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女性のメタボ基準緩すぎ? 最適腹囲90cm→80cm

女性のメタボ基準緩すぎ? 最適腹囲90cm→80cm

(2009/1/29、朝日新聞)

特定健診で使われているメタボリック症候群の診断基準を検証している厚生労働省研究班(主任研究者=門脇孝・東京大教授)の中間解析がまとまった。

将来、心筋梗塞(こうそく)を起こすリスクがある人を見分けるのに最も適しているとされた腹囲のサイズは「男性84センチ、女性80センチ」。

女性は現行の90センチと大きく異なっており、見直しに影響を与えそうだ。

現在、特定健診(メタボ健診)で使われているメタボリックの診断基準に比べて、心筋梗塞を起こすリスクがある人を見分ける腹囲のサイズとは大きく異なっているようです。

今後、女性のメタボ基準の見直しが起こるかもしれません。

「遺伝子検査」による予測医療で、人は100歳まで生きられるか?

DNA?

by Thomas Wensing(画像:Creative Commons)




将来の健康や医学を語るうえで重要となるのが、遺伝子を調べることで病気を予測し、予防・治療するということだと思います。

このことに関して興味深い記事がありましたので、ご紹介します。

「遺伝子検査」による予測医療で、人は100歳まで生きられる?

(2008/11/26、ダイヤモンドオンライン)

記事によると、アンチエイジング医療の最先端は、「予防医学(体の老化の兆候を早めに発見して「老化を予防」する医学)」から遺伝子検査による「予測医療」へと向かっており、すでに一部のクリニックでは「遺伝子検査」による予測医療がはじまっているそうです。

遺伝と健康問題は大きくかかわっており、メタボリックシンドローム糖尿病高血圧・心筋梗塞・肺がん・骨粗鬆症・アレルギー・乳がん ・アルツハイマー病など様々な病気になりやすい遺伝子を持つかどうかの検査を受けることができるそうです。

今後は、遺伝子による検査が重要な位置を占めるようになると思ったところ、そうではないようなのです。

やはり、生活習慣などの環境要因が大事だと書かれています。

私たちの健康における個人差に関して、遺伝素因だけで説明できるのは20~30パーセントだけであると、何十万人もの双子(*)を対象とした研究結果が示しています。

これは残りの70~80パーセントは、ライフスタイルのような環境要素が原因であることを意味します。

遺伝的になりやすい病気を知ることにより、生活習慣をよりよい習慣にしていくことが今後重要になりそうです。







【関連記事】

カロリー制限で血流増大に効果 カロリー制限をしたマウスではアディポネクチンが1・8倍に増加|名古屋大

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by Michael Stern(画像:Creative Commons)

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■カロリー制限で血流増大に効果 カロリー制限をしたマウスではアディポネクチンが1・8倍に増加|名古屋大

カロリー制限で血流増大に効果 名大教授ら確認

(2008/11/5、中日新聞)

カロリーの摂取制限(ダイエット)をすると、血管が作られて血流が良くなることを、名古屋大医学系研究科の室原豊明教授らのグループが動物実験で突き止めた。

6日に米医学誌電子版に発表する。

肥満症になると、心筋梗塞(こうそく)や閉塞(へいそく)性動脈硬化症の発生頻度が高まるが、これらの予防や治療にカロリー制限が有効なことを科学的に証明した。

名古屋大医学系研究科の室原豊明教授らのグループが動物実験によれば、カロリーの摂取制限をすると、血管が作られて血流が良くなることがわかったそうです。

また、カロリー制限をしたマウスの血液中では、していないマウスと比べて、脂肪細胞が分泌するホルモン「アディポネクチン」が1・8倍に増加したそうです。

しかし、アディポネクチンが欠けたマウスにカロリー制限を行なっても血管が作られないこともわかったそうです。

つまり、アディポネクチンがこのことで重要な働きをしているということですね。

→ アディポネクチンの健康効果・増やす方法 について詳しくはこちら







【参考記事】

成長ホルモンの分泌を促進する物質「グレリン」とは?




Fields growing

by Andy Rogers(画像:Creative Commons)

次代のノーベル賞候補 常識覆す“ハンター” 

(2009/1/2、産経新聞)

「若さのもと」とも言われる成長ホルモンの分泌を促進する魔法のような物質がある。国立循環器病センター研究所(大阪府吹田市)の寒川賢治所長(60)が発見したホルモン「グレリン」だ。

食欲の増進や心機能の改善などさまざまな機能を持つホルモンで、心不全や拒食症、がんの治療にも効果があるという。

将来的には老化を抑える治療薬の開発にも期待されており、まさに21世紀に夢の薬を生み出す物質といえる。

日本人で初めて米科学誌が選ぶ注目科学者の第1位にも選ばれた彼は、間違いなく将来のノーベル賞候補だ。

成長ホルモンを分泌を促進する物質「グレリン」を発見した寒川さんは将来のノーベル賞候補なのだそうです。

記事によると、グレリンは食欲増進・心肺機能の改善などの機能を持つホルモンであることから、心不全、拒食症、がんの治療に効果があるそうです。

また、急性心筋梗塞の患者の死亡率を下げたり、糖尿病に効くことも分かってきているそうです。

将来的には、老化を抑える治療薬になるのではないかと期待されているそうです。

グレリンに注目ですね。







【グレリンに関する記事】
続きを読む 成長ホルモンの分泌を促進する物質「グレリン」とは?

たばこが原因で病気になり、死亡する人は年間20万人にのぼる|厚生労働省研究班

Smoke

by Praveen(画像:Creative Commons)




たばこが原因で死亡、年間20万人 対策に増税必要? 

(2008/12/22、朝日新聞)

たばこが原因で病気になり、死亡する人は、年間20万人近くにのぼるとみられることが、厚生労働省研究班(主任研究者=祖父江友孝・国立がんセンター部長)の調査でわかった。

<中略>

たばこを吸っていて病気で亡くなるリスクを、吸わない人と比べると、

男性では
(1)消化性潰瘍(かいよう)(胃潰瘍、十二指腸潰瘍)7.1倍
(2)喉頭(こうとう)がん5.5倍
(3)肺がん4.8倍
(4)くも膜下出血2.3倍。

女性では
(1)肺がん3.9倍
(2)慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)3.6倍
(3)心筋梗塞(こうそく)3倍
(4)子宮頸(けい)がん2.3倍

などだった。

厚生労働省研究班の調査によれば、たばこが原因で死亡する人は年間20万人近くにのぼるとみられるそうです。

タバコを吸う人と吸わない人とでは、男性では、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・喉頭がん・肺がん・くも膜下出血のリスクが高くなり、女性では、肺がんCOPD心筋梗塞・子宮頸がんのリスクが高くなるそうです。

【追記(2016/12/22)】

世界一受けたい授業 5月2日|エクオール|健康な血管を作る為の3つの習慣|最新のがん予防法によれば、喫煙は肺がん・食道がん・胃がん・すい臓がん・子宮頸がんのがんの発症リスクを上げるそうです。

たばこを多く、長期間吸ってきた人ほど遺伝子に突然変異が起こる|国立がん研究センターなどで紹介した国立がん研究センターや理化学研究所など日米英韓の研究チームが世界約5000人のがん患者の遺伝子データを解析した研究によれば、細胞ががん化する原因とされる遺伝子の突然変異が、たばこの化学物質によって誘発され、また、たばこを多く、長期間吸ってきた人ほど遺伝子に突然変異が起こることが分かったそうです。

食道がんの再発リスクを禁酒で抑制できる|食道がんの予防には禁酒・禁煙・緑黄色野菜の摂取|京都大学で紹介した京都大学の武藤学 医学研究科教授らの研究によれば、飲酒、喫煙をして、緑黄色野菜を食べないと、食道扁平上皮がんの発生する予兆(前がん病変)とされる異型上皮の発生リスクが上昇することが分かったそうです。

がんによる死亡者数20%減の目標達成困難となった2つの理由によれば、国立がん研究センター(2015/5/22)は、がんによる死亡者数を2015年までの10年間に20%減らすという国の目標の達成は困難との見通しを示していましたが、その理由として、喫煙率の減少が目標に届かなかったことやがん検診の受診率が伸び悩んでいることを挙げていました。

なぜ喫煙率が下がっているのに肺がん死が増えているのか?によれば、日本人男性の喫煙率は60年代半ばから年々下がり、09年は39%にまで下がっており、男性の喫煙率初めて3割割れ、女性は微増も喫煙者率は過去最低19・3%|JT調査で紹介したJTが行なった平成28年の「全国たばこ喫煙者率調査」によれば、男性の喫え煙者率が調査開始から初めて30%を割り込み、また、男女を合わせた喫煙率も過去最低の19.3%となったそうです。

ただ、がんはゆっくりと進行していく病気であるため、喫煙低下の影響が現れ、肺がん死亡率が減るには時間がかかるそうです。

なぜ香港は平均寿命世界一になれたのか?|日本人の平均寿命過去最高によれば、香港の喫煙率は11%まで下がっているため、香港でどのような対策が行なわれているのかを参考にしていくとよいのではないでしょうか?

【関連記事】

タバコは、がんだけでなく、喫煙で全身の血管での動脈硬化のリスクが高くなる|滋賀医科大で紹介した国立がん研究センターの多目的コホート研究によれば、タバコを吸っているグループでは、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患リスクが高くなることがわかっています。

喫煙によって、動脈硬化が促進されて、虚血性心疾患の発症リスクが増加すると考えられます。







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