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IBMの人工知能システム「Watson」によってがん治療がスピードアップする!?




■IBMの人工知能システム「Watson」によってがん治療がスピードアップする!?

MD Anderson Taps IBM Watson to Power "Moon Shots" Mission Aimed at Ending Cance

by ibmphoto24(画像:Creative Commons)

将来のがん治療を変えるIBMの人工知能システム「Watson」の運用が開始される

(2015/5/7、GIGAZINE)

IBMが開発した人工知能システム「Watson(ワトソン)」を、「がん」の治療に役立てる試みがアメリカとカナダで開始されました。Watsonは膨大な過去の医療データや論文などをデータベースに格納しており、これと実際の患者の医療データを照らし合わせることで、最も適切と思われる治療方針や薬についての情報を医師や患者に提案してくれるシステムとなっています。

IBM’s Watson supercomputer to speed up cancer care – BBC News
http://www.bbc.com/news/technology-32607688

アメリカとカナダにある14の医療機関がWatsonの活用を始めるそうです。

Watsonは膨大な量の医療データや論文などのデータベースが格納されており、患者のデータを高速で解析し、医療データを照らし合わせることで、患者に最も最適と思われる治療方針を提案することで、医師や患者が意思決定の支援をするシステムです。

IBM collaborates with More Than a Dozen Cancer Centers

by ibmphoto24(画像:Creative Commons)

Watsonに期待されているのはこの部分だと思います。

残念なことに、現在はがんの遺伝子を解析して患者ごとの診断を行い、治療方針を決める際には、専門の医師によるチームでも数週間という長い時間を要してしまいます。Watsonの活用により、これが劇的に短縮されることになるでしょう

現在でも様々ながんの治療法(外科手術、抗がん剤による化学療法、放射線治療など)があります。

そして、がんの遺伝子を解析して患者ごとの診断を行い、がんを引き起こす特定の変異細胞を狙った治療ということも実現しています。

しかし、ワシントン州立大学・McDonnell Genome Instituteのルーカス・ウォルトマン医師が語るように

がんと立ち向かうことは、時間との闘い

なのですが、遺伝子を解析し、治療方針を決めるまでには長い時間が必要になるのが現状です。

そこで、Watsonを活用することで、遺伝子情報の解析、医療データや論文などと照らし合わせる作業の時間短縮が可能になります。

今後の医療がいい方向に進むといいですね。







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人工知能「Watson」に医療画像解析を追加|IBM、Merge Healthcareを10億ドルで買収

A Computer Called Watson

by Atomic Taco(画像:Creative Commons)




これは医療革命が起きそう。IBMが膨大な医療画像を人工知能「ワトソン」に追加

(2015/8/11、ギズモード)

今週IBMは医療画像の会社である「Merge Healthcare」を10億ドル(約1200億円)で買収したと発表しました。

<中略>

IBMはさらなるステップとして画像認識に力を入れていて、膨大な医療画像の分析と病歴や治療、投薬計画の情報とを組み合わせて診断の手助けをします。

IBMはMerge Healthcareを10億ドルで買収し、Watson Healthに医療用画像解析を加える予定

(2015/8/7、TechCrunch)

Mergeの技術は、アメリカ中の7500の医療機関で使用されていると、IBMは情報を開示した。同社はこれまで合計300億ものレントゲン写真、MRI、CTスキャン画像を解析してきた。日に日にその数字は増えている。IBMの研究者は、現在の医療データの90%は画像形式であると推測している。

<中略>

レントゲン技師が扱う画像の数は、ここ20年から25年の間に100倍にもなり、医師の中には一日10万の画像を見る場合もある。全ての画像情報を処理し、正しい診断を行うには、患者のこれまでの医療記録、研究データ、更には遺伝子情報と照らし合わせる必要がある。

2つの記事から読み取ると、IBMは、医療用画像解析技術をMerge Healthcareを買収することで、Watsonに医療画像分析の機能を追加しようとしていると思われます。

■Watsonに医療画像解析を加える理由

医療従事者は、膨大な数の情報(最新の医療研究、論文、医療データ、患者の医療記録)を取り扱っていて、すでに人の頭脳では把握することができないほどなのだそうです。

そこで、注目を集めているのが、人工知能で医師や患者をサポートするシステムであり、その代表的なものがWatsonです。

IBMの「WATSON」によってがん治療がスピードアップする!?で以前紹介しましたが、Watsonは膨大な量の医療データや論文などのデータベースが格納されており、患者のデータを高速で解析し、医療データを照らし合わせることで、患者に最も最適と思われる治療方針を提案することで、医師や患者が意思決定の支援をするシステムです。

さらに、このWatsonをよりよくするために医療画像解析の機能を追加する必要があったのでしょう。

様々な企業が人工知能を活用したシステムを研究しており、例えば、ディープ・ラーニングを利用したシステムでIBMと対抗しているようなところもあるようですが、今回の買収によって、その差別化の要素が小さくなってしまうかもしれません。







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テニス・ウィンブルドンで人工知能「Watson」がプレー分析・データ提供

Wimbledon Centre Court Panoramic: Rafael Nadal vs Del Potro

by Rian (Ree) Saunders(画像:Creative Commons)




ウィンブルドンで人工知能「Watson」が“テニス専門家”として活躍

(2015/6/22、CNET)

公式サイトのバックグラウンドでは、ストリームコンピューティングを実現するソフトウェア「IBM InfoSphere Streams」と、ビッグデータを参照して人間と質疑応答する「Watson Engagement Advisor」を組み合わせ、サイト運営スタッフの作業を支援する。具体的には、スタッフが自然な言葉で質問すると、試合の進行状況に応じてプレーが分析されたり過去のデータが提供されたりするので、ほぼリアルタイムにテニスファンへ興味深い情報を発信できる。

テニスのウインブルドン選手権が開幕するが、同大会では米IBMの人工知能(AI)「Watson」が公式サイトのバックグラウンドで使われるそうです。

具体的には、ビッグデータを活用して、試合状況に応じたプレーの分析やデータの提供が行なわれるそうで、IBMによれば、

「サイト運営スタッフの横に世界最高のテニス専門家を座らせているようなもの」

なのだそうです。

誰が話す(解説する)かが重要でない視聴者にとっては、近い将来「Watson」が解説する方を望むようになるかもしれません。







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