#NHK)

■まとめ

急性腎障害の早い段階で、酸化ストレスの抵抗性を高める薬を飲むことにより、慢性腎臓病の進行を抑制できる|東北大学によれば、急性心不全や手術(血管手術・腎移植)、細菌感染・敗血症、大出血により腎臓へ流れる血流が不安定になると、酸化ストレスが生まれ、急性腎障害(AKI:acute kidney injury)を起こします。

急性腎障害は、高血圧糖尿病などの慢性疾患を伴う場合に、徐々に進行し、慢性腎臓病になります。

→ 慢性腎臓病(CKD)の症状・原因 について詳しくはこちら

心筋梗塞脳卒中高血圧COPDなどの病気を悪化させる背景に、慢性腎臓病があるということです

腎臓は『肝腎連関』『心腎連関』『脳腎連関』『肺腎連関』など臓器同士が連携するネットワークの要|#NHKスペシャル で紹介した京都大学大学院医学研究科の柳田素子教授によれば、腎臓は、腎臓が悪くなると、他の臓器も悪くなり、他の臓器が病気になると、腎臓も悪くなるというように『心腎連関』『脳腎連関』『肺腎連関』『肝腎連関』など臓器同士が連携するネットワークの要となっているそうです。

それだけ腎臓という臓器は重要な臓器なんですね。

むくみ・体がだるい・疲れやすい・多尿(おしっこの量が増えた)・頻尿(おしっこの回数が増える)・尿が泡立つ(または泡立ちがなかなか消えない)・血尿といった症状がある場合には、腎機能の低下が疑われるので、一度病院で尿検査と血液検査を行ないチェックしてみましょう。

→ 腎臓の病気|腎臓病の症状・種類・原因・食事・検査 について詳しくはこちら







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プロテインの摂取は腎臓に悪い!?プロテインについて改めて調べてみた!




フィットネスクラブで怖い腎臓病が増加中…健康と美容のために摂取するとかえって”死を早める粉”の正体(2024/6/8、プレジデントオンライン)では、簡単にまとめると、プロテインの摂取が腎臓に悪いということでしたので、プロテインについて改めて調べてみることにしました。

間違いだらけの“プロテイン”摂取!?(2023/10/11、NHK)で解説されている鈴木志保子さん(神奈川県立保健福祉大学大学院 研究科長)の意見をまとめてみます。

1)たんぱく質が重要だという情報が広まったことにより、必要のない人が、必要以上に摂っていることにより、プロテインの摂り過ぎ(過剰摂取)が問題になっている

2)たんぱく質がないと人は生きていけないが、私たちの体に必要な栄養素には適正な摂取量があり、少なくても多くても困るという特性を持っている。(多すぎると過剰摂取、少なすぎると低栄養)

3)たんぱく質の処理は肝臓でしかできない

4)たんぱく質(プロテイン)を摂るからマッチョになるのではなく、いいトレーニングを前提に、足りない栄養素がある際に補充するという考え方

5)たんぱく質を含む食事をきちんと食べれば運動後にプロテインは必要ない(昔は言われていたが今はエビデンス上なくなっている)

例:体重1kgあたり1gのたんぱく質が必要で、体重60㎏の人の場合一日60gのたんぱく質が必要となり、3食で割ると1食20gとなる。

朝ごはんの場合、食パン6枚切り1枚(たんぱく質6.2g)、卵1個(たんぱく質7.3g)、牛乳1杯(たんぱく質6.6g)→合計20.1g

この知識をベースに先ほどの記事に戻ってみます。

おそらく反感を買いやすいのは「プロテインによい効果は一切ありません」「プロテイン由来のタンパク質が筋トレの効果向上に寄与することはない」というところではないでしょうか?

適切な言葉に置き換えると、3食の食事できちんとたんぱく質を摂取しているので、プロテインを必要のない人までもが過剰摂取をしていることにより、逆に肝臓や腎臓に負担をかける結果になっているから、肝臓・腎臓の数値を検査し、改めて食事を見直しましょうということですね。

たんぱく質を摂ることは重要なんだけれども、3食の食事の中にたんぱく質を含む食べ物が入っていれば、決してプロテインを摂る必要がないのに、たんぱく質を摂らないとよくないよーということを過剰に宣伝してしまって、誤ってプロテインを摂ってしまうことには注意が必要ということなんだと思います。

ただもう一つの見方として、フレイル・サルコペニアの人にとってのたんぱく質摂取の重要性の話があります。

高齢者は健康な状態から急に要介護状態になるわけではなく、食欲の低下や活動量の低下(社会交流の減少)、筋力低下、認知機能低下、多くの病気をかかえるといった加齢に伴う変化があり、低栄養、転倒、サルコペニア、尿失禁、軽度認知障害(MCI)といった危険な加齢の兆候(老年症候群)が現れ、要介護状態になると考えられます。

しかし、フレイルの段階で、適切な介入・支援を行なうことができれば、要介護状態に至らず、生活機能の維持・向上が期待できると考えられます。

ここで1つ考えなければならないことがあります。

それは、中高年における生活習慣病対策・メタボ対策とフレイル対策ではぶつかってしまうところがある点です。

例えば、これまでにも要介護者の中にはたんぱく質が不足する「低栄養」の人が多いということを紹介してきました。

適切な食物摂取ができず、栄養状態が悪化していることを「低栄養」と呼びます。

低栄養になると、免疫が低下したり、筋肉が減少したり、骨が弱くなったりすることで、感染症に掛かりやすくなったり、骨折するおそれが高くなるようです。

たんぱく質摂取と骨格筋|たんぱく質の関与|フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省によれば、高齢者はたんぱく質の摂取量が少ないと、フレイルティの出現リスクが増加するそうです。

なぜ高齢者になるとタンパク質が不足しがちなのでしょうか?

それは、肉料理が苦手だったり、以前は、家族のために栄養を考えて、肉や卵などを使って料理をしていた人が、一人暮らしになってから、自分が好きなものだけを食べることで食が偏るようになって、肉や卵を使った料理を食べなくなってしまったり、食事の量自体が減ってしまったり、中高年の頃からのメタボ対策のための粗食を継続してしまったりすることで、たんぱく質が不足してしまうということがあるからです。

つまりは、中高年(メタボ対策)から高齢者(フレイル対応)への食習慣の移行ができていないことが低栄養の原因の一つになってしまっているのです。

【ガッテン】大豆たんぱく質で筋力アップ(二川健)&心疾患予防(家森幸雄)!必要摂取量!によれば、筋委縮(サルコペニア)が進む寝たきりの方たちに「大豆たんぱく質8g」を30日間摂取してもらう実験を行ったところ、約7割の方に筋力改善(筋力が約40%アップ)の傾向が見られたそうです。

年代や性別で食事のやり方を変えていく必要があるという視点が大事であり、「たんぱく質は大事な栄養素」といっても、誰に言うかによって全然意味合いが違ってきます。

読者側(メッセージの受け取り手)も自身の健康状態を把握した上でこうした健康に関する記事を正しく読む姿勢が必要なのではないでしょうか?







「健康日本21」で定める新たな健康長寿のための数値目標とは?




厚生労働省が2024年度から始める次期の国民健康づくり計画「健康日本21」で定める数値目標が興味深いですね。

1)1日の野菜摂取量(2032年度)

現状281g→目標350g

「所得と生活習慣等に関する状況」のグラフから見えてくるもの|厚生労働省調査によれば、男女問わず、年収が高い人ほど野菜摂取量が多い、もしくは、野菜摂取量が多い人ほど年収が高いといえます。

低収入ほど野菜不足-厚労省栄養調査で紹介した厚生労働省が発表した2011年の国民健康・栄養調査によれば、低収入ほど野菜の摂取量が不足しているという結果が出たそうです。

また、低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しないという記事によれば、低所得者ほど野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活習慣に問題がある傾向があることがわかったそうです。

#健康格差 とは|所得や学歴など社会経済的な地位が低いと不健康が多くなる!?#健康格差 は収入・学歴などが要因?|WHO、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるでも取り上げましたが、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるということがWHOでも一つの問題として注目されているようです。

日本人全体の野菜の摂取量を増やすには低所得者対策をすることが大事なのではないでしょうか?

野菜(ビタミン・食物繊維・葉酸・ポリフェノールなど)を摂る|おすすめの健康的ライフスタイル10箇条
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2)果物摂取量

現状99g→目標200g

野菜や果物を多く摂取する人は死亡リスクが低下する|人間総合科学大で紹介した人間総合科学大のの奥田奈賀子准教授の研究グループによれば、野菜や果物を多く摂る人は、脳卒中や心臓病などの循環器疾患で死亡するリスクが低下するそうです。

野菜と果物を1日に計280グラム程度摂取した群と計490グラム程度摂取した群を比較すると、野菜や果物を多く摂った群は少ないグループより死亡リスクが28%低かったことがわかりました。

3)食塩摂取量

現状10.1g→目標7g未満

●高血圧

血液中の水分量をコントロールしているのが塩分です。

血液中の塩分が適量であれば、血液中の水分量も正常で、血流も正常になります。

しかし、塩分には水分を引き寄せる働きがあり、血液中の塩分が多くなると、それだけ引き寄せられる水分量も多くなるため、血液の水分量も増加してしまい、血管の壁にかかる圧力が高くなってしまう、つまり、高血圧になると考えられます。

塩分の摂り過ぎ

→血液中の塩分濃度が高まる

→体が血液中の塩分濃度を薄めようと働くため(浸透圧を一定に保つ)、血液中に水分が取り込まれる

→血管の中の血液の量が増えることによって、血管に圧力がかかり、また、心臓への負担も大きくなる

血圧が上がる

→高血圧

→ 高血圧とは|高血圧の症状・食事・予防・原因・対策 について詳しくはこちら

●腎臓

【#世界一受けたい授業】腎臓にいい食べ物・腎臓に悪い食生活とは・CKD(慢性腎臓病)(横尾隆)

塩分の多い食事を続けると腎臓に負担がかかります。

「慢性腎臓病」が悪化すると、老廃物が血管の内皮細胞を傷つけることによって、脳卒中、心筋梗塞など血管の病気になるリスクが高くなります。

腎臓は『肝腎連関』『心腎連関』『脳腎連関』『肺腎連関』など臓器同士が連携するネットワークの要|#NHKスペシャルで紹介した京都大学大学院医学研究科の柳田素子教授によれば、腎臓は『心腎連関』『脳腎連関』『肺腎連関』『肝腎連関』など臓器同士が連携するネットワークの要となっているそうです。

腎臓が悪くなると他の臓器も悪くなるので、いかに腎臓を健康に保つかはとても大切なのです。

腎臓に良い食事としては、塩分を減らす工夫、つまり減塩を行なうこと。

厚生労働省によれば、一日の塩分の目安は、男性8g、女性7gで、日本人の平均は12.3gなのだそうです。

カリウム・カルシウム・マグネシウム・食物繊維には、増えすぎた塩分を効率よく体外へ排出させる効果があります。

カリウムは、血液での濾過装置である腎臓に作用すると考えられており、余分な塩分をより多く体外へ排出すると考えられています。

4)喫煙率

現状16.7%→目標12%

5)睡眠6-9時間

現状54.5%→目標60%

「ヤクルト1000」の人気から考える現代人の健康の悩みとは?では、ヤクルト100の人気から、それだけ現代人の生活がストレスでいっぱいで、眠れない・起きれない人が多いということであり、自律神経が乱れている人が多いのではと考えられます。

→ 夜眠れないという悩みを抱えているあなたに。不眠の原因とは?不眠対策!良質な睡眠をとる方法

日本の働く女性は世界で一番寝ていない!?|睡眠時間が短い理由とは?によれば、日本の働く女性は世界一睡眠時間が短いそうです。

また、なぜ日本の赤ちゃんは世界一睡眠時間が短いのか?によれば、日本の赤ちゃんは世界一睡眠時間が少ないそうです。

母親が忙しくて子どもの生活リズムが遅くなりがちになっていることも睡眠不足の子どもが増えている理由なのかもしれません。

日本人の7割が睡眠不足? 親子で知りたい、睡眠のリズムを整えるコツ(2021/9/1、朝日新聞)によれば、経済協力開発機構(OECD)の調査による各国の平均睡眠時間を見ると、日本人の睡眠時間(7時間22分)は33カ国の中でも最低となっています。

つまり、日本人全体が睡眠不足なんです!

睡眠と生活習慣病には関係があり、糖尿病高血圧睡眠時無呼吸症候群脂肪肝肝臓がん、認知症になりやすいといった研究がされています。

最近注目されているのは「睡眠負債」という考え方。

「#睡眠負債(SLEEP DEBT)」|わずかな睡眠不足の影響が脳のパフォーマンスの低下・病気のリスクを高める|#NHKスペシャルで紹介された「睡眠負債(Sleep Debt)」とは、わずかな睡眠不足の影響が、まるで借金のように積み重なることで、知らず知らずのうちに脳のパフォーマンスを低下させたり、病気のリスクを高める恐れがあるという考え方です。

睡眠を改善することは一日一日のパフォーマンスだけでなく、健康を守ることにもつながるんですね。

6)足腰に痛みのある高齢者(人口1000人当たり)

現状232人→目標210人

ロコモティブシンドローム(骨や関節などの運動器の障害のため、要介護状態になる危険性が高いことを示す概念)を防ぐことは要介護になる高齢者を減らすことにつながります。

ロコモティブシンドロームの要因となる病気は、骨粗鬆症・変形性関節症・脊柱管狭窄症の3つの病気。

こうした病気になることで、運動器の障害が生まれ、要介護状態になる危険性が高くなります。

●変形性膝関節症

関節痛は、高齢になると、ほとんどの方が持っているといわれています。

その関節痛の多くが、関節軟骨の磨耗が原因の、「変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)」です。

通常、軟骨は、柔軟性と弾力性、なめらかさを持っており、関節のスムーズな動きを支えています。

しかし、老化や過激な運動などで、軟骨の消耗が進むと、骨同士が直接こすれあい、強い痛みを感じます。

つまり、変形性膝関節症とは、膝関節のクッションである軟骨のすり減りなどが原因となって、関節が変形したり、膝関節に炎症が起きたりすることで痛みが生じる病気です。

変形性膝関節症(関節痛や膝痛)に当てはまる方は、正座のしにくい方や階段の上り下りがつらい方、立ち仕事の多い方に多いです。

→ 膝が痛い|関節痛・変形性膝関節症 について詳しくはこちら

●脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症とは、神経の通り道である脊柱管(せきちゅうかん)が狭くなり、神経の通りが悪くなることで、背骨の内部の神経が圧迫されて足腰のしびれや痛みが出る病気です。

●骨粗しょう症

骨粗しょう症の原因は、カルシウム不足です。

血中のカルシウム濃度は一定ですので、カルシウムが不足し始めると、骨のカルシウムから補填をするようになります。

つまり、血中のカルシウムが不足すればするほど、骨のカルシウムも減っていくことで、骨がもろくなり、骨粗しょう症につながっていきます。

また、日光にあたることもなく運動もあまりしない生活を続けていると、骨の形成に大切なビタミンDが活性化されず骨粗鬆症になってしまいます。

骨粗しょう症を未然に防ぐためにも、若いうちから骨密度を高めるために、骨を健康に保つ6つの栄養を摂るようにしましょう。

  1. カルシウム
  2. タンパク質
  3. ビタミンD
  4. ビタミンK
  5. マグネシウム
  6. 亜鉛

→ 骨粗鬆症 について詳しくはこちら

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7)地域とのつながりが強いと思う人

現状40.1%→目標45%

フレイルにより認知症を発症するリスクが高い!身体活動と認知機能は互いに影響を及ぼし合っている!によれば、フレイルにより認知機能も低下しやすくなり、認知症を発症するリスクが高いことが報告されているそうです。

また、認知機能が低下すると筋力や身体活動量、ADL(日常生活動作)が低下し、フレイル状態を招きやすくなり、うつや不安など精神面にも悪影響を及ぼすために、人との交流が少なくなりひきこもってしまうなど社会的なつながりも薄くなってしまい、身体活動と認知機能は互いに影響を及ぼし合っているそうです。