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■「糖尿病」治療怠ると医療費5000万円 早期治療患者の6倍にも
「糖尿病」 治療怠ると医療費5000万円 早期治療患者の6倍にも
(2008/12/11、産経新聞)
国民病の糖尿病は、早期から治療に努めなかった患者の生涯医療費が5000万円超と、治療に励んだ患者の6倍にも上ることが10日までに、専門医が初めてまとめた症例別推計で分かった。患者は毎年50万人増え、2年後には1000万人を突破する見込みだが、半数は未治療や治療放棄者だ。
糖尿病の早期の段階での治療を怠った患者の生涯治療費が5000万円超と、糖尿病治療に励んでいる患者の6倍になるそうです。
糖尿病と診断されているにもかかわらず、治療をうけない人や継続できずにやめてしまう人が多いようです。
現在、糖尿病または糖尿病予備軍の人は急増しています。
厚生労働省の調査では、血糖の指標となるヘモグロビンA1c(赤血球タンパクとブドウ糖が結合したもの)値が6・1%以上の「糖尿病が強く疑われる人(治療中を含む)」は平成9年に690万人、同5・6%以上6・1%未満で未治療の「糖尿病を否定できない人(糖尿病予備軍)」が680万人だったのが、14年に880万人と740万人、18年は820万人と1050万人に急増した。
糖尿病が増加している原因は、食事の変化と運動不足、遺伝などだといわれています。
糖尿病820万人のうち治療を受けているのは410万人で、このうち141万人(34・4%)は血糖制御が順調で、深刻な合併症を防いでいる。
未治療・治療放棄の410万人と、治療しても血糖制御が不調な269万人の計679万人は、合併症の危険が高い。
「合併症は軽症段階から心筋梗塞や脳卒中、10年以上続くと透析が必要な腎障害、5~6年で末梢(まっしょう)神経障害が出て、重症化すれば足が壊疽(えそ)して切断することも。
糖尿病網膜症や緑内障は7年以上で出ることが多く、重症なら失明する」
糖尿病と診断されても半数の人が治療を受けておらず、最初のうちはよいのでしょうが、その後、糖尿病の合併症を引き起こします。
合併症予防には適切な治療が肝心だ。早期なら、食事・運動療法だけで改善する人も少なくない。症状が進めば血糖降下薬なども服用。重症になれば、服薬に加えインスリン注射を毎日2回打たなければならず、合併症の危険は一層増す。
糖尿病の合併症を防ぐためにも、医師との相談の上、食事療法や運動療法などの治療が重要です。
■糖尿病にかかる医療費
2017年6月6日放送の「みんなの家庭の医学」では糖尿病にかかる医療費について取り上げました。
■まとめ
現在、糖尿病と診断されている人が、きちんとした治療を受けるようになれば、糖尿病の合併症になる人は減少し、医療費も減少することが考えられます。
糖尿病または糖尿病予備軍と診断された人は、ぜひきちんとした治療を受け、生活習慣を改善しましょう。
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