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中国、肥満や糖尿病が新たな課題に-医療保険改革は前途多難




飽食の中国、肥満や糖尿病が新たな課題に-医療保険改革は前途多難

(2010/5/25、Bloomberg)

中国は数千年にわたって国民の食糧確保という課題を抱えてきたが、世界で最も高い成長率を誇る今、矛盾する問題に直面している。

それは過食だ。

米ノースカロライナ大学チャペルヒル校の肥満に関する学際研究センターのディレクター、バリー・ポプキン氏は電話インタビューで、肥満の人の割合は約30%と、2004年時点の25%から拡大しているとの推計を示した。

中国は経済成長に伴って、食事の内容が変わり、肥満や糖尿病が問題となっているというのは、このブログで何度もお伝えしております。

糖尿病 についてはこちら。

肥満率の上昇は中国の包括的な医療制度改革の実現を困難なものにしている。

中国では3億人以上が医療保険に加入していない状態だ。

中国政府は20年までに全国民約13億人に医療保険を提供するため総額1250億ドル(約11兆2000億円)を投じる計画を進めている。

世界銀行の保健担当シニアスペシャリスト、王世勇氏(北京在勤)は電話インタビューで、中国の計画では基本的な給付のみがカバーされ、肥満に関連する慢性疾患の外来診療などのサービスは含まれていないと指摘した。

この状況が続けば、中国は、肥満による大きな影響を受けそうです。

 

米医学雑誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンの3月25日号に掲載された調査結果によると、中国では成人9200万人以上が主に高カロリーの食事や運動不足によって引き起こされる「2型糖尿病」に苦しんでいる。

国際糖尿病連盟(ブリュッセル)はこのデータを基に、中国の糖尿病患者数は30年に5億人に迫るとの見通しを示した。

記事によれば、中国ではもうすぐ約1億人が糖尿病になるかもしれません。

そして、さらには、2030年には、5億人(!)になるのではないかという予測が立てられているそうです。

 

健康と生産性の関係|出勤していても体調不良を感じている社員は労働生産性が下がっているによれば、肥満の労働者は業務遂行障害が2.3倍になるといわれています。

米国では肥満による健康リスクも大きな問題になっている。

肥満の労働者は、メタボリック・シンドロームになるリスクが健康な労働者の約9.4倍、高血圧のリスクが4倍にもなることがわかっている。

さらに、注目に値するのは肥満労働者の業務遂行障害が2.3倍にもなるという事実である。

つまり、もし実際に中国がこのままの状況であれば、健康問題によって、労働生産性が下がり、また医療が国の財政に影響を与え、経済成長がストップしてしまうかもしれません。

日本としては、医療観光に力を入れていくべきかもしれません。







中国は糖尿病の罹患率が10%、患者数でも世界最多―米紙

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by DvYang(画像:Creative Commons)

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中国は糖尿病の罹患率が10%、患者数でも世界最多―米紙

(2010/3/25、レコードチャイナ)

2010年3月25日、環球時報によると、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルはこのほど、中国では成人の10人に1人が糖尿病患者で、他に16%が糖尿病予備軍の状態だと伝えた。

この数値はドイツやカナダなど欧米諸国を上回るもので、米国(11%)に匹敵している

中国は、成人の10%が糖尿病患者なのだそうです。

糖尿病 とは

現在、中国には9200万人の糖尿病患者がおり、すでにインドを超え、世界最多の糖尿病患者を抱える国になっている。

患者数でも世界最多となっているそうです。

以前取り上げたニュースでも、中国では、肥満や糖尿病、脂肪肝高血圧高コレステロール血症などが問題となっており、その影響は子供にまで及んでいます。

【関連記事】

糖尿病予防・対策を行わなければ、この数はさらに増えていきそうです。

→ 糖尿病の症状 について詳しくはこちら

P.S. 日本に糖尿病治療ツアーにくる中国の方が増えるかもしれませんね。







糖尿病関連ワード

糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは

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徳島の医療観光(メディカルツーリズム)スタート 上海から第1弾

Medizinisches Großgerät - Tomotherapy Hi Art

by digital cat(画像:Creative Commons)




徳島の医療観光スタート 上海から第1弾

(2010/5/23、朝日新聞)

医療観光は、県が糖尿病死亡率全国ワースト1位を逆手に取り、中国で増えつつある糖尿病患者や予備軍を呼び込むことで新たな対策を考えようと企画。

3月の体験ツアーに参加した上海市内の旅行会社が採用し、今回初めて商品化された。

徳島県による医療観光が注目を集めているようですが、今後海外向けの医療観光ビジネスが人気になる予感がします。

【関連記事】

中国からの健診受け入れを決定-千葉でも取り上げましたが、千葉県の病院でも、中国からの健診希望者を受け入れるようになったそうです。

もしかしたら、日本の切り札的ビジネスになるのではないかと、密かに期待しています。







中国、「子供用栄養強化牛乳」市場が急成長!3億人の子供人口が背景

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by Wes Schaeffer(画像:Creative Commons)




「子供用栄養強化牛乳」市場が260%の急拡大!3億人の子供人口が背景―中国

(2010/5/10、Record China)

2010年5月6日、世界最大のリサーチ会社・ACニールセンの調査によると、中国の乳製品業界で、牛乳に子供の成長に必要とされる栄養素などを添加した「子供用栄養強化牛乳」市場が急速に伸びている。

09年の売上高は前年比260%増となっており、今後さらなる成長が見込まれている。

中国新聞社が伝えた。

中国の乳製品業界では、「子供用栄養強化牛乳」市場が急速に伸びているそうです。

子供用栄養強化牛乳とは、

子供の成長に必要ながら日常的な食生活では不足しがちな栄養素、例えばビタミンA、ビタミンD、カルシウム、鉄などを牛乳に添加した乳飲料。

なのだそうです。

やはり一人っ子政策で子供を大事にするという気持ちから「子供用栄養強化牛乳」に人気が出ているのでしょうか。

中国国家統計局のデータによると、中国の14歳以下の子供は約3億人存在し、3億人が毎日2パックずつ栄養強化牛乳を飲むと仮定すれば、年間の消費量は約2000億パックに上り、6000億元(約8兆1000億円)もの巨大市場となる。

子供人口の1%だけが飲用したとしても、60億元(約810億円)だ。

中国の14歳以下の子供は約3億人いるそうです。

日本の人口の2倍以上いるんですね!

それはすごい市場です。

しかし一方で、子供用牛乳市場に現在参入しているのは、中国乳飲料産業の3大企業「蒙牛」「伊利」「光明」の3社のみ。

業界関係者はこの要因について、「中国には1000社以上の乳製品メーカーがあるが、大部分の企業は液体牛乳に固体の栄養素を添加する技術をもっていない。

また、消費者が子供用栄養強化牛乳を選択する際に、ブランドを重視する点も無視できない」と話す。

記事によれば、3社でこの市場を独占しているそうです。

液体牛乳に固体の栄養素を添加する技術がないことと消費者がブランドを重視していることが3社以外の参入障壁となっているようです。

日本など外国企業は参入できないのでしょうか。

気になります。







中国で健康食品ブーム!いずれ米国をしのぐ世界最大の消費国に?―中国メディア

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by kanegen(画像:Creative Commons)




中国で健康食品ブーム!いずれ米国をしのぐ世界最大の消費国に?―中国メディア

(2010/5/10、Record China)

2010年5月9日、中国新聞網によると、経済的に豊かになるにつれ、中国人の健康意識が急速に高まっており、サプリメントなど健康食品は中国人の生活にとって必要不可欠な存在になりつつある。

中国といえば、健康食品やサプリメントというよりも、漢方薬というイメージだったのですが、現在は、健康食品ブームなのだそうです。

【関連記事】

中国保健協会によるサプリメント商品市場研究報告書では、単一国家・地域のうち、09年の市場規模は米国が161億ドルで世界最大。

2位は中国で134億ドル。

3位は日本で127億ドル。

06年の時点で中国の市場規模は59億ドルだったが、わずか4年で2倍以上も成長しており、2010年には世界最大の健康食品消費国になるとも見られている。

現在は、サプリメントの市場規模は、アメリカが第一位ですが、人口でいえば、今後は、中国が世界最大の健康食品消費国となりそうです。

 

これほど中国で健康食品の市場が成長しているのはなぜなのでしょうか。

中国における健康食品の生産・販売は1990年代に始まった。

当初はその大部分を欧米からの輸入品が占めていたが、2000年代に入ると、中国国内での生産や販売店のチェーン展開が進み、中国国内の保健食品市場が急速に成長したという。

薬品と比べ、健康食品は利幅が大きいことから、小売側ではこれらの販売促進に力を注いでいる

健康食品の利幅が大きいことから、小売店が積極的に販売するようになったことが理由の一つにあるようです。

その他には、急速な経済成長による食生活の変化や運動不足で、糖尿病脂肪肝高血圧肥満などの生活習慣病が増えていることが理由の一つにあると思います。