hakuraidou_blog のすべての投稿

炭水化物マウスリンスと強炭酸水の共通点とは?「口と喉への刺激」で脳の疲れをリセットする科学




無糖の強炭酸水を飲みながらeスポーツをすると脳の疲れが軽くなる!/筑波大によれば、カフェインや糖分入りのドリンクを飲むことで脳の疲労を軽減しようとしなくても、無糖の強炭酸水によるのどの刺激を通じて脳を活性化できる可能性があることがわかりました。

また、サッカーW杯で選手が『口をゆすいで吐き出す』理由 / 炭水化物マウスリンスの科学によれば、炭水化物も口に含むことで、脳に刺激を与えるということが分かりました。

ふと思ったのが炭水化物マウスリンスと強炭酸水の効果には共通するものがあるのではないでしょうか?

炭水化物マウスリンスと強炭酸水は、刺激を受け取るセンサー(受容体)と脳への経路が異なりますが、「脳の中枢(報酬系や前頭前野)を活性化させて疲労感をリセットする」 という点は共通しています。

炭水化物マウスリンス:口内の糖受容体を介して「エネルギー補給のシグナル」を脳に送り、脳が設けている疲労のブレーキを解除するアプローチ。

強炭酸水・喉刺激:三叉神経や咽頭の感覚受容体「TRPA1/TRPV1受容体」を介して「強度の感覚刺激(覚醒シグナル;シュワシュワ感)」を脳に送り、神経系の疲労や認知低下を防ぐアプローチ。

どちらも「胃腸に負担をかけずに、口や喉のセンサーを使って脳のコンディション(疲労感や認知機能)を書き換える」という点において、同じメカニズムの応用と言えます。

そこで生まれた仮説が、水や炭酸などを少量飲む、または口に含んで喉(や口内)に感覚刺激を与えることで、脳神経をダイレクトに刺激し、疲労感や認知低下を軽減できるのではないかというもの。

学生時代を思い出しても、授業中の眠気をとるのは難しいことでした。

また仕事をするようになっても、眠くなることってありますよね。

そんな時に、眠気を覚ます方法として、ちょっと口に含む、またはシュワシュワ感でのどを刺激することにより、脳のコンディションを元に戻すということができればいいのではないでしょうか?

※授業中や仕事中の眠気対策として「口に含む」場合、砂糖入りの飲料だと「急激な血糖値上昇と下降(インスリンショック)による食後の強い眠気」を後から引き起こすリスクがあります。そのため、「日常の眠気防止には強炭酸水や冷水など無糖の刺激が最適です。

部活のスポーツの世界では「水を飲むな!」から水を補給するように変わったように、授業中も眠くなりそうになったら疲労感をリセットするために飲み物を口に含むという方法を摂るようにしてもいいのではないでしょうか?







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ 料理から見る健康

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む

キッチンスポンジはレンジで除菌できる? 本当に衛生を保つ方法と交換のタイミング




最近SNS(X)ではキッチンの衛生管理が話題になっています。

その中で今話題なのが「キッチンスポンジをレンジで加熱すると除菌ができるのか?」という点です。

キッチンスポンジは実際にはどうしたら衛生を保てるのでしょうか?

どのように保存・お手入れし、どのタイミングで交換するとよいのでしょうか?

■電子レンジで除菌はできるの?

電子レンジでの加熱は一時的に菌を大幅に減らせますが、万能ではありません。

長期的な衛生維持には、1)乾燥、2)使い分け、3)こまめな交換、が基本です。

●電子レンジ加熱の効果と限界

USDA(米農務省)関連の実験では、濡らしたスポンジを電子レンジで1〜2分加熱すると細菌を99.99999%程度、食洗機(乾燥サイクル含む)で99.9998%程度減らせると報告されています。

日本の研究でも、500Wで3分程度の処理が総菌数抑制に有効だった例があります。

漂白剤や酢でも99%以上の除菌効果が確認された実験もあります。

一方、2017年のドイツの研究(Scientific Reports)では、家庭で実際に使われたスポンジを調べた結果、定期的に電子レンジや熱湯で除菌していたものでも菌の総量が減らず、むしろ病気関連の菌の割合が高くなる傾向が見られました。

生き残った強い菌がすぐに再増殖するため、「長期的には大きな効果がなく、週単位で交換する方が良い」と結論づけています。

日本のメーカーや家事専門家の中には「素材劣化や事故リスクを考えるとおすすめしない」とする声も多いため、無理にレンジを使わず、別の方法を選ぶ方が安全です。

※電子レンジを使う場合は、必ずたっぷり水を含ませ、金属・研磨剤付きは避け、加熱中は監視してください。

■衛生を保つ日常のお手入れと保存方法

菌は湿った環境で急増するため、「水分を残さない」ことが最も重要です。

●使用後すぐのケア

・洗剤でしっかり揉み洗いし、汚れ・油分・洗剤残りを流す。
・ねじり絞りは避け、手のひらで優しく押し絞る(構造が壊れにくく長持ち)。
・熱湯(75〜90℃程度)をかける、または耐熱容器に入れて1分ほど浸す方法も有効。
・沸騰したての100℃で長時間煮ると変形しやすいので注意。その後すぐ冷水で冷ます。

●除菌の選択肢(週1回程度を目安)

・塩素系漂白剤:水1Lに製品の指示に従い希釈(目安でキャップ1/5〜1/6程度、約200ppm)し、5分程度浸けてすすぐ。除菌力が高いが素材を傷めやすいので頻度に注意。
・食洗機:乾燥コースまで回す。金属付きでも比較的安全。
・酢:原液に5分浸けてすすぐ(ナチュラル志向向け)。
・除菌効果のある台所用洗剤を揉み込んでおく方法も手軽。

●保存・乾燥のポイント

・通気性の良いホルダーやS字フックで吊るし、四方から空気が通るようにする。シンク底に直置きしない。
・予備を用意して1日おきに交互使用すると、内部までしっかり乾かせて菌の増殖を抑えやすい。
・生肉・魚用と食器用を分ける。生肉の汁はペーパータオルで拭くのが望ましい。

■交換のタイミング

研究や専門家の推奨はおおむね1〜4週間です。

ドイツの研究では「週ベースで交換」を支持しています。

・4人家族で毎日使う場合:2〜3週間
・少人数・使用少なめ:3〜4週間〜1ヶ月
・抗菌加工品や丁寧に管理している場合:やや長めも可

■交換サイン(これが出たらすぐ)

・臭い(酸っぱい・嫌なにおい)がする
・弾力がなくなりへたる、形が崩れる
・黒点(カビ)や変色が出る
・泡立ちが悪くなる、洗浄力が落ちる
・毛羽立ちや破れが見える

スポンジは消耗品(1個数十〜数百円)なので、無理に長く使わず交換する方が衛生的で結果的に手間も少ないです。

■まとめ

・毎日:使用後にしっかり洗い・絞り・風通し良く乾燥。可能なら熱湯シャワー。
・週1回前後:漂白剤浸けや食洗機などで除菌。
・2〜4週間ごと:新しいものに交換。
・用途別に複数用意して使い分ける。

キッチンスポンジは乾燥を徹底しつつ定期交換をメインにする方が安全です。

これでキッチン全体の二次汚染リスクを大幅に下げられます。

【参考文献】

【補足】

■まな板を洗ったときに菌が最も残るのは豚肉

■手を洗うタイミング







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ ばあちゃんの知恵袋

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む

食欲を抑えるGLP-1の普及は食品業界を揺るがすか? 健康への影響を考える




McKinsey & Companyの記事によれば、GLP-1受容体作動薬(セマグルチドやチルゼパチドなど)の普及が、スナックやソフトドリンク、ファストフードなどの消費を減らしているそうです。

世帯がGLP-1を開始すると、食料品支出が約5.3%、ファストフードが8%、塩辛いスナックが10%減少し、高所得世帯ではさらに顕著(食料品8.2%減)というデータが示されています。

食品・飲料企業にとって、消費者が購入時に最も優先する要素は依然として味・価格・品質ですが、「健康」への意識が急速に高まっています。

GLP-1の普及は、人々が何を購入し、どれだけ食べ、何を優先するかを大きく変える可能性があります。

健康への影響を考えると、この消費減少自体が単純に「良いこと」か「悪いこと」かではなく、薬の直接効果と、それによって変わる食行動の質の両方を見る必要があります。

■GLP-1薬の直接的な健康上の主な利益

GLP-1薬は血糖依存的にインスリン分泌を促し、グルカゴンを抑え、胃排出を遅らせ、視床下部に作用して満腹感を高めます。

●体重減少

肥満や過体重の人で平均10〜20%程度(セマグルチドで約15%、チルゼパチドで約20%前後)の減少が報告されています。5〜10%の減少でも代謝改善に有効とされます。

●血糖コントロール

2型糖尿病患者でHbA1cを有意に下げ、低血糖リスクは低いです。

●心血管・腎臓保護

大規模RCTで主要心血管イベント(MACE:心筋梗塞・脳卒中・心血管死)のリスクを約10〜20%低減し、腎イベントも減少します。糖尿病の有無を問わず、肥満+心血管疾患既往の人でも利益が示されています(SELECT試験など)。

●その他

代謝関連脂肪肝疾患(MASLD)、閉塞性睡眠時無呼吸、一部の心不全(HFpEF)改善の可能性、炎症マーカー低下などが報告されています。

一部の観察研究では認知症や物質使用障害のリスク低減も示唆されています。

全体として、肥満や2型糖尿病、心血管リスクが高い人にとっては、「過剰カロリー摂取を減らし、代謝リスクを下げる」方向でプラスに働く可能性が高いです。

スナックや清涼飲料、ファストフードの減少は、超加工食品や砂糖・塩分過多を減らすことにつながるため、長期的には心血管・代謝疾患の予防に役立ちます。

■食行動の変化がもたらす健康への影響

薬の効果で食欲が抑えられ、「食のノイズ」(食べ物への執着)が減り、高脂肪・高糖・高塩分食品への欲求が弱まる傾向があります。

実際のデータでは、加工食品・ソーダ・精製穀物などが減り、新鮮な野菜・果物・ヨーグルト・タンパク質寄りにシフトする例も見られます。

これは健康的な方向ですが、摂取量そのものが大幅に減る(カロリーで16〜39%、あるいは数百kcal/日の減少)ため、注意が必要です。

●タンパク質不足と筋肉量減少(サルコペニアのリスク)

体重減少のうち、脂肪だけでなく除脂肪量(筋肉)も一定割合失われます。

タンパク質摂取が推奨量を大幅に下回る人が多いという報告があります。

筋肉量の維持は代謝・身体機能に重要で、タンパク質を十分に摂りつつ筋トレを併用することが大事ですね。

●微量栄養素の不足

ビタミンD、カルシウム、カリウム、食物繊維などが不足しやすいです。

食欲が低下することで「何を食べるか」がより重要になり、質の高い食事が求められます。

■主な副作用と注意点

吐き気・嘔吐・下痢・便秘などの胃腸症状が最も多く、これらは薬の直接的な作用によるものです。

持続すると脱水や電解質異常につながる可能性があります。

また、薬を中止すると体重の多くが戻りやすい点も知られています。

医師の管理下で使用することが重要です。

■まとめ

「スナック・飲料の消費減」は、超加工食品過多の現代社会においては健康上プラスに働く可能性が高いと考えられます。

GLP-1は「食欲を薬で抑え、結果として超加工食品を減らす」強力なツールになり得ますが、薬だけに頼るのではなく、食事の質(特にタンパク質と栄養密度)と運動を意識的に改善することが、健康への良い影響を最大化する鍵です。

【参考リンク】

【参考文献】

  • GLP-1s bite into snack and drink sales
  • Hristakeva, S., Liaukonyte, J., & Feler, L. “The No-Hunger Games: How GLP-1 Medication Adoption is Changing Consumer Food Demand.” Cornell SC Johnson College of Business / SSRN (2024/2025). ※食料品支出5.3%、高所得8.2%、塩辛いスナック約10%減のデータ出典
  • Lincoff, A.M. et al. “Semaglutide and Cardiovascular Outcomes in Obesity without Diabetes.” New England Journal of Medicine (SELECT trial, 2023).
  • Xie, Y., Choi, T., & Al-Aly, Z. “Mapping the effectiveness and risks of GLP-1 receptor agonists.” Nature Medicine (2025).
  • 関連レビュー・専門家意見:GLP-1使用時の筋肉量減少とタンパク質摂取の重要性(複数の臨床研究・学会ガイダンスで1.2〜1.6 g/kg/日程度が推奨されるケースが多い)







この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ ばあちゃんの知恵袋

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む

女性は運動前に軽く食べた方がよく、空腹での有酸素運動を続けると後で過食になりやすい!




Xの投稿によれば、男性と女性でダイエット戦略は違って、女性の場合、空腹有酸素を習慣的に続けると、過食やホルモンバランスの乱れにつながりやすいため、女性には推奨されにくいとあります。

以前、コロチキ西野さんが3か月で10キロやせた時に一番効果的だった方法は「空腹ブラックコーヒーウォーキング」!でコロチキの西野さんが3カ月でマイナス10kg痩せたときにいちばん痩せたのは、お腹が空いてる状態でブラックコーヒーだけを飲んで、30分ウォーキングしたことだったそうです。

つまり、男性の体では空腹状態での有酸素運動が効果的に働くケースがあると考えられます。

■女性は運動前に軽く食べた方がよく、空腹での有酸素運動を続けると後で過食になりやすい

Dr. Stacy Sims(ステイシー・シムス博士)の女性生理学に基づく見解によれば、「女性は小さな男性ではない(Women are not small men)」と強調し、運動・栄養の研究の多くが男性中心だった点を指摘しています。

●脂肪燃焼の仕組みが違う

運動時のエネルギー源の使い方が男女で異なり、男性に比べて運動中に脂肪を優先的にエネルギーとして使う能力が元から高い(エストロゲンという女性ホルモンや、タイプI筋繊維の割合などが影響)。

つまり、「空腹になって脂肪を燃やしやすくする」というテクニックを使わなくても、女性の体はすでに運動中に脂肪を燃やしやすい体質になっているため(同じ相対強度の有酸素運動では、女性の方が脂肪酸化の割合が高い傾向がある)、わざわざ空腹にするリスクをとってまで行うメリットが薄いと考えられます。

むしろ空腹+運動のストレスがホルモンに影響しやすいです。

●エネルギー不足への敏感さが違う

低エネルギー可用性(体が必要とするエネルギーが足りない状態)の閾値が男女で大きく異なります。

男性は比較的低くても内分泌(ホルモン)機能が保たれやすい一方、女性はより高いレベルで甲状腺機能低下、月経不順、食欲ホルモンの乱れ、腹部脂肪増加などが起きやすくなります。

脳(視床下部)にある「キスペプチンニューロン」というセンサーが、エネルギー代謝と生殖機能をコントロールしていて、女性はこのセンサーが非常に敏感です。

※キスペプチンとは、生殖ホルモンや食欲・血糖を調節する神経ペプチドのこと。

つまり、女性が空腹で運動すると、脳がすぐに「危機的状況(飢餓+ストレス)」と察知します。

その結果、体を守ろうとして基礎代謝を落としたり、後から強烈な食欲(特に即効性のある糖質への欲求)を発生させたりしやすくなります。

●ストレスホルモン(コルチゾール)の上昇率が違う

朝一番の空腹状態は、もともと体内コルチゾール(ストレスホルモン)が高い状態です。

そこにさらに有酸素運動を重ねると、コルチゾールが過剰に跳ね上がります。

コルチゾールが高止まりすると、筋肉を分解しやすくなったり、お腹周りに脂肪を溜め込みやすくなったりします。

●食欲のコントロールが違う

空腹での運動は主観的な空腹感を高め、エネルギー消費が下がりやすいという分析がある一方、食事を摂った状態での運動+運動後の食事は、1日全体の摂取カロリーを抑えやすく食欲制御に良いとするデータがあります。

女性の方がエネルギー不足に対する補償的な食欲反応が強い傾向を示す報告もあることから、慢性的な空腹トレーニングでは女性で過食やホルモン乱れにつながりやすいのではないかと考えられます。

注意点として、すべての研究が「女性は絶対に空腹運動NG」と断定しているわけではないのですが、「運動前に少し燃料を入れて脳(視床下部)に『栄養がある』と知らせ、コルチゾール過剰やホルモン乱れを防ぎ、パフォーマンスと回復を高める」という戦略をとった方が効果的なのではないかというSims博士が勧める考え方です。

■具体的な方法

●筋トレ前

タンパク質約15g程度(筋肉タンパク合成のシグナルや代謝維持に)。例:プロテインパウダー少し、ギリシャヨーグルト少量、プロテインコーヒーなど。

●有酸素(〜90分程度)前

タンパク質約15g+炭水化物約30g。例:バナナ半分+ヨーグルト、トースト少し+プロテイン、プロテイン入りの甘いアーモンドミルク入りコーヒーなど。

●運動後

できるだけ1時間以内にタンパク質30g前後(更年期以降は40g程度推奨)+炭水化物。回復とホルモンの安定化に。

朝一番の空腹有酸素運動を避け、筋トレ前に燃料を入れ、有酸素運動前にも補給する形です。

■まとめ

女性は空腹で有酸素運動をするとホルモンや食欲のバランスを崩しやすい傾向にあるため、筋トレ前に燃料代わりの栄養を補給することで、後の過食を防ぎ、トレーニング効果を得やすくなります。

ただし、全体のカロリーや栄養バランスがきちんと取れている場合は、たまに空腹で運動しても大きな問題にならないケースもあるため、個人の体感や目的に合わせて調整するのがおすすめです。

【参考文献】

  • Sims, S. (2025). Why Fasting Doesn’t Work for Active Women. Dr. Stacy Sims公式サイト.
    https://www.drstacysims.com/newsletters/articles/posts/fasting-for-active-women-risks
  • Sims, S. (各種講演・記事). Women Are Not Small Men(女性は小さな男性ではない)の考え方に基づく女性特有の運動・栄養アドバイス。
  • Cano, A. et al. (2021). Analysis of sex-based differences in energy substrate utilization during moderate-intensity aerobic exercise: a systematic review and meta-analysis. European Journal of Applied Physiology.
    (男女で運動中の脂肪・炭水化物利用に差があることを示したメタ分析)
  • Boisseau, N. & Isacco, L. (2022). Substrate metabolism during exercise: Sexual dimorphism and women’s specificities. European Journal of Sport Science.
  • Templeman, I. et al. (2021). The acute effect of fasted exercise on energy intake, energy expenditure, subjective hunger and gastrointestinal hormone release compared to fed exercise in healthy individuals: a systematic review and network meta-analysis. International Journal of Obesity.
    (空腹運動と食事後運動の食欲・エネルギー摂取への影響を比較したネットワークメタ分析)
  • Allaway, H. C. et al. やDe Souza, M. J. らの研究群、および関連レビュー:
    低エネルギー可用性(LEA)とキスペプチン、女性の生殖機能・甲状腺機能への影響について。
  • Loucks, A. B. et al. の一連の研究:
    運動そのものではなく「エネルギー不足」が女性のホルモン(LHパルスなど)に影響することを示した古典的研究。







この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ ばあちゃんの知恵袋

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む

緑茶をたくさん飲む人ほど肝臓がんになりにくい可能性/大阪大学




大阪大学の研究によれば、緑茶をたくさん飲む人ほど、肝臓がんになりにくい傾向があることがわかりました。

■どんな研究?

●日本人の大人約4万2千人(40~79歳、男性約1万8千人・女性約2万4千人)を対象にした大規模な追跡調査です。
●1988~1990年に「普段どれくらい緑茶を飲むか」などを聞いたあと、2009年まで約20年間にわたって肝臓がんが発症したかどうかを調べました。
●すでに肝臓がんの人は除外し、年齢や性別、喫煙・飲酒、糖尿病や肝疾患の既往、コーヒーの摂取量など、結果に影響しそうな要因を調整して分析しています

■主な結果

緑茶を飲む量が多い人ほど、肝臓がんになるリスクが低い傾向が見られました。

・1日1杯未満の人を基準にすると 1日2~4杯:リスクが約13%低い(ただし統計的に確実とは言えない)
・1日5~6杯:同じく約13%低い
・1日7杯以上:リスクが約39%低い(統計的に有意)

特に「1日7杯以上飲む人」でリスク低下がはっきりしていました。

この傾向は、男性や、肝臓の病気(がん以外)の既往がない人、お酒を飲んでいる人でより強く見られました。

もしみんなが1日7杯以上飲むようになった場合、肝臓がんの発生が約7%減る可能性がある、という推計も出ています。

■まとめ

日本人成人では、緑茶を多く飲むほど肝臓がんのリスクが下がる傾向があり、特に1日7杯以上で効果が目立つ「量が多いほどリスクが下がる関係」が見られました。

今回の研究では緑茶に含まれる何が肝臓がんのリスクを下げることに役立つ可能性があるのかはわかりませんが、たくさん飲む習慣の人にとっては朗報ですね。

ただし、これは観察研究なので「緑茶が直接がんを防いだ」と断定はできませんし、生活習慣や体質など他の要因が関係している可能性もあります。

また、緑茶を極端にたくさん飲むことによる影響(カフェインなど)も個人差があるので、医師に相談しながら適量を心がけるのが良いでしょう。

→ 肝臓がんの症状(初期症状) について詳しくはこちら

【参考文献】

■補足

カテキンは肝臓で重要な働きをすることがわかってきており、花王と久留米大学医学部との共同研究によれば、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD:non-alcoholic fatty liver disease)の患者が高濃度のお茶カテキン飲料を飲んだところ、脂肪が減り肝機能が改善したそうです。

久留米大学医学部消化器内科の坂田隆一郎医師によれば、「非アルコール性」の肝疾患が起こるのは、体内で過剰に発生した活性酸素が原因と考えられ、改善にはカテキンの抗酸化力が作用したのではないかと考えられるそうです。

非アルコール性脂肪肝が起きる原因としては、活性酸素が原因なのだそうで、その改善には、抗酸化作用の高いものがよいようです。

非アルコール性脂肪性肝疾患への、高濃度茶カテキン飲料の効果を検証|花王プレスリリースによれば、NAFLDの発症は、体内に活性酸素が過剰に発生した状態である「酸化ストレス」が発症原因の一つなのだそうですが、高濃度茶カテキン飲料の継続的摂取により、「酸化ストレス」の指標である尿中イソプラスタン値が低減することが認められたそうです。

【関連記事】







この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ ばあちゃんの知恵袋

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む