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DXに銀の弾はない!




コロナ以前以後で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」がメガトレンドであることは変わらない!アフターデジタル化した社会に向かうために企業が行っていることとは?
コロナ以前以後で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」がメガトレンドであることは変わらない!アフターデジタル化した社会に向かうために企業が行っていることとは?

HJ barrazaのUnsplash

デジタル化を進めるにあたって、まずはじめに頭に入れておくことは、魔法のような特効薬は存在しないということ。

誰か優れた技術者がいれば、ソフトウェアがあれば、一発で解決なんてことはなく、中長期的に一から積み上げていくことが必要。

例えば、データにはつながるための条件があります。

それは、コンピューターには「背景や状況を察してデータを読む」ことなどできないですし、単位、フォーマットを揃えなければ誤った情報になりますし、言葉にはいろんな意味・語彙がありますがそれをコンピュータには理解できないからです。

人が見た時には「同じもの」と認識できても、コンピュータが見た時には「違うもの」と認識してしまうことがあります。

それは「データ」の持つ意味をコンピュータに教えてあげられていないからです。

大事なことは「コンピュータが見える世界と人が見える世界は違う」ことを知り、コンピュータと人が同じ世界を見えるように一から作り上げていくこと、それがデジタル化の本当の意味です。

このことは「人間でも同じようなことが起こるよ!」というわかりやすい事例があります。

クラウドサービスとは?|NEC

インターネットなどのネットワークに接続されたコンピューター(サーバー)が提供するサービスを、利用者はネットワーク経由で手元のパソコンやスマートフォンで使います。

クラウドサービスは、このような、「どこにあるのか?」「どんな場所で作られているのか?」「どこの人が作業をしているのか?」が分からないけれども利用できるサービスのひとつです。

結局はクラウドはどこかにあるサーバーを使っているわけですが、そのクラウドの持つ意味を知らないために、誤用をしてしまったわけですね。

このように「データ」の持つ意味を間違えると、データの活用はできないわけです。

今まで使っていたシステムに何かポンっとソフトウェアをつないだだけでDXが実現できるなんてことはなく、コンピュータが理解できるようにデータを識別できるようにし、単位を整え、語彙(意味)を教えるという地味な作業が必要になるわけですね。

そんな話を聞くと、「面倒だからやめちゃおう!」という企業も出てくるかもしれません。

もしデータ活用できずにDXが実現できなかったどうなるのでしょう?

既存システムのブラックボックス状態を解消しつつ、データ活用ができない場合、1)DXが実現できず、デジタル競争では勝負ができず、2)システムの維持管理費が高額化し、3)システムトラブルやデータ滅失等のリスクが高まると考えられています。

このことを「2025年の崖」と呼ばれているそうです。

ただ、個人や中小企業にとっていきなり「DXだー!」といっても何から始めたらいいのかわからないのが現状です。

また、現場ではその重要性を理解していても、経営者は興味がないということもあるでしょう。

そこで、DXについて考えるよりもまず「使う道具」を変えることから始めてみてはどうでしょうか?

東京都副知事の宮坂学さんがツイートで「意識を変えるより使う道具を変えるほうが変化のインパクトが大きい」と言っていました。

環境から変えてしまうと、自ずと意識が変わっていくのではないでしょうか?

まずはあなたの身の回りにある道具を新しくして見ませんか?

■隣接可能性




■企業価値の大半を無形資産が決定づけている

企業価値の大半を無形資産が決定づけているようになった現在ですが、無形資産投資の多くは費用として処理され、短期的に利益を押し下げるため、短期利益を重視して中長期的な企業価値向上につながる投資が抑制される恐れがあります。

ブランド価値も同様で、有形資産と同じように何もしなければ減価・減衰するとの考え方が示されているそうです。

つまり、財務諸表上に現れにくいものへの投資が大事になっていながら、会計上はそうしたものへの投資を抑制する力が働いているわけです。

だからこそ、研究開発やデジタル化、ブランド資産への投資に対する会計を変えていく必要があるのです。

会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ??500年の物語 (日本経済新聞出版)

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「会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語」的に見ると、会計のルールはその時々の世界の状況に合わせて変化しているのがわかります。

デジタル化を進めていくためにも会計を変えていくタイミングなのではないでしょうか?







【補足】DXとは?

【データの活用事例:地域経済分析システム(RESAS)】

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SOMPOホールディングスが目指すは「保険が必要ない世界」!?DXに積極的に取り組みのはなぜ?




SOMPOホールディングスが目指すは「保険が必要ない世界」!?DXに積極的に取り組みのはなぜ?
SOMPOホールディングスが目指すは「保険が必要ない世界」!?DXに積極的に取り組みのはなぜ?

Marvin Meyer|unsplash

SOMPOホールディングスがDXを積極的に行なっているニュースを見かけます。

なぜこれほど熱心に取り組んでいるのかと疑問に思ったのですが、SOMPOホールディングスの楢﨑 浩一グループCDO・常務執行役員のこのコメントがその答えになっています。

SOMPOが目指す「保険がいらない世界」、デジタル変革で実現へ

(2019/2/19、日経XTECH)

 「保険会社はデジタル変革のいちばんの被害者だ。であれば、自分達で率先して(現状を)破壊し、率先してデジタル戦略を推進していくことを目指した。既存の保険商品を販売するのではなく、安心・安全・健康な暮らしを支えるサービスを提供する」(楢﨑氏)

保険会社がDXの一番の被害者になるのだから、自らディスラプト(破壊)をして、積極的にデジタルシフトを行ない、従来の保険は事故や病気になってから必要になるものでしたが、これからは事故を起こさせない、病気にならないような、安心・安全・健康な暮らしを支えるサービスを提供する企業に変わろうとしていました。

分かりやすいのが自動車保険です。

最近注目されているのは、テレマティクス保険です。

テレマティクス保険とは、テレマティクスを利用して、走行距離や運転特性といった運転者ごとの運転情報を取得・分析し、その情報をもとにしたリスクに応じて保険料設定を行う自動車保険です。

テレマティクス保険は「より保険料を安くしてほしい」「保険料の計算をドライビング技能や運転距離などをもとに公平にしてほしい」というユーザーの思いをくみ取った保険といえます。

直近でもTesla(テスラ)は走行履歴データを活用したテスラ専用の自動車保険を提供しており、自動車会社自身が保険会社のライバルになりつつあるのです。

そしてさらに来る未来が自動運転です。

これから自動運転の時代になることが期待されていますが、もしそうなった場合、ほぼ事故ゼロの時代が訪れるわけですから、自動車保険が必要なくなってしまいます。

日本の損害保険市場は、自動車保険を収入に保険料収入が拡大しているのですが、もしかすると、自動車保険分野の保険料収入がゼロになってしまう未来も考えられるわけです。

今はものすごい収益性の高い事業であっても、自動運転の時代になった途端に崖っぷちに立たされてしまうのです。

健康に関する保険の分野にもIT企業が参入をはじめています。

保険とIOTを融合した健康増進サービスの開発に注目!|ウェアラブルデバイスをつけて毎日運動する人は生命保険・医療保険の保険料が安くなる!?によれば、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社はFitbitを導入し、健康と運動データとの関係を分析する取り組みを行い、今後の新しい保険商品の開発を検討しているそうです。

今後、ウェアラブルデバイスから得られるデータにより、運動をする機会が多い人が病気になるリスクが低いということがわかったとするならば、そのデータに基づいた新しい保険商品(例:ウェアラブルデバイスをつけて、毎日運動をしている人は保険料が安くなる)の開発が検討されていくでしょう。

従来の医療保険:年齢や性別などがデータのもとになり、健康的なライフスタイルをしているかどうかなどは指標に入っていないため不公平感がある

従来の健康増進保険:健康診断書など過去のデータを元にしたもので、健康的なライフスタイルをしている人にとって得をする保険に

ヘルススコア保険:平均歩数やBMIといった毎月の健康データを元にしたもので、健康増進活動をした分だけ保険料が毎月変動する保険に

ヘルススコア保険2.0:IoTデバイスの進化に合わせて、血糖値や血圧、心拍数などの健康データをモニタリングすることにより、保険料率が変動する保険に。さらに言えば、保険というよりも健康サポートサービス企業へのシフトチェンジの可能性も。

こちらも「より保険料を安くしてほしい」「保険料の計算を健康データなどをもとに公平にしてほしい」というユーザーの思いをくみ取った保険といえます。

従来の保険は事故や病気になってから必要になるものであり、また公平感のないものと感じるユーザーも多かったため、そこに新たな企業が参入してこようとしてきているわけです。

だからこそ、今の段階からDXに積極的に取り組んで、保険会社自身が安心・安全・健康な暮らしを支えるサービスを提供する企業への形を変え、自ら「保険のいらない世界」を作り上げようとしているわけです。

今回新型コロナでは事業をこのまま継続するかそれとも辞めてしまうかという決断に迫られている企業も多いことでしょう。

SOMPOホールディングスのように積極的にデジタルシフトに取り組む姿勢を参考にしていきたいですね。







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【進化するコマース】新しい小売りの形を模索する時代




【進化するコマース】新しい小売りの形を模索する時代
【進化するコマース】新しい小売りの形を模索する時代

Christiann Koepke|unsplash

新しい小売りの形を模索している時代になっていますね。

抽象的に考えると、新しい小売りのイメージはこんな感じ。

  • お客さんはオンライン/オフライン関係なく自由に購入ができる
  • いつでもどこでも(ネットでも実店舗でも)購入や返品ができる
  • クリエイター(信頼できる情報源)から購入する
  • フリクションレス(チェックアウトに到達するまでのステップ数を減らす)でシームレスなショッピング体験

まるでネットショッピングをしているようにリアル店舗で購入ができるようになり、さらには、オンラインとオフラインの境目なくショッピング体験をできるというのが新しい小売りの形。

最近よく目に耳にするのが「DX」ですが、DXを考えるうえでの前提条件となるのが、「それによってCX(顧客体験)が向上するか?」という視点。

企業都合(事情・時間)ではないお客様の顧客体験をいかによくするデジタル化であるかが大事なんですよね。

車のノッキングでは「異音がないか」をチェックすることがトラブルを未然に防ぐ方法であるように、お客様からの声にきちんと耳を傾けて、「リサーチ→仮説→プロトタイプ→リサーチ→フィードバック→」を繰り返していくことが、新しい小売りの形を作っていくのだと思います。







コロナ以前以後で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」がメガトレンドであることは変わらない!アフターデジタル化した社会に向かうために企業が行っていることとは?




コロナ以前以後で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」がメガトレンドであることは変わらない!アフターデジタル化した社会に向かうために企業が行っていることとは?
コロナ以前以後で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」がメガトレンドであることは変わらない!アフターデジタル化した社会に向かうために企業が行っていることとは?

HJ barrazaのUnsplash

新型コロナウイルス(COVID-19)によって世界は大きく変化しました。

「新しい生活様式(ニューノーマル)」の実践例とは?|新型コロナ専門家会議でも取り上げましたが、「新しい生活様式(ニューノーマル)」に取り組むことで、以前の暮らしを取り戻そうとみんな動き出しています。

これによって、ビジネスやテクノロジーのトレンドは変わったのでしょうか?

COVID-19は仕事と生活のあらゆる面に影響を与えていますが、ビジネスやテクノロジー上のトレンドは新型コロナ以前以後では変わりなく、メガトレンドとしては「DX(デジタルトランスフォーメーション)」のままです。

新型コロナがDXを推し進め、時計の針を早く進めているとマイクロソフトのサティア・ナデラCEOも言っているほどです。

大事なことは、物事を様々なスケールで見る「ロングズーム」のアプローチ。

「世界をつくった6つの革命の物語」(著:スティーブン・ジョンソン)が提案している「ロングズーム」の考え方を自分なりに解釈すると、ある物事を個人の単位で見るのか、国や民族単位で見るのとでは意味が違ってきたり、原子のサイズで見るのか、宇宙のサイズで見るのかによっても違ってきたり、1年単位で見るのと100年単位で見るのとは違っていたりと、ある物事を異なる様々なレベルで評価し解釈するアプローチのことをいいます。

例えば、Googleが発表した新型コロナ以降検索数が急増したワードから予想される未来とは?によれば、新型コロナでGoogke検索が急増したワードには、「ネットスーパー」「レシピ」「テイクアウト」「持ち帰り(外食チェーン店との組み合わせ)」「お持ち帰り 近くの店」「学童」「オンライン学習」「(YouTubeでの)教育・クイズチャンネル」、リモートワーク・在宅勤務による運動不足の解消に関する検索ワード、新型コロナウイルス終息後の期待に関する検索ワード(旅行、キャンプ)などがありました。

この結果だけを見ると、食事はネットスーパーやレシピを活用した自炊が増え、飲食店はテイクアウトや持ち帰り、デリバリーに転換し、学校はオンライン学習へ移行すると思っても不思議ではありません。

数年たった後もこの中から残るものがあるかもしれませんし、消えてしまうものもあるはずです。

コロナ以前はオフラインイベントへの関心の熱の高まりが感じられました。

それにはオフラインだからこそ話せることや一体感、お金を払ってその場所に行くなどの価値が必要とされていたからです。

それがコロナ以降は人が簡単に集めることができないから、イベントをオフラインからオンラインに簡単に移行しますといっても同じ価値を提供することはできないでしょう。

大事な価値が含まれていないものだから。

不可逆的なトレンドは「デジタル化」であったり、「健康」であったり、「サステナビリティ(持続可能性)」です。

■デジタル化・デジタルシフト

これからの時代はオフラインがなくなる社会「アフターデジタル」が来るのではないかと予測されており、KDDIやZOZOの決算資料を見ると、アフターデジタルの要素が含まれているのがわかります。

クレジットカード決済の利用金額のデータを見ると、2020年1月から3月にかけて高年齢層のキャッシュレス行動は増加していて、コロナ禍でもECモール・通販は売り上げを伸ばしています。

その一方レジャーや旅行など体験価値がリアルに寄っている業界はデジタルシフトが遅れていたのではないかという指摘がありました。

デジタルシフトのトレンドにしっかりと乗り、デジタル化に取り組んだ企業はコロナによる影響が少なかったといえるのではないか、つまり、メガトレンド自体は揺らいでいないということです。

■健康

■カジュアル化

■デジタルシフト・中産階級の減少・店舗のメディア化

■働き方改革(テレワーク・リモートワーク)

■サステナビリティ

オフラインがなくなる社会「アフターデジタル」においては、「モノの売り切り(バリューチェーン)」から「寄り添って価値を提供し続ける(バリュージャーニー)」が大事な時代になっていきます。

顧客志向に立って、お客さんの行動データに基づき、最適なタイミングで、必要なモノを、その人に合ったコミュニケーション方法で提供するようになることから、「顧客のことを知っている企業が強い」という時代になっていくでしょう。

そのため、これまでの価値観で物事を見ると、なぜあの企業はこんなことを始めたんだろうと思うようなことも増えます。

例えば、Netflix、休眠アカウントに継続の意思確認–「お客様の大切なお金の節約に」(2020/5/22、CNET)というニュースが話題になりましたが、これは「アフターデジタル」を読む前と後では意見が変わってくると思います。

今までの考え方でしたら、サブスクにおける休眠ユーザーから収益が得られることは企業にとって「よいこと」だったはずですが、これからの時代の考え方では「悪いこと」となったのではないかと思うようになります。

それは、顧客視点でみると「休眠しているのにお金をとるなんてひどい」からです。

そこで、顧客志向に立った企業側は、休眠ユーザーに対して、解約を促すという顧客に寄り添った便利な行動をすることによって、信頼価値を高めることにより、短期ではなく長期でみるとLTV(顧客生涯価値:顧客が企業と出会ってから関係性が継続する間に、企業が得られる収益のこと)が最大化することを目標にしていくようになるはずです。

「DX」を推し進めている企業は着実に変わっていきます。

今までとはやり方が変わったなと思うことも増えていくでしょう。

このように「今までのやり方とは違っている」という違和感を大切にすることが新しい社会における本当の意味での「ニューノーマル」を身につけることにつながっていきます。

ただ大事なことはデジタル化を目標にすることではなく、デジタル化することによって顧客体験(CX)が向上することです。

CXの先にDXがあるのです。







P.S.

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クラシルと10Xが小売のDX/ネットスーパーの立ち上げ事業でバチバチ!




クラシルと10Xが小売のDX/ネットスーパーの立ち上げ事業でバチバチ
クラシルと10Xが小売のDX/ネットスーパーの立ち上げ事業でバチバチ

Boxed Water|unsplash

■クラシルと10Xが小売のDX/ネットスーパーの立ち上げ事業でバチバチ

クラシルが小売事業者のDXの支援を主目的として、初期費用無料、システム開発不要でネットスーパーを立ち上げ可能なサービス「クラシルリテールプラットフォーム」の提供を開始しました。

この事業は10Xの開発不要でネットスーパーを立ち上げ可能な 「Stailer(ステイラー)」と競合するため、クラシルと10Xがバチバチにやりあってると話題です。

ただ、市場の健全な成長には共創/競争が欠かせないですよね。

特にあまりにも市場が大きく、また難易度も高いため、多くの企業が参入することにより、英知が結集した結果、生鮮食品ECが大きく進化していくことが期待されます。

■クラシル

■10X

■クックパッド

買い物機能は、地域の生産者や市場直送の食材を1品から送料無料で購入いただけます。購入した商品は、出荷した当日に新鮮な状態のまま、地域に設置された生鮮宅配ボックス「マートステーション」へお届けいたします。自分の選んだマートステーションに帰宅途中に立ち寄って商品を受け取れるため、仕事帰りにスーパーに寄る時間のない方や、買い物をする時間がない方でも便利にご利用いただけます。

各地域に設置された共同集荷所へ近隣の生産者が商品を出荷、その日の夕方には各地のマートステーションまで配送されるため、地域の食材を高い鮮度を保ったままお届けすることができます。提供地域ごとに独立した自立分散型の流通とすることで、その地域の生産者の食材を周辺の消費者へ販売、地産地消を推進していくことが可能です。

現在、総戸数100戸以上のマンションの居住者からマートステーションの設置のリクエストを受け付けています。設置費用は無料で、マンションの共用部にマートステーションを設置することで、居住者は事前にアプリから注文した商品を、一品から送料無料で受け取ることができるようになります。また、管理組合・管理会社向けにも、オンラインでの設置お申し込み・お問い合わせ・資料請求を随時受け付けています。

設置に伴う初期費用・毎月の運用費用・電気代は一切かかりません。設置工事も不要で、電源のある屋内であれば、どこでも設置可能です。また、居住者のみ利用可能にするセキュリティコードや、購入者のみがQRコードでの解錠できるシステムにより、セキュリティについても安心してご利用いただけます。マートステーションは、お申し込みから3週間〜1ヶ月程度で導入可能です。

コンビニエンスストアをはじめ、ドラッグストア、コインランドリー、カラオケボックスなど、設置可能なスペースがある小売店舗にマートステーションを設置いただいております。受け取り場所になることで、店舗や施設を普段利用していない利用者の来店や、飲料やその他日用品の“ついで買い”が期待できます。また店舗や施設のスタッフの福利厚生、地域の活性化にも効果的です。

■まとめ

1.メディアが小売り事業を行なう時代に!

レシピサイト(レシピ動画を含む)と電子チラシを押さえることにより、消費者が購入するものがわかるようになり、ネットスーパーは仕入れ予測の精度が向上し、廃棄ロスも減少することでしょう。

また、消費者がどんな料理を作っているのかというデータは生産者やメーカーにとってはすごい価値を持っているわけですが、レシピサイトのデータを活用した新商品開発も行われるようになり、そのことが売れ筋商品の予測や廃棄ロスの減少にもつながることが考えられます。

【レビュー】「小売再生-リアル店舗はメディアになる」を読んで、”小売りの未来”を考える!では、店舗がメディアになる時代に広告代理店やメディアを運営する企業も店舗を作るようになり、小売店舗で得られる消費者のデータをメーカーに販売する時代になると書きましたが、実際にそうなってきましたね。

2.ビフォアデジタル or アフターデジタル

気になるのはレガシーシステムをそのまま活かしながらネットスーパーを作り上げることが本当にいいのかという点です。

現場にいるわけではないのですが、ECを小さいながらやっている立場から見ても、毎日変化する商品にどう対応していくのでしょうか?

以前「アフターデジタル」を読んだ際に感じたのですが、レガシーシステムをそのまま活かしながらネットスーパーを作り上げるということが、ビフォアデジタル的な考えのまま外から見える構造をコピーしがちになるということにならないのかどうか気になっています。

「小売りのDX」を実現するうえでデジタルを基盤とする必要はないのでしょうか?

もしこれがビフォアデジタル的な発想で行われるのあれば、難航していた『MOTHER2』の開発を立て直すべく現場に現れた岩田聡さんの有名なセリフがぴったり当てはまると思います。

デジタルを基盤として、リアル(レガシーシステム)を内包するようなものを作り上げる形は様々な批判があるでしょう。

ただ、数年先から見通すとあの時やっておいてよかったとなるはずです。

このまま進んでいくのであれば、数年後におそらく息詰まることになるでしょうから、その時にもこの岩田さんの言葉がグッとくることになるでしょう。

あの時試行錯誤した時間があったからこそ動いたのであって、決して無駄ではなく、悩んだ人たちの試行錯誤は全てネットスーパーの中に生きているということになると思います。

3.レシピサイトのレシピ提案と電子チラシによるレコメンド機能は強烈!

アマゾンが目指す未来を予想すると、amazon dash button と以前取得した特許(いつもこのぐらいのペースで注文しているから送っときました(予測発注))から見える未来は、変える必要がない必需品は自動的に送られてくる未来です。

あまりに忙しすぎる現代の人にとっては考える必要もなく、購入する必要もないため、うれしい未来かもしれません。

ただ、この未来を別の視点から見ると、ブランドをスイッチする機会をなくしてしまう未来です。

アマゾンが自動的に変える必要がない必需品を送り届ける未来は消費者にとっては楽な未来であったとしても、マーケティング担当者にとっては怖い未来かもしれません。

それは消費者がブランドをスイッチングする余地がない未来なのですから。

そう考えると、ブランド側としては、新商品を作り出して新しいカテゴリを作り上げ、アマゾンの中で最も利用される必需品になるか、アマゾン以外のところで消費者から求められる商品を作るか、について考えていく必要があります。

しかし、今はそれも難しい時代です。

モノと情報が余っている時代となっているからです。

例えば、アマゾンのレコメンドを見たことがある人はわかるでしょうが、この中からある一つの商品がなくなっても気づくことはないでしょう。

また今は情報が多すぎて処理できないほどの情報量であり、人々は情報自体には価値を感じなくなっていくでしょう。

モノと情報が余っている時代において、小さな個人や企業は変える必要がない必需品以外で消費者から求められる商品は何なのかを考えていかなければなりません。

一つのヒントはPinterestです。

Pinterestの月間アクティブユーザー数が4億人を超えた!自社のアイテムを投稿し売上増に繋げる企業が増加

ピンタレスのユーザーの97%がブランド検索をしないということは、小さな企業にとっては大きなビジネスチャンスです。

実際にそうしたビジネスチャンスをつかんだ企業も現れています。

日本ではピンタレストはまだまだ認知の拡大段階ですが、ピンタレストのショッピング機能を活用することが小さな企業の売り上げ増につながるようになるときがくるかもしれません。

レコメンドではなく「発見」に価値を置くコミュニティにおいてブランドを育てていくことが一つの方法になっていくのではないでしょうか?