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肥満と生活保護・貧困との関係|なぜフードスタンプの受給者は南部に偏っている?|アメリカ

We Accept Food Stamps

by Paul Sableman(画像:Creative Commons)




【フードスタンプ】、4,465万人は深夜、ウォルマートに行く?生活保護で肥満はどーよ?

(2011/7/12、BLOGOS)

最近、アメリカでは肥満率が急上昇していて、1995年から昨年にかけては17州で少なくとも90%も上昇したことが明らかにされました。

肥満率が高い10州のうち9州は南部に偏っていて、最も高かったのはミシシッピ州の34%です。

3人に一人は肥満ということですね。

で、フードスタンプの受給者も南部に偏っています。

フードスタンプに頼っている人の割合が最も高い州はミシシッピ州で、20.7%です。

5人に一人が生活保護を受けているということ。

つまり、肥満と生活保護には相関関係があるのではと推測しています。

肥満が増えれば、糖尿病も増えます。

で、国は医療費の払えない低所得者層の肩代わりをし、同時に食料費も出す。

で、また肥えて、病気になる。

負のスパイラルですね。

貧困と肥満には関連があるのではないかという記事を以前も紹介しました。

アメリカ人の肥満傾向は拡大

最も肥満率が高かったのは南部ミシシッピ(Mississippi)州で成人の32%以上、10-17歳では驚くべきことに44%が肥満だった。

同州は全米で最も経済的に貧しい州とされており、貧困と肥満の関連があらためて示された形だ。

経済的に貧しい地域と肥満の地域に関連がある理由としては、栄養バランスのとれた食事の重要性を知らなかったり、どんな食品をとれば健康になれるのかということを知らないということが考えられます。

【関連記事】

しかし、どんなに栄養バランスのとれた食事の大切さを知っていても、手軽にとれるファストフードがあると、健康と手軽さ・安さを天秤にかけ、手軽さ・安さをとってしまいかねません。

ミシェル・オバマ大統領夫人が推奨する「ダイエット・プロジェクト」とは

ミシェル・オバマ夫人が、記者団に語るシカゴ時代の自分自身のエピソードにこんなものがあります。

「弁護士の仕事を持つ母親として、会議と子供たちのサッカーやバレー教室と駆け回った日の夜には、簡単で安いファーストフードのドライブスルーや、電子レンジで温めるだけの栄養バランスのとれていない食事を子供たちに出していた」--。

自分がそうだったからこそ、多くのアメリカ人が、栄養バランスのとれた食事の大切さは知ってはいるものの、新鮮な野菜や魚などを買うための支出と、手に入れた素材を調理する手間と時間を考えるとき、それよりも数百円で手に入れることができる完成したファーストフードの魅力が大きいと感じてしまう。

健康について関心がある人は、新鮮な魚や野菜を買って、料理を作った方が良いということはわかっていると思います。

しかし、仕事・家事をして疲れてしまうという生活をしていると、調理する時間や家計のことを考えてしまい、手軽で安いファストフードや冷凍食品に頼りがちの生活になってしまいがちです。

肥満問題については、個人のライフスタイルに影響を与えている、家計や知識、意識、社会の影響が大きいかと思います。

肥満問題を解決するためにも、個人の生活習慣の改善のために知識を提供し続ける必要があるだけでなく、貧困などの社会問題を解決していく必要があると思います。

 

【参考】アメリカの生活保護のフードスタンプに頼る家族のニュース

【フードスタンプ】、4,465万人は深夜、ウォルマートに行く?生活保護で肥満はどーよ?

(2011/7/12、BLOGOS)

■ABCニュースは10日、生活保護のフードスタンプに頼る家族を追いかける映像を放映した。レズリー・ベンソンさんは多くの人が失業した2年前に職を失った。仕事のないまま、現在は失業者保険も切れ、3人家族で1ヶ月97ドル支給されるフードスタンプに頼った生活となっている。ベンソンさん一家は、生活保護費が支給される早朝3時にウォルマートにでかけ、1ヶ月分の食料を買いだめするのだ。また、ボランティアによって運営されているフードパントリー(食料配給所)で缶詰などを調達している。

しかし、2週目には冷蔵庫は半分になり、20日後にはほとんど何も残っていない状態となる。パスタやスープでぎりぎりまで食いつなぎ、またフードスタンプ支給日早朝にウォルマートに出かけ1ヵ月分の食料を調達する。ベンソンさんは「食料品のような生活必需品が私たちにはぜいたく品なのです」と涙ながらに語っている。米国の失業率は6月、9.2%となり、仕事が見つかるまでの期間は平均10ヶ月と史上最長となっている。フードスタンプ受給者数も4月、4,465万人と記録を更新し続けている。

トップ画像:生活保護のフードスタンプから食料品を購入するレズリー・ベンソンさん。早朝3時のウォルマート・スーパーセンターだ。国内ウォルマートCEOビル・サイモン氏は「『給与(もしくは生活保護)と買物のサイクル(extreme paycheck cycle)』が極めて際立っています。お客様は月末の夜11時から急増し、ベビーフードやミルク、パンなど生活必需品をカートに入れ、生活保護費が電子カードに支給される深夜0時以降にレジに並ぶのです。したがってスーパーセンター(24時間店)では1日の最初の数時間に売上が急増しています」と語っている。

 

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肥満人口が栄養不足人口を上回る|赤十字社2011年報告書

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by Steve Andersen(画像:Creative Commons)




肥満人口が栄養不足人口を上回る、赤十字社2011年報告書

(2011/9/23、AFPBB)

国際赤十字社(International Federation of the Red Cross)は22日、肥満人口が栄養不足人口を上回ったとする統計をまとめた2011年版「世界災害報告(World Disasters Report)」を発表した。

食糧分配の不平等に焦点を当てた同報告書によると、2010年の肥満人口は15億人で、栄養不足人口は9億2500万人だった。

国際赤十字社によれば、肥満人口が栄養不足人口を上回ったそうです。

赤十字社アジア太平洋支部ディレクターのジャガン・チャパガインによると、

栄養不足の問題は、世界的な食糧不足だけでなく、分配の偏りや食料の廃棄、食糧価格の高騰などに起因している。

とのことで、特に食品価格が今年に入って世界的に高騰しているそうです。

【関連記事】

TABLE FOR TWO|飢餓を救い、メタボも救う社会貢献

先進国と呼ばれる国々では、肥満メタボな人が増加し、糖尿病などの病気にならないように予防しようとしている一方で、開発途上国では、食料がいきわたらないために、栄養が摂れず、なくなっている子供がいます。

世界には、食に関して大いなる矛盾が生じているわけです。

そこで、この先進国と開発途上国との間の食の不均衡を解消するための活動が「テーブルー・フォー・ツー」という活動なのだそうです。

TABLE FOR TWOの仕組みとは一体どういうものなのでしょうか。

仕組みとしては、まず参加企業は社員食堂の献立にテーブルー・フォー・ツーのヘルシーメニューを加え、従業員がそのメニューを食すると、一食につき20円がテーブルー・フォー・ツーに寄付される。

集まった寄付金はウガンダ、ルワンダなどの開発途上国の学校に届けられ、学校給食を子どもたちに出すために使われる。







世界初の「肥満税」がデンマークで施行

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by Franklin Heijnen(画像:Creative Commons)




世界初の「肥満税」がデンマークで施行

(2011/10/2、ゆかしメディア)

世界初となる「肥満税」がデンマークで10月から施行された。

一定基準以上の飽和脂肪の含有率を超えた製品が対象で、主にバター、チーズ、ミルクなどの乳製品は対象となっている。

地元紙の報道によると、デンマーク人の約10%が医学的には肥満だとされている。

食生活で、飽和脂肪酸を取り過ぎると、心疾患などを起こしやすくなると言われている。

【関連記事】

Denmark introduces world’s first food fat tax

(2011/10/1、BBC)

デンマークでは世界で初めて「肥満税」(別のメディアでは「脂肪税」というところもありました。)が導入されました。

ハンガリーでは「ポテチ税」が施行されましたが、税収アップと国民の健康悪化(肥満や糖尿病など)に伴う医療費の増加を減らすために、世界的にこうした動きが見られます。

【関連記事】

日本の医療費も最高の36兆円=国民所得の1割超す―09年度・厚労省となっており、日本でも導入される可能性があるのではないでしょうか。

【追記】

飽和脂肪酸を多く摂取すると、動脈硬化などを引き起こす悪玉コレステロールが増加するとされ、課税によって国民の健康を守る狙いがあるということです。

【追記(2016/10/3)】

財務省、脂肪税の廃止を発表(デンマーク)

(2012/11/25、農畜産業振興機構)

 財務省のプレスリリースおよび同協定によると、脂肪税と砂糖税の廃止について、次の理由が挙げられている。
 ・結果として逆累進課税となり、低所得者層に対し悪影響を及ぼす。
 ・消費者価格ならびに企業の管理コストを押し上げ、デンマークの雇用を危険にさらす。
 ・デンマーク国民が安価な商品を求め、国外で買い物をすることを助長する。

2012年11月11日、デンマーク財務省は脂肪税が低所得者層に悪影響を及ぼすことや雇用に影響をするなどの理由により、2011年10月1日から施行された脂肪税を廃止することにしたそうです。







サンフランシスコの自転車レーンとTwitter社

Rain Dogs

by Doctor Popular(画像:Creative Commons)




TechWave編集長・湯川 鶴章さんのTweetで興味深いものがあったのでご紹介。

http://twitter.com/#!/tsuruaki/status/113649097914855424

Twitter社がサンフランシスコから出て行かないように「自転車レーンを増設した。Twitterの人たちは自動車通勤したがらないので」(サンフランシスコ市長)

おそらく冗談だとは思うのですが、Twitter社の人たちは自転車通勤したがらないので、サンフランシスコ市長はTwitter社がサンフランシスコから出て行かないように、自転車レーンを増設したのだそうです。

サンフランシスコの自転車事情について興味が湧いてきたので、調べてみました。

http://twitpic.com/2iqcjb

サンフランシスコの素敵な自転車レーン。

路駐車やバスが止まるのを大前提として、それでも自転車が安全かつスムーズに走れるようにできている。

サンフランシスコ自転車事情(CamCam)

街なか、郊外など大きな幹線道路にもちゃんとバイクレーンがあってロードバイクやクロスバイクに乗った人が結構たくさん走っていきます。

驚いたのは、電車など公共の乗り物で自転車持ち込みOKなのです。自転車専用車両もあって、駅のホームで自転車乗った人がずらっと並んでたりします。

サンフランシスコには、自転車レーンがあったり、電車は自転車持ち込みOKなど自転車乗りの人にとっては非常に便利みたいです。

サンフランシスコで自転車通勤が拡大

(2010/5/14、Medicalmedia)

サンフランシスコでは、朝の通勤時に道路の75%を自転車が占めているとSan Francisco Bay Areaは伝えています。市長自らがサンフランシスコマーケットストリートを自転車で通勤しているそうです。健康のためにも自転車は良さそうです。自転車専用道路があると更に安全ですね。

図表1:市長自らがサンフランシスコマーケットストリートを自転車で通勤

ニュースソース:Bicycles account for 75% of morning roadway traffic on Bike to Work Day
ニュースソース:Cyclists get early start on Bike to Work day

サンフランシスコでは自動車通勤が拡大しているそうです。

ただサンフランシスコの道路事情を実際に目にしている方のコメントを見ると、サンフランシスコは坂が多いので、自転車は大変そうだと書かれています。

サンフランシスコ市がTwitterでの苦情受付を開始

(2009/6/3、TechCrunchJapan)

サンフランシスコのGavin Newsom市長とTwitter共同ファウンダーのBiz Stoneが、今後サンフランシスコ市民は、道路清掃、落書き、道路の穴、放置自転車、ゴミ問題、騒音問題等々に関する苦情を、Twitter経由で市当局(@SF311)に送れるようになったと発表した。

<中略>

Newsom市長は大のTwitterファンで、自身のカリフォルニア州知事への立候補宣言もTwitterで行ったほどだ。

最初のTweetの話に戻りますが、サンフランシスコ市長がTwitterの大ファンであることが関係しているのかもしれませんね。

【感想】

このように自転車が乗りやすい環境が整えられているのは、地球環境のためであったり、健康のためであったりするのだと思います。

自動車を利用せずに徒歩や自転車で移動すると肥満の予防になる

定期的な運動が健康に良いことを示す証拠はすでに十分にあるが、新しい研究から、自動車を利用せずに徒歩や自転車、公共交通機関で移動すると肥満の予防になることが明らかになった。

<中略>

米国では、徒歩や自転車、公共交通機関で移動するのは人口のわずか12%で、3人に1人 肥満だ。

<中略>

米国の都市はスプロール化[都市が無秩序に拡大していくこと]が進み(アトランタやダラス、フェニックスに行かれたことがあるだろうか?)、公共交通機関のインフラは一般にそれほど整備されていないので、車を使わずに徒歩や自転車で移動するのが難しい場合がある。

こうしたことを踏まえて、自転車が利用しやすいような環境づくりを行ったのかもしれませんね。







ハンガリーで「ポテチ税」施行、脱メタボと税収アップに期待

Lays Potato chips

by Lisa Pinehill(画像:Creative Commons)




ハンガリーで「ポテチ税」施行、脱メタボと税収アップに期待

(2011/9/2、AFPBB)

ハンガリーで1日、塩分や糖分の高い食品に課税する、通称「ポテトチップス税」が施行された。

中道右派のオルバン・ビクトル(Viktor Orban)政権によると、課税対象は袋入りスナック菓子、クッキー、炭酸飲料、栄養ドリンクなどで、国内メーカーと輸入業者が納税義務を負う。

国民の食習慣の改善と肥満対策が目的だが、厳しい経済情勢の中で歳出削減に取り組む同国政府としては、年7400万ユーロ(約81億2300万円)相当の税収アップへの期待も伺える。

新税導入を推進した議員はAFPの取材に対し、「不健康で高価な食品は食べないように、という消費者に向けたメッセージだ。同時に、メーカーに食塩・砂糖の使用量を削減するよう促す意図もある」と説明した。

ハンガリーでは、塩分や糖分の高い食品に課税する、通称「ポテトチップス税」が施行されたそうです。

目的は、食習慣の改善・肥満対策とのことですが、税収アップにも期待しているようです。

税収アップと国民の健康悪化(肥満や糖尿病など)に伴う医療費の増加を減らすために、世界的にこうした動きが見られますね。

【関連記事】