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がん患者、初の100万人超 死亡は37万人 16年予測|国立がん研究センター

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by Guilhem Vellut(画像:Creative Commons)




がん患者、初の100万人超=16年予測、死亡は37万人―がんセンター

(2016/7/15、時事通信)

同センターが過去の患者数や推計人口を基に予測した。発症は男性が57万6100人で、女性が43万4100人。部位別では大腸がんが14万7200人と最も多く、胃がん肺がんが13万人台で続く。前立腺がん、乳がんもそれぞれ9万人を超えるとみられる。

 死亡では肺がんが7万7300人と最多。男性が約7割を占め、喫煙者の割合が多い団塊の世代の高齢化が影響しているとみられる。次いで大腸がん、胃がん、膵臓(すいぞう)がん肝臓がんが多くなりそうという。

国立がん研究センターによれば、今年新たにがんと診断される患者は101万200人で、死亡する患者は37万4000人に上るとの予測を発表しました。

このデータを昨年の予測と比べてみましょう。

がんにかかる人、今年の予測は98万人 大腸がんが1位|国立がん研究センター(2015/4/28)

部位別では大腸がんが13万5800人で最も多く、肺がん13万3500人、胃がん13万3000人、前立腺がん9万8400人、乳がん8万9400人の順。

死亡者数の予測は37万900人で昨年の推計値より約4千人増えた。部位別では、肺がんが最多で7万7200人、大腸がん5万600人、胃がん4万9400人、膵臓(すいぞう)がん3万2800人、肝臓がん2万8900人の順だった。

1年前は、部位別で3位だった大腸がんが、胃がんや肺がんを抜いて一位になることが大きなニュースになりましたが、今年の予測は今年新たにがんと診断される患者が100万を超えることが大きなことで、その他は昨年と大きな違いはないようです。

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がんの早期発見の割合、部位で最大6倍の差がある|子宮頸部76%、 膵臓12%|国立がん研究センター

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by burnbless(画像:Creative Commons)

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がん早期発見の割合、部位で最大6倍の差…膵臓12%・子宮頸部は76%

(2016/9/27、読売新聞)

がんの早期発見の割合は、12部位のがんで最大6倍の差があることが、国立がん研究センターのまとめでわかった。

国立がん研究センターによれば、ガンの早期発見の割合は部位によって違いがあり、最大で6倍の差があることがわかったそうです。

進行度を示す「病期(ステージ)」で比較的早期のがんを示す0~1期の割合は、検診法が確立している子宮頸部が76%だったのに対し、 膵臓が12%と低く、早期発見につながる研究開発の必要性が浮き彫りになった。

すい臓がんの患者の4割が治療前の時点で「ステージ4」に達している|国立がん研究センターで紹介した国立がん研究センターが公表した国が指定する「がん診療連携拠点病院」の2014年の診療実績によれば、すい臓がんの患者の4割が治療前の時点で「ステージ4」に達しているそうです。

診断時にわかった膵臓の病期は、がんが周りの臓器に広がっている状態に当たる4期が43%を占め、逆に0~1期は12%にとどまった。

ポイントは早期発見につながる検診法が確立しているかどうかです。




すい臓がんについては、すい臓の位置が体の奥深く(肝臓や胃などの裏側の隠れた場所)にあるため、レントゲン検査が難しかったり、特徴的な自覚症状がないなどの理由から現在のところは早期発見が難しいのが現状です。

→ すい臓がん について詳しくはこちら

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しかし、現在すい臓がんについては様々な研究が進んでいて、早期発見につながる方法が見つかるのではないかという期待があります。

すい臓がんと肺がんの悪化に「DKK1」と「CKAP4」と呼ばれるたんぱく質が関与していることを発見|大阪大

Dkk1とCKAP4がすい臓がんと肺がんを診断する際のバイオマーカー(指標)になる可能性があり、また、CKAP4に対する抗体が将来治療に応用できる可能性がでてきたことになるそうです。

今回の発見により、すい臓がんと肺がんの早期発見につながる診断薬や治療薬の開発が期待されます。

肥満がすい臓がんの危険高める|BMIが25以上の「過体重」や30以上の肥満の場合は、膵臓がんを発症する危険性が高い|テキサス大

テキサス大の研究グループによれば、米国内での疫学調査の結果、若いころから体格指数(BMI)が25以上の「過体重」だったり、30以上の肥満だったりすると、すい臓がんを発症するリスクが高くなるそうです。

すい臓がんを血液検査で早期発見する方法を開発 RNAに着目|東大

東京大学のチームによれば、すい臓がん患者の血液に特定のRNAが健康な人より多く含まれていることに着目し、膵臓がんを血液検査で見つけ出す技術を開発したそうです。

検索の質問履歴からすい臓がん早期発見につながる方法|マイクロソフトの研究者ら

米マイクロソフトの研究者(MSヘルス部門CTOで情報検索が専門のライエン・ホワイト博士と、MSの研究所長で人工知能を担当し医師の資格も持つエリック・ホービッツ博士、MSのインターンだったコロンビア大学の博士課程大学院生ジョン・パパリゾス氏の3人)が、病気の症状について検索した過去の検索履歴の質問パターンから、将来膵臓がんの診断を示唆する質問内容の出現を5~15%の割合で特定し、病気を予測することにつながる手法を編み出したそうです。

すい臓がんを早期発見する方法を開発したのは15歳!?将来的には生存率が100%になる可能性も?

すい臓がんになると検出される8000種類のタンパク質を納めたデータベースの中から、1.がんの初期段階からすべての患者において血中レベルが高くなる、2.がんである場合のみ変化が見られる

というタンパク質を発見し、一種類の特定のタンパク質にだけ反応するという性質をもつ「抗体」の性質を組み合わせるというものです。

すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|ためしてガッテン(NHK)

番組で紹介したすい臓がんの早期発見に役立つその鍵は「血糖値」。

ポイントは、血糖値が理由がないのに急上昇すること。

番組によれば、すい臓でインスリンを作るβ細胞が、すい臓がんができると働きが悪くなり、その結果として血糖値が急上昇することがわかってきたのだそうです。

このことは、がんの初期から現れるということですので、すい臓がんの前兆・初期症状として捉えるといいかもしれません。

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膵臓がんを早期発見できる検査キットを開発|国立がん研究センター

国立がん研究センター研究所の本田一文ユニット長らは、膵臓がんを早期に検出できる血液中のたんぱく質「アポリポプロテインA2(apoA2)アイソフォーム」を見つけ、検査キットを開発したと発表しました。

■まとめ

すい臓がんの早期発見につながる方法が開発されるといいですね。

→ すい臓がん について詳しくはこちら







P.S.

がんの種類によって病院ごとに治療の役割分担を進めるべきか?|肺がんや肝臓がんの場合、患者の数が多い病院ほど治療成績がいいで紹介した大阪府立成人病センターのグループによれば、5年生存率分析した結果、一般的に治療が難しいとされる肺がんや肝臓がんでは、年間数人しか治療していない病院の患者が死亡するリスクは、患者の多い病院で治療を受けた場合に比べ、2倍近くになっていたのに対して、胃がんや大腸がん、乳がんでは、年間20人以上治療している場合、病院による治療成績の差はほとんどなかったそうです。

つまり、より治療の成果を上げるためには、患者数が多く、治療技術が広まっている胃がんなどのがんについては、一般の病院で、治療が難しい肝臓ガンなどはがんセンターなどで治療するように役割分担が必要ではないかということのようです。

今後はがんの種類によって治療する病院の役割が分担されるようになるかもしれません。

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がん治療法を人工知能(AI)が選択する時代になる!?|シカゴ大・中村教授ら

ExeterUniMedSch April2013-18

by University of Exeter(画像:Creative Commons)




がん治療法、AIが選択…シカゴ大・中村教授ら2年以内に実用化目標

(2016/10/3、読売新聞)

がんの遺伝子研究で世界的に知られる中村教授ら専門家の経験や判断の基準をAIが取り込み、膨大な医学論文から学習して患者の遺伝情報などをもとに最適な治療の候補を提案する。

 FRONTEOが持つ、人間の経験や感覚を学習するAIを使って、2年以内のサービス開始を目指す。

米シカゴ大学の中村祐輔教授と情報解析企業「FRONTEO」は、人工知能(AI)を活用して、がん患者に適した治療法を選んだり、患者が治療の悩みを解決したりできるサービスの開発に取り組むそうです。




■米シカゴ大学の中村祐輔教授とは

中村祐輔教授はがんペプチドワクチン治療の研究をされている方で、がんペプチドワクチン治療は、独自のワクチンを投与することで、ヒト本来の免疫力を飛躍的に高め、癌を退治する治療法です。

また、がん治療薬の新物質発見、シカゴ大・中村祐輔教授によれば、がん細胞を狙い撃ちする分子標的薬の候補である化合物を使ってマウスによる実験したところ、肺がんが完全に消えたそうです。

■人工知能が病気の診断を助けるようになる!?

先日も人工知能(AI)が”特殊な白血病”を見抜き、患者の命を救う 国内初かによれば、東京大学医科学研究所の附属病院は、IBMなどと協同で、人工知能「ワトソン」に2000万件に上るがん研究の論文を学習させ、がん患者の診断に役立てる臨床研究を進めているのですが、今回60代の女性患者の1500に上る遺伝子の変化のデータを人工知能に入力し分析したところ、女性が「二次性白血病」という別のがんにかかっていることを見抜き、治療法を変えるように提案して、命が救われたそうです。

今後はこうしたケースが増えていくことが予想されますが、人工知能が治療法を選択するようになるという背景には、IBMの「WATSON」によってがん治療がスピードアップする!?によれば、医療従事者は、膨大な数の情報(最新の医療研究、論文、医療データ、患者の医療記録)を取り扱っていて、すでに人の頭脳では把握することができないところまで来ていることにあります。

 医学論文は、米国の公的データベースだけで2600万件以上登録され、がん関連だけで毎年20万件増えている。最新の情報についていくのは、専門医でも難しい。インターネット上の情報は玉石混交で、患者が正しい情報になかなかたどり着けない。

 論文を学習して最適な治療法を選ぶ研究は、東京大学などが米IBMの「ワトソン」を使って行っている。今回の手法は、専門家の判断をまねして、良質な情報だけを選び、効率的に学習できるのが特徴という。

そこで、注目を集めているのが、人工知能で医師や患者をサポートするシステムであり、その代表的なものがWatsonです。

Watsonは膨大な量の医療データや論文などのデータベースが格納されており、患者のデータを高速で解析し、医療データを照らし合わせることで、患者に最も最適と思われる治療方針を提案することで、医師や患者が意思決定の支援をするシステムです。

現在でも様々ながんの治療法(外科手術、抗がん剤による化学療法、放射線治療など)があります。

そして、がんの遺伝子を解析して患者ごとの診断を行い、がんを引き起こす特定の変異細胞を狙った治療ということも実現しています。

しかし、がんと立ち向かうことは、時間との闘いなのですが、がんの遺伝子を解析して患者ごとの診断を行い、治療方針を決める際には、専門の医師によるチームでも数週間という長い時間を要してしまうのが現状です。

Watsonを活用することで、遺伝子情報の解析、医療データや論文などと照らし合わせる作業の時間短縮が可能になります。

■まとめ

専門家の経験や感覚と膨大なデータを学習したAIの組み合わせによって、適切な治療を受けられるようになるといいですね。







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世界の平均寿命は大幅な伸びを見せているものの、がん・心臓病・脳卒中といった病気による死者数は増加

"Life is the word"

by Nicolas Alejandro(画像:Creative Commons)

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世界の平均寿命に大幅な伸び、生活習慣病は増加 報告書

(2016/10/7、AFP)

この10年間で、195のうち188の国と地域で、平均寿命が上昇した。

 一方で、がん、心臓病、脳卒中といった非伝染性疾病については、2005年の3500万人から2015年には3900万人となり、その死者数が増加している。

<中略>

 がん、冠動脈疾患、肝硬変、アルツハイマー病など、増加傾向にある非伝染性疾病の多くは、加齢に関連するものだ。

英医学専門誌ランセット(Lancet)に発表された報告書「世界の疾病負担研究(Global Burden of Disease Study)2015」によれば、感染症による死者数の急激な減少によって、世界の平均寿命は大幅な伸びを見せているものの、がん、心臓病、脳卒中といった病気による死者数は増加しているそうです。

感染症予防ができるようになっている現代では、今後は、健康格差が問題になると思います。

健康格差とは、所得や学歴など社会経済的な地位が低いと不健康が多くなるといわれている格差のことです。

#健康格差 とは|所得や学歴など社会経済的な地位が低いと不健康が多くなる!?によれば、健康格差の研究は1980年代から始まり、WHO(世界保健機関)によって健康格差の要因についてまとめたレポートもあるほど、すでに欧米では深刻な格差の一つとして受け止められているそうです。







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2012年に飲酒が原因で発生した新規がん患者は70万人以上で、がん死者も約36万6000人に上る|国際がん研究機関(IARC)

Drinks

by Travis Wise(画像:Creative Commons)

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■2012年に飲酒が原因で発生した新規がん患者は70万人以上で、がん死者も約36万6000人に上る|国際がん研究機関(IARC)

飲酒によるがん死者、2012年に36万人 国連機関調査

(2016/11/3、AFP)

仏パリ(Paris)で開催の「世界がん会議(World Cancer Congress)」で2日、2012年に飲酒が原因で発生した新規がん患者は70万人以上で、がん関連の死者も約36万6000人に上るとする調査データが発表された。

国連(UN)の国際がん研究機関(IARC)は、2012年に飲酒が原因で発生した新規がん患者は70万人以上で、がん関連の死者も約36万6000人にのぼるという報告書をまとめました。




■飲酒とがんの関係

アルコールと最も強い関連性が認められたのは乳がんの新規診断例で、アルコールに起因する全がん症例の4分の1以上を占めていた。次いで関連が強かったのは大腸がんで、全体の23%だった。このことについてシールド氏は、特に乳がんでは「発症リスクが(アルコールの)摂取量とともに増加する」ことは明らかだと述べた。

 アルコールとがんによる死亡との関連について評価した結果では、食道がんで最も関連性が強く、次いで大腸がんが続いた。

飲酒は60以上の病気やケガの原因になりうる-WHOによれば、アルコールが肝臓で分解されてできるアセトアルデヒドは発がん性のある物質で、さらに酢酸に分解されるが、その過程で唾液中にも高濃度で分泌されます。

また、アルコール依存症の患者に食道がんや口腔がんが多いことが知られ、WHOは大腸がん乳がんにも関係しています。

世界保健機関(WHO)の専門組織であるIARCは、アルコール飲料を「グループ1の発がん性物質」に分類している。

飲酒はがんの原因なのか?|肝臓がん・大腸がん・食道がん・乳癌(閉経後)・口腔がんのリスクが高くなるによれば、最近の国際的な評価では、アルコールが直接触れる消化管(口腔・咽頭・喉頭・食道)、アルコールを代謝する肝臓、そして女性ホルモンの影響が大きい乳房のがん、大腸がんのリスクが確実に高くなるとされています。

また、日本におけるアルコールによるがんのリスクは、2008年7月現在、肝臓、食道、大腸については「確実」と判定されています。

アルコールのがんのリスクに対する国際的な評価と日本の評価では分かれる点もあるようですが、肝臓、食道、大腸については共通した意見のようです。

【参考リンク】







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