「睡眠時無呼吸症候群」カテゴリーアーカイブ

ウェアラブルIoTブランドhamon®を展開するミツフジが朝日ラバー・埼玉大学と着るだけで呼吸波形が計測でき睡眠時無呼吸症候群(SAS)のスクリーニングができる着衣型ウェアラブルデバイス開発をスタート

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■睡眠時無呼吸症候群(SAS)の早期発見に期待!着衣型ウェアラブルデバイスの開発がスタート

Sleeping Beauty

by Diego F. Garcia P.(画像:Creative Commons)

ミツフジ、朝日ラバー、埼玉大学で呼吸波形を計測できるウェアラブルシャツを共同開発~簡易睡眠ポリグラフ検査システムへの応用および慢性閉そく肺疾患の常時モニタリングを目指す~

(2017/6/19、ミツフジ株式会社プレスリリース PR TIMES)

着るだけで呼吸波形を計測できる着衣型ウェアラブルデバイスを共同開発いたします。正確に、そして簡易に呼吸波形を計測するため、導電繊維を用いた着心地の良いウェアに、胸やお腹のふくらみに密着させて身体の動きによる伸縮などの変位に対応できるゆがみセンサーを取り付けます。簡易的にPSG検査が可能なウェアを目指し、SASをスクリーニングできる製品への応用を目指します。

ミツフジ株式会社は、株式会社朝日ラバーと国立大学法人埼玉大学と共同で、SAS(睡眠時無呼吸症候群)をスクリーニングできる製品への応用を目指して、呼吸波形を計測できる着衣型ウェアラブルデバイスの開発を始めるそうです。

【追記(2017/8/1)】

心拍や呼吸数を計るタンクトップ「hamon」を制作、ミツフジが総額30億円を調達

(2017/7/31、TechCrunch)

本日ミツフジは第三者割当増資と融資により、総額30億円の資金調達を実施した。引受先はカジナイロン、電通、前田建設工業、南都銀行、京銀輝く未来応援ファンド投資事業有限責任組合、三菱UFJキャピタルと他数社が含まれている。

ミツフジが開発する「hamon」は、着用者の心電、心拍、筋電 、呼吸数、加速度、ジャイロ、温度、湿度などの情報を収集できるIoTウェアだ。収集した情報はトランスミッターからBluetoothを経由してスマートフォンで確認することができる。

着衣型ウェアラブルデバイスの開発を始めたというニュースを取り上げたミツフジは30億円を調達し、導電性繊維とウェアの量産体制の整備を行なっていくそうです。

【参考リンク】

■睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群は、簡単に言うと、眠っている間に呼吸が何度も止まってしまう病気のことを言います。

睡眠時無呼吸症候群の診断基準は、「10秒以上の無呼吸が1時間に5回以上ある」場合です。

睡眠時無呼吸症候群は、「SAS(Sleep Apnea Syndrome)」とも呼ばれます。

睡眠時無呼吸症候群の自覚症状としては、日中の眠気ですが、周囲からはいびきがうるさいといわれることがあります。

  • 大きないびき(いびきがうるさいと言われる)
  • 眠っている間に呼吸が止まる
  • 日中の眠気
  • 熟睡感がない(よく眠れた感じがしない)
  • 起床時に頭痛やだるさを感じる
  • 睡眠中に何度も目が覚める

睡眠時無呼吸症候群になると、心筋梗塞糖尿病メタボリックシンドロームになるリスクが高くなるといわれています。

→ 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状・原因・検査・治療法 について詳しくはこちら




■背景

寝ている間の無呼吸になかなか気付くことができないために、検査・治療を受けていない多くの潜在患者がいると推計されていることから、睡眠ポリグラフ(PSG)検査の早期受診が奨励されていますが、医療機関での検査は泊りがけであることや高額な検査費用がかかるなどの課題があります。この解決方法として現在の技術においては、簡易的に検査できるパルスオキシメトリ法(※1)やフローセンサ法(※2)によるスクリーニング検査がありますが、データ収集の精度などに課題があります。

睡眠時無呼吸症候群として行うPSG検査は、医療機関で泊りがけで検査をすることや高額な検査費用がかかるなどの課題があります。

睡眠時無呼吸症候群の検査として紹介されているのは、簡易検査とPSG検査です。

●簡易検査

簡易検査とは、自宅でできる方法で、体内の酸素飽和度を測定する機器を指先に装着し、腕に小型の機器をはめて一晩休み、検査メーカーに郵送して、検査をしてもらう方法です。

●ポリソムノグラフィー(PSG)

簡易検査で陽性となった場合は、さらに詳しく診断を行なうために、「ポリソムノグラフィー(PSG)」という本検査を行ないます。

ポリソムノグラフィー(PSG)とは、指先につける機器だけではなく、心電図や脳波、鼻や口の気流測定、いびき音の測定、腹部の動きなどを見るセンサーなどを装着して、一晩休むという検査方法です。

そこで、今回開発するのが、銀メッキ導電性繊維の技術「AGposs®」を活用し、呼吸運動を計測するためのゆがみセンサーを組み込んだ着衣型ウェアラブルシャツです。

着るだけで呼吸波形を計測できる着衣型ウェアラブルデバイスを共同開発いたします。正確に、そして簡易に呼吸波形を計測するため、導電繊維を用いた着心地の良いウェアに、胸やお腹のふくらみに密着させて身体の動きによる伸縮などの変位に対応できるゆがみセンサーを取り付けます。簡易的にPSG検査が可能なウェアを目指し、SASをスクリーニングできる製品への応用を目指します。

■伝導性繊維に注目!

●ソックスの生地に温度センサーを織り込む

siren care
siren care

参考画像:[500 STARTUPS DEMO DAY 2016] BATCH 18, Siren Care|スクリーンショット

SIREN CARE|糖尿病患者の足の炎症や傷害を温度センサーでリアルタイムに見つけるスマートソックスでは、温度センサーをソックスに織り込み、糖尿病患者が炎症や傷害をリアルタイムで検出するスマートソックス(靴下)を紹介しました。

●Project Jacquard|伝導性繊維をあらゆるファッションアイテムに織り込むプロジェクト

Project Jacquard: Making the Jacket

グーグル・Project Jacquardの「衣服ハック」

(2016/1/13、wired)

プーピレフのアイデアの正式名称は「Project Jacquard」(プロジェクト・ジャカード。その名称は伝統的な機械織りの技法にちなんでいる)。その目標は、伝導性繊維を地球上のすべての衣類と布に織り込んで、タッチセンサーや触覚フィードバックなどの機能を、ジーンズからクルマのシート、カーテンに至るまで、あらゆるものに搭載することだ。

「センサーを素材として生地に織り込むことができれば」とプーピレフは言う。「それはエレクトロニクスからの解放を意味する。身の回りにあるベーシックな素材をインタラクティヴにできるのだ」

グーグルの先進技術プロジェクト部門、ATAP(Advanced Technology and Projects)が取り組んでいるのが「Project Jacquard」という伝導性繊維をあらゆるファッションアイテムに搭載できるような技術の開発です。

伝導性繊維をあらゆるファッションアイテムに搭載できるようになるとどうなるでしょうか?

プーピレフはそれが意味することを想像し始める。着替えていることを電話が認識し、蝶ネクタイを結ぶと同時にUberでクルマを呼んでくれたらどうだろう? ランニングシューズを履くと同時に、自動的に運動記録が開始するとしたら? あるいは服の袖を一度軽くスワイプしただけで通話ができ、相手の声も聞こえるとしたら?

いま私たちが使っているスマホやウェアラブルデバイスの操作を服に触れるだけでできるようになるのです。

しかし、伝導性繊維を開発しても問題になるのは、現実の製造工程に組み込めるのかどうかです。

製造の現場に飛び込んだイヴァン・プーピレフはその製造工程の過酷さ(伝導性繊維にとっての)を目の当たりにします。

「飛び出た余分な糸の繊維を除去するために、直火にかけるなどというプロセスすらあった」と彼は言い、その荒々しさに首を振る。「そんなことが行われているとは知らなかったが、それはほんの一例に過ぎない。伸ばして水に漬け、ホットプレスにかけ圧縮する。布の種類によっては金属の爪で引き裂くことすらある。電子部品(を組み込む)とすれば、致命的だ」

製造工程では火にかけたり、水につけたり、圧縮したりするなど電子部品を組み込んだ電導性素材にとっては様々な課題が見つかりましたが、編み込みの技術や製造工程に取り入れる方法について解決していったそうです。

プーピレフは、服の袖を全面液晶ディスプレー化するという自分の夢を笑いつつ、それを本当に実現するのに関心をもつ誰かと協力することの重要性を熱っぽく語った。

脈拍数や血液中の酸素濃度などを表示し、肌に貼れる有機ELディスプレイを開発|東大で紹介した東京大学の染谷隆夫教授らの研究グループは、センサーで検知した脈拍数や血液中の酸素濃度を表示できる、肌にフィットして貼っていることに気付かないほど違和感なく装着できる有機ELディスプレイを開発したそうですので、服の袖を全面液晶ディスプレイ化するのもそう遠くない未来かもしれません。

ファッション×テクノロジーは面白い研究が多く、着用するだけで心拍・心電位などの生体情報を取得できる機能素材があったり、バイオロジーを活用したトレーニングスーツ・ランニングシューズなどの研究が進んでいます。

●着用するだけで心拍・心電位などの生体情報を取得できる機能素材がある

着るだけで心拍数を測れる新素材 NTT・東レが開発によれば、NTTと東レは、心電計や脈拍計の電極の代わりに使える衣料用の新素材を共同開発していますし、心拍・心電位などの生体情報を取得できる機能素材「HITOE」を使ったウェア「C3FIT IN-PULSE」を活用して不整脈の臨床研究|東大病院・ドコモによれば、潜在的な不整脈検知が有効であるかを検証することを目的として、着用するだけで心拍・心電位などの生体情報を取得できる機能素材「hitoe」を活用したウェア「C3fit IN-pulse(シースリーフィットインパルス)」を活用し、長時間にわたる心拍と心電位計測を行う研究も行なうそうです。

■まとめ

「#睡眠負債(SLEEP DEBT)」|わずかな睡眠不足の影響が脳のパフォーマンスの低下・病気のリスクを高める|#NHKスペシャルによれば、わずかな睡眠不足の影響が、まるで借金のように積み重なることで、知らず知らずのうちに脳のパフォーマンスを低下させたり、病気のリスクを高める恐れがあるそうです。

FITBITの睡眠データ分析により7時間以上の睡眠は健康に良い影響を与えることが判明によれば、睡眠データの分析によって、睡眠が7時間以下になると深い睡眠とレム睡眠を十分に得られない可能性があり、睡眠時間7~8時間の際に深い睡眠とレム睡眠の割合が最も高くなることがわかったことから、7時間睡眠が健康に良いという一つの裏付けができたといえそうです。

このように睡眠の重要性に注目が集まる中、睡眠時無呼吸症候群になると、日中の眠気があったり、よく眠れた感じがしないだけでなく、心筋梗塞糖尿病メタボリックシンドロームになるリスクが高くなるといわれています。

ただ、寝ている間の無呼吸になかなか気付くことができないことから、検査・治療を受けていない多くの潜在患者がいるのではないかと考えられています。

そこで、今回、睡眠時無呼吸症候群がより簡単に検査ができるようにと、着衣型ウェアラブルシャツの開発がすすめられています。

こうした製品によって睡眠時無呼吸症候群の早期発見ができ、病気の人が少なくなるといいですね。

→ 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状・原因・検査・治療法 について詳しくはこちら







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1日あたりの睡眠時間が7.5時間を切ると、脳卒中や心臓発作などの心血管疾患のリスクが、33%高まる|自治医大

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■1日あたりの睡眠時間が7.5時間を切ると、脳卒中や心臓発作などの心血管疾患のリスクが、33%高まる|自治医大

Sleeping beauty 2009

by Erika Thorsen(画像:Creative Commons)

睡眠不足で高まる心臓病リスク、 自治医大

(2008/11/11、AFPBB)

睡眠不足は心臓病リスクを高めるとする自治医科大学(Jichi Medical University)による研究結果が10日、米国医学会の機関誌「Archives of Internal Medicine」に発表された。 

自治医科大学の研究によれば、高血圧と診断された人で、睡眠時間と心血管疾患の発症頻度を観察したところ、睡眠時間が短いと心臓病が発症しやすい傾向にあるようです。

こうしたことから自治医大の研究論文は、1日あたりの睡眠時間が7.5時間を切ると、脳卒中や心臓発作などの心血管疾患のリスクが、33%高まると結論付けている。

一日の睡眠時間が7.5時間を切ると、心血管リスクが33%高まることから、適度な睡眠時間を確保することが健康にとってよいと考えられます。

これまでの研究で、睡眠不足は、肥満糖尿病のほか、心血管疾患の危険因子となる夜間の高血圧、睡眠時無呼吸症などを誘発する傾向があることがわかっている。

睡眠不足が健康に与える影響は大きいようです。

きちんとした睡眠をとって、病気を予防し、健康になりましょう。

→ 睡眠不足・質の良い睡眠をとる方法 についてくわしくはこちら




■睡眠と高血圧の関係

【追記(2016/12/6)】

睡眠時無呼吸症候群 高血圧、心疾患の原因にもによれば、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者は眠りが浅く、夜でも日中に働くべき交感神経が活動を続け、体を活性化させるホルモンが分泌された状態が続いているため、血圧が上がり、無呼吸による低酸素状態も重なって、心臓などに負担がかかり、心筋梗塞などのリスクが高まると考えられています。

SAS(睡眠時無呼吸症候群)の治療を行なうと、ナースコールの回数が減る!?で紹介したトーマスジェファーソン大学の研究によれば、入院患者の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療を行なうと、急激な血圧変化などが改善されることによって、ナースコールの回数が減るそうです。

第9回日本心臓財団メディアワークショップ「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」|日本心臓財団

SAS患者は、外来血圧が低くても、夜間や早朝の血圧が高い夜間高血圧あるいは早朝高血圧を呈している可能性がある。

高血圧患者の血圧の日内変動を追った研究結果によると、多くは夜間に最も血圧が低くなるdipperの傾向を有している。しかし、なかには夜間でも血圧が下がらないnon dipperや、逆に夜間に血圧が上昇するriserの患者もみられる。このうち、non dipperとriserはSASと関連していると考えられている。

これらの患者には、心イベントや脳卒中のリスクが高い傾向がある。自治医科大学で行った研究結果では、riserの患者はそれ以外の患者よりも心イベント発生率が約6倍、脳卒中発生率が約2倍になることが示されている(図3)。

日本人男性の心イベント発症は喫煙で3~5倍になる可能性

(2009/3/22、日経メディカル)

心イベントは、死亡または緊急カテーテル検査を実施、4日以上の入院を要した急性冠症候群(ACS)、不安定狭心症、急性心筋梗塞とし、心血管イベントは、心イベントに加え、同じく死亡または4日以上の入院を要したくも膜下出血、脳梗塞、脳卒中、急性下肢動脈閉塞症、解離性大動脈瘤とした。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者は夜間高血圧や早朝高血圧である可能性があり、これらの患者には、心イベントや脳卒中のリスクが高い傾向にあるそうです。

【関連記事】

SAS患者に心血管系イベントが起こるメカニズムは、気道閉塞がもたらす低酸素状態による交感神経活性の亢進や、心臓・胸部大動脈への陰圧負荷の増大などが原因となっている。

糖尿病治療と一緒に不眠治療を行うことで、糖尿病が改善し、血管障害を予防できる可能性がある!?|大阪市立大で紹介した大阪市立大の稲葉雅章教授らのグループによれば、糖尿病治療と一緒に不眠治療を行うことで、糖尿病が改善し、血管障害(血糖値・動脈硬化)を予防できる可能性があるそうです。

睡眠障害のある患者は、糖尿病・高血圧・動脈硬化になりやすい?によれば、睡眠障害がある患者は、頚動脈の内壁が分厚くなって血管が狭まっており、動脈硬化を進行させるリスクが高まっていることも明らかになっているそうです。

大阪市立大学の稲葉教授らはこれまでの研究で、糖尿病患者の睡眠障害が心筋梗塞や脳卒中を引き起こす早朝の高血圧や血糖値の上昇などにつながることも突き止めていることから、高血圧と診断された人は、心血管疾患リスクを下げるためにも、睡眠時無呼吸症候群の治療を行うことが必要なのかもしれません。

→ 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状・原因・検査・治療法 について詳しくはこちら







【参考リンク】
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NAFLD 生活習慣病で肝臓の病気に お酒飲まない人でも注意!

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■NAFLD 生活習慣病で肝臓の病気に お酒飲まない人でも注意

Trapped

by Aditya Doshi(画像:Creative Commons)

NAFLD 生活習慣病で肝臓疾患 お酒飲まない人でも注意

(2010/9/21、東京新聞)

肝臓疾患といえば、お酒の飲み過ぎかウイルスが原因というイメージが強いが、最近は飲まない人でも、肥満や糖尿病などが原因で脂肪肝になったり、重症化して肝硬変や肝がんにつながるケースが増えている。

「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD=ナッフルディー)」と呼ばれる。

正しい知識を持って、肝臓の状態を点検しよう。

お酒(アルコール)を飲まない人でも、肥満糖尿病などが原因で脂肪肝になり、そして重症化することで肝硬変肝臓ガンになることがあります。

このことをNAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)と呼ぶそうです。

これまでNASH(非アルコール性脂肪肝炎)は比較的多く取り上げられていますが、NAFLDはあまり取り上げられていないので、知らない人も多いのではないでしょうか。

■NAFLDとは

NAFLD=nonalcoholic fatty liver diseaseの略。NASH=nonalcoholic steatohepatitisの略。

「非アルコール性」とは、飲酒習慣がないか、1日1合(ビール大瓶1本)以下しか飲まない人を指す。

NAFLDとは、非アルコール性脂肪性肝疾患のことで、ウイルス性、アルコール性の肝炎以外の要因でかかる肝疾患の総称なのだそうです。

その大半は肥満、高血圧、糖尿病などの生活習慣病を持っている人。

こうした生活習慣病とNAFLDとの関係は未解明の部分もあり、三年前から厚生労働省の研究班で実態の把握や解明に取り組んでいる。

NAFLDの多くは、単純性脂肪肝と呼ばれるもので、そのまま肝炎や肝がんなどに移行することはないが、心筋梗塞(こうそく)や脳卒中などのリスクが高まるため、脂肪を蓄えない生活を心掛ける必要がある。

しかし、脂肪の過酸化や鉄分の蓄積などの要因が加わると、炎症や組織の線維化が起こるNASHになっていく。

現在二割以上がNASHになっていると考えられる。

生活習慣病以外でも薬の副作用、睡眠時無呼吸症候群がNAFLDの原因になることもある。

NAFLDもNASHもなりやすい体質が遺伝する可能性もあり、遺伝子を特定する研究も進んでいる。

脂肪肝といえば、お酒(アルコール)の飲み過ぎをイメージする人も多いと思いますが、実際は、アルコールが原因でない脂肪肝であるNASHであるケースが多いようです。

「ウイルス性以外の肝がんが、過去十年で倍に増えているが、この間、アルコール消費量は変わらない。NASHからの移行が多いのでは。生活習慣病の増加に伴い、今後確実に増えていくだろう」と岡上院長は分析する。




■NAFLDの治療

治療は原因によって異なる。

糖尿病や肥満、高血圧など原因となった疾患を特定し、それを治療することが基本になる。

肝硬変を防止する必要がある場合は、線維化抑制剤を投与する。

患者の病態により治療法が異なるが、治療効果を挙げるにはいずれも早期発見が重要だ。

NAFLDの治療には、糖尿病や肥満、高血圧などの原因を特定し、治療することが基本となるそうです。

しかし、記事によれば、

まだ内科医の間でもNAFLDの認識は低く、糖尿病や高血圧などの治療で内科に通院していても、それぞれの病気のチェックだけで肝臓は見過ごされることもある

そうです。

まずは、医師の間からNAFLDというものがあるということを知るようになる必要がありますね。

岡上院長は「まずはこの病気の存在を知ってほしい。肥満や高血圧、糖尿病などの人で、特に思い当たる原因がないのに肝機能検査値が悪くなっていたら、NAFLDやNASHの可能性が高い。たかが脂肪肝と侮らず、専門医にかかってほしい」と話している。

思い当たる原因がないにもかかわらず肝臓の数値が悪い場合には、NAFLDやNASHの可能性が高いそうなので、ぜひ専門医にかかるようにしましょう。

 

■NAFLDの予防

NAFLDの予防策は、多くの生活習慣病の予防と同じく栄養バランスの良い食事、適度な運動が基本。

夜遅くに食事をしてすぐに寝るのが最も脂肪を蓄えやすいため、注意が必要だ。

NAFLDの予防には、生活習慣病の予防と同様に、バランスの良い食事と運動が大事なのだそうです。

→ NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)とは・症状・原因 について詳しくはこちら







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非肥満者でも首回りのサイズが睡眠時無呼吸の重症度に影響

Neck flex

by Dylan(画像:Creative Commons)

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非肥満者でも首回りのサイズが睡眠時無呼吸の重症度に影響

(2009/6/18、nikkei net)

肥満が閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の主要な危険因子(リスクファクター)となることは知られているが、肥満でない人でも多くの人にこの症状がみられることが、新しい研究で示された。

今回の研究では、ボディ・マス・インデックス(BMI、肥満指数として用いられる)が18.5~27の非肥満成人5,426人のうち54%にOSAがみられ、そのうち約半数は軽度であったが、残りの半数は中等度から重度のOSAであった。

特に、首回りの太い中高年の男性に中等度から重度のOSAがよくみられたという。

肥満だけでなく、首回りが太いほど閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)のリスクが高いそうです。

閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、様々な病気との関わり合いが高いとして注目を集めています。

過去の研究では、OSAが心疾患、肥満、糖尿病、高血圧、死亡リスクの増加などの重大な健康上の問題と関連することが示されている。

閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)には注意したいものです。

■睡眠時無呼吸症候群(SAS)に注意

「熟睡感がない」という方はもしかするとこんな症状がありませんか?

  • 大きないびき(いびきがうるさいと言われる)
  • 眠っている間に呼吸が止まる
  • 日中の眠気
  • 熟睡感がない(よく眠れた感じがしない)
  • 起床時に頭痛やだるさを感じる
  • 睡眠中に何度も目が覚める

こういう症状がある人は、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」かもしれません。

睡眠時無呼吸症候群は、簡単に言うと、眠っている間に呼吸が何度も止まってしまう病気のことを言います。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の方にはこのような治療が行われます。

減量・ダイエット

肥満が原因による睡眠時無呼吸症候群の治療・予防するためには、食生活の改善や運動不足の解消など生活習慣の改善が重要となります。

睡眠前の深酒に注意

アルコールは気道周辺の筋肉を弛緩させ、鼻づまりを引き起こしやすいので、いびきをかきやすくなります。

横向きに寝る

軽度のいびきなら、舌が喉に落ち込んで気道を塞がないよう、横向きに寝るようにしましょう。

腰枕

ファスナーを開いて背中にボールを装着できる腰枕を使うことで、横向きの姿勢を保つことができます。

パジャマの背中に袋を縫い付けて、中にテニスボールなどを入れるお手製腰枕もおすすめです。

ベッドの頭側を高くする

体を少し起こした姿勢にしておけば舌が落ち込みにくくなります。

マウスピース

中等症より軽いいびきには、舌や下あごを前に出させる特殊なマウスピースを使うと軽減することもあるそうです。

CPAP療法

中等症以上や重度のSAS患者の治療には、寝るときに呼吸用のマスクを付け、圧力をかけた空気を機械で持続的に送り込む「CPAP療法」が有効とされています。

睡眠時無呼吸症候群とメタボリックシンドロームによれば、「CPAP(Continuous Positive Airway Pressure=シーパップ)」は、睡眠中に装着した鼻マスクから圧力をかけた空気を送り込み、上気道を開いた状態に保って無呼吸をなくす方法です。

CPAP療法で治療すると無呼吸やいびき、日中の眠気が消失するだけでなく、高血圧や、メタボリックシンドロームのひとつの病態であるインスリンの効きが悪くなるインスリン抵抗性も改善します。

つまり、CPAP療法で睡眠時無呼吸症候群を治療すると、心筋梗塞などのリスクも低下します。

ナステント

「ナステント」とは、緊急救命時の気道確保の手法を応用し、鼻にソフトなシリコーン製の柔らかいチューブを挿入することで気道を確保するという発想で作られた治療器具です。

チューブ状の医療デバイスを、使用者自身で、鼻から口蓋垂(のどちんこ)まで挿入することで、空気の通り道をしっかり確保できます。

そのため、空気の通り道が狭くなることで起こる「いびき」や空気の通り道が閉塞してしまうことで起こる「無呼吸」を回避することで、呼吸をサポートできるのがナステントです。

→ 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状・原因・検査・治療法 について詳しくはこちら







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