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低栄養の原因はアルブミン不足|ためしてガッテン(NHK)

2010年4月28日放送のためしてガッテン(NHK)では、「まさか私が?急増する新型・栄養失調の恐怖」を取り上げました。

食べ物であふれるこの日本で栄養失調(低栄養)の人が増えているそうです。

ダイエットをしすぎて「栄養失調」になっているわけではなく、3食普通に食べている人や痩せていない人も栄養失調になっているそうです。

なぜ栄養失調(低栄養)の人が増えているのでしょうか?




【目次】

■低栄養の原因はアルブミン不足|ためしてガッテン(NHK)

Stripes

by Aisyah Hifni(画像:Creative Commons)

またそれは年代別に分けられる問題でもなく、70歳以上の6人に1人が栄養失調であり、若い女性にも増えているそうです。

そして、この状態のままにしておくと、貧血や骨折、肺炎、さらには脳出血まで引き起こす恐れがあるそうです。

■なぜ栄養失調が増えているのでしょうか?

この栄養失調は、血液中の「ある物質」が不足することによってなるそうです。

この物質が足りないと、血管や免疫細胞、筋肉などの組織がスムーズに作られなくなり、体にさまざまなトラブルが起こってしまうそうです。

このある物質とは、「アルブミン」。

アルブミンとはタンパク質の一種で、血液を流れている血清タンパク質のおよそ6割を占めています。

つまり低栄養とは「タンパク質不足」のことなのです。




■たんぱく質が不足すると、どうなるのでしょうか?

赤血球の材料が少ない→「貧血」

血管を作る材料が少ない→「脳出血」

免疫細胞を作る材料が少ない→「肺炎」「結核」

筋肉を作る材料が少ない→「転倒」→「骨折」

■なぜたんぱく質が不足してしまうのでしょうか?

低栄養になった人の食事を見てみると、食に偏りがありました。

以前は、家族のために栄養を考えて、肉や卵などを使って料理をしていたのですが、一人暮らしになってから、自分が好きなものだけを食べるようになり、肉や卵を使った料理を食べなくなってしまい、たんぱく質が不足してしまったようです。

高齢者の孤食が「低栄養」になるリスクを高めてしまうようです。

■まとめ

糖尿病高血圧などの生活習慣病を予防する食事をすることが、高齢者の食事として必ずしも良いというわけではないのですね。

簡単にバランス良い食事をすることが大事といってしまいがちですが、それぞれの食品・栄養素が持つ役割を知った上で、その年代に合わせた食事をしていきたいですね。

→ アルブミンを上げる食事|肉を食べてアルブミンを上げたグループは死亡リスクが低い!? について詳しくはこちら




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管理栄養士に聞く「油脂との賢い付き合い方」

Chile Olive Oil

by catalina woken(画像:Creative Commons)




油脂との賢い付き合い方 – 管理栄養士に聞く

(2010/4/9、マイコミジャーナル)

1.脂質=悪!?

高カロリー=太るというイメージからか、脂はとにかく減らせばいいという風潮がある。

だが、ヒトにとって、生命維持のため食品から摂らなければならない必須栄養素のひとつが必須脂肪酸。

脂質は生命の根幹をなす細胞膜の構成成分となり、ホルモン合成や脂溶性ビタミンの吸収を助けるなど大事な役割を担っている。

最近では、脂肪酸のバランスが脳機能の低下やうつ病発症にも関与していることも言われている。

脂質といってもいろいろな種類があり、現在の日本人に足りない傾向にあるもの、多すぎる傾向にあるものなどを正しく把握しておくことが肝腎だ。

以前までは、油の摂取をできるだけ控えるようにするような風潮が確かにありましたよね。

とにかく油の量を減らしなさいというような・・・。

しかし、最近では、エリカ・アンギャルさんや伊達友美さんが良い油を摂ることの重要性を伝えるようになり、すこしずつ変わってきているような気がします。

人間にとって脂質、特に必死脂肪酸は欠かすことのできないものです。

日本人が摂り過ぎているものを減らし、足りない傾向にあるものに置き換えることが必要だと思います。

2.摂り過ぎに注意したいリノール酸

リノール酸はn-6系列の多価不飽和脂肪酸で、食品から摂らなければならない必須脂肪酸である。

しかし、現在の日本人は過剰摂取の傾向にあり、リノール酸を摂りすぎることによる害(心臓・脳血管系疾患、欧米型癌、アレルギー性疾患、その他炎症性疾患)が明らかにされている。

リノール酸を多く含む食品は、主に植物性オイル。

その他、米、スナック菓子、市販の揚げ物総菜、ドーナッツなどの揚げ菓子からも容易に摂れてしまう。

リノール酸は摂り過ぎている傾向にあるようです。

このリノール酸の摂取を減らし、他の油脂に変えていきたいですが、どの油が良いのでしょうか。

3.積極的に摂りたいα-リノレン酸

α-リノレン酸はn-3系列の多価不飽和脂肪酸で、こちらも食品から摂らなければならない必須脂肪酸。

α-リノレン酸はn-6系列のリノール酸と作用を抑制しあう関係にあり、バランスが大事となる。

つまり、リノール酸を摂るなら、α-リノレン酸もしっかり摂っていくことが必要。

現代人は、摂り過ぎの傾向にあるリノール酸を減らし、α-リノレン酸の摂取を増やすことが大事なのだ。

α-リノレン酸はしそやえごまなど緑の濃い野菜に含まれる。

しそ油やえごま油は液体のオイルとしても販売されている。

n-3系列の多価不飽和脂肪酸にはα-リノレン酸の他、EPA、DHAもあり、魚油をしっかり摂ることも必要となる。

リノール酸を摂りすぎている一方、αリノレン酸の摂取は少ないようです。

できれば、リノール酸の摂取を減らし、αリノレン酸や オメガ3系脂肪酸の摂取を増やしていきたいですね。

4.食べる>液体

例えばリノール酸はごはんを食べることで、αーリノレン酸は魚を食べて摂ることができる。

油脂は、肉や魚、卵や大豆、ナッツや乳製品を食べることからも摂取できるという認識を持っておきたい。

液体の油は「酸化」の心配があるし、また摂り過ぎてしまうことにもなる。

油と聞くと、「液体」をイメージしてしまいがちですが、実際は、いろんな食べ物から摂取することができます。

そうした認識を持つと、食べ方も変わってくるかもしれませんね。

5.シチュエーションで使い分ける

外食で揚げ物を食べる機会の多い人はn-6系列の多価不飽和脂肪酸であるリノール酸を比較的、過剰摂取しやすいため、自宅での食事では極力、液体の「植物性オイル」の摂取と揚げ物、揚げ菓子などを控えたい。

ごはんのどか食いも御法度。

液体の油を使いたいときは、n-6系列の一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸を含む「オリーブオイル」を少量使うのが良いだろう。

また、魚が苦手で小食であり、痩せぎみの人が、液体の油で手軽にエネルギーを補給したいときには、n-3系列の多価不飽和脂肪酸であるα-リノレン酸が豊富な「しそ油」や「えごま油」をサラダにかけたり、お味噌汁やスープなどに落とすのもいい。

なお、「しそ油」や「えごま油」は引火しやすいので生食がおすすめ。

また酸化しやすいので開封後は冷暗所に保存し、早めに使い切りたい。

このようにしてみていくと、日本食=和食は良いバランスで出来ているなぁと感じてしまいます。

ごはん(リノール酸)と魚(αリノレン酸)を一緒に食べることが自然と出来ていたわけです。

極端にあれだけを食べれば良いとかではなく、バランスよく食べるように栄養について学んでいきたいですね。