「子供」カテゴリーアーカイブ

正しい鼻のかみ方5つのポイント|子供の副鼻腔炎や中耳炎に気をつけよう!

> 健康・美容チェック > 花粉症 > 正しい鼻のかみ方5つのポイント|副鼻腔炎や中耳炎に気をつけよう




■正しい鼻のかみ方5つのポイント|副鼻腔炎や中耳炎に気をつけよう

Amaia and the toilet paper

by Thomas Widmann(画像:Creative Commons)

<子どもの花粉症>8割が9歳までに発症 正しいはなのかみ方サイト「ハナイク」開設 大王製紙

(2011/3/8、毎日新聞)

調査結果について矢部医師は、「正しいはなのかみ方」は、「片方ずつかむ」などのポイントがあり、「実感としても、子どもの花粉症が増えており、低年齢化している。

調査でも『正しいはなのかみ方』ができている子どもは、53.5%にとどまっていた。

残り5割の正しくないはなのかみ方をしている子どもには、副鼻腔炎や中耳炎などの新たな疾患や、ティッシュではなをふき取りすぎることによる鼻周辺の肌荒れなどのリスクがある」と指摘する。

記事によれば、正しい鼻のかみ方が出来ている子供は、約50%だったそうです。

正しくない鼻のかみ方をしている子供には、副鼻腔炎や中耳炎などの別の健康リスクがあるそうです。

■なぜ正しくない鼻のかみ方をしているのか?

なぜ正しくない鼻のかみ方をしているのでしょうか。

「改善してあげたい花粉症の症状」は「鼻みず・鼻づまり」が89.4%でトップだったが、正しいはなのかみ方を心得ていた母親は63.1%。11%はかみ方を間違って認識し、25.6%が子どもに間違ったかみ方を教えた経験があると答えた。

また、現状で正しくはなをかめている子どもは53.5%という結果も得られた。

親が正しい鼻のかみ方を知っていないために、子供にも間違ったかみ方を教えてしまっているようです。




■正しい鼻のかみ方5つのポイント

ハナイク(鼻育)のサイトで紹介されている正しい鼻のかみ方5つのポイントをご紹介します。

1.片方ずつかむ

2.鼻水を押し出すために、口から息を吸う

3.ゆっくり、すこしずつかむ

4.強くかみすぎない

5.鼻の周りを傷つけないようにする

「1.片方ずつかむ」必要があるのは、両方の鼻を一度にかむと、細菌やウイルスが含まれている鼻汁が鼻の奥に入って、副鼻腔炎になることがあるそうです。

また、サイトでは気をつけておきたい間違った鼻のかみ方も紹介されていました。

詳しくはサイト(ハナイク)をご覧頂きたいのですが、一つ気になったことで、意外とやりがちなのが、「鼻をすする」こと。

ただ、「鼻をすする」と、細菌やウイルスが含まれている鼻汁が鼻の奥に入ってしまったり、耳にまで達して中耳炎の原因になることもあるそうです。

■まとめ

間違った鼻のかみ方だったかたは、子供さんだけでなく自分自身が副鼻腔炎や中耳炎にならないためにも、しっかりと正しい鼻のかみ方を知っておきましょうね。

→ 花粉症の症状・原因 について詳しくはコチラ

→ 目のかゆみ について詳しくはコチラ

→ 目の充血 について詳しくはコチラ







【関連記事】
続きを読む 正しい鼻のかみ方5つのポイント|子供の副鼻腔炎や中耳炎に気をつけよう!

肥満の子供は脂肪肝になりやすく、肝硬変リスクも高い|大阪市立大

健康・美容チェック > 脂肪肝 > 肥満の子供は脂肪肝になりやすく、肝硬変リスクも高い|大阪市立大




【目次】

■肥満の子供は脂肪肝になりやすく、肝硬変リスクも高い

フィブロスキャンの測定結果|肝脂肪蓄積量(CAP)は肥満群が有意に最も高いCAP量を示した。肝硬度(LSM)は肥満群は対象群よりも有意に高いLSM値を示した。
肝脂肪蓄積量(CAP)は肥満群が有意に最も高いCAP量を示した。肝硬度(LSM)は肥満群は対象群よりも有意に高いLSM値を示した。

参考画像:子どもの肥満にともなう非アルコール性脂肪性肝炎を 痛みを伴わずにスクリーニング(2015/9/24、大阪市立大学)|スクリーンショット

子どもの肥満にともなう非アルコール性脂肪性肝炎を 痛みを伴わずにスクリーニング

(2015/9/24、大阪市立大学)

肥満小児は脂肪肝の頻度が高く、肝臓の硬さが高い傾向にあり、NASHのリスクが高いことをフィブロスキャンを用いて国内で初めて明らかにしました。

肥満の子、肝硬変リスク高く 大阪市立大

(2015/9/24、日本経済新聞)

大阪市立大のチームは、肥満の子供は脂肪肝になりやすいだけでなく、肝硬変になるリスクも高いことを発表しました。

■フィブロスキャンとは?

フィブロスキャン検査の特徴は痛みを伴わない、繰り返し検査できる、経時的な評価が可能である点。フィブロスキャンはプロ―ベ体の外から押し当て、ボタンを押して2種類の波(せん断波・超音波)を発信する。せん断は肝硬度(肝線維化)、超音波は肝脂肪蓄積量の測定に使われる。
フィブロスキャン検査の特徴は痛みを伴わない、繰り返し検査できる、経時的な評価が可能である点。フィブロスキャンはプロ―ベ体の外から押し当て、ボタンを押して2種類の波(せん断波・超音波)を発信する。せん断は肝硬度(肝線維化)、超音波は肝脂肪蓄積量の測定に使われる。

NASHはそのまま放置していれば肝硬変になる可能性が高く、脂肪肝のリスクの高い肥満の段階で検査を行うことが重要だと考えられます。

脂肪肝かどうかを調べる方法には超音波検査や肝生検がありますが、それぞれメリットとデメリットがありました。

子どもの肥満にともなう非アルコール性脂肪性肝炎を 痛みを伴わずにスクリーニング

(2015/9/24、大阪市立大学)

脂肪肝を評価する従来の方法として腹部超音波検査・肝生検が挙げられますが、腹部超音波検査は非侵襲的という長所はありますが定量性・客観性に欠け線維化の評価が難しいという短所があり、肝生検*1は質的診断には優れていますが、痛みや出血のリスクを伴うという短所がありました。

腹部超音波検査は体への負担が少ないというメリットがあるものの、病気を判断するのは難しいというデメリットがあります。

また、肝生検は、診断には優れているものの、脇腹に針を刺して肝臓組織の一部を採取するため体への負担が大きいというデメリットがあります。

そこで、大阪市立大の徳原大介講師らが開発したのが、「フィブロスキャン」という超音波などを出す装置を腹部に当てると、NASHを判定する指標となる「脂肪の蓄積量」と「肝臓の硬さ」を測定できる方法です。

フィブロスキャンは、肝臓の線維化の程度(肝硬度:LSM)と脂肪の蓄積の程度(肝脂肪蓄積度:CAP)を同時に測定することができる新しい機器で、腹部超音波検査と同様に体表からプローベを当てるだけで、痛みや出血を伴わずに非侵襲的に短時間で肝硬度と脂肪蓄積量を定量化することができます(図1)。

今後は学校の検診でフィブロスキャンを用いて肥満の子供をスクリーニング検査を行うことによって、病気の早期発見・改善指導を行うようになるようになるかもしれません。

【関連記事】

■まとめ

Young and Fat

by Tony Alter(画像:Creative Commons)

アメリカの子供の10人に1人が脂肪肝によれば、非アルコール性脂肪肝が非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に進行することが懸念されています。

NASHは脂肪肝が膨らみ細胞を傷付けるもので、さらに進行すると、肝硬変肝臓がんになる恐れがあります。

お子さんが肝硬変にならないためにも、大事なことは脂肪肝の段階で食い止めるために食事を見直し、運動する機会を増やしていきましょう。

脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 についてはこちら

脂肪肝の改善方法 についてはこちら







【関連記事】
続きを読む 肥満の子供は脂肪肝になりやすく、肝硬変リスクも高い|大阪市立大

貧困状態にある妊婦は、早産や子どもの低体重に影響するとされる糖尿病や貧血の割合が高い|5病院調査

【目次】




■貧困状態にある妊婦は、早産や子どもの低体重に影響するとされる糖尿病や貧血の割合が高い|5病院調査

4 Girls and a Baby Boy

by Tobias Lindman(画像:Creative Commons)

貧困、胎児に深刻な影響 妊婦の疾病、割合高く 5病院調査

(2016/9/14、西日本新聞)

妊娠時に糖尿病や予備軍の耐糖能異常と診断されたのが非貧困群2・8%に対し、貧困群は5・4%と割合が高かった。貧血も貧困群の24・2%(非貧困群16・1%)で見られた。妊婦の糖尿病や貧血は、早産や子どもの低体重、先天性奇形に影響するとされる。子どもにも感染しかねないクラミジアや梅毒などの性感染症は非貧困群の1・2%に対し、貧困群の7・9%が患っていた。「妊娠時に喫煙していた」は非貧困群が25・3%、貧困群は37・6%。

千鳥橋病院など5病院が共同で行なった調査によれば、経済的に貧困状態にある妊婦は、非貧困群に比べて、早産や子どもの低体重、先天性奇形に影響するとされる糖尿病貧血を患っている割合が高かったそうです。

また、経済的に貧困状態にある妊婦の特徴としては、子どもにも感染しかねないクラミジアや梅毒などの性感染症を患っている割合が高かったり、妊娠時に喫煙していた割合も多かったそうです。

【関連記事】

■妊娠糖尿病

妊娠糖尿病は、上昇した血糖値を正常に戻す能力の低下が妊娠中に起きるか、初めて発見される病気。

妊娠をきっかけにインスリンの働きが落ち、インスリン分泌量が十分に増えずに血糖値が高くなる状態が妊娠糖尿病です。

妊娠糖尿病になると、早産や妊娠高血圧症候群を起こす恐れがあります。

■ヤセと低体重児

未熟児の出産率上昇 女性の「痩せ願望」が原因によれば、妊婦が痩せている場合、2500グラム未満の「低出生体重児」を出産するリスクが高くなるそうです。

厚生労働省発表の人口動態統計によると、1990年の全出生数に対する低出生体重児は6.3%だったが、2004年には9.4%に上昇しているそうです。

やせすぎも注意 月経異常、骨粗しょう症 子どもの健康に影響によれば、妊婦のやせは低出生体重児が生まれやすく、子どもが将来、肥満高血圧糖尿病など生活習慣病になりやすい

■妊娠と喫煙

妊婦の喫煙は胎児のDNAに科学的変化を与え、子どもを危険にさらす恐れによれば、妊婦による喫煙は、発育中の胎児のDNAに科学的な変化を生じさせ、子どもを危険にさらす恐れがあるそうです。

妊娠中の喫煙、子どもの動脈を損傷する可能性=研究で紹介したオランダの研究者による研究によれば、妊娠中の喫煙は、子供の動脈を損傷する可能性があり、それによって心臓発作や脳卒中になりやすくなる可能性があるようです。

妊娠中の喫煙が胎児の心肺機能低下させるによれば、妊娠中の喫煙がお腹の中にいる子の心肺機能の低下を引き起こし、『乳幼児突然死症候群』のリスクを高めるそうです。




■低所得の人は健康に良くない生活習慣を選びがち?

「所得と生活習慣等に関する状況」のグラフから見えてくるもの|厚生労働省調査で紹介した平成22年国民健康・栄養調査結果を参考にすると、所得と生活習慣には次のような関係があります。

●喫煙

性別を問わず、年収が高いと喫煙率は低い、もしくは喫煙率が低いと年収が高いといえそうです。

●肥満率

男性の肥満は年収に影響を与えないのに対し、女性は肥満率が低くなるほど年収が高くなる、もしくは年収が高いほど肥満率が低いといえます。

●朝食

性別に関係なく、朝食を食べる習慣を持つ人ほど年収が高い、もしくは、年収が高い人ほど朝食を食べる習慣を持っているといえます。

●運動習慣

性別を問わず、運動習慣がある人ほど年収が高い、もしくは、年収が高い人ほど運動習慣を持っているといえます。

●飲酒

男性の方が特徴的ですが、年収が高い人ほどお酒を飲むようです。

●睡眠

女性の方が特徴的で、年収が高い人ほど睡眠の質が良い傾向にあります。

●野菜摂取量

男女問わず、年収が高い人ほど野菜摂取量が多い、もしくは、野菜摂取量が多い人ほど年収が高いといえます。

低収入ほど野菜不足-厚労省栄養調査で紹介した厚生労働省が発表した2011年の国民健康・栄養調査によれば、低収入ほど野菜の摂取量が不足しているという結果が出たそうです。

また、低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しないという記事によれば、低所得者ほど野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活習慣に問題がある傾向があることがわかったそうです。

健康格差とは健康格差は、収入・学歴などが要因?でも取り上げましたが、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるということがWHOでも一つの問題として注目されているようです。

以上のことを参考にすると、年収が高い人ほど健康に良い習慣を取り入れている、もしくは、健康に良い習慣を持つ人ほど年収が高いといえそうです。

しかし、どんなに健康に良い習慣がいいかわかっていても、仕事に疲れてしまっている女性は、それを実行するのは難しいことかもしれません。

ミシェル・オバマ大統領夫人が推奨する「ダイエット・プロジェクト」とはによれば、ミシェル・オバマ夫人が、記者団に語るシカゴ時代の自分自身のエピソードにこんなものがあります。

「弁護士の仕事を持つ母親として、会議と子供たちのサッカーやバレー教室と駆け回った日の夜には、簡単で安いファーストフードのドライブスルーや、電子レンジで温めるだけの栄養バランスのとれていない食事を子供たちに出していた」--。

自分がそうだったからこそ、多くのアメリカ人が、栄養バランスのとれた食事の大切さは知ってはいるものの、新鮮な野菜や魚などを買うための支出と、手に入れた素材を調理する手間と時間を考えるとき、それよりも数百円で手に入れることができる完成したファーストフードの魅力が大きいと感じてしまう。

健康について関心がある人は、新鮮な魚や野菜を買って、料理を作った方が良いということはわかっていると思います。

しかし、仕事・家事をして疲れてしまうという生活をしていると、調理する時間や家計のことを考えてしまい、ファストフードの魅力を感じてしまう人も多いと思います。

そこで、手軽で安いファストフードや冷凍食品に頼りがちの生活になってしまいがちです。

経済的に貧困状態にある妊婦は、非貧困群に比べて、糖尿病貧血を患っている割合が高いということに対しては、1.健康に良い習慣に対する知識があるかどうか、2.知識は知っているが経済的に貧困状態にあるため健康に良い習慣をする(精神的・経済的)余裕がない、ということを分けて対策を行なっていく必要があるのではないでしょうか。

■まとめ

単身女性、3人に1人が貧困 母子世帯は57%によれば、07年の国民生活基礎調査を基に、同研究所社会保障応用分析研究部の阿部彩部長が相対的貧困率を分析したところ、一人暮らしの女性世帯の貧困率は、勤労世代で32%、65歳以上では52%と過半数に及んだそうです。

また、19歳以下の子どもがいる母子世帯では57%で、女性が家計を支える世帯に貧困が集中しています。

将来の子供の健康を考えるなら、社会で貧困で困っている女性を守っていく必要があるのではないでしょうか。







【関連記事】

妊婦のダイエットなどによる栄養不足で子供の脂肪肝になるリスクが高くなる!シャペロンを含むサプリで脂肪肝リスクが下がる?|浜松医科大・東京医科歯科大【論文・エビデンス】

> 健康・美容チェック肝臓の病気脂肪肝 > 妊婦の栄養不足により低栄養状態で生まれた子供が成長した後に脂肪肝になるリスクが高くなる




【目次】

■妊婦のダイエットなどによる栄養不足で子供の脂肪肝になるリスクが高くなる

Sonya hates changing clothes:)

by Oleg Sidorenko(画像:Creative Commons)

妊婦栄養不足で子が脂肪肝 リスクの仕組み解明 浜松医大など

(2015/12/2、@S[アットエス] by 静岡新聞)

浜松医科大の伊東宏晃病院教授と東京医科歯科大などの研究グループが、妊婦の栄養不足により低栄養状態で生まれた子どもが成長後に脂肪肝になるリスクが高くなることを動物実験で明らかにし、「小胞体ストレス」がその要因となるというメカニズムの一部を解明した。出生後の適切な対処で脂肪肝を改善し、予防できる可能性も示した。

やせすぎも注意 月経異常、骨粗しょう症 子どもの健康に影響によれば、妊婦のやせは低出生体重児が生まれやすく、子どもが将来、肥満高血圧糖尿病など生活習慣病になりやすいといわれていますが、浜松医科大と東京医科歯科大などの研究グループによれば、妊婦のダイエットなどの栄養不足により低栄養状態で生まれた子供が成長した後に脂肪肝になるリスクが高くなるということがわかったそうです。

■やせたいとの願望から妊婦が不自然なダイエットをしている

ダイエット 妊婦さん減量で子供が脂肪肝に

(2015/12/26、毎日新聞)

研究チームが浜松市の妊婦135人を調査したところ、妊娠後期の1日当たり摂取カロリーが推奨値より平均で37%不足していた。伊東病院教授は「やせたいとの願望から妊婦が不自然なダイエットをしている」とみる。

妊婦さんがやせたいという願望から不自然なダイエットをしているそうです。

■シャペロンを含むサプリで脂肪肝リスクが下がる?

立体構造への変化を促す物質「合成シャペロン」を投与すると、高脂血症や脂肪肝は劇的に改善されたことから、研究グループは立体構造を持たないタンパク質が肝臓に異常蓄積し、脂肪肝を引き起こしていると結論付けた。

つまり、脂肪肝のリスクが高い状態で生まれた子供も、大人になってからシャペロンを含むサプリなどを活用すれば、脂肪肝になるリスクを下げる可能性があるということですね。

→ 脂肪肝とは|脂肪肝の症状・原因・治し方 について詳しくはこちら

→ 脂肪肝の改善方法(食事・運動)について詳しくはこちら




■まとめ

20代女性の5人に一人が「やせ」|摂取カロリーは終戦直後よりも少なくなっている!?によれば、2013年の20代女性の平均エネルギー摂取量は、終戦直後よりも少ないそうです。

【関連記事】

また、国立健康・栄養研究所の滝本秀美・栄養疫学研究部長によれば、20代の女性は食べる量が少ないこともあって、ビタミンやミネラルなどのいわゆる微量栄養素の摂取量も少なめなのだそうです。

例えばビタミンB群の一種である葉酸や、などが不足しています。

葉酸が妊娠において必要な栄養素だといわれるのは、妊娠初期に葉酸が不足していると、子供が神経障害を持つリスクが高まるといわれているからです 。

妊娠が予定される女性は妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までの間に、葉酸を通常の食事から摂取する以外に、1日400マイクロ・グラム摂取することが薦められています。

健康的な体(自身が子供を産みたいと希望する人が健康的に妊娠・出産できる体)こそが美しい体という考え方が浸透していくといいですね。

→ 葉酸の多い食べ物・食品・サプリ について詳しくはこちら

→ 葉酸の効果(妊娠初期・うつ・動脈硬化・大腸がん) について詳しくはこちら

【関連記事】








【参考リンク(論文・エビデンス)】
続きを読む 妊婦のダイエットなどによる栄養不足で子供の脂肪肝になるリスクが高くなる!シャペロンを含むサプリで脂肪肝リスクが下がる?|浜松医科大・東京医科歯科大【論文・エビデンス】

【給食のない夏休みの危機!】低所得者層の子供はたんぱく質や鉄の摂取量が少ないなどの栄養面の格差がある|栄養格差は給食のない週末に生まれている!?




■低所得者層の子供はたんぱく質や鉄の摂取量が少ないなどの栄養面の格差がある|栄養格差は給食のない週末に生まれている!?

168/365: Birthday cake.

by David Mulder(画像:Creative Commons)

子どもの栄養格差解消、給食頼み

(2017/7/30、共同通信)

低所得層の子どもはそうでない子に比べ、成長に欠かせないタンパク質や鉄の摂取量が少ないなど栄養面の格差があることが、研究者による子どもの食事調査で30日までに分かった。差は主に給食のない週末に生まれ、栄養格差解消は給食頼みであることが示された。

新潟県立大の村山伸子教授らが、小学5年生を対象に実施した食事調査によれば、栄養面の格差は給食のない週末に生まれており、低所得者層の子供はそうでない子供に比べて、たんぱく質や鉄の摂取量が少ないなどの栄養面の格差があることがわかったそうです。

【参考リンク】




■どのような対策が考えられるか?

●食品に栄養素添加を義務付ける

鉄分を強化した小麦粉で鉄欠乏症・貧血を予防している国がある!【#みんなの家庭の医学】によれば、アメリカでは鉄欠乏症を予防するためにも、鉄分を加えた強化小麦粉を義務付けており、アメリカのシリアルの中にはFDA(アメリカ食品医薬品局)が推奨する一日の鉄分摂取量を100%満たすものがあるなど、ほとんどのシリアルに鉄分が豊富に含まれているそうです。

また、そのほかのパスタや小麦粉、ベーグル、クッキー、ココア、ライ麦パンなど、アメリカの食品は鉄分豊富です。

「所得」「地域」「雇用形態」「家族構成」の4つが「#健康格差」の要因|#NHKスペシャルによれば、イギリスでは脳卒中や虚血性心疾患の死亡者数を8年間で4割減らすことに成功したそうですが、その理由としては、イギリス食品基準庁が塩分を減らすように食品の塩分量の目標値を設定したことにあるそうです。

NHKスペシャルの低所得者の疾病リスクに迫った「健康格差特集」に反響の声

(2016/9/21、マイナビニュース)

2006年に85品目の食品に塩分量の目標値を設定し、メーカーに自主的達成を求めた。その理由は、主食であるパンが国民の最大の塩分摂取源となっていたためだが、メーカー側は売れ行き減を懸念。見かねた医学や栄養学などを専門とする科学者団体「CASH(塩と健康国民運動)」がメーカー側に徐々に塩分を下げるように提言した。

この提言に大手パンメーカーによる業界団体も納得し、7年でパンを20%も減塩。こういった取り組みの結果、国民1人当たりの塩分摂取量を15%減らすことにつながり、年間で2,000億円の医療費削減につながったと考えられている。

このように国民の栄養状態を個人の責任だけに任せるのではなく、社会として栄養状態の改善を行なう取り組みを行なっていくことが必要なのではないでしょうか?

●完全栄養食を提供する

食事が不要になる完全栄養食「ソイレント」とは?では、飲むだけで1日に必要な栄養を全て摂取できるという「Soylent(ソイレント)」を紹介しました。

また、『WIRED』日本版VOL.17に掲載された「飲む完全食」ソイレントの記事をきっかけに、「BASE PASTA(ベース・パスタ)」という厚生労働省が定めた基準に従い、1食に必要とされる31種類の栄養素をすべて含むパスタを開発したBASE FOOD(ベースフード)という日本のスタートアップがあるそうです。

ソイレントは面白いアイデアですが、食習慣を変えるというのは大変であり、今までの食習慣を活かしながら、栄養バランスの改善を行なうことは重要だと思います。

【参考リンク】

デザインとアイデアでカンボジアの人を鉄分不足・貧血から救った鉄製の魚「LUCKY IRON FISH」によれば、カンボジアでは鉄分不足による貧血によって極度の倦怠感やめまいで悩まされている人が多かったのですが、カンボジアの食生活は魚と米から成り立っていて、鉄分の摂取が不足していたそうです。

そこで、「Lucky Iron Fish」という鉄の塊を鍋に入れることにより、摂取する鉄分を増やすことができたそうです。

大事なことは、カンボジアの食習慣を活かしながら、改善したというところです。

【追記】

先ほどお子さんを持つお母さんにこの件についてインタビューをしました。

給食というのは、一人一人に差をつけることなく食事の栄養バランスを補うことができる良い仕組みです。

弁当だと家庭の事情によっては作れない/作らないといったことにより、必要な栄養を摂れないということが起こりえますが、給食はみんなが同じように食べることで栄養を摂取してもらうといったメッセージを包むことができます。

※ただ、給食にも個人個人のアレルギーの問題があり、アレルギーのために食べれないものがある場合は、その食品を取り除くために栄養不足になるといった問題もあるそうです。

夏休みに起こりうる子供の栄養危機を乗り越えるアイデアとして、このインタビューの中で生まれたのは、夏休みの宿題の中に1食完全栄養食を摂りいれて体調を観察するというものです。

大事なポイントは、誰かが特別にそうした食事を食べるのではなくて、みんなが同じようにすること。

子育ての負担をかけずに、社会で子供を守る仕組みを作るために、よいアイデアが生まれるといいですね。

■まとめ

現在民間の団体が「こども食堂」の取り組みで食の支援を行なっていますが、その仕組みに頼ることができない子供もいることでしょう。

だからこそ、栄養素を添加した食品に対して抵抗感を示す人ももちろんいるかとは思うのですが、アメリカでの取り組みのように、子供たちの栄養状態を守るために、食品メーカーに働きかけて、栄養を補給した食品を提供してもらうようにするというのも一つのアイデアだと思うのです。

健康格差の根本的な原因が、教育格差にあるのか、経済・社会的格差にあるのか、それとも全く違うところに原因があるのか、わかりません。

ただ、今回の調査研究によれば、たんぱく質や鉄の摂取量が少ない子供がいることは事実であり、原因究明と同時に、対策もおこなっていく必要があります。







【関連記事】
続きを読む 【給食のない夏休みの危機!】低所得者層の子供はたんぱく質や鉄の摂取量が少ないなどの栄養面の格差がある|栄養格差は給食のない週末に生まれている!?