「Health」カテゴリーアーカイブ

アプリと薬剤ケースによる服薬忘れ防止システム「flixy」

Pills 3

by e-Magine Art (画像:Creative Commons)




■アプリと薬剤ケースによる服薬忘れ防止システム「flixy

5つのデジタルヘルススタートアップをDeNA春田会長らが批評

(2015/2/20、日経デジタルヘルス)

ある調査によれば73%もの人が薬を飲み忘れ、そのうち約半数が「うっかり」によるものなのだという。flixyは薬剤ケースに小型のBluetoothモジュールを仕込み、アプリと連動させてスマートフォンに服薬タイミングを知らせる。

薬を飲むタイミングを通知するボトルを開発するADHERETECHでも取り上げましたが、服薬忘れ防止システムというのはいいアイデアだと思います。

緑内障 患者判断で治療中断18.7%によれば、「大した症状がない」、「継続受診が面倒」、「治療効果が実感できない」など病気自体への理解度が低いことや治療効果についての理解が低いという理由で、患者判断で緑内障の点眼治療を中断してしまっているそうです。

また、糖尿病患者の治療継続は半数にとどまるによれば、糖尿病の合併症に不安を感じ、糖尿病の治療の重要性を認識していても、治療を継続できている人は半数なのだそうです。

その他の病気でも、現時点ではたいしたことがなかったり、治療効果が実感できない、面倒であるといった理由から患者判断で薬の服用をやめてしまっている人がいるのではないでしょうか。

患者さんにとってその薬がどんな価値があるのか伝えるのと同時に、服用することを楽にする仕組みを作ることも大事だと思います。

そういう面で、この薬を飲むタイミングを通知するというのは良いアイデアだと思います。







【アドヒアランス関連記事】

高齢者への不要な薬を減らすためには、かかりつけ薬剤師・薬局の役割が重要になる!

Target Store Pharmacy Allergies Sign 5/2014 Pics by Mike Mozart of TheToyChannel and JeepersMedia on YouTube. #TargetStore #Target #TargetPharmacy #TargetPharmacySigns #Pharmacy

by Mike Mozart(画像:Creative Commons)




厚労省・武田審議官「高齢者の薬を“減らす”かかりつけ薬剤師、かかりつけ医の役割が論点に」

(2015/5/7、ミクスONLINE)

不要な投薬を減らすためには、ひとりの患者をトータルで診るかかりつけ医、かかりつけ薬剤師の担う役割が重要になる。

高齢者宅には年475億円分の残薬(飲み残し・飲み忘れの薬)がある!?|解決する4つの方法によれば、処方された薬を適切に服用できずに、その結果、症状が悪化して薬が増えてしまうようなことがあるそうです。

高齢化が進む中で、複数の疾患を合併し、多剤服用(ポリファーマシー)する患者が増加している。武田審議官は、ひとつの市の国保データから65歳以上の患者では10剤以上服用している患者が10%以上いるとのデータを提示。75歳を超えた後期高齢者ではさらにこの割合が増加すると説明した。

今回紹介した記事では、複数の医療機関や薬局にかかることで、多くの薬を服用していることも指摘されています。

かかりつけ医を持つことが重要ということはよく言われていたことですが、かかりつけの薬剤師を持つこともこれからは自身の健康を管理するうえで重要になってくるのではないでしょうか。

そして、かかりつけ医とかかりつけ薬局(薬剤師)で地域医療を協力していく体制づくりも行なってほしいものです。







【関連記事】

人は「年をとった」と思った瞬間から老けこんでしまう!?|エクセター大学

Athlone 5KM and 10KM 2015

by Peter Mooney(画像:Creative Commons)




■人は「年をとった」と思った瞬間から老けこんでしまう!?

人は「年とったなあ」と思った瞬間から本当に老けこんでいく:英大学調査

(2013/4/17、IRORIO)

英エクセター大学のKrystal Warmoth女史によれば、人は「年とったな~」と思った瞬間から活動的でなくなり、若さを保つ気が萎えてしまうという。

エクセター大学(University of Exeter)研究者Krystal Warmoth(クリスタル・ワーモス)さんによれば、自分のことを「年とった」とか「衰弱した」と思うと、年老いているように行動してしまうそうです。

最近、このブログでは、フレイル(フレイルティ)という考え方に注目しています。

「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!で紹介したフレイル(高齢者の衰弱)の段階で、適切な介入・支援を行なうことができれば、要介護状態に至らず、生活機能の維持・向上が期待できると考えられますが、この時にも今回の研究が活用できるのではないでしょうか。

厚生労働省によれば、多くの高齢者が中間的な段階(フレイル)を経て、徐々に要介護状態に陥るそうです。

高齢者は健康な状態から急に要介護状態になるわけではなく、食欲の低下や活動量の低下(社会交流の減少)、筋力低下、認知機能低下、多くの病気をかかえるといった加齢に伴う変化があり、低栄養、転倒、サルコペニア、尿失禁、軽度認知障害(MCI)といった危険な加齢の兆候(老年症候群)が現れ、要介護状態になると考えられます。

今回の研究によれば、若々しいままでいるのは気持ち次第であるため、フレイルの段階で、心理的なアプローチをすることも重要なのではないでしょうか。







【参考リンク】

Thinking you’re old and frail

(2013/4/9、University of Exeter)

Interviews conducted asked about their experiences of ageing and frailty. Self-perception and identification related to one’s health and participation in an active life. One’s attitude could lead to a loss of interest in participating in social and physical activities, poor health, stigmatization, and reduced quality of life.

P.S.

プライミング|高齢者に関わる単語を見せると単語を見る以前よりも歩くのが遅くなる!?で紹介した『「無意識」があなたの一生を決める 人生の科学』(著:デイヴィッド・ブルックス)によれば、被験者に高齢者に関わる単語を幾つか見せると、単語を見る以前よりも歩くのが遅くなるということが実験で確認されているそうです。

人生の科学: 「無意識」があなたの一生を決める

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こういう現象を「プライミング」というそうで、これは、先行する知覚が後の知覚、ひいては後の行動に影響を及ぼすという現象のことをいいます。

つまり、若々しい会話・ライフスタイルを心がけることが、常に身体も心も若々しく生きるコツなのではないかと。

あなたが日頃使っている言葉を観察してみてください。

年老いたことを印象づける言葉が増えていませんか?

既婚者が独り身より16年も長生き=2011年台湾の平均寿命

Couple

by Calvin Lee(画像:Creative Commons)




既婚者が独り身より16年も長生き=2011年台湾の平均寿命―中国メディア

(2012/6/18、レコードチャイナ)

既婚者の平均寿命70.12歳に対し、離婚者の平均寿命が59.47歳と低く、さらに未婚者の平均寿命は53.68歳とさらに低かった。

結婚したくても出会いがない。交際相手なし男女とも過去最高でもご紹介しましたが、結婚をするとしないとでは、男性の場合、寿命の長さが大きく違ってくるそうです。

結婚生活によって男性の寿命は7年延び、女性の寿命は2年延びることが統計分析からわかる。

男性が結婚すると、死亡リスクは急激かつ大幅に低下する(独身男の愚行をすぐに辞めるため)。

「つながり 社会的ネットワークの驚くべき力」(著 ニコラス・A・クリスタキス ジェイムズ・H・ファウラー)

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なぜ、独身者よりも既婚者のほうが長生きするのでしょうか。

夫婦仲が悪いと、寿命が縮まる?によれば、ポイントは2点あります。

1つは、独身者のほうが、不健康・不規則な生活を送りがちであること。

もう1つは、既婚者のほうが家庭や社会などからのサポートが独身者より多いこと。

また、知られざる寿命のヒミツ|ホンマでっかTV 3月7日でも、知識・教養の高い妻を持つ男性は25%も長生きと紹介していました。

【関連記事】

ただ、夫婦仲が悪いと、寿命が縮まるという研究結果があるそうです。

夫婦仲が悪いと、寿命が縮まる?

夫婦が互いに「否定的・敵対的な行動をとる頻度」が多いほど、「身体の免疫機能」が低下することがわかり、これらの変化は妻の方により強くみられることがわかったそうです。

日頃からケンカやストレスの多い結婚生活を続けていると、健康に影響を与え、しまいには寿命を縮めてしまうようです。

■まとめ

つまり、仲の良い夫婦だと長生きするということではないでしょうか。







人体を理解してバランスを意識する|身体を大きくするウエイトトレーニングはダメ|イチロー×稲葉篤紀対談

Marlins vs. Yankees: 6/18/2015

by PROArturo Pardavila III(画像:Creative Commons)




イチロー選手(42歳)と稲葉篤紀さん(43歳)の対談から考えたことをまとめてみたいと思います。

■人体を理解する

●人体の動きを理解しながらプレイすることができれば、ケガを防ぐこともできる

イチロー選手の感覚で言えば、肩の力を抜くには膝の力を抜かないといけないそうです。

目に見えた部分だけではなく、そうした全体的なメカニズムを知った上動くことが必要になる。

●身体を大きくするトレーニングはダメ

最近は食事の量を増やして、ウエイトトレーニングを行なって身体を大きくするトレーニングが注目されています。

【関連記事】

しかし、イチロー選手はこの考え方には反対しています。

イチロー選手が反対するのは意外でした。

なぜイチロー選手は身体を大きくするトレーニング・ウエイトトレーニングに反対するのでしょうか?

それは、自分自身に持って生まれたバランスがあり、本来のバランスを保っていないと、筋肉が大きくなってもそれを支える関節や腱を鍛えることができないので、重さに耐えられずに(膝の関節が)壊れてしまうからなのだそうです。

人体を理解することが身体の動かし方やトレーニングのやり方をよくすることなのだそうです。

武井壮が語る「スポーツが上達するには自分の身体を思ったように動かす技術を上げることが必要」によれば、武井壮さんが考えるスポーツ(技術練習)をやる前にまずやっておくことは、自分の身体を思ったように動かす練習をしておくことなのだそうです。

イチロー選手の言葉を借りるならば、人体の動きを理解して、体を思ったように動かすことにもつながるのではないでしょうか。

ただ、こうしたイチロー選手の考えはこれまで何度も失敗を積み重ねて生み出されてものです。

イチロー選手も以前はウエイトトレーニングを行なっていたそうです。

イチロー選手の場合は、ウエイトトレーニングを行なって身体が大きくなった春先には無駄についた筋肉によって身体が回らなくなり、スイングスピードが落ちてしまったそうで、こうした失敗を6、7年繰り返したそうです。

そしてある時気づいたそうです。

春先動けない

→シーズン中トレーニングができなくて痩せる

→無駄なところが省かれることで、スイングスピードが上がる

イチロー選手も最初から今のような考えになったわけではなく、いろんな失敗を乗り越えて、バランスを保つことの重要性に気づいたのです。

【追記(2017/4/3)】

2017年4月1日放送の「S☆1」ではイチロー選手の特集。

イチロー選手はケガをしないイメージがありますが、決してけがをしていないわけではなく、ケガをしても出場していたそうです。

ケガをしてもその回復力が早いのもイチロー選手の体の特徴であり、そのことがケガをしないイメージを作っているようです。

イチロー選手が行なっている初動負荷トレーニングを行なった時と普通の人がウエイトトレーニングを行なった時のヘモグロビンの濃度変化を示したグラフ(資料提供:B.M.L.T生命医科学研究所)によれば、一般選手が酸素を失ったヘモグロビンより酸素を持ったヘモグロビンが少ないのに対して、イチロー選手は酸素を失ったヘモグロビンより酸素を持ったヘモグロビンが多いという結果が出たそうです。

そのことは回復力の早さを示す根拠の一つになるそうです。







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