問題に対してユーモアで解決しよう!|アカデミー賞授賞式の司会クリス・ロック(Chris Rock)から学んだこと #Oscars


Laughing

by meenakshi madhavan(画像:Creative Commons)




ユーモアはパワフル。アカデミー賞授賞式をボイコットしなかったクリス・ロックから学んだこと

(2016/2/29、Glitty)

式の最初の10分間のモノローグで特に素晴らしいと思ったのは、大騒ぎされている問題をシリアスに考えすぎるのではなく、問題点をズバリと指摘しながらユーモアを交え、解決策を提案していること。

問題を真剣に考えることは重要です。

ただそれをユーモアを持って考えていくことはもっと素敵だと思います。

今回のアカデミー賞はすべての候補者が白人であることから、「#OscarSoWhite」というハッシュタグがインターネット上で広まるほど、緊張感に満ちていました。

司会のクリス・ロックさんにはアカデミー賞授賞式の司会をボイコットすべきというアドバイスもあったそうですが、彼は授賞式に出て、この問題についてコメントするという立場を選びました。

「黒人だから辞める」のではなく、「黒人の司会者」という立場をきちんと使い、起きていることの問題点ズバリと指摘し、伝えています。

司会者という立場だからこそ言える言葉があるはずです。

彼はその立場を最大限活かしたのです。

そして、彼はさらに別の角度から問題提起を行ないます。

この問題の根本部分が「枠」と「人種間の不平等さ」であることを問いかけながら、さらには演技という部門だけなぜか「男女」で分けられているという、おそらく誰も疑問に思わなかったことを、クリスは疑問視しています。

彼は、人種間の不平等さだけでなく、そもそも男性・女性と分けることさえも本当に必要なのだろうかという新しい視点から問題に光を当てます。

さらに、フェミニズムについてもコメントします。

さらにクリスは、アメリカでもうひとつ起きているフェミニズムのトレンド「#askhermore (女性にもっと質問を聞いて) 」についても言及しました。 それは、インタビューなどでどうして女性だけ役作りや演技のことについては聞かれず、洋服や外見のことについてばかり聞かれるのか、という問題。

ハリウッドでは女優には役作りや演技のことではなく、外見のことばかり注目が集まっていることに対して、問題が起きています。

【関連記事】

この問題については彼はこうコメントしています。

男性にはもっといい質問を聞いているから、”ask her more”っていうらしいんだけど、すべてが性差別というわけじゃない。すべてが人種差別というわけでもない。男性が女性より多くの質問を受けるのは、男性は皆、同じ格好をしてるからなんだよ。

本質的なことろでは、ハリウッド的価値観で女性に対しては外見を重視するというのがあるかもしれません。

だけど決して差別しているわけではなく、男性は同じ格好をしているから、聞いても興味を持つ人が少ないだけであり、女性はみな違う格好をしていて、そのことについて興味を持っている人が多いというのも事実だと思います。

こうしたことをユーモアを交えていえることが素晴らしいですね。

問題について話をするときは、怒りで表現をするより、客観的で俯瞰した視点から根本的な問題が何かを考えて伝え、それについての解決策を提案する方が多くの人の心に伝わる、ということの最高の例を見た気がしました。

問題が起きた時に大事なのは、問題について悩むことではなくて、問題をどう解決するか考えることだと思います。

その問題を怒りで表現をするのではなく、ユーモアを交えることにより、問題の本質が何であるかを客観的に見ることができるのです。

あらゆる問題に対してユーモアを持って解決していきたいですね。







【関連記事】

P.S.

ユーモアの素晴らしさを感じた素晴らしい記事でした。

ありがとう。

→ ユーモアはパワフル。アカデミー賞授賞式をボイコットしなかったクリス・ロックから学んだこと(2016/2/29、Glitty)

P.P.S.

ナタリー・ポートマン、相手役の男優は「私の3倍貰っていた」

(2017/1/12、ELLE)

イギリスの雑誌『マリクレールUK』のインタビューに答えたナタリー・ポートマン。なんと「『抱きたいカンケイ』でアシュトン・カッチャーは私の3倍貰っていた」と暴露!

ナタリー・ポートマンさんはインタビューで「ハリウッドでは男優と女優とで3倍のギャラ格差がある」と答えたそうです。

ギャラのことに対して意見を言うというのは扱いづらい人というような印象を与えてしまうかもしれませんが、同じ立場の仕事をしている者同士が同じようなギャラを頂くというのは正当な要求ですよね。

そうすることによって、対等な関係を結ぶことができるのでしょうが、ハリウッドにおいてはその格差が大きいようです。

【参考リンク】

【関連記事】

【2010年】

【2012年】

【2013年】

【2014年】

【2015年】

【2016年】