ドライアイ指数がチェックできるスマホアプリ「ドライアイリズム」|#順天堂大学

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【目次】

■スマホアプリでドライアイ指数がチェックできるドライアイアプリ「ドライアイリズム」|順天堂大学

スマホアプリでドライアイ指数がチェックできるドライアイアプリ「ドライアイリズム」|順天堂大学
スマホアプリでドライアイ指数がチェックできるドライアイアプリ「ドライアイリズム」|順天堂大学

参考画像:ドライアイリズムリーフレット|順天堂大学|スクリーンショット

世界初! スマホアプリでドライアイ指数をチェック~順天堂大学眼科×iPhoneでドライアイのビッグデータ解析~

(2016/11/2、順天堂大学プレスリリース)

ドライアイは日本に2,200万人、世界に10億人いると推測されている最も多く一般的な眼科疾患です。しかしながら、多くの人が未だに診断に至っておらず、眼精疲労、眼痛、頭痛、自覚視力の低下、肩こりなど、QOL(生活の質)を下げる原因となっています。もし普段からの症状の変動について、可能な限り正確な情報を集めることができれば、症状がでる前に予防することや、回復を早めたりすることができるはずです。このように、すべての方に眼の健康を届けたいという思いから「ドライアイリズム」を作りました。

順天堂大学は、Appleが公開した医学・医療研究用のiPhoneアプリを開発するためのオープンソースのソフトウェアフレームワーク「ResearchKit®」を使用し、世界初の「ドライアイや眼精疲労といった症状と生活習慣の関連性を明らかにする」ためのアプリケーション「ドライアイリズム」をリリースしています。

【参考リンク】

  • ドライアイリズム|iTunes(iPhone)
    https://itunes.apple.com/jp/app/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0/id1164781008?mt=8

ドライアイリズムでは実用視力、まばたき回数の測定、ドライアイ質問紙票(OSDI)を用いてドライアイ指数を計測します。このドライアイ指数はSNSにシェアすることも可能です。

ドライアイや眼精疲労といった目の症状を「ドライアイ指数」としてチェックすることができ、また、運動量や睡眠時間、水分摂取量といった生活習慣に関する情報を同時に計測することで、ドライアイと生活習慣の関連性を明らかにすることを目指しているそうで、ドライアイアプリ「ドライアイリズム」の米国版をリリース(2016/11/22、順天堂大学プレスリリース)によれば、日本では約2万名の方にドライアイリズムがダウンロードされているそうです。

ドライアイアプリ「ドライアイリズム」の米国版をリリース

(2016/11/22、順天堂大学プレスリリース)

しかし、ドライアイは世界で10億人以上が罹患すると推測されておりますが、これまでに世界規模の疫学的調査は行われておりません。そこで、順天堂大学では、ドライアイリズムを用いて全ての方に目の健康を届けたいという思いから、世界規模のビッグデータ解析を計画し、2017年11月21日に同アプリケーションの英語版「Dry Eye Rhythm」を米国においてリリースしました。

ドライアイは日本に2200万人、世界に10億人いると推測されているそうですが、世界でどのくらいのドライアイ患者がいるかを明らかにした研究はないそうです。

ドライアイアプリを使用する人たち=ドライアイに関心がある人たちの普段からの症状や生活習慣に関する情報を集めることができれば、症状が出る前の予防ができたり、回復を早めることができるということから、ドライアイアプリ「ドライアイリズム」のアメリカ版をリリースしたそうです。




■Researchkitによる研究方法の利点と気になる点

RESEARCHKIT、50以上の医療機関が協力しても1年以上はかかることを24時間で達成では、「Researchkit」による研究方法には利点がある一方、気になる点があると以前書きました。

●利点

1.規模とスピード

ResearchKit、50の医療機関が1年がかりで行うタスクを24時間で達成

(2015/3/13、iphone mania)

スタンフォード大学のAlan YeungメディカルディレクターはBloombergに対し、ResearchKitが公開されてから24時間で、すでに1万1,000人もの人々が心臓血管研究にサインアップした、と語っています。

同氏によれば、通常医療研究への参加者を1万人集めるには、全米中の50の医療機関が協力しても1年はかかるそうです。

通常の方法で医学研究の協力者を1万人集めるには、50以上の医療機関が協力しても1年以上はかかるという規模のことを24時間で達成できる。

2.データの精度が向上

ResearchKit、50の医療機関が1年がかりで行うタスクを24時間で達成

(2015/3/13、iphone mania)

またiPhoneを利用した研究参加には、データ報告の精度が向上するという長所もあります。こうした医療研究に参加する人々は、通常自分で記録を採り、それを医療機関に報告することになりますが、時にはエクササイズをした時間が正確でないなど、報告内容に間違いが含まれている場合があります。

しかしiPhoneを使うと、iPhoneがエクササイズ時間や歩数、心拍数などを自動的に記録するため、こうした間違いが減少します。

自動的に記録するため、データをとるタイミングが一定となり、データの精度が向上することが期待されます。

また、人によっては意図的でもそうでなくても間違いを記入するということもありますが、そういったことも排除することができ、データの精度がより正確になると考えられます。

●気になる点

ただ、この研究方法には2点ほど気になることがあります。

1.データの偏り

世論調査のCivicScienceによれば、平均的なAndroidユーザーと比べ、iPhoneユーザーは大学院卒や博士号取得者が多いという結果が出ています。

iPhoneユーザーには大学院卒や博士号取得者が多いそうです。

「所得と生活習慣等に関する状況」のグラフから見えてくるものー厚生労働省調査によれば、男女問わず、年収が高い人ほど野菜摂取量が多い、もしくは、野菜摂取量が多い人ほど年収が高いといえます。

低収入ほど野菜不足-厚労省栄養調査で紹介した厚生労働省が発表した2011年の国民健康・栄養調査によれば、低収入ほど野菜の摂取量が不足しているという結果が出たそうです。

また、低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しないという記事によれば、低所得者ほど野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活習慣に問題がある傾向があることがわかったそうです。

健康格差とは健康格差は、収入・学歴などが要因?でも取り上げましたが、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるということがWHOでも一つの問題として注目されているようです。

つまり、所得の格差が健康の格差を生むことによって、データに偏りが出てくるのではないかと考えられるのです。

2.誤操作などによってデータが正確でなくなる

また間違ってボタンを押してしまう、ほかの人がiPhoneを持ち歩くといったケースにより、データが正確でなくなることも考えられます

この問題は外れ値として排除できると思われるのでそれほど大きな問題とはならないかと思います。

■まとめ

ドライアイとは、何らかの原因によって、眼を保護する涙液が不足したり、涙の質の異常が起こることで、眼の表面が乾いてしまう症状の病気です。

今回の研究はドライアイに関心がある人の普段からの症状や生活習慣に関する情報を集めることにありますが、ドライアイと生活習慣にはどのような関係があるのでしょうか。

例えば、スマホの使用時間が長く、屋外で過ごす時間が短い子供にドライアイの症状が多い!?によれば、ドライアイの症状がみられる子供たちが一か月スマホを使わないようにすると症状が改善したそうです。

7~12歳の子ども916人を対象に行った韓国での研究によれば、ドライアイの症状を持つ子供60人のうち、スマホを使っていると答えたのは97%で、一日平均約3.2時間使用していたそうです。

これは一例ですが、ドライアイと生活習慣には何らかの関係があるのではないかと考えられます。

このアプリによって、どのような生活習慣がドライアイを悪化させる原因となるのか、明らかになるといいですね。

→ ドライアイ(目が乾く)|ドライアイの症状・原因・治し方・治療・目薬・コンタクト について詳しくはこちら







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#ミレニアルnote から「発見」したこと|ミレニアルズが書いた消費体験・テクノロジー(アプリ)との関わり方に関するnoteまとめ

40代・50代になると10代・20代とコミュニケーションをとる機会がなくなってしまいますよね。

どんな考え方をしているかわからないという人も多いことでしょう。

そこで、今回「#ミレニアルnote」という1990年代~2000年代の消費体験、テクノロジーと人間の在り方を、それぞれのミレニアルズが書いたnoteの企画がありましたので、その中から気になったものを紹介したいと思います。




■#ミレニアルnote から「発見」したこと|ミレニアルズが書いた消費体験・テクノロジー(アプリ)との関わり方に関するnoteまとめ
#ミレニアルnote から「発見」したこと|ミレニアルズが書いた消費体験・テクノロジー(アプリ)との関わり方に関するnoteまとめ
#ミレニアルnote から「発見」したこと|ミレニアルズが書いた消費体験・テクノロジー(アプリ)との関わり方に関するnoteまとめ

●メルカリとラクマ(旧フリル)の使い分け

unsplash-logoJulián Gentilezza

●インスタグラムとC CHANNELにアテンションが集中している!

●メルカリは適正価格を知るツール

●ミレニアルnoteはメルカリの有益なリサーチ材料に!

●買い物するときにはインスタとYouTubeとメルカリを利用するが、Googleは利用されない事実!

●インスタはポートフォリオ

●フリマアプリで出品した売上金を購入の際に使っている=Amazonの最大のライバルはフリマアプリ!

●N高の一日が知りたい人向け

没頭するものがない人や自律的にやらないタイプの人には向かないのではないでしょうか?

●ミレニアル世代は恋愛も友達関係も0次会からスタートする!

●購入前に商品の消費・共有方法を考える

●SHOWROOMが話題に出てこないのはなぜ?

●中高生がテレビよりもYouTubeを見る理由

●メルカリネイティブ

●洋服は「InstagramやSNSにアップされるデータ」「メッセージ」の役目が大きい?

●「チルアウト(チル)」ってどんな意味?

●>高校生はテレビはドラマを見るものでバラエティを見ずYouTubeを見る







テクノロジーと医療分野のトレンド|ウェアラブルデバイス・健康アプリ・医学研究|メアリー・ミーカー(Mary Meeker)レポート




■ウェアラブルデバイスは伸びている!?

SHINE Activity + Sleep Monitor

by Hideto KOBAYASHI(画像:Creative Commons)

メアリー・ミーカー、医療分野でのシリコンバレーの役割に言及

(2017/6/1、TechCrunch)

ウェアブルデバイスの勢いは増すばかりで、米国人の25%が所有している(2016年の12%から上昇)。一番多いのが移動速度を追跡するデバイスで、心拍数の測定がそれに続いている。

シリコンバレーの老舗ファンドKPCBのパートナーであるメアリー・ミーカー(Mary Meeker)のインターネット・トレンド・レポート最新版(2017年)によれば、ウェアラブルデバイスはアメリカ人の25%が所有しているというデータ(スライド294)があり、TechCrunchの記事ではその勢いは増すばかりであると書かれています。

ウェアラブルデバイスの世界/国内出荷台数予測を発表

(2017/7/3、IDC Japan)

IDCが発行する「Worldwide Quarterly Wearable Device Tracker」の予測によると、2017年には1億2,550万台と予測されるウェアラブルデバイスの出荷台数は、2021年には2億4,010万台に成長すると見込まれ、好調なペースでの市場拡大が期待されています。

IDC Japanによれば、ウェアラブルデバイスの出荷台数は今後も堅調に成長するという予測が立てられています。

ウェアラブルデバイスには、腕時計型、リストバンド型、耳掛け型、靴・衣類型、その他と分類できます。

健康管理に対する関心は高いのに、なぜウェアラブルデバイス市場の成長は鈍化しているのか?ではFitbitが業績見通しの引き下げというニュースを紹介しましたが、リストバンド型のウェアラブルデバイスの成長の伸びが鈍化し、ウェアラブルデバイスのトレンドはリストバンド型から腕時計型へと移り、今後数年は腕時計型が主流になりそうです。 

将来的には、SIREN CARE|糖尿病患者の足の炎症や傷害を温度センサーでリアルタイムに見つけるスマートソックスで取り上げた、グーグルの先進技術プロジェクト部門、ATAP(Advanced Technology and Projects)が取り組んでいる「Project Jacquard」という伝導性繊維をあらゆるファッションアイテムに搭載できるような技術の開発によって、全ての衣類がウェアラブルデバイスになる日も遠くないかもしれません。




■健康データを共有する意思がある

多くの人々が健康アプリをダウンロードして、健康データを共有する意志を持っている。

ミーカーのレポートによると、2016年には60%の人たちが健康データをGoogleと共有してもよいと考えている。

スマホユーザーの約58%が健康関連アプリをダウンロード|どんなアプリが人気なのか?で紹介したNYU Langone Medical Centerが2015年にスマホ所有者を対象に実施した調査によれば、スマホユーザーの約58%がフィットネスや健康アプリをダウンロードしたことがあるそうです。

このころから健康管理アプリに対する関心は高い傾向にありました。

アメリカでは高齢者が健康維持・増進に特化したウェアラブルテクノロジーをいち早く取り入れているで紹介したアクセンチュアのデータによれば、健康状態やバイタルサイン((血圧・心拍数など)の追跡のためにウェアラブルデバイスを使用している人は65歳以上の17%で、65歳未満では20%となっており、アメリカでは高齢者はテクノロジーに対する恐怖心があるわけではなく、若者と同様に、健康管理のためのテクノロジーや機器を取り入れる、または取り入れたいと思っているようです。

今回のレポート(スライド295)のポイントとしては、有名テクノロジー企業と重要な個人情報である健康データを共有することに抵抗を感じないという人の数字が出ている点です。

健康データを共有してもよいと考えられるブランド力があるのかどうかの一つの基準になるかもしれません。

■医療データの増加により、医学研究・知識は3.5年ごとに倍増

医療に役立つデータ量は3.5年ごとに倍増している(1950年には50年で2倍だった)

利用可能な健康データが増加したことで臨床試験が加速され、科学者との共同研究も促進されることが期待される。

レポート(スライド300)によれば、インプットのデジタル化の増加によって、医療データは年間成長率は48%となっているそうです。

レポート(スライド302)によれば、インプットされるデータ量が増えていくことで、科学論文引用が増加しており、医学研究・知識は3.5年ごとに倍増しているそうです。

今回のレポートとは直接関係ないかもしれませんが、RESEARCHKIT、50以上の医療機関が協力しても1年以上はかかることを24時間で達成によれば、医学・医療研究用のiPhoneアプリを開発するためのオープンソースのソフトウェアフレームワークであるResearchKit公開後24時間で1万人以上が心臓血管研究にサインしたということで、この数字のすごいところは、通常の方法で医学研究の協力者を1万人集めるには、50以上の医療機関が協力しても1年以上はかかるという規模のことを24時間で達成したという点です。

もう一つのポイントは、データ数が少なくて進んでいなかった研究が、医療に役立つデータが増加し、医学研究が加速していることにより、これまで正しいと思っていた常識が覆ることも出てくるのではないかという点です。

「世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史」(著:スティーブン・ジョンソン)

世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史

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ヨーロッパでは中世から二〇世紀になるまでほぼ一貫して、水に体を浸すのは明らかに不健康どころか危険であるというのが、衛生についての社会通念だった。毛穴を土や油でふさぐことによって、病気から身を守るとされていたのだ。「水浴びをすると頭が蒸気でいっぱいになる」と、一六五五年にフランス人医師が助言している。

体を清潔に保つということは現代人からすればさも当然なことであっても、当時の人、それはたとえ医師であっても「きれいにする」ことは当然ではなかったのです。

他の例を挙げると、C型肝炎の治療薬は劇的に進歩し、今では90%近くの患者が治る!によれば、C型肝炎治療薬は劇的に進歩し、今では90%近くの患者が治るようになっているそうですが、その一方で、古い知識を持った医師によって、治療が勧められないというケースもあるそうです。

C型肝炎治療薬(インターフェロン)自体があることを知っていても、肝臓の専門医以外はその治療薬の進歩について知らないということがあるそうです。

このように、医師であっても専門医でしか知りえない情報があったり、医学に対する勉強がおろそかになっている医師もいるわけであり、人々がセンサーが付いたウェアラブルデバイスなどを今まで以上に活用するようになれば、これまで以上に医療に役立つデータが増加し、医学研究が進むとなると、昨日まで常識だった医学知識が次の日には非常識になってしまうようになることが予想されます。

おそらくそのスピードは日単位ではなく、時間単位になっていくことでしょう。

現在でも医療機関が提供するサイトの中には10年以上アップデートされていないサイトを目にしたことがありますが、もし昨日まで常識だった医学知識が次の日には非常識になってしまうような時代が来た時には、医療機関が提供するサイトでさえも誤った情報を提供してしまうこともありえます。

そう考えると、人が医療に関する情報を提供するということは事実上不可能になる時がいつかくることになり、研究者の論文発表やニュースリリースをもとにAI(人工知能)が情報を精査し、すべての情報を更新していくしか医療情報の正確性を担保する方法はないのではないでしょうか。

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■まとめ

ヘルスケア分野でIoTを活用する実証実験開始|IoTで市民の健康データを取得し、新サービス創出、雇用創出、生活習慣病の予防を目指す|会津若松市によれば、スマホアプリやウェアラブルデバイスなどから取得した市民の様々な健康データを集約し、オープンデータ化し、そのデータを活用して新サービスの創出、医療費の削減などを目指していくというニュースを取り上げましたが、この実証実験でもスタートとなっているのは、スマホアプリやウェアラブルデバイスなどから生体データを取得することです。

今回のレポートによれば、ウェアラブルデバイスは伸びていて、ユーザーは健康データを共有する意思があり、医療データの増加により、医学研究・知識は3.5年ごとに倍増しているというトレンドがあることから、ますますテクノロジーと医療分野は成長していくのではないかという期待をしてもよいかもしれません。







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ピアノの進化がベートーヴェンの音楽に変化を与えた|テクノロジーがアートを進化させる

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by Zylenia(画像:Creative Commons)




■ピアノの進化がベートーヴェンの音楽に変化を与えた|テクノロジーがアートを進化させる

2015年12月27日放送のBSフジ「辻井伸行×オーストリア」の中で、ピアノの進化によって、4オクターブから5オクターブ出せるようになったことで、ベートーヴェンの音楽に変化を与えたというエピソードがありました。

ピアノの進化と共に歩んだベートーヴェンのソナタ

(2012/12/28、ピアノのブログ)

当時の鍵盤楽器(フォルテピアノ)は、現代のピアノに比べて、鍵盤の数がやや少なかったほか、タッチが軽く、また、ペダルの機構や音量についても違いがありました。

<中略>

1803年のこと、ベートーヴェンは、パリのエラール社からピアノを寄贈されました。

五オクターブ半の音域と四本のペダルを備え、さらに、このピアノの内部に張られた一鍵に対する弦の数は、以前の二本よりも多く、三本でした。

音楽的知識が少ないため、ここに書かれていることすべてが正しいのかどうかはわかりませんが、大事なことは、ピアノという道具が進化することによって、音楽が進化をしたという事実です。

つまり、テクノロジーの進化が先で、次にアートが進化するということです。

同様のことは絵画においても起きています。

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by Nicolas Buffler(画像:Creative Commons)

グラフィックアートの新たな可能性を探る 森俊夫教授 京都文教大学

実は、アートと技術革新は非常に密接な関係を持っています。例えば、屋外に出ての写生が可能となったのは、「絵の具を入れるためのチューブ」が開発されたから。絵の具が乾くことなく持ち運べるようになったことで、印象派と呼ばれる画家たちの作品も生まれたのです。

絵の具を入れるためのチューブが開発されたことによって、絵の具を持ち運びできるようになり、屋外に出ての写生が可能になったのです。

そして、今では、アートを作ることとテクノロジーを発明することが同じ意味になってきています。

Fairy _Lights_in_Femtoseconds

参考画像:Fairy Lights in Femtoseconds: Tangible Holographic Plasma (SIGGRAPH)|YouTubeスクリーンショット

落合陽一「あらゆる体験は多次元になる」×猪子寿之「高次元で考える」|これからの未来とは

今の時代は「アートをどうやって作るか」っていうことと、「テクノロジーをどうやって作るか」っていうことが近しい世の中になってきている。

<中略>

つまり、アーティストは昔はメディア(油絵・彫刻)の上で表現技法を発明するだけでよかったんですけど、今はあるメディアの上で通用する表現技法だけでなくて、メディアそのもの、つまり発明も同時に行っていかないとそれは芸術表現にならない時代です。

以前は、技術革新が起きた後に、アートの進化が起きていたのですが、現在では、新しい芸術表現をするためには、新しいテクノロジーを発明する必要があるというところに来ているんですね。

つまり、これからのアーティストというのは、アーティストであると同時に、テクノロジストでもなければなれないということなのです。







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「Airbnb Story」から学ぶ!スタートアップが大事にすべき2つのこと|「文化を壊すな」(ピーター・ティール)|テクノロジー企業が生き残るには新分野の乗り入れを優先させる(ブライアン・チェスキー)

Airbnb

by Open Grid Scheduler / Grid Engine(画像:Creative Commons)




■「Airbnb Story」から学ぶスタートアップが大事にすべき2つのこと

2017年実際に買ってよかった本ランキングベスト5|おすすめ本ベスト5も!(デザイン・組織マネジメント・レジリエンス・アート・自己啓発本)では、ワクワクさせてくれる起業ストーリーであると同時に、CEOが知的好奇心にあふれる人であることが伝わってくる本として「Airbnb Story」を紹介しました。

Airbnb Story 大胆なアイデアを生み、困難を乗り越え、超人気サービスをつくる方法

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■文化を壊すな

「文化が壊れるってことは、プロダクトをつくる機械が壊れるってことだ」p283

文化が強力であればあるほど、社員を信頼でき、その分正式な規則や手続きが少なくて済む。手続きが少なければそれだけ管理も軽くなり、イノベーションが生まれやすい環境ができる。p284

「文化を壊すな」はピーター・ティールの言葉で、ティールは企業規模が拡大すれば必ず「文化が壊される」といい、AirbnbのCEOブライアン・チェスキーはエアビーアンドビーの文化に注意を払ってきたそうです。

「ビジネス・フォー・パンクス」

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企業文化が一致するというのはすごく難しい。

人一人が結婚相手を見つけたとしても別れる確率が高いのに、企業だけが一致するなんてありえないでしょ。

企業文化とビジネスの成功は切り離して考えることはできないのではないかと思います。

ティールは企業規模が拡大すれば必ず「文化が壊される」といったのは、合わない人材を選ぶとそれまで築き上げてきた企業文化が一瞬で崩れてしまう恐れがあるからだ。

ただ、そういう合わない人材の中には面接が得意な人がいて、潜り込んでしまうこともある。

企業にとって厳しい決断になるかもしれませんが、企業文化に合わない人はどんなことがあっても切らなければならないのだと思います。

How Google Works(ハウ・グーグル・ワークス) 私たちの働き方とマネジメント (日経ビジネス人文庫)

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企業を立ち上げる時に、最初にどんな文化をつくりたいか考え、明確にしておくほうが賢明だ。一番いい方法は、コアチームを構成するスマート・クリエイティブ、すなわち会社の信条を理解し、あなたに負けないぐらい強い思い入れを持っている社員に聞くことだ。

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■テクノロジー企業が生き残るには新分野の乗り入れを優先させる

グーグル、アップル、アマゾンといった巨大で永続的なテクノロジー企業を研究したチェスキーは、ふたつの結論を出していた。テクノロジー企業の生き残りは新分野に乗り入れる意欲があるかどうかにかかっている。そして、CEOは自分を律して既存事業よりも新分野への乗り入れを優先しなければならないし、新しいプロジェクトを自分のものとして個人的に受け止めなければならない。p301

「将来を正確に予想することは誰にも出来ない」と「カオスの状態こそが平常運転」を重要ではないかなと思っています。

■将来を正確に予想することは誰にも出来ない

「未来を先回りする思考法」(著:佐藤航陽)によれば、ロジカルシンキングは物事の成否を見極めるには役に立たないそうだ。

未来に先回りする思考法

1.構築できるロジックはその人がかき集めれる情報の範囲に依存するという危うさをはらんでいる

2.ロジカルかどうかの判断はその母集団の「リテラシー」に依存する

→ 自分が考える全体像が真の全体像ではないかもしれない

→ 一定の論理的な矛盾や不確実性をあえて許容しながら意思決定を行なう

ポール・グレアムは「将来を正確に予想することは誰にも出来ない」という言葉を言っています。

今の自分の能力に基づいて意思決定してはよくなく、現在の認識でできそうに見えることは、将来の自分にとっては楽にできる可能性があるのです。

だからこそ、テクノロジー企業が生き残るには新分野の乗り入れを優先させるべきでありCEOは既存事業よりも新分野への乗り入れを優先しなければならないのだと思います。

■カオスの状態こそが平常運転

「How Google Works」(著:エリック・シュミット ジョナサン・ローゼンバーグ)

「すべてがコントロール出来ていると感じるのは、十分な速度が出ていないサインだ」(F1ワールドチャンピオンとなったマリオ・アンドレッティ)

事業は常に業務プロセスを上回るスピードで進化しなければならない。だからカオスこそが理想の状態だ。そしてカオスの中で必要な業務を成し遂げる唯一の手段は、人間関係だ。

既存事業を自分にとって慣れた仕事と考えるのであれば、すなわち全てがコントロールができているということであり、自分にとってのベストな力を発揮できていないとも言い換えることができるのではないでしょうか。

いかにしてカオスの状態を生み出し続けることができるのか。

そしてカオスをいかに楽しめるのかが大事なのだと思います。

「枝分かれ Branches」(著:Philip ball)

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自然界で形成される方の美しさと複雑さの中心にあるのはせめぎ合いなのである。戦いがあまりに一方的だと形は全て消えてしまい残るのはまとまろうともせずに移ろうランダム性かのっぺらぼう均質性だ。どちらにせよ魅力的ではない。これらの両極に挟まれたわずかな変化が大きく作用する肥沃な国境地帯でパターンは危険と隣り合わせに存在している。これがよく耳にする「カオスの縁」の事だとお分かりだろう。パターンは相反する力が一様性を払い去ったときに現れるがカオスを引き起こすわけではない。危険な場所のようだけれども私たちが生きてきたのはそんな世界だ。p254

自然の中の美しさはカオスに表れているのです。







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このブログは、 テレビやニュースの健康情報を “ばあちゃんの台所レベル”まで落とし込み、 実際の料理と生活にどう使うかをまとめた記録です。本サイトでは、 栄養学・食事指導・健康情報を、 家庭料理の実践・調理工程・生活習慣という観点から再構成し、 再現可能な生活知として整理・記録しています。