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■紫外線と日焼け
by Filip Mishevski(画像:Creative Commons)
紫外線:日焼けから身を守る 白内障の原因、免疫低下も/日焼け止めは十分な量を
(2010/5/21、毎日新聞)
日焼けの原因は、太陽の紫外線だ。
化粧品メーカー「資生堂」の元学術室長で、日焼けについて研究している長沼雅子・武蔵野大看護学部非常勤講師は「紫外線が強いのは、春分から秋分にかけて。
特に真夏の暑い日より、気候がよく屋外で遊ぶ機会の多い4~5月と梅雨の晴れ間が要注意」と指摘する。
紫外線が強いのは、春分から秋分にかけての期間で、注意すべきなのは、真夏よりも屋外で遊ぶ機会の多い4~5月と梅雨の晴れ間なのだそうです。
人体は紫外線を浴びると、皮膚の細胞のDNAに障害を受け、それを修復しようとして血管を太く拡張させる。
さらに皮膚の細胞はメラニンという黒い色素をたくさん作り、紫外線から肌を守ろうとする。
このため、日焼けは最初は赤っぽくなり、その後に黒っぽくなる。
DNAに障害を受けた皮膚細胞は1週間ほどではがれ落ち、皮がむける。
長沼さんによると、意外にも男性の方が女性より紫外線に対する感受性が高い傾向がある。
また、「赤くなりやすい人は、より注意が必要」と指摘する。
紫外線が日焼けの原因になるというのは、よく知られていますよね。
日焼け予防のために、肌に日焼け止めクリームを塗るという対策をしている人も多いと思います。
■ 紫外線対策-日焼け止め
常に露出している顔面の対策には、紫外線を吸収したり散乱させる日焼け止め(サンスクリーン)が有効だ。
日焼け止めには、波長の異なる2種類の紫外線によって、SPF値とPA値の二つの防止効果指標がある。
SPF値は数字が大きいほど、PA値は+の数が多いほど防止効果が高く、生活場面によって使い分けるとよい。
日本化粧品工業連合会の目安によると、散歩や買い物などではSPF20以下でPA+、炎天下でのレジャーやスポーツではSPF40~50でPA++~+++が適当だという。
長沼さんは「日焼け止めを塗っても、量が足りない人が多い」と話す。
SPF値やPA値は、皮膚1平方センチ当たり2ミリグラムの薬剤を塗った場合の目安だ。
(1)手のひらに1円玉大の日焼け止めをとる
(2)額、鼻、あご、両ほおの5カ所に分けて日焼け止めを置き、そこから周囲に伸ばす
(3)少し乾いたら、これをもう一度繰り返す--
という塗り方を推奨する。
日焼け止めの方法をしっかりと行なって、紫外線対策を行いたいですね。
■目に紫外線が当たると肌が黒くなる?
肌が黒くなるのを避けるには、日焼け止めクリームだけを塗ればいいと思っていませんか?
実は、目に紫外線が当たると、肌が黒くなるそうです。
目に紫外線が当たると肌が黒くなる・日焼けする?で紹介したマウスの実験によれば、紫外線を目にあて、発生する皮膚のメラニン量を測定したところ、紫外線を目に当てたマウスは、体全体のメラニン量が増加したそうです。
つまり、このことによって、目に紫外線が当たると、メラニンが増加することがわかったそうです。
では、どういったメカニズムで肌が黒くなるのでしょうか。
- 目に紫外線が当たると、目の細胞にダメージが生じます。
- 目の細胞に受けたダメージに脳が反応し、「メラニンを作るように」と指令を出します。
- 脳から指令を受けた肌は、メラニンを作ります。
- そのために、肌に紫外線が当たらなくても、肌が黒くなるのです。
日焼けが気になる方は、サングラスをつけた方が良いようです。
■紫外線と白内障・免疫低下
日焼け以外にも、紫外線が白内障の原因になったり、人体の免疫を低下させることも分かってきた。
紫外線は、水晶体が白く濁り、視力が低下する「白内障」などの障害を引き起こします。
紫外線の気を付けるのは、夏だけと思っている人もいるかも知れませんが、実は雪の多い地域の方は、注意が必要なのです。
雪面の反射によって、目に有害な紫外線を浴びる恐れがあるからです。
■紫外線対策
環境省の紫外線対策マニュアルでは、
最も強くなる正午前後の外出を避ける▽
日陰を利用する▽
日傘や帽子を使用する▽
衣服で肌を覆う▽
サングラスを掛ける
▽日焼け止めを利用する
--の6項目を挙げている。
紫外線対策を参考に紫外線の害から体を守っていきたいですね。
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