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2度の流産を経験し、現在妊活中の森三中・大島さんが聞く!女性が妊活において気を付けたほうがいいこととは?




森三中・大島2度の流産で絶望。44歳で知った「不妊治療」の現実(2024/6/27、Medical DOC)では妊活中に女性が気を付けたほうがいいことについて以下のアドバイスが紹介されています。

●7時間以上の質の良い睡眠
●ビタミンD(流産を防ぐ)の活性化のために日を浴びる
●週に2時間半程度の軽い運動
●タンパク質・脂質・炭水化物の割合に気を付ける
●適正体重を維持する(痩せすぎは血流の不足、太り過ぎはホルモン分泌の低下→卵が育たないこともある)
●葉酸の摂取(不足すると奇形が発生しやすくなるので、サプリメントなどで摂取する)

→ 不妊の原因・不妊治療・妊活 についてはこちら

【補足】

●ビタミンD

98%の日本人が「ビタミンD不足」!?で紹介した東京慈恵会医科大学などの研究によれば、2019年4月から2020年3月までの期間に東京都内で健康診断を受けた5,518 人を対象に調査を実施したところ、98%がビタミンD 不足に該当していたことを明らかになりました。

ビタミンDはサケ・マグロ・サバ・イワシ・サンマ・カレイ・ブリ・しらす干しなどの魚類やきくらげ・干し椎茸などのキノコ類に多く含まれています。

また、厚生労働省によれば、牛のレバー、チーズ、卵黄にも少量のビタミンDが含まれているそうです。

→ ビタミンDはどんな栄養素?必要摂取量は?ビタミンDを含む食品 についてはこちら

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●適正体重を維持する

「妊娠中の体重増加指導の目安」が変更になってるって知ってた!?でも書きましたが、これまで低出生体重児の増加には女性のヤセ願望・女性のヤセすぎ問題と関連して取り上げられることが多かったですが、もう一つの可能性として「妊娠中の適切な体重増加の推奨」によって、それほど気にする必要がなかった人が過度に気にしすぎてしまって、極端に体重をコントロールしようとした結果、低出生体重児が増加しているのではないでしょうか?

●葉酸

葉酸は妊婦の味方|日本での二分脊椎の発症は増えている|神経管閉鎖障害(二分脊椎、無脳症、脳瘤)と葉酸に関する研究結果によれば、7つの国の33のセンターで、葉酸(B群のビタミンの1つ)または7つの他のビタミンの混合物(A、D、B1、 B2、B6、Cおよびニコチンアミド)は、神経管閉鎖障害(無症候性、二分脊椎、脳脊髄)を予防することができるという研究結果が発表されています。

また、英国のMedical Research Councilの研究では、4000μgの葉酸を毎日摂取した女性は、神経管閉鎖障害にかかるリスクが72%減少したそうです。

中国の研究でも、葉酸400μgを摂取することによって予防効果が見られたと報告されています。

→ 葉酸の多い食べ物・食品・サプリ についてはこちら

■まとめ

葉酸を除けば基本的にはいわゆる健康的なライフスタイルと変わりないものですよね。

健康的なライフスタイルを意識して選択し行動することが自然と妊活につながります。

早い段階からライフスタイルを見直していきましょう!

→ 葉酸の多い食べ物・食品・サプリ についてはこちら

もちろん忘れてはならないのは不妊の原因は女性だけでなく男性にもあります。

男女両方に原因がある場合は35%、女性だけにある場合が37%、男性のみの場合が8%、その他は原因不明だと言われています。男性に原因がある可能性は35%+8%=43%であり、受精卵には男性のDNAも50%含まれていますが、不妊治療に理解がない男性も多いのが現状です。

男性が妊活のためにおすすめされていることは、下半身を温めない(サウナのように下半身を温めるような行動は精子を減らし、運動率も下げるというデータがある)、禁煙、お酒の量に気を付ける(一週間でワインであれば5杯、ビールは大瓶2本以下が目安)ことです。

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→ 男性不妊の原因・不妊治療・検査 について詳しくはこちら







「妊娠中の体重増加指導の目安」が変更になってるって知ってた!?




妊娠中の体重増加指導の目安について(令和3年3月8日)によれば、日本産科婦人科学会、周産期委員会において1997年に決定し、1999年に公表された「妊娠中毒症の栄養管理指針」に記載された「妊娠中の適切な体重増加の推奨」について、体重増加の推奨値が妊娠による生理的な体重増加値を下回っている可能性が危惧されること、さらに同指針による妊娠高血圧症候群の予防効果を支持する新たなエビデンスが乏しいことから、歴史的な役割を終えたと判断し2019年に推奨を取り下げることに決定しました。

妊娠前体格     BMI    体重増加指導の目安
低体重  (<18.5)      12-15㎏
普通体重 (18.5≦ ~ <25) 10-13㎏
肥満(1度)(25≦ ~ <30)  7-10㎏
肥満(2度)(30≦)      個別対応(上限5㎏までが目安)

■エピジェネティックの視点

エピジェネティクスとは?意味|簡単にわかりやすくまとめました【入門編】【動画・論文・エビデンス】によれば、エピジェネティクスにおいて重要なポイントは、エピジェネティック・マークは環境により影響される可能性があるということです。

この場合における「環境」とは、神経細胞に周辺細胞が神経の形になれと命令するような細胞間の環境のみを意味しているのではなく、成長する赤ちゃんの外側の環境のことも含んでいます。

例えば、母親が食べたものや妊娠中に摂ったビタミン類、喫煙、家庭内や仕事場で受けたストレスは全て化学シグナルとして血流にのって発育中の胎児に到達するかもしれないそうです。

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マウスの実験では次のようなことがわかっているそうです。

  • アグーティ遺伝子(マウスを太らせ黄色にする、がんや糖尿病のような病気を引き起こすのではないかといわれている)の特徴はDNAを介して世代から世代へと遺伝していくので、アグーティ遺伝子を持つ母親はその子が同じアグーティ遺伝子を持っているなら太った黄色の病気になる傾向のある子どものマウスを生むことになると考えられる。
  • しかし、アグーティ遺伝子は不活性化エピジェネティック・マークが周囲に蓄積するとオフになる。
  • アグーティ遺伝子を持っている母親がエピジェネティック・マークを不活性化する食事を与えられたなら、それらのマークは化学的に胎児のDNAに伝えられて、アグーティ遺伝子の周りに蓄積し、アグーティ遺伝子をオフにする。
  • 胎児はその状態を保ち、そのマウスは成長しても、やせて茶色で健康

つまり、このことは、母親がDNAの全く同じ子供たちを持ったとしても、妊娠中に食べた食事や喫煙といった行動によって、子供たちの健康に違いが現れる可能性を示唆しています。

「妊娠中の適切な体重増加の推奨」が変更されたのは、一つの可能性として、低出生体重児のお子さんが増えたからなのではないでしょうか?

日本人の平均身長は低下傾向―低出生体重児増加が影響している可能性あり―(国立成育医療センター)によれば、1980年以後に生まれた成人の平均身長は低下しており、低出生体重児増加も一因になっている可能性があるそうです。

身長の約8割は遺伝的に決定されるが、約2割は栄養状態や健康状態などの幼い頃の生活環境で決定されるため、成人身長はこれらの幼少期の環境の指標になるといわれている。特に、早産あるいは胎児発育不全により、低出生体重児として生まれた児は成人身長が低くなりやすいことは国内外の研究で示されている。また、身長が低いほうが高血圧、冠動脈疾患、脳血管障害を起こすリスクが上がり、平均寿命も短くなりやすいという結果も幅広い人種や国における複数の研究で得られている。

これまで低出生体重児の増加には女性のヤセ願望・女性のヤセすぎ問題と関連して取り上げられることが多かったです。

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ただ一つの可能性として「妊娠中の適切な体重増加の推奨」によって、それほど気にする必要がなかった人が過度に気にしすぎてしまって、体重をコントロールしようとした結果、低出生体重児が増加しているのではないでしょうか?

■まとめ

それまで常識と思っていたこと、多くの専門家が集まって出した結論の中には、研究が進められている途中で実は違っていたということが起こります。

またその時には正しかった情報も社会情勢が変わったことによって、推奨されなくなったことも出てくることでしょう。

過去の常識は現代では非常識ということもあるので、柔軟な姿勢で対応していかないといけませんね。

→ 葉酸の多い食べ物・食品・サプリ について詳しくはこちら







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妊娠中の低たんぱく、子どもに影響 発達遅れの傾向|山梨大




妊娠中の母親のたんぱく質摂取と3歳時の発達との関連について
妊娠中の母親のたんぱく質摂取と3歳時の発達との関連について

参考画像:「妊娠中の母親のたんぱく質摂取と3歳時の発達との関連について」 (2023/1/16、山梨大学プレスリリース)

「妊娠中の母親のたんぱく質摂取と3歳時の発達との関連について」

(2023/1/16、山梨大学プレスリリース)

妊娠初期のたんぱく質のエネルギー比率が極端に少ない母親から生まれた子どもは、標準的な比率の母親から生まれた子どもと比べて、3歳時点での発達に遅れが見られる割合が高いことが分かりました。

妊娠初期のたんぱく質のエネルギー比率が極端に低い母親は、食品群の摂取量に偏りが見られること、朝食欠食する人の割合が多く見られました。

山梨大学の研究によれば、妊娠初期においてたんぱく質のエネルギー比率が極端に低い母親から生まれた子どもは、標準的なたんぱく質のエネルギー比率の母親から生まれた子どもと比べて 3歳時点で発達の遅れ、具体的に言えば、コミュニケーション能力、微細運動能力、問題解決能力において発達の遅れが見られる割合が高いことを明らかにしました。

また、「低たんぱく質」群および「極端な低タンパク質」群の母親の食事の傾向は、炭水化物摂取割合が高く、野菜類、魚介類、肉類などの食品群で摂取量が少なく、穀類、菓子類、し好飲料類(ソフトドリンクなど)の摂取量が多く、朝食欠食が多くみられたそうです。

「所得と生活習慣等に関する状況」のグラフから見えてくるもの|厚生労働省調査によれば、性別に関係なく、朝食を食べる習慣を持つ人ほど年収が高い、もしくは、年収が高い人ほど朝食を食べる習慣を持っているといえます。

また男女問わず、年収が高い人ほど野菜摂取量が多い、もしくは、野菜摂取量が多い人ほど年収が高いといえます。

低たんぱく質、炭水化物摂取割合が高い、野菜類、魚介類、肉類などの食品群で摂取量が少ない、穀類、菓子類、し好飲料類(ソフトドリンクなど)の摂取量が多く、朝食欠食が多いというのは健康的な食事ができていないことのサインであり、もしかすると低収入だからこそ健康的な食事ができていないのかもしれません。

この問題を解決するには2つ。

1つは、収入を増やすこと。

もう1つは、今までと変わらない食事をしながら結果的に健康的な食事ができるような社会に変えていくこと。

「所得」「地域」「雇用形態」「家族構成」の4つが「#健康格差」の要因|#NHKスペシャルによれば、健康格差とは、所得や学歴など社会経済的な地位が低いと不健康が多くなるといわれている格差のことです。

低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しないによれば、低所得者ほど野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活習慣に問題がある傾向があることがわかったそうです。

このことを解決するには、低所得者を減らすこと、または社会的に健康的な食事を提供するように改善して今までと同じように食べていても健康的になれるようにすることです。

例えば、イギリスでは脳卒中や虚血性心疾患の死亡者数を8年間で4割減らすことに成功したそうですが、その理由としては、イギリス食品基準庁が塩分を減らすように食品の塩分量の目標値を設定したことにあるそうです。

また、東京都足立区の平均年収は23区で最も低い300万円台前半(港区の3分の1程度)で、健康寿命は23区の平均よりも2歳短く、糖尿病の治療件数が最も多いそうです。

そこで足立区は区民が「自然と」健康になるようにする対策として行なったのが、飲食店にはお客のお通しに野菜を提供すること、肉のメニューと野菜のメニューを同時に頼まれても、必ず野菜から出してもらうようにお願いをし、また、区立のすべての保育園で野菜を食べる日を設け、調理は子ども自身が担当することで、楽しみながら野菜を摂取してもらうようにしたそうです。

この取り組みによって、足立区の1人当たりの野菜消費量は年間で5kg増えたそうです。

個人だけで解決するのではなく、社会で解決する方向に進むことが必要になるのではないでしょうか?







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妊娠中はコロナ症状が重く、中期以降の方が症状が重くなる傾向に

> 健康・美容チェック妊娠 > 妊娠中はコロナの感染症状が重く、中期以降の方が症状が重くなる傾向に




■妊娠中はコロナ症状が重く、中期以降の方が症状が重くなる傾向に

妊娠中はコロナ症状が重く、中期以降の方が症状が重くなる傾向に
妊娠中はコロナ症状が重く、中期以降の方が症状が重くなる傾向に

JuanEncalada|unsplash

妊娠中はコロナの症状が重い傾向 家庭内感染が多く周囲も対策を(2022/1/19、NHK)で紹介されている国立成育医療研究センターなどの研究グループの研究によれば、妊婦の女性で中等症以上は9.6人で、妊娠していない同世代の女性で中等症以上は4.9%で、妊婦の方が症状が重くなる傾向にあることがわかりました。

また、妊娠初期6.9%、中期34.5%、後期58.6%と、中期以降の方が、症状が重くなっているそうです。

この研究によれば、妊婦の方が妊娠していない女性よりもコロナの症状が重い傾向にあり、また、中期以降の方が症状が重くなっており、さらに外での感染よりも家庭内感染が多いという結果であったため、妊婦の感染リスクを下げるためにも周りの方の感染対策が重要だと考えられます。

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妊娠中に不足しがちな栄養素とコロナの関係性がわかると重症化対策のヒントになりそうですね。







「健康型」及び「日本型」食事摂取パターンが妊娠中うつ症状と予防的な関連がある可能性|愛媛大

> 健康・美容チェック > メンタルヘルス(うつ・鬱病・不安) > 「健康型」及び「日本型」食事摂取パターンが妊娠中うつ症状と予防的な関連がある可能性|愛媛大




■「健康型」及び「日本型」食事摂取パターンが妊娠中うつ症状と予防的な関連がある可能性|愛媛大

Sushi of tofu skin and tuna

by Takashi Hososhima(画像:Creative Commons)

「健康型」及び「日本型」食事摂取パターンと妊娠中うつ症状との予防的な関連

(2017/9/22、愛媛大学プレスリリース)

各食事パターンの度合いを 4 等分して解析すると、「健康型」食事摂取パターンの度合いの最も低い群に比較して、2 番目、3 番目、4 番目いずれの群でも有意に妊娠中うつ症状の有症率が低下していました。「日本型」食事摂取パターンでは、3 番目と 4 番目の群で有意に妊娠中うつ症状有症率の低下と有意な関連を認めました。

「Journal of Affective Disorders」の電子版に掲載された、愛媛大学が主導する共同研究チーム(愛媛大学、国立保健医療科学院、東京大学、琉球大学)の研究によれば、妊娠中の「健康型」及び「日本型」食事摂取パターンが妊娠中うつ症状と予防的な関連がある可能性があるそうです。

「健康型」「日本型」「西洋型」の食事パターンとはどういったものなのでしょう。

「健康型」は野菜、きのこ類、豆類、海藻、いも類、魚介類、みそ汁、砂糖類の摂取が多く、菓子類、パン類の摂取が少ない。

「日本型」は米、みそ汁の摂取が多く、コーヒー、乳製品、砂糖類、菓子類、パン類の摂取が少ない。

「西洋型」は肉類、植物油脂類、卵、調味料の摂取が多く、パン類の摂取が少ない。

この研究を参考にすれば、「健康型」および「日本型」にあって、「西洋型」にはないものがうつ病と関連があるのかもしれません。




■食事の栄養とうつ病との関係

「健康型」及び「日本型」食事摂取パターンと妊娠中うつ症状との予防的な関連

(2017/9/22、愛媛大学プレスリリース)

これまでの我々の研究で、魚介類、ヨーグルト、海藻、大豆、魚介類由来 n-3 系不飽和脂肪酸、カルシウム、ビタミン D、イソフラボン及びマンガン摂取が妊娠中うつ症状と予防的な関連を認めました。

●牛乳

世界初! 妊娠中の牛乳摂取が、産後うつ症状の予防効果を示唆

(2016/6/16、愛媛大学)

総乳製品について、牛乳、ヨーグルト、チーズに分けて解析したところ、世界で初めて妊娠中の牛乳摂取が産後うつ症状に予防的であることを報告しました。カルシウムやビタミン D 摂取とは関連がありませんでした。

●ヨーグルト・カルシウム

研究によれば、ヨーグルトとカルシウムの摂取量が多いほど妊娠中の抑うつ症状の罹患率が低いことが示唆されています。

●ビタミンD

ビタミンD摂取量が多いほど妊娠中の抑うつ症状の罹患率が低いことが示唆されています。

●海藻

日本の女性では海藻の消費が妊娠中のうつ症状の有病率と逆相関することが示唆されています。

●マンガン

日本人の女性ではマンガン摂取量が多いほど、妊娠中の抑うつ症状の罹患率が低いことが示唆されています。

●大豆イソフラボン

妊娠中のうつ病リスク、味噌と豆乳以外の大豆製品、イソフラボン摂取が減らす|愛媛大・東大で紹介した愛媛大や東京大などの共同研究チームによれば、大豆製品をたくさん食べる妊婦ほど、あまり食べていない妊婦に比べて、妊娠中のうつ病になるリスクが減ることがわかったそうです。

豆腐、豆腐製品、発酵大豆、茹でた大豆、味噌汁、イソフラボンの摂取量が増加すると、妊娠中の抑うつ症状の罹患率が低下するという関連がみられたそうです。

このほかにも、妊娠中のうつ症状とは直接関連していませんが、食事の栄養や食事パターンとうつ病との関連について研究が行なわれています。

●魚介類・n-3不飽和脂肪酸

魚介類・n-3不飽和脂肪酸摂取とうつ病のリスク
魚介類・n-3不飽和脂肪酸摂取とうつ病のリスク

参考画像:魚介類・n-3不飽和脂肪酸摂取とうつ病との関連について|多目的コホート研究スクリーンショット

魚介類・n-3不飽和脂肪酸摂取とうつ病との関連について|多目的コホート研究

1日に57g(中央値)魚介類を食べるグループと比較して、1日に111g(中央値)魚介類を食べるグループでうつ病リスクの低下がみられました。同様にn-3系脂肪酸摂取とうつ病との関連では、エイコサペンタエン酸(EPA)を1日に200mg(中央値)摂取するグループと比較して、1日307mg(中央値)摂取するグループ、また、ドコサペンタエン酸(DPA)を1日に67mg(中央値)摂取するグループと比較して、1日123mg(中央値)摂取するグループでうつ病リスクの低下がみられました(図)。

この研究によれば、魚介類を多く食べるグループは、少ないグループと比較すると、うつ病のリスクが低下しており、また、オメガ3脂肪酸摂取とうつ病との関連では、EPA(エイコサペンタエン酸)とDPA(ドコサペンタエン酸)の摂取量が多いグループで、それぞれうつ病のリスクが低下しているという研究結果が出ています。

今回の検討から魚介類・n-3系脂肪酸摂取とうつ病には、とればとるほどリスクが下がる、というような関連ではなく、ある量でリスクが下がり、それ以上とると影響がみられなくなることが示されました。

ただ、魚介類やオメガ3脂肪酸摂取とうつ病との関連性としては、摂取量を増やせば増やすほどうつ病のリスクが下がるというものではなくて、ある一定の量でうつ病リスクが下がり、それ以上の摂取では影響がないということが示唆されています。

食事パターンと自殺との関連について|多目的コホート研究

今回の研究では、男女ともに、野菜や果物、いも類、大豆製品、きのこ類、海そう類、脂の多い魚、緑茶などが関連した健康型食事パターンにより自殺のリスクが低下するという結果が得られました。この理由として、この食事パターンのスコアが高い群では、葉酸や抗酸化ビタミン(ビタミンCやカロテン)の摂取が多いことによると考えられます。

■まとめ

妊娠中の方は特に生まれてくる赤ちゃんのための栄養について勉強されていることだろうと思います。

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ただ、やはりママ自身の心と体の健康こそが赤ちゃんにとっても重要なことだと思いますので、ぜひ今回の研究を参考にして、食事パターンをチェックしてみてはいかがでしょうか。







【参考リンク】
続きを読む 「健康型」及び「日本型」食事摂取パターンが妊娠中うつ症状と予防的な関連がある可能性|愛媛大