by Tamaki Sono(画像:Creative Commons)
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■メタボリスクの高い人は、歯周病の目安となる歯周ポケットがある人が多い
ライオン、メタボと歯周病の関連を発表
(2008/10/2、日刊工業新聞)
ライオンは1日、歯周病とメタボリック症候群(内臓脂肪症候群)に関連があることが前野正夫日本大学歯学部教授との共同研究で明らかになったと発表した。
男女ともにメタボの傾向があると、歯周病リスクが高かった。
この傾向は40代以上だけでなく、20―30代の若い世代でも同様だった。
このため世代に関係なく、メタボ傾向の人は歯周病のケアも必要になる。
前野正夫日本大学歯学部教授とライオンとの共同研究によれば、歯周病とメタボリックシンドロームに関連があり、メタボの傾向があると、歯周病リスクが高かったそうです。
歯周ポケットがあるとメタボリックシンドロームの発症リスクは高くなる!
(2009/10/7、ライオン)
その結果、4年後にメタボリックシンドローム指標が陽性化した項目数が2つ以上ある人の割合は、初回健診において歯周ポケット有の人の方が有意に高く、また、4年後に「血圧」・「脂質」の検査結果が陽性になる人の割合も、初回健診で歯周ポケット有の人の方が有意に高くなることが認められました。このことより、「歯周病」と「メタボリックシンドローム指標の陽性化」には関連性があることが明らかになりました。
メタボリスクの高い人は、歯周病の目安となる歯周ポケットがある人は、将来メタボリックシンドロームに発症するリスクが高くなる傾向にあると考えられることから、メタボリックシンドロームを予防するためにも、歯周病ケアが重要だと考えられます。
メタボが気になる人は歯周病ケアをがんばりましょう。
■セルフケア
【#カンブリア宮殿】予防すれば虫歯ゼロ!(熊谷崇さん・日吉歯科診療所)によれば、しっかりと歯のケア方法ができるようになり、口腔内を清潔にできるようになってからではないと、詰めた歯は4、5年で再感染してしまい、また治療を繰り返すことになるため、初心では応急処置以外の治療を行なわないところがあるそうです。
歯周病を予防するには、日々のブラッシングなどで、歯周病の原因となる細菌をできる限り取り除くことが重要です。
オーラルケアで歯周病予防|予防歯科(セルフケアと歯科医によるケア)
歯周病予防の基本はブラッシングですが、歯ブラシだけでなく、糸状のフロスやインタースペース・ブラシで歯のすき間の汚れも落とすことが重要です。
※フロスには、糸状のものや柄が付いたものがありますが、歯と歯の間に挿入してスライドさせながら歯垢を取り除くための道具です。
※インタースペース・ブラシとは、歯と歯の間や歯と歯肉の間、奥歯の周り、歯並びが悪いところを清掃するために役立つブラシのことです。
歯磨き剤には、歯の表面を硬くコーティングするフッ素入りのものをおすすめで、表面のエナメル質を補う成分の入ったものを、定期的に使うのもよいそうです。
また、歯周病を進行させる因子として喫煙(たばこ)も挙げられているので、禁煙することも重要なようです。
そして、日々のセルフケアに加えて、定期的にプロの歯科医によるケアを受けるのがより効果的なようです。
■プロの歯科医によるケア
オーラルケアで歯周病予防|予防歯科(セルフケアと歯科医によるケア)によれば、ブラッシングで落とせるプラーク(歯垢)は全体の50%で、フロスやインタースペース・ブラシを正しく使えば70%までは高められるそうですが、それ以上はプロでなければ難しいそうです。
プロの歯科医によるケアはどのようなことをするのでしょうか?
ブラッシングでプラークは落とせますが、実はその下にバイオフィルムと呼ばれる膜が付着しています。
細菌の巣窟であり、プラークをつきやすくするバイオフィルムを除去するために行なうのがPMTC。
「PMTC」(Professional Mechanical Tooth Cleaning)とは、日ごろ自分で行なっている歯磨きでは落ちない歯の汚れをプロ(歯医者)が専用機器を使ってクリーニングすることです。
専用のブラシやラバーカップでこすり取っていきます。
そのあとで、歯の石灰化度を高めて酸に溶けにくくするためにフッ化物(フッ素)を塗布します。
つまり、車でいう油膜であるバイオフィルムを除去し、歯の石灰化度を高めて酸に溶けにくくするためにフッ素を塗るわけですね。
次に、歯周病菌が多く存在する歯肉が作るポケットと呼ばれる溝に、専用の器具を挿入し、先端から薬剤を薄めた液を吹き出し、超音波の振動を作用させることで細菌を洗い流していくという予防処置を週に1回、4週間行なうと歯は驚くほどきれいになるそうです。
やはりここまで聞くと、セルフケアだけでは歯周病予防は難しいようです。
プロの力を借りたほうがより効果的なようですね。
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