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肝臓の病気(肝炎・肝硬変・肝臓がん)の症状として「発熱・微熱」があります。
なぜ肝臓の病気(肝炎・肝硬変・肝臓がん)になると「発熱・微熱」という症状が現れるのでしょうか?
【目次】
■発熱の3つの役割
by Lorenzo(画像:Creative Commons)
発熱の役割には、1.ウイルスの増殖を抑制、2.白血球の活性化、3.免疫機能を高めるという3つの役割があります。
1.病原菌の増殖が抑制される
かぜなどのウイルスは、低温のほうが繁殖しやすいという性質を持っていますが、発熱するとそれが抑制されます。
2.白血球の機能が促進される
白血球の動きが活発になり、侵入した外敵を食べる作用が活発になります。
3.免疫応答が促進される
外敵と戦うと免疫機能が高まります。
【参考リンク】
■肝臓の病気になると「発熱・微熱」という症状が現れる原因
by Ankarino(画像:Creative Commons)
急性肝炎の症状には、発熱・のどの痛み(咽頭痛:上は鼻腔・前は口腔・下は食道・喉頭に挟まれた部分が痛む)・頭痛といった「感冒様症状(かんぼうようしょうじょう)」(わかりやすくいえば風邪になったときに現れる症状)が現れます。
【参考リンク】
また、肝硬変や肝臓がんなどの症状として「発熱・微熱」が現れます。
肝臓の病気と発熱の関係(メカニズム)について調べてみたところ、肝臓の病気になると発熱という症状が現れると書かれているところは多かったのですが、肝臓の病気と発熱のメカニズムについて書かれているところはほとんどありませんでした。
その中でも、肝臓の病気になると発熱するメカニズムは、1.肝機能の低下で免疫力が低下し発熱、2.肝臓の炎症で発熱、という大きく分けて2つの原因が紹介されていました。
1.肝機能の低下で免疫力が低下し発熱
ダイエット脂肪肝|春が危ない!免疫力低下の原因は肝臓|世界一受けたい授業 4月21日によれば、肝臓は免疫をつかさどる臓器とも呼ばれているそうです。
私達の体の中のすべての血液は必ず肝臓を通るようにできていて、体の不調を見つけると治す指示を送っています。
例えば、ニキビが出来ると、そのシグナルが肝臓に伝わり、肝臓から「ニキビを治してください」という警報が血液を介して免疫が活性化されて、ニキビを治してくれます。
脂肪肝をはじめとする肝臓の病気になると、血管が細くなって血流が緩やかになり、肝臓の活動が鈍くなってしまい、免疫力が低下してしまうと考えられます。
そこで、免疫力が低下した体を守るために、1.ウイルスの増殖を抑制、2.白血球の活性化、3.免疫機能を高めるという3つの役割を持つ「発熱」という症状が起きると考えられるのです。
ちなみに、胆道がん|愛知県がんセンター中央病院では、胆道がんの症状として、発熱があると紹介されており、その原因として次のように書かれています。
胆汁がうっ滞し、細菌に感染すると、発熱を起こす。
2.肝臓の炎症で発熱
肝臓に炎症が起きたことで発熱を起こすと紹介されているところもありました。
今後、肝臓の病気と発熱のメカニズムについて最新情報がわかりましたら、紹介したいと思います。
■肝臓の働きを助ける方法(食事・食品)
たんぱく質の摂取
肝臓の働きを助けるためには、タンパク質は欠かせません。
ただ、タンパク質は糖質や脂質のように体に貯蔵する仕組みがなく、過剰に摂取すると腎臓に負担をかけることもあるので、必要な分だけ毎日摂ることが重要です。
1日の目安としては、卵1個、魚1切れ、肉1切れ(80グラム程度)、豆腐半丁を目安にしましょう。
L-システイン
肝臓の代謝促進に欠かせないLーシステイン 必要量摂取、毎日心掛けてによれば、L-システインは肝臓の代謝促進に欠かせないそうで、また美肌やシミ対策など肌の代謝のためにも重要なのだそうです。
L-システインは、雑穀やハチミツ、柑橘類の皮などに多く含まれているそうです。
タウリン
肝臓(脂肪肝)に良い食事・食品は、タウリンを含む食品です。
肝臓から分泌される胆汁酸には、コレステロールを排泄させる働きがありますが、タウリンを含む食品を摂取するによって胆汁酸の分泌が増え、血液中のコレステロール値も下がります。
●タウリンには、酵素の働きを助ける働きがあるので、アルコールの分解を早め、肝臓への負担を軽くしてくれます。
また、タウリンには、腎臓や肝臓の有害ミネラルである毒素を濾過する機能をUPさせてくれます。
●カキに含まれるタウリンは、肝臓に溜まった中性脂肪を肝臓の外に出してくれ、そして肝臓(脂肪肝)を良くする働きがあるのです。
つまり、タウリンが肝臓に入ると、まず肝臓内の中性脂肪を取り除きます。さらに肝臓から脂肪を外に排出する働きをしてくれます。
食事療法としては、タウリンを含むカキなどを食事に取り入れましょう。
不飽和脂肪酸やオメガ3脂肪酸の油
不飽和脂肪酸は、HDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを減らす働きがあると言われています。
また、オメガ3脂肪酸は、中性脂肪を減らす効果が期待されています。
ルテオリン
エゴマに含まれる「ルテオリン」に脂肪肝・NASH・肝がん予防効果|名古屋市大
名古屋市立大の研究グループ(内木綾助教)が、エゴマに含まれる抗酸化作用が強い「ルテオリン」という成分がNASH(非アルコール性脂肪肝炎)や、それに伴う肝細胞のがん化を抑制することを発表したそうです。
緑茶
緑茶の消費量が多い女性は肝臓ガンが少ない!?お茶カテキンで脂肪が減り肝機能が改善
お茶カテキンで肝臓をサポート!|お茶カテキン飲料で脂肪が減り肝機能が改善によれば、非アルコール性脂肪肝(NASH)の患者がお茶カテキン飲料を飲んだところ、脂肪が減り肝機能が改善したそうです。
非アルコール性脂肪肝が起きる原因としては、活性酸素が原因なのだそうで、その改善には抗酸化作用の高いものがよいようです。
レンコン
レンコンのプロスタグランジンで脂肪肝対策|肝臓の中性脂肪濃度が減少
プロアントシアニジンは、肝臓の中性脂肪の元になる脂肪酸が作られることを防ぐことで、肝臓に脂肪として蓄積されるのを抑えてくれるそうです。
プロスタグランジンを肥満・糖尿病のマウスに3週間投与した実験によれば、肝臓の中性脂肪濃度が62%減少したそうです。
まごわやさしい
脂肪肝の改善 内臓を若返らせるプロジェクト|たけしの本当は怖い家庭の医学
さまざまな食材の組み合わせのキーワードは「まごわやさしい」。
- 「ま」は豆類。
- 「ご」はゴマ類。
- 「わ」はわかめなど海藻類。
- 「や」は野菜類。
- 「さ」は魚(魚介類)。
- 「し」はしいたけなどきのこ類。
- 「い」は、いも類。
この食事は、肝臓にどのような影響をもたらすのでしょうか。
脂肪抑え目でミネラル・ビタミン・繊維質が多く、脂肪肝の治療になると考えられるそうです。
また、中性脂肪を抑えるために効果的なEPA・DHA等を含む良質なたんぱく源を多く摂っていることもよいそうです。
オルニチン
アンモニアは細胞内でのエネルギー生産を妨げるため、疲労にも関係するとされており、肝臓で解毒機能が正常に働いていないと、アンモニアが解毒されず、疲労がたまってしまうと考えられます。
そこで、最近では、オルニチンを含む食品を食べることが注目を集めています。
→ オルニチン について詳しくはこちら
肝臓を温める
肝臓を温めるとダイエット効果がある?肝臓を温める3つの方法|#サタデープラス 12月26日
1.肝臓をカイロで温める
肝臓の位置にカイロを貼り、外側から温めると、血流が増加し、代謝アップにつながるそうです。
肝臓の位置は、腹部の右上で、横隔膜の下にあります。
→ 肝臓の機能・働き・位置 について詳しくはこちら
2.毎日「茶節」(カツオ節の味噌汁+緑茶)を食べる
合わせ味噌・かつお節を入れて、緑茶を注ぐとできる「茶節」がよいそうです。
みそ:味噌は肝臓内に肥満を予防するアディポネクチンを作る
緑茶:カテキンは血糖値の上昇を緩やかにする
カツオ節:ヒスチジンは満腹中枢を刺激して、食べ過ぎを防いでくれる
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3.食後にごろ寝する
ごろ寝をするときに、頭と足を20~30cmほど高くすることによって、肝臓に血液が集まり、肝臓の働きが活性化して、代謝アップにつながるそうです。
10~15分ほどでOK。
30分以上してしまうと、逆効果になってしまうそうです。
C型肝炎・NASHの人は鉄分の摂り過ぎには注意!
肝臓に良い食事は、肝臓の状態によって変わってきます。
C型肝炎・NASHの人は、肝臓にたまった鉄が酸化することで、肝臓に炎症を引き起こすことがあるので、鉄分のとりすぎに注意しましょう。
魚や肉に含まれる赤身や内臓には鉄分が多く含まれます。
■まとめ
肝臓の病気(肝炎・肝硬変・肝臓がん)になると「発熱・微熱」という症状が現れることがあります。
「かぜかな」と思っていても実は肝臓の病気だったということもあります。
風邪に似た症状が現れ、また肝機能が低下した時の症状に当てはまる場合には、一度血液検査を受けましょう。
■肝臓の病気の症状
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