by Michael Verdi(画像:Creative Commons)
■人はポジティブなことより、ネガティブなことに注意を払うようにできているので、喜びの瞬間に意識的に目を向ける努力をしよう!
「OPTION B」(著:シェリル・サンドバーグ/アダム・グラント)によれば、私たちは良い出来事よりも悪い出来事に影響を受けがちなのだそうです。
喜びの瞬間に目を向けるには、意識的な努力が必要である。
人はポジティブなことより、ネガティブなことに注意を払うようにできているからだ。
OPTION B(オプションB) 逆境、レジリエンス、そして喜び 新品価格 |
【関連記事】
- Roy F. Baumeister, Kathleen D. Vohs, Jennifer Aaker, Emily N. Garbinsky Some Key Differences between a Happy Life and a Meaningful Life Journal of Positive Psychology. 2013, Vol. 8, Issue 6, Pages 505-516
このブログを読んでいるあなたもポジティブなことよりもネガティブなことに頭と心が囚われてしまいがちであると感じることは多くないでしょうか。
だからこそ、私たちは、元々意識的にポジティブなことよりネガティブなことに注意を払うようにできているのですから、自分や家族にとってうれしいことに意識を向ける必要があるのです。
■まとめ
もしかすると、私たちは本来大事にしておくべき瞬間を大事にするのではなく、そうではない瞬間を大事にするようになっているのかもしれません。
例えば、私たちは心の中にとっておくべき瞬間が分かっていない?!|人は普通の日常を思い出すことで幸せを感じるでは、人が思い出を残そうと思うときは日常の風景ではなく、非日常に起きた時が多いと思いますが、Rediscovering Our Mundane Moments Brings Us Unexpected Pleasure(2014/9/2、Association for Phychological Science)によれば、人は平凡な瞬間を思い出すことで幸せを感じるということがわかったそうです。
また、写真の撮り過ぎで記憶が薄れる?|「写真撮影減殺効果」で紹介した米フェアフィールド大学の心理学者、リンダ・ヘンケル氏の研究によれば、写真を撮影していた人の方が、見学だけしていた人に比べて、対象物に関する認識が正確さを欠いていたそうです。
写真を撮ることによって、記憶することを写真に頼ってしまい、忘れっぽくなってしまうということですが、人間の注意力には限界があるので、物事を観察することと写真を撮ることという2つのことに集中力が分散されてしまうことで記憶することができなくなってしまうのではないでしょうか。
それでは、どのようにしたらよいのでしょうか?
幸せになるには、幸せを手に入れるのではなくて、幸せを感じることのできる心を手に入れるという考え方にスイッチを切り替えるでは、幸せを求めようとすればきりがないので、今ある幸せを感じることのできる心があれば、いつも幸せを感じられると紹介しました。
ないものを数えるのではなく、あるものを数える考え方です。
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人間は理由を見つけては自身が不幸だと思おうとしてしまう
幸せの前提があるから不幸を見つけられる
頭いい人は不幸を見つけるのがうまい
(不幸から)目をそらす努力が大事— ハクライドウ (@hakuraidou) 2016年8月16日
【今日よかったこと・うれしかったことを数えよう】
考えを不幸にフォーカスするのではなく、幸せにフォーカスすることが大事。
「ごはんがおいしかった」とか「褒められた」とか「メークの調子がいい」ということを積み重ねることが幸せな気持ちでいられる秘訣なのかも。— ハクライドウ (@hakuraidou) 2016年8月16日
わざわざ不幸な瞬間を心に残さなくても、私たちは残してしまいがちなので、意識的に今の自分が置かれている状況に対して感謝をしたり、うれしいことや良かった事といった喜びの瞬間を残すようにすると、自然と幸せになっていくのではないでしょうか。
「笑顔の女性は男性から5倍モテる」と心理学で証明される!で紹介した南ブルターニュ大学ニコラ・グーギャン博士の研究によれば、笑顔でいるだけで、男性の目には声をかけたいなと思わせたようです。
いつも不幸を感じている人よりも幸せを感じている人のほうが男性・女性問わず魅力的だと思います。
そんな人にはきっとそういう人たちが集まってくるでしょう。
モテる男女ほどモテるタイプの男女に惹かれるのはなぜ?で紹介した「つながり 社会的ネットワークの驚くべき力」(著 ニコラス・A・クリスタキス ジェイムズ・H・ファウラー)によれば、不幸な人は不幸な人同士で、幸せな人は幸せな人同士でクラスタ(集合体・集まり)を形成するそうです。
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ネットワーク内では不幸な人は不幸な人同士で、幸福な人は幸福な人同士で群れをつくっている。
<中略>幸福な人々とはお互いを友人に選ぶのかもしれないし、全員を同時に幸福にする同一の環境の中にいるのかもしれない。
ある人が幸福な友人を持つと、その人が幸福になる可能性は約9%増大する。
不幸な友人を持った場合は、幸福になる可能性が約7%減少する。
<中略>
より幸福な友人を持つことが、私たち自身の感情を健やかに保つカギなのである。
自分の周りの人を幸せにすること=自分が幸せになる方法によれば、個人の幸福感は社会的なつながりを通して拡散されていくことが分かっていて、その影響は、その人の友達の友達の友達まで拡がっていくそうです。
「スタンフォードの自分を変える教室」(著:ケリー・マクゴニガル)
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私たちが愛情や尊敬や親しみを抱いている人たちのことを考えるときは、私たちの脳はその人たちのことを「自分とは違うもの」としてとらえるのではなく、自分と同じものとみなします。
このことは、脳スキャナーを使った実験でも実際に確認できます。成人の被験者たちに、まずは自分のことを、次に母親の事を考えてもらいます。すると、自分のことを考えた時も、母親の事を考えた時も、脳の活動した領域はほとんど同じでした。
つまり、私たちが「自分」と思っているものには、自分が大事と思っている人も含まれるということです。私たちの自己意識は、他の人達との関係の上に成り立っており、多くの場合、ほかの人たちのことを考えることによってのみ、自分というものを捉えることができます。
もし、あなたが幸せであり続けたいであれば、まず自分にとっての喜びの瞬間に目を向ける努力を意識的に行ない、自分を幸せにすることができれば、自然と幸せな人が集まってきて、さらに幸せになっていくのではないでしょうか。