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朝の目覚めの良さはストレスと関連|20代は上司との関係、30代は仕事の満足度、40代はリラックスできる時間の有無|北里大




■朝の目覚めの良さはストレスと関連|20代は上司との関係、30代は仕事の満足度、40代はリラックスできる時間の有無|北里大

Good Morning World

by Gabriel Rojas Hruska(画像:Creative Commons)

目覚め、ストレスと関連…20代は上司左右

(2009/12/5、読売新聞)

朝の目覚めの良さは、仕事のストレスなどを反映し、20代は上司との関係、30代は仕事の満足度、40代はリラックスできる時間の有無が最も影響していることが、北里大などの調査でわかった。

北里大などの調査によれば、朝の目覚めの良さは、仕事のストレスなどを反映していることが分かったそうです。

20代 上司との関係

30代 仕事の満足度

40代 リラックスできる時間の有無

なぜだか目覚めが悪い人は、ストレスを抱えているかもしれません。

早朝覚醒はうつ病の早期発見のサイン|早すぎる目覚め、その後なかなか眠れない場合は心が疲れている証拠によれば、早すぎる目覚めはうつ病を早期発見するサインなのだそうです。

<医療>早すぎる目覚めはうつ病のサイン

(2016/8/20、毎日新聞)

人は加齢に伴って目覚めが早くなりますが、働き盛りや若い世代の人が午前3時、4時といった時間に目が覚め、そのあとなかなか眠れないとしたら、心が疲れている証拠です。

不眠は「うつ」のサイン?|睡眠不足が続く人は「鬱」状態になる率が高くなる!によれば、日本大学公衆衛生学教室が男女それぞれ1万人以上を対象にした調査によると、1日の平均睡眠時間が7時間より短くなればなるほど、また8時間より長くなればなるほどうつ状態の有病率が高くなっているそうです。

今まで興味のあったものに興味を持たなくなったり、気持ちの落ち込みが2週間たっても回復しないなどの場合にはうつ病の可能性が高いそうですが、これらのポイントはいつごろから始まったのかわかりづらいため、早期発見のサインにはなりにくいそうです。

そこで、注目されているのが「早朝覚醒」なのだそうです。

<医療>早すぎる目覚めはうつ病のサイン

(2016/8/20、毎日新聞)

早朝覚醒とは、起きようと思っている時間よりずっと早く目が覚めることで、「睡眠障害」の一つです。睡眠障害には、なかなか寝つけない「入眠障害」と、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」もありますが、うつ病に伴う睡眠障害には早朝覚醒が多いので、うつ病を早期発見するサインになります。

ご家族にそういうサインが現れた場合には様子を見てあげてくださいね。

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朝の目覚めが悪い人の中には、早起きがしづらい生活習慣をしていたり、病気のサインが隠れていることがあるので、朝寝覚めが悪いことで悩んでいるあなたに!スッキリ目覚める3つの方法を紹介したいと思います。

【目次】




■起床時間を一定にする

すっきり目覚めるには 休みでも起床時間同じに

(2016/3/10、毎日新聞)

体内時計は光の受容体である目とつながっており、日光のような強い光を浴びると反応して、時計の針が活発に動く。早朝に日光を浴びれば、体内時計も早まり、夜に眠くなる時間もそれだけ早くなるのだ。逆に、夜に強い光を浴びると、体内時計は昼が続いていると勘違いし、時計の針を巻き戻してしまうのだ。

睡眠の専門家で内山真日本大医学部精神医学系主任教授によれば、『早起き早寝』がポイントで、毎朝すっきりと目覚めるには、起床時間を一定にすることが重要なのだそうです。

なぜ起床時間を一定にすることが、スッキリ目覚める秘訣なのでしょうか?

体内時計とは、体の中にある24時間時計というべきもので、睡眠・血圧・体温のリズムを司っています。

人間には昼と夜の環境の変化を察知する「体内時計」が備わっており、その体内時計が働くことによって、日中に活動して夜になると眠くなる生活を行なうことができています。

しかし、睡眠不足を解消しようと朝寝坊をしてしまうと、早朝に日光を浴びないため、体内時計が狂ってしまい、夜の寝つきが悪くなり、翌朝の目覚めが悪くなってしまうのです。

つまり、早寝よりも早起きが重要だというのはそれが理由なのです。

■朝食をとる

遅い夕食で体内時計が混乱し太ってしまう-早大によれば、体内時計をリセットする方法は「朝食を摂る」ことなのだそうです。

なぜ朝食を摂ることが体内時計をリセットする方法なのでしょうか。

まずは体内時計の仕組みから説明します。

体内時計の正体は、遺伝子に組み込まれている時計遺伝子です。

時計遺伝子とは、体内の様々な臓器の細胞に存在している遺伝子のことで、時間を刻んでいる遺伝子です。

時計遺伝子には、1日24時間を計る仕組みがあります。

まず時計遺伝子は細胞内にたんぱく質を分泌させる指令を出します。

このたんぱく質が砂時計でいう砂であり、細胞にたんぱく質がいっぱいになるまでに約12時間かかります。

次に、時計遺伝子は、細胞内にたんぱく質を減らす指令を出します。

再び、たんぱく質が細胞からなくなるまでにおよそ12時間かかります。

このように1周が約24時間となり、その人の生活習慣に合わせて、様々なリズムをコントロールしています。

そして、この時計遺伝子によって、理想的な食事時間も決まっています。

朝食の時間と夕食の時間は起床時間で決まります。

理想的な1日のリズムは、7時起床の場合は、起床から2時間以内に朝食、起床から10時から12時間の間に夕食を摂るのが理想です。

起床時間がずれれば、食事時間もずれてしまいます。

時計遺伝子は一日ごとにリセットされ、また新たに時計の針を動かしています。

体の場所によってリセット方法が違います。

脳:朝日がリセット方法

朝日を浴びることで脳のリズムがスタート

内臓:朝食がリセット方法

※内臓の時計遺伝子をリセットするには、たんぱく質が必要。

朝食にタンパク質を取ることで、その刺激が小腸に到達し、小腸の時計遺伝子を動かします。

すると、その信号が胃や肝臓にも伝わり、エネルギー代謝がはじまります。

そのため、タンパク質の少ない朝食の場合は、時計遺伝子はリセットされず、内臓の機能も低下したままになります。

■オルニチンを摂る

オルニチンを継続的に飲んだグループとプラセボ(偽薬)を比較した実験では、飲酒習慣があり疲れ気味の勤労者を対象にオルニチン(1日400ミリグラム)を8週間摂取してもらったところ、オルニチンを摂取したグループの人のほうが、ストレスに打ち勝つホルモンである抗コルチゾールホルモンが増え、朝の目覚めがスッキリし、落ち込んだ気分が改善されたそうです。

オルニチンを多く含む食品は、しじみ、キハダマグロ、チーズなどです。

→ オルニチン について詳しくはこちら

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■睡眠時無呼吸症候群(SAS)に注意

「熟睡感がない」という方はもしかするとこんな症状がありませんか?

  • 大きないびき(いびきがうるさいと言われる)
  • 眠っている間に呼吸が止まる
  • 日中の眠気
  • 熟睡感がない(よく眠れた感じがしない)
  • 起床時に頭痛やだるさを感じる
  • 睡眠中に何度も目が覚める

こういう症状がある人は、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」かもしれません。

睡眠時無呼吸症候群は、簡単に言うと、眠っている間に呼吸が何度も止まってしまう病気のことを言います。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の方にはこのような治療が行われます。

減量・ダイエット

肥満が原因による睡眠時無呼吸症候群の治療・予防するためには、食生活の改善や運動不足の解消など生活習慣の改善が重要となります。

睡眠前の深酒に注意

アルコールは気道周辺の筋肉を弛緩させ、鼻づまりを引き起こしやすいので、いびきをかきやすくなります。

横向きに寝る

軽度のいびきなら、舌が喉に落ち込んで気道を塞がないよう、横向きに寝るようにしましょう。

腰枕

ファスナーを開いて背中にボールを装着できる腰枕を使うことで、横向きの姿勢を保つことができます。

パジャマの背中に袋を縫い付けて、中にテニスボールなどを入れるお手製腰枕もおすすめです。

ベッドの頭側を高くする

体を少し起こした姿勢にしておけば舌が落ち込みにくくなります。

マウスピース

中等症より軽いいびきには、舌や下あごを前に出させる特殊なマウスピースを使うと軽減することもあるそうです。

CPAP療法

中等症以上や重度のSAS患者の治療には、寝るときに呼吸用のマスクを付け、圧力をかけた空気を機械で持続的に送り込む「CPAP療法」が有効とされています。

睡眠時無呼吸症候群とメタボリックシンドロームによれば、「CPAP(Continuous Positive Airway Pressure=シーパップ)」は、睡眠中に装着した鼻マスクから圧力をかけた空気を送り込み、上気道を開いた状態に保って無呼吸をなくす方法です。

CPAP療法で治療すると無呼吸やいびき、日中の眠気が消失するだけでなく、高血圧や、メタボリックシンドロームのひとつの病態であるインスリンの効きが悪くなるインスリン抵抗性も改善します。

つまり、CPAP療法で睡眠時無呼吸症候群を治療すると、心筋梗塞などのリスクも低下します。

→ 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状・原因・検査・治療法 について詳しくはこちら







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アセロラのビタミンCでアンチエイジング・老化防止|シミやそばかすなどの原因となるメラニンの生成を抑制する働き

近年、アンチエイジングが注目を集めています。

今回紹介する記事では、ビタミンCとアンチエイジング(老化防止)の関係について取り上げています。




■ビタミンCでアンチエイジング・老化防止|シミやそばかすなどの原因となるメラニンの生成を抑制する働き

ACEROLA

by Marina Aguiar(画像:Creative Commons)

ヘルシーリポート:ビタミンC 適量摂取で老化を防止

(2008/12/20、毎日新聞)

■食物で1日100ミリグラム

もともと人はビタミンCを合成できないため、食べ物から摂取する必要がある。

この実験結果を人にあてはめてみると、人は1日あたり100ミリグラム程度のビタミンCを摂取する必要がある。

野菜や果物を毎日食べている人はビタミンC不足になることはないが、即席食品に頼るような偏った食生活の人や高齢者はビタミンC不足になりやすい。
血液中のビタミンCの濃度は加齢とともに減ることが分かっている。

入院中の患者や糖尿病の患者などでも、ビタミンCの不足が生じやすい。
といっても、ビタミンCをたくさん取ればよいというものではない。

多少多く取っても尿として排せつされるだけだ。

過剰に取ると便が軟らかくなったり、老化を促す活性酸素が増える危険性もある。

石神さんは「何事も適量の摂取が健康のもとだ」と話す。

記事で紹介されている研究によるとビタミンCが不足したマウスは4倍もの速さで老化が進むことが分かっているそうで、ビタミンCが老化防止に役立つことが考えられるそうです。

ビタミンCは人間の体内では合成できないため、食べ物から摂取する必要があります。

記事によると、老化防止のためには、1日に100mgのビタミンCを摂取する必要があるようです。

しかし、たくさん摂ればよいというわけではなく、適量に摂取することが大事なようです。

■メラニンを抑制

一方、抗酸化作用のあるビタミンCは肌の老化防止にも役立つ。

肌にしみ、そばかすができるのは肌の細胞の老化現象だ。

光などの刺激で肌に黒っぽいメラニンが生成されると、しみやそばかすになる。

ビタミンCなどの抗酸化物質は、このメラニンの生成を抑制する働きがある。
亀山孝一郎・青山ヒフ科クリニック院長(東京都)は「ビタミンCは皮膚の弾力性を保つコラーゲンの生成をも促す。

しみ、そばかす、にきび、乾燥肌にもプラスだ。

ストレスの防止にもよい」とビタミンCの有用性を話す。

ビタミンCにはしみやそばかすなどの原因となるメラニンの生成を抑制する働きがあるそうです。

また、ビタミンCはコラーゲンの生成を促進してくれるそうです。

シミ・そばかす・ニキビ・乾燥肌など肌のトラブルや肌の老化防止にビタミンCは役立ちそうです。

■アセロラで効率的

ビタミンCの摂取の基本は普段から果物や野菜を食べることだが、どうせ取るなら効率的に取りたい。

そこで注目したいのが美肌フルーツといわれる果物のアセロラだ。
健康栄養問題に詳しい村田晃・元佐賀短期大学食物栄養学科長によると、アセロラはレモンの果汁やイチゴに比べ、同じ量で30倍近いビタミンCを含む。

同時に抗酸化作用のあるポリフェノールも豊富にある。

アセロラに含まれるビタミンCは、合成ビタミンCに比べて、脳や皮膚など体内に吸収される率も高いといわれる。
村田さんは「ビタミンCは空腹時よりも、食後に取った方が吸収量が高い。

母乳を与えている母親は母乳から失われるビタミンCを補うためにも1日あたり40~50ミリグラム多めに取るとよい」と話している。

ビタミンCを効率的に摂取する果物として紹介されているのが、アセロラなのだそうです。

普段の食事でビタミンCを摂取しながら、どうしても足りない時にアセロラを食べるようにするとよいかもしれません。

→ シミの原因・予防・シミを消す方法 について詳しくはこちら







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生体情報から従業員の長期ストレスの増加を早期発見できる技術を開発し、高ストレスになることを未然に防ぐ|NEC




■生体情報から従業員の長期ストレスの増加を早期発見できる技術を開発し、高ストレスになることを未然に防ぐ|NEC

図1:長期ストレスを把握し「高ストレスになることを未然に防ぐ」|NEC
図1:長期ストレスを把握し「高ストレスになることを未然に防ぐ」|NEC

参考画像:NEC、生体情報から従業員の長期ストレスの増加を早期発見可能な技術を開発(2018/4/6、NECプレスリリース)|スクリーンショット

NEC、生体情報から従業員の長期ストレスの増加を早期発見可能な技術を開発

(2018/4/6、NECプレスリリース)

長期ストレスの推定に用いる特徴量を生体情報から抽出する際、心理学の知見を用いて、1ヶ月単位の長期間にわたり生体情報の特徴に変化がない場合と、その期間中に大きなストレスを感じて変化がある場合を区別します。最近開発されたリストバンド型ウェアラブルセンサを用いる手法によって測定された生体情報の特徴に両者に違いがみられなくても、時間経過による変化をとらえることによって、長期ストレスの細かな差異を測定できます。その結果、高ストレスの兆候を含め高精度に把握できるようになります。

NECは、ウェアラブルセンサを用いて取得した生体情報から、従業員の長期ストレスを段階別に高精度に推定する技術を開発しました。

※長期ストレスとは、継続的な仕事量・質の過多、険悪な人間関係などの長期的なストレス刺激のことで、血圧の変化、呼吸数の増加など体が変化した状態が長期間継続し、負荷がかかった状態が続くことにより、心身に不調をきたす可能性があると考えられます。

※短期ストレスとは、プレゼンテーションの前、締め切りの前など短期的なストレス刺激のことで、血圧の変化、呼吸数の増加など体が急速に変化しますが、刺激後、素早く通常レベルに戻るものです。

図2:生体情報の時間経過による変化を捉えることによる推定精度向上の例|NEC
図2:生体情報の時間経過による変化を捉えることによる推定精度向上の例|NEC

参考画像:NEC、生体情報から従業員の長期ストレスの増加を早期発見可能な技術を開発(2018/4/6、NECプレスリリース)|スクリーンショット

「一時的に大きなストレスを受けると、その後些細なこともストレスと感じてしまう」という心理学の知見から新たに見出した生体情報の特徴を用いて、高ストレスの兆候(サイン)を含めて把握することで「高ストレスになることを未然に防ぐ」ことが実現できるそうです。

■まとめ

「ストレスの見える化」ができるツールやアプリに注目!|体の動き・皮膚ガス・皮膚の色の変化・声帯の変化・脈拍の変動でも取り上げましたが、ストレスをチェックする方法については研究がおこなわれています。

スマホのセンサで測り、AIが解析する「組織の活性度(組織の幸福感)」をチェックするツールでできる2つの可能性|ストレス度チェック・イノベーション度チェック|日立によれば、全体的なストレスが高い組織では、無意識に身体が静止してしまう確率が上がることがわかっており、ストレスがかかっているという状況が体の動きを静止してしまっていることが予想されます。

皮膚ガスを検知して疲労度やストレス度を測るデバイスの開発|皮膚ガス分析による健康管理で病気予防|東海大学によれば、東海大学関根嘉香教授は皮膚から出るアンモニアに着目し、体の一部に貼るだけで疲労度やストレス度を測るデバイスを開発したそうです。

【#金スマ】自律神経を整える方法・自律神経測定アプリ(小林弘幸先生)によれば、COCOLOLOはスマホのカメラに指先を当てて、皮膚の色変化から心拍の揺らぎを検知し、ストレスチェックを行うアプリです。

日立システムズ、「音声こころ分析サービス」を開発|なぜ声帯の変化で心の状態の「見える化」ができるのか?|神奈川県が未病の早期発見に寄与するサービスを試験導入によれば、日立システムズは、PSTが開発した声帯の変化(不随意反応)を分析して心の状態を「見える化」する未病音声分析技術MIMOSYS(ミモシス:MindMonitoring System)を利用し、スマホなどの音声データから心の状態の変化を捉え、病気の予防や兆候の早期発見につなげる「音声こころ分析サービス」を開発したそうです。

NEC、生体情報から従業員の長期ストレスの増加を早期発見可能な技術を開発

(2018/4/6、NECプレスリリース)

従業員の心身の健康を維持、向上させることで企業の生産性を高めることは、企業経営の上で大きなテーマとなっています。労働安全衛生法の改正により、ストレスチェックの実施が義務化されているほか、最近では、経営課題の1つである「働き方改革」の一環として、従業員の健康管理に積極的に取り組む企業も増加しています。

これからの企業の目標は「#健康経営」!?|「健康経営」のために企業はどのように取り組んだらいいの?
によれば、経営の視点から従業員の健康維持・増進について取り組むことが企業にとっての収益性・生産性向上につながるという「健康経営」という考え方が注目を集めています。

生産年齢人口の減少や生活習慣病患者・メンタルヘルス不調者の増加といった社会情勢の変化によって、労働力の確保が困難になったり、従業員の健康悪化が企業経営に大きく影響を及ぼすことがわかってきていることから、企業が従業員の健康づくりを支援して、健康悪化による経営リスクを引き下げようという動きが健康経営に注目が集まっている背景にあります。

NECが開発した生体情報から従業員の長期ストレスの増加を早期発見可能な技術にも注目が集まるのではないでしょうか?







日立システムズ、「音声こころ分析サービス」を開発|なぜ声帯の変化で心の状態の「見える化」ができるのか?|神奈川県が未病の早期発見に寄与するサービスを試験導入

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【目次】

■日立システムズ、「音声こころ分析サービス」を開発

日立システムズがPSTと協業し、「音声こころ分析サービス」を開発 神奈川県が未病の早期発見に寄与するサービスを試行導入
日立システムズがPSTと協業し、「音声こころ分析サービス」を開発 神奈川県が未病の早期発見に寄与するサービスを試行導入

参考画像:日立システムズがPSTと協業し、「音声こころ分析サービス」を開発 神奈川県が未病の早期発見に寄与するサービスを試行導入(2017/2/3、日立システムズ)|スクリーンショット

日立システムズがPSTと協業し、「音声こころ分析サービス」を開発 神奈川県が未病の早期発見に寄与するサービスを試行導入

(2017/2/3、日立システムズ)

本サービスは、スマートフォンや固定電話、携帯電話などから録音した音声データを分析して心の状態を見える化し、利用者にメンタル疾患の自覚と予防を促します。さらに、管理者向けの充実した機能によって、メンタル疾患者およびその予兆が見られる利用者の早期発見を支援し、社会課題となっているメンタルヘルス対策に寄与することが期待されます。
なお、本サービスの分析には PST が開発した未病音声分析技術 MIMOSYS(ミモシス:MindMonitoring System)を利用しています。MIMOSYS は声帯の変化(不随意反応)を分析して心の状態を「見える化」する技術で、東京大学大学院医学系研究科 音声病態分析学 特任准教授の徳野先生によって医学的に検証されており、日常の声から客観的かつ手軽に心の状態をチェックすることができます。

日立システムズは、PSTが開発した声帯の変化(不随意反応)を分析して心の状態を「見える化」する未病音声分析技術MIMOSYS(ミモシス:MindMonitoring System)を利用し、スマホなどの音声データから心の状態の変化を捉え、病気の予防や兆候の早期発見につなげる「音声こころ分析サービス」を開発し、神奈川県が2017年2月下旬から試験導入するそうです。

■なぜ声帯の変化で心の状態の「見える化」ができるのか?|MIMOSYS(ミモシス:MindMonitoring System)の原理

なぜ声帯の変化で心の状態の「見える化」ができるのか?|MIMOSYS(ミモシス:MindMonitoring System)の原理
なぜ声帯の変化で心の状態の「見える化」ができるのか?|MIMOSYS(ミモシス:MindMonitoring System)の原理

参考画像:日立システムズがPSTと協業し、「音声こころ分析サービス」を開発 神奈川県が未病の早期発見に寄与するサービスを試行導入(2017/2/3、日立システムズ)|スクリーンショット

日立システムズがPSTと協業し、「音声こころ分析サービス」を開発 神奈川県が未病の早期発見に寄与するサービスを試行導入

(2017/2/3、日立システムズ)

感情をつかさどる脳の大脳辺縁系(へんえんけい)は、神経で声帯と直接つながっているため、脳がストレスを感じると、声帯にシグナルが送られます。例えば、リラックスした状態では声帯は緩み声の周波数は低く、また緊張した状態では声帯は固くなり周波数が高くなります。このように心の状態は自分ではコントロールできない声帯の変化(不随意反応)として表れるため、その変化を解析して、心の状態を「見える化」します。

大脳辺縁系は神経で声帯と直接つながっており、声帯の変化は自分ではコントロールできないので、声帯の変化を分析することで、心の状態を「見える化」することができるそうです。




■神奈川県は未病対策に熱心!?|神奈川県が未病の早期発見に寄与するサービスを試験導入

神奈川県では、神奈川県職員 100 名(希望者)を対象に「ME-BYO BRAND」認定のMIMOSYSを用いた「音声こころ分析サービス」を試験導入するそうです。

以前電子母子手帳アプリ提供開始 「マイME-BYO(未病)カルテ」と連携でお薬情報も管理できる|神奈川県を紹介しましたが、神奈川県は未病対策に熱心なようです。

●ME-BYO BRANDとは?

日立システムズがPSTと協業し、「音声こころ分析サービス」を開発 神奈川県が未病の早期発見に寄与するサービスを試行導入

(2017/2/3、日立システムズ)

ME-BYO BRAND:神奈川県の未病産業関連の優れた商品・サービスを認定する制度。未病産業の魅力を広め、産業化の牽引を図ることを目的としている。神奈川県では、超高齢社会の到来に備え、「未病の改善」と「最先端医療・最新技術の追求」という2つのアプローチを融合する「ヘルスケア・ニューフロンティア」の取り組みを進めることにより、誰もが健康で長生きできる社会をめざしている。

●マイME-BYO(未病)カルテとは?

「マイME-BYO(みびょう)カルテ」とは

(2016/9/1、神奈川県)

「マイME-BYOカルテ」では、お薬情報のほか、薬による副作用の記録、アレルギーの有無、これまでかかった病気、ワクチン接種歴なども登録できます。

「マイME-BYO(未病)カルテ」は、お薬情報や健康情報等を一覧で管理できるアプリです。

■まとめ

未病対策のような予防医療・予防医学に取り組んでいくことは医療費の削減するためにも今後重要になっていくと考えられますし、世界的にも予防医学・予防医療の方向に進んでいるのを感じます。

ザッカーバーグ夫妻、人類の病気を予防・治療するプロジェクトで30億ドルを投資で紹介したザッカーバーグさんはこのようにコメントしています。

ザッカーバーグは「アメリカでは病気にかかった人々を治療するための支出に比べて、そもそも人々が病気にならないように研究するための支出はわずか50分の1しかない」と述べた。

ザッカーバーグさんのコメントは、病気を発症してからではなく、病気予防に重点を置くという考え方は、東洋医学の「未病」という考え方に近いと思います。

また、QOL(生活の質)の向上といった間接的なコスト削減も期待できると考えられます。

社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド)とヘルスケア分野(認知症・がん)の可能性|サキドリ↑(NHK)によれば、福岡県大川市の高齢者施設では、学習教材を使っての認知症予防への取り組みに社会的インパクト投資が使えるのかの実証実験として、高齢者100人が参加して、5か月間実験したところ、実験に参加した多くの高齢者の要介護度が下がり、公的介護費用が削減するという結果になったそうです。

※「社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド、SIB)」とは、障がい者支援や低所得者(貧困)支援、難民、失業、引きこもりの人の就労支援などの社会問題の解決と収益の両立を目指す社会貢献型の投資のこと。

また、積極的に計画・実行する人はがん・脳卒中・心筋梗塞の死亡リスクが低い|国立がん研究センターで紹介した国立がん研究センターによれば、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の行動をとる人は、そうでない人に比べて、がんで死亡するリスクが15%低く、また、脳卒中リスクが15%低く、脳卒中心筋梗塞などで死亡するリスクが26%低いという結果が出たそうです。

その理由としては、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の人は、がん検診や健康診断を受診するため、病気の早期発見につながり、病気による死亡リスクが低下して可能性があるようです。

つまり、予防医学・予防医療を導入するということは、病気による死亡リスクが減少し、医療費の削減にもつながるということです。

今後ますます未病対策のような予防医学・予防医療に関心が高まるのではないでしょうか。







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キラーストレスが胃・十二指腸の病気や突然死をもたらすメカニズム解明|北大




■キラーストレスが胃・十二指腸の病気や突然死をもたらすメカニズム解明|北大

キラーストレスが胃・十二指腸の病気や突然死をもたらすメカニズム解明|北大
キラーストレスが胃・十二指腸の病気や突然死をもたらすメカニズム解明|北大

参考画像:世界初!「病は気から」の分子メカニズムの解明ーキラーストレスはどのようにして消化管疾患や突然死をもたらすのかー (2017/8/16、北海道大学ニュースリリース) |スクリーンショット

これまで慢性的なストレスは胃腸疾患、心疾患などのさまざまな病気を悪化させることが経験的に知られていますが、その分子メカニズムはほとんど明らかとなっていませんでした。

北海道大学の研究によれば、慢性的なストレス(睡眠障害など)をかけたマウスの脳内に病原性の免疫細胞を入れると、脳の血管に微小な炎症が引き起こされて、消化器や心臓の機能障害による突然死が起こることが分かりました。

人間でも胃や十二指腸はストレスの影響を受けやすい臓器として知られていますが、今回はマウスによる実験によれば、慢性ストレスによって脳内に生じた微小な炎症が新たな神経回路を活性化することで、胃や十二指腸、心臓といった臓器の機能を低下させるということが分かりました。




【用語解説】キラーストレス

キラーストレス|NHKスペシャル

脳の扁桃体が不安や恐怖を感じると ストレス反応と言われる反応が始まります。
ストレスホルモンが分泌されたり自律神経が興奮したりします。そのために心拍数が増える、血圧が高くなるといった反応が起こります。これがストレス反応です。
一つ一つは小さくても、多くのストレスが重なると、キラーストレスともいうべき危険な状態に陥ります。
血管が破壊され、脳卒中や心筋梗塞、大動脈破裂を引き起こします。
最新の研究では ストレス反応は、心臓の筋肉を流れる血液が減少し心不全を引き起こす、がんを悪化させる、体内に入った細菌を増やして血管の破壊を起こすなど、命に関わることがわかってきました。

NHKスペシャルや金スマで「キラーストレス」について取り上げられ、ストレス反応によって病気を引き起こすことがわかってきましたが、今回紹介した研究はそのメカニズムを解明する研究です。

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【用語解説】ゲートウェイ反射

ニュースリリースによれば、ゲートウェイ反射とは、神経回路の活性化によって、神経伝達物質が特定血管部位に現れることで、普通は免疫細胞が侵入できない中枢神経系の血管に免疫細胞の侵入口が作られてしまう現象のことで、筋肉への微弱な電気刺激や痛み刺激によるゲートウェイ反射が確認されています。

■まとめ

今回の研究を参考にすれば、ストレス性の病気の治療に当たっては、ストレスを受けやすい臓器として知られる胃や十二指腸などを対症療法的に治療するのではなく、脳の微小な炎症を抑えるという根本的な治療法となるかもしれません。

また、同じようなストレスでも病気になる人とならない人がいますが、今回の研究によれば、その違いが脳内の微小な炎症の有無によって決まる可能性があるそうです。

今回の研究では,ストレスで神経が活性化されることで,脳内の特定の血管に免疫細胞が侵入し微小炎症が引き起こされる,新しい「ゲートウェイ反射」を発見しました。この血管部の微小炎症は,通常は存在しない神経回路を形成して活性化し,消化管,心臓の機能不全を引き起こして突然死を誘導しました。これは,ストレスが臓器の機能不全を引き起こす理由を示す世界で初めての発見であり,同じ程度のストレスでも病気になる人,ならない人の違いが脳内微小炎症の有無によって決まる可能性を示唆しています。

つまり、ストレスによる病気へのかかりやすさや突然死を予測する方法として、脳内にこの炎症を引き起こす病原性「CD4+T 細胞」の有無を調べることにより予測する可能性があるということです。

これによって、ストレス性の病気に対する治療・予防のアプローチが変わってくるかもしれませんね。







【参考リンク】
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