> 健康・美容チェック > 「手のしびれ」は病気のサイン?手がしびれる原因とは? > 手足のしびれが病気の前兆!?しびれの特徴から病気をチェックする方法
2013年2月25日放送の主治医が見つかる診療所のテーマは「“しびれ”のSOSサインを見逃すな!」です。
解説 野地雅人医師(神奈川県立足柄上病院)
【目次】
■しびれと脳梗塞
by norio takahashi(画像:Creative Commons)
番組で紹介されたケースでは、1)左手:親指・人差し指・中指がしびれる、2)左手と唇の左半分がしびれる、という症状の特徴から脳梗塞が見つかったそうです。
脳梗塞とは、脳の動脈が詰まることで発症する病気です。
→ 脳梗塞の症状・原因・予防 について詳しくはこちら
しびれの現れ方で脳のどこに発症したかが推測できるそうです。
右半身のしびれ → 左脳
左半身のしびれ → 右脳
視床(手足などからの情報を交通整理し、大脳に情報を伝える中継地点)に起きた脳梗塞 → 手と口が同時にしびれる為、手口症候群とも呼ばれる。
■しびれの原因が脳にあるのかどうか見分ける方法
●左右どちらか片方だけがしびれる
●これまで感じた事がない、しびれが長く続く
●チェック方法1
- 両腕を前に伸ばし、肩の高さまで上げます。
- 手の平を上に向けた状態で目をつぶってください。
- 10秒間、水平を保てれば大丈夫なのだそうです。
※手が自然と回ってしまったり、手が自然と落ちてしまうと、脳の病気の可能性があるそうです。
●チェック方法2
- つま先とかかとをつけながら一直線に歩く
- 大きくふらつかずに歩ければOK
※脳に問題がある場合は、平衡感覚が狂い、バランスを崩してしまい、身体がふらついて、まっすぐに歩くことができないそうです。
■しびれと手根管症候群
番組で紹介されたケースでは、1)右手:親指・人差し指・中指・薬指がしびれる、という症状の特徴から手根管症候群が見つかったそうです。
手根管症候群は、手首の手のひら側にある骨と靭帯に囲まれた手根管という神経の通り道が、何らかの原因で狭くなることで、その中にある神経が慢性的な圧迫を受けて、しびれや痛み、運動障害を起こす病気です。
●手根管症候群のしびれの特徴
- 親指から中指までの3本を中心に起こり、小指には起こらないそうです。
- 主に40代以上の女性や、手をよく使う人が発症しやすいそうです。
妊娠中や中高年の女性に多いため、女性ホルモンの変動が関係していると言われているそうです。
また、家事や育児などで手首を使うことが多いと、手根管症候群になりやすいそうです。
のだめカンタービレ作者・二ノ宮知子さんが「手根管症候群」を公表(2009/1/21)によれば、女性でかつ手を使う漫画家という職業ですので、手根管症候群になりやすいということなのではないでしょうか。
■自宅でできる手根管症候群テスト
- 胸の前で、手の甲同士を直角につけ、そのまま20秒間静止する。
- その時、腕の高さを肩と平行に保つことに注意する。
- 指にしびれを感じるかどうかチェックしましょう。
※手や指にしびれを感じたり、痛みが生じるため腕を上げていられないなどの場合、手根管症候群の可能性があるそうです。
■しびれと閉塞性動脈硬化症
番組で紹介されたケースでは、1)歩いていた時、突然左足にしびれが起きた、2)少し休むと治まった、3)その時足が冷たくなったという症状の特徴から閉塞性動脈硬化症が見つかったそうです。
しびれ方の特徴は、正座をした後のしびれに似ているそうです。
閉塞性動脈硬化症とは、高血糖によって、動脈硬化を起こし、足へ行く血管が細くなったり詰まったりする病気です。
動脈硬化とは、動脈にコレステロールや中性脂肪などがたまって、詰まったり、硬くなったりして弾力性や柔軟性を失った状態をいい、動脈硬化になると、スムーズに血液が流れなくなります。
閉塞性動脈硬化症になると、足への血流が減少し、足の冷えという症状が起こります。
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閉塞性動脈硬化症を発症しているときは、血管が詰まりやすい状態になっているため、脳梗塞や心筋梗塞になりやすいと考えられます。
そのため、閉塞性動脈硬化症が見つかった人は、心臓・首・頭の血管のチェックを行ないましょう。
●閉塞性動脈硬化症のリスク要因
●閉塞性動脈硬化症の治療|カテーテル治療
末梢動脈疾患(PAD)の症状・原因・治療法によれば、カテーテル治療は、カテーテルという細い管を挿入し、風船を膨らませたり、ステントを挿入して開いて狭くなったり詰まっている血管を押し広げる治療法です。
■自宅でできる閉塞性動脈硬化症テスト
●足の脈を診る
- 足の親指と人差し指の間に、手の人差し指を置き、そこから約5センチ足首の方へずらします。
- 脈を見つけたら、そこで脈を測ります。
- 左右の脈の感じ方に差がないかをチェックしましょう。
※左右の脈に違いがある場合や、片方の脈を感じない場合には、閉塞性動脈硬化症の可能性があります。
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