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カリスマパーツモデル・金子エミ流ハチミツスクラブ&ハチミツ卵白パックの方法|#あさイチ(NHK)

2010年4月14日放送のあさイチ(NHK)で「イチおし 美しく!おいしく!ハチミツ徹底研究」の中で、 カリスマパーツモデル・金子エミさんが美肌を保つために行っている「ハチミツスクラブ」と「ハチミツ卵白パック」を紹介していました。




■ハチミツスクラブの方法

Honey 1

by Björn Söderqvist(画像:Creative Commons)

お風呂上がりなどに、大さじ1杯のハチミツと小さじ1杯のあら塩を軽くまぜ、角質をとりたいひじやひざに垂らし、1分ほど軽く塗り込む。

※人によってはアレルギー反応で赤く腫れるなどの症状が出る可能性があります。

はじめに小さく試し塗りをするなど注意して行って下さい。

また長時間行うことは避けてください。

■ハチミツ卵白パック

卵1個分の卵白を泡立てたものに、大さじ2杯のハチミツを混ぜ、お肌に塗ります。

時間は3分程度。

※人によってはアレルギー反応で赤く腫れるなどの症状が出る可能性があります。

はじめに小さく試し塗りをするなど注意して行って下さい。

また長時間行うことは避けてください。

■なぜはちみつが美肌効果があるのでしょうか。

ハチミツは水分が20パーセントと少なく、空気中の湿度を吸い込む吸湿性があります。

肌の水分を逃がさず、また、空気中からも水分を肌へ集めてくれるため、肌への保湿効果が高まると言われています。

はちみつは、食べるだけでなく、肌をケアするためにも利用できます。

是非試してみてくださいね。

はちみつ美容法|はちみつ洗顔・はちみつパック はこちら。







【はちみつ関連記事】
続きを読む カリスマパーツモデル・金子エミ流ハチミツスクラブ&ハチミツ卵白パックの方法|#あさイチ(NHK)

【あさイチ】中国伝統の便秘解消ドリンク!セサミン効果でアンチエイジング!ごまバナナジュースの作り方!ごまとカボチャの豆乳ポタージュレシピ!モデル生方ななえさんのボディケアや顔のケア方法はごま油

健康・美容チェック > ごま > ごまで便秘解消・アンチエイジング・美肌|#あさイチ (NHK)

2010年6月7日放送のあさイチ(NHK)では、「ごまパワー」を特集していました。




■ごまと便秘

Aliméntame Sesamo

by diegogers(画像:Creative Commons)

番組で紹介された病院の便秘外来で医師が薦めていたのは、「ごま」。

●ごまが便秘の予防に良い理由

  • ごまには、非水溶性の食物繊維が多いため、小腸で便のかさを増やし、腸の蠕動運動を促進してくれるそうです。
  • ごまの脂質のオレイン酸は小腸で吸収しにくいため、大腸で潤滑油の役目を果たし、便が出やすくなるそうです。

※ごまの殻は固いため、消化されにくいので、すりごまにした方が良いそうです。

●中国伝統の便秘解消ドリンク

  1. 黒ごま(香りが強く、カルシウムが多い)と白ごま(脂質が多い)を各大さじ1ずつを擦る。
  2. クルミ大さじ1をする。
  3. 豆乳または牛乳を1カップ入れる。
  4. お好みでハチミツ大さじ1を加え、かき混ぜる。

→ 便秘とは|即効性のある便秘解消方法(ツボ・運動・マッサージ・食べ物)・便秘の原因 について詳しくはこちら

→ 便秘の症状で知る便秘の原因とは?|便(うんち)で体調チェック について詳しくはこちら

■ごまが逆効果になる便秘

医師によれば、全体の5割の便秘に効果的なのだそうです。

ただし、ごまが逆効果になる便秘もあるそうです。

それは、直腸性便秘(特徴:残便感)と痙攣性便秘(コロコロした便)。

●直腸性便秘

(あさイチでは以前、5月12日の放送で‘スーパー便秘’とご紹介しました)
・・・大腸の中でこう門に近い「直腸」に原因がある便秘。ひどいものなると腸に‘ポケット’ができそこに便がたまる。この便秘では食物繊維を食べても便が腸の中にたまっていき、症状がさらに悪化する可能性があると言います。

●痙攣(けいれん)性便秘

・・・ストレスなどが原因で自律神経がアンバランスになっておきる便秘。
腸が痙攣し、スムースに便が移動しないため、コロコロとした便が出るのが特徴です。この便秘では、食物繊維が腸を刺激し、痙攣をひどくする可能性があるため、ごまは逆効果になるといいます。

※レントゲン検査を受けると、自分の便秘の種類がわかるそうです。

■セサミン効果でアンチエイジング

●モデルの前田典子さんもごまを毎日食べているそうです。

例:ごまトースト(トースト+練りゴマ+はちみつ+すりごま)

●なぜ、ごまにアンチエイジング効果があるといわれているのか?

セサミンの抗酸化作用(サントリー健康科学研究所)という論文

  • 老化は、活性酸素が細胞を酸化させることで起こります。
  • セサミンは、活性酸素の働きを抑え、細胞の酸化を防ぐ効果を発揮してくれることがわかったそうです。
  • セサミンは、肝臓の活性酸素に直接作用してくれるそうです。
    ※活性酸素は、細胞を酸化させ老化の原因となる物質で、体内の活性酸素の80パーセントは肝臓から発生します。
    ※赤ワインに含まれるポリフェノールやカテキンは水溶性のため、血液に溶け込んでしまい、肝臓になかなか到達しないそうです。
  • 活性酸素を除去するのに8時間かかるので、朝とるのがいいそうです。

この他にも、ごまには、二日酔い防止効果(お酒を飲む前)や悪玉コレステロール(LDL)を低下させる効果があるそうです。

●生田智子さん(コンサドーレ札幌の中山雅史選手の奥様)の「ごまバナナジュース(通称ゴン汁)」

【材料】

  • バナナ 1本
  • 牛乳 半カップ
  • 飲むヨーグルト 半カップ
  • きな粉 小さじ1
  • 黒すりごま 小さじ1
  • 抹茶 小さじ1
  • 青汁(粉末) 1袋

【作り方】
1.材料をジューサーにかけるだけ。

■アンチエイジング ごま+ビタミンE

ビタミンEはごま(セサミン)と一緒にとることでアンチエイジング効果を高める。

ビタミンE自体に強いアンチエイジング効果があり、セサミンとビタミンEを一緒にとることで、およそ2倍になるそうです。

ビタミンEが豊富な食材としては、カボチャやイカ、ほうれん草、アボカド。

【下準備のポイント】

いりごまでもいる(香りが増す・気を付けるポイントは焦がさないこと)

押しつぶす。(ごまの脂質とたんぱく質が混ざる)

●奥薗壽子さんによるごまとカボチャの豆乳ポタージュレシピ

【材料(2人分)】

  • オリーブオイル
  • ベーコン 2枚(18g)
  • タマネギ 1/2個
  • カボチャ 1/8個
  • 昆布(細切り) 1枚
  • 水 1/4カップ
  • 塩・こしょう 適宜
  • 豆乳 1カップ(200cc)
  • すりごま

【作り方】

  1. フライパンにオリーブオイルを入れてベーコンと玉ねぎを炒める。
  2. 玉ねぎがしんなりしたら、かぼちゃを入れ、だし昆布を細切りにして加え、水を加えてふたをそし、中火で10分間。
  3. 火が通ったら、かぼちゃをつぶす。
  4. 豆乳を入れて、塩、こしょうで味を調え、盛り付けるときに、すりごまをいれる。

■お肌の手入れにごま油

モデル生方ななえさんは、毎晩のお肌のお手入れにごま油を使っているそうです。

ごま油をとって、手で温めてから、腕や足(マッサージ)に塗り、またひじやひざなど乾燥しやすい所に塗ると肌がしっとりとするそうです。

モデルの仕事は立ちっぱなしのため、足がむくみやすいので、1日1回脚のマッサージを行っているそうです。

ごまのオイルを塗るとぽかぽかして血流がよくなる感じがするそうです。

また、ボディケアや顔のケアもしているそうです。

リップクリーム代わりに使っている人もいるそうです。

※ごま油には、スクアレンが保湿効果をもたらしていると考えられているそうです。

→ ごま(ゴマ)の栄養・健康効果(効能) について詳しくはこちら







NHK朝ドラ「スカーレット」で注目の信楽焼も!西日本陶磁器フェスタ2019|2019.09.22

西日本陶磁器フェスタ2019/NHK朝ドラ「スカーレット」で注目の信楽焼も|2019.09.22

2019年9月19日から23日の5日間、西日本総合展示場(北九州市小倉北区浅野3-8-1)で開催されている「第41回西日本陶磁器フェスタ」に9月22日(日)に台風が心配される中、行ってきました。

すごく人が集まっていると思って聞いてみたら、いつもは人が行き交うのも大変なくらいで、これでも例年からすると少ない(台風の影響でしょうか?)ということで、このイベントの人気の高さがうかがわれます。

「西日本陶磁器フェスタ」では「25th日本陶芸展九州展」やティーカップや茶器をテーマに佐賀を代表する陶芸作家の逸品を集めた作品展「SAGA TEA WARE FAIR」、千家桂月式お茶席コーナー&抹茶碗と菓子器展」、出展窯元提供の花器を用いた「いけばな展」、星野村ふるさと展、ロールケーキフェスタ、井筒屋焼酎蔵、フードコート、ろくろ・絵付け体験コーナーなどのイベントがありました。

今まで有田焼や波佐見焼、三川内焼を見てきましたが、陶磁器即売展では北海道から鹿児島までの国内主要産地から多数の窯元が集まっていて、今まで見たことがない器が勢ぞろいしていました。

柿右衛門や今右衛門の作品といった有名なモノが見られるだけでなく、佐賀を代表する陶芸作家の作品も素晴らしいものが多かったです。

また、NHK連続テレビ小説「スカーレット」は信楽(しがらき)に生きる女性陶芸家の喜美子(ヒロイン:戸田恵梨香さん)の波乱万丈の物語で、信楽焼のブースではポスターが貼ってありました。

信楽焼ブースに人が集まっていたのは、朝ドラで注目が集まっているからというのも理由の一つかもしれません。

◎最後に◎

料理の動画を撮っていると気になってくるのがどんな食器に盛り付けたらキレイに映るかな?ということ。

今回の「西日本陶磁器フェスタ」でまた新しい経験ができたので、それが少しでも活かせたらいいですね。

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サプリメントの賢い取り方|注意したいサプリメントの組み合わせとは?|#あさイチ #nhk

2010年5月10日放送のあさイチ(NHK)では、美容と健康をキープ!?かしこいサプリ術が取り上げられました。

今や国民の7割が、サプリメントの使用経験があるそうです。

身近になってきたサプリメントですが、最近では、ニュースでもサプリメントの健康被害やサプリメントのとりすぎによる問題が取り上げられるようになっています。

※解説 堀美智子さん




【目次】

■食薬区分

食薬区分とは、食品と医薬品を明確に区分するもの。

サプリメントは、医薬品に含まれる成分が含まれていますが、食品に含まれています。

■サプリメントの健康被害

「αリポ酸」で「自発性低血糖症」になるケースがある!?

ダイエットやアンチエイジングで注目を集めた「αリポ酸(体内で代謝を助ける働きを持つ補酵素の一つ)」で自発性低血糖症を招くケースが有り、厚生労働省が注意を呼びかけているようです。

番組では、アルファリポ酸による低血糖症のケースを例にサプリメントの健康被害について取り上げました。

【関連記事】

■サプリメントの安全性・有効性を調べるには

国立健康・栄養研究所のHPでは、健康食品の成分の安全性・有効性情報が提供されているそうです。

健康食品の成分の安全性・有効性

■サプリメントの組み合わせを知るには?

Probiotic Supplements

by Ryan Snyder(画像:Creative Commons)

●DHA+イチョウ葉を両方を飲むと青あざができやすくなった・・・。

血液を固まりにくくする性質があるので注意が必要なのだそうです。

●オリゴ糖を食前に、グァバ茶を食中に飲んだところ、おなかが張って苦しい・・・。

腸の中に糖が多くなって発酵してしまいガスがたまってしまった。

●ビタミンD+キトサンをいっしょにとると、体内に留まりにくいので、もったいない。

キトサンはコレステロールなど油に関連する栄養素を流してしまうため。

キトサンを飲んだ後、2、3時間空けて飲むようにするといいそうです。

■まとめ

薬局やドラッグストアによっては、サプリメントの組み合わせをアドバイスしてくれるところもあるとのことですので、ぜひ探してみてください。







【サプリ 関連記事】
続きを読む サプリメントの賢い取り方|注意したいサプリメントの組み合わせとは?|#あさイチ #nhk

「健康になりたければ病院を減らせ」の因果関係について考えてみた|#AIに聞いてみた|#NHKスペシャル




【目次】

■AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン

ARTIFICIAL INTELLIGENCE FROM GOOGLE: THE FUTURE TECHNOLOGIES

by Strelka Institute for Media, Architecture and Design(画像:Creative Commons)

2017年7月22日放送のNHKスペシャル『AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン』では、公的な統計データや民間のデータ、大学や研究機関の調査など700万を超えるデータを「パターン認識」や「機械学習」という手法を用いて、社会に関する5000種類の情報の「つながり」や「近さ」をネットワークとして描き出した図を作成したそうです。

AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン|NHK

学習させたのは、経済産業省や総務省などの公的な統計データから、ハンバーガー店やラーメン店の数といった民間のデータ、さらには20代から80代までの個人を10年以上追跡している大学や研究機関の調査など700万を超えるデータです。
番組で紹介する”社会構造のネットワーク”は、膨大なデータの中から特徴を見つけ出すことができる「パターン認識」や「機械学習」という手法を用い、さらに、WikipediaやNHKのニュース原稿など、100万本を超える記事を「ディープラーニング」によって学習させることで、社会に関する5000もの情報の「近さ」や「つながり」を描き出した図です。数値的な振る舞いがただ「似ている」だけなく、現実世界で私たちが共に語る”近しい関係”といった概念もネットワークには色濃く反映されています。そのため、明らかに相関のないものがつながることもあります。

ここでまず行われる議論の一つとして、「AIに聞いてみた」とあるが「人工知能(AI)の定義とは何か?」がわかっていないため、本当にAIに聞いてみたことになるのか、単なるビッグデータでは?という意見です。

人工知能の定義について調べてみると、総務省によれば、『知性』や『知能』自体の定義がないことから、人工知能を定義することは難しいそうです。

【参考リンク】

最初の時点で言葉の定義がはっきりしていないことにより、計算能力が高いものをAIと呼んでしまっていることも多く、そのため、AIとAIもどきの区別がつかないと思って、AIもどきの製品が商品化されている状況にあるくらいなのだそうです。

AIもどきではなく本当のAIを作るために重要なことは、1.世界に共通した人工知能(AI)の定義を作ること、2.学習用データ(現実世界の情報)を持っていることをを示すこと、だと思います。

今回NHKが開発した「社会問題解決型AI」は、公的な統計データ、民間のデータ、大学や研究機関の調査など700万を超えるデータが入っているということでしたので、加工されていないリアルな世界の一次情報ではないものの、一般の研究者ができる範囲を超えたデータ量・種類であると感じます。

AIが学習したデータ|「NHKスペシャル『AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン』」
AIが学習したデータ|「NHKスペシャル『AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン』」

参考画像:AIが学習したデータ|「NHKスペシャル『AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン』」|NHKスクリーンショット

Twitterのハッシュタグ「#AIに聞いてみた」を見てみると、相関関係と因果関係が混同しているという意見が目立ちました。

データとデータを糸でつなぎ、ある一点をつまむと、全く関係のないと思っていた項目が引きずられて出てきたというのが今回の番組の印象だったのですが、相関関係と因果関係が混同しているという意見が出てきたのは、学習用データの質・量に問題があるのか、開発したAI・製作者側に問題があるのか、どういうものであれば相関関係と因果関係が混同していないものができたのか、についてはわかりません。

ただ、そうしたもの全部含めて、いったん棚上げして(専門家に任せるしかわからない)、番組で出てきた提言について考えてみました。




■健康になりたければ病院を減らせ

前置きが長くなりましたが、「健康になりたければ病院を減らせ」という提言について考えてみたいと思います。

健康になりたければ病院を減らせ|NHKスペシャル
健康になりたければ病院を減らせ|NHKスペシャル

参考画像:健康になりたければ病院を減らせ|NHKスペシャル|スクリーンショット

病院の数が多い(医師の数が多い)というのは安心材料の一つでもあり、病院に近いところを選ぶというのは不動産選びの材料の一つになっているものだと思っていました。

しかし、今回NHKが開発したAIは、「健康になりたければ病院を減らせ」という提言をしています。

その理由について想像してみました。

※ここからの意見は番組内容をまとめたものではなく、「健康になりたければ病院を減らせ」という提言について、こういう因果関係があるのではないかと勝手に想像したものですので、ご了承ください。

※因果関係がないといわれているものに勝手に因果関係をつけて考えるとどうなるかという実験ともいえるかもしれません。

●病院の数が減ることで優秀な医師が残るようになるから

年齢が若い医師のほうが患者の死亡率が低い!|年長の医師のほうが経験年数の少ない医師に比べて医学的知識が少なく、ガイドラインに合わせた治療を行わない!?で紹介したBMJ(英国医師会雑誌)に掲載された研究によれば、年齢が若い医師のほうが患者の死亡率が低いということが分かったそうです。

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医者と、遊びでテニスをしている人たちとのこうした類似点を指摘したのは2005年にハーバードメディカルスクールの研究チームが発表した論考だ。彼らは医師が提供する治療の質が時間とともにどのように変化するかに関する研究を幅広く調べている。医者としての活動年数が長いほど能力が高まるのであれば治療の質も経験が豊富になるほど高まるはずである。しかし結果まさにその逆だった。論考の対象となった60あまりの研究のほぼ全てにおいて医師の技能は時間とともに劣化するか良くても同じレベルにとどまっていた。年長の医師のほうがはるかに経験年数の少ない医師と比べて知識も乏しく適切な治療の提供能力も低く研究チームは年長の医師の患者はこのために不利益を被っている可能性が高いと結論づけている。p184

簡単にまとめると、長年経験を積んだ医師のほうが知識も技能が蓄積されていると期待している人が多いと思いますが、60ほどの研究によれば、医師の技能は時間とともに劣化してしまうものであり、また年長の医師のほうが経験年数の少ない医師に比べて医学的知識が少なく、ガイドラインに合わせた治療を行わない傾向になるため、年長の医師の患者は質の低い医療を受けている可能性があるというものです。

「超一流になるのは才能か努力か?」(著:アンダース・エリクソン)

特に複雑な症例の診断を下す医師は患者の状態について膨大な情報集めそれを吸収し適切な医学知識と結びつけて結論を導き出さなければならない。その過程では少なくとも3つの異なる作業が必要になる。それは患者についての情報を集めること、関連する医学知識を思い出すこと、そして情報と医学知識を総合して「おそらくこれだろう」と思われる症例を絞り込み想定される診断を特定して適切なものを選ぶことである。p108

病気を診断するにあたって、患者のデータと医学知識を組み合わせて適切なものを選択する必要がありますが、医師は、常に新しい知識をアップデートしていかなければ、患者にとって質の低い治療を行なってしまう恐れがあるのです。

C型肝炎の治療薬は劇的に進歩し、今では90%近くの患者が治る!によれば、C型肝炎治療薬は劇的に進歩し、今では90%近くの患者が治るようになっているそうですが、その一方で、10年20年以上前の知識を持った医師たちによって、治療が勧められないというケースもあるそうです。

病院の数を減らすということは、優秀な医師が残りやすくなるということによって、健康になるということは考えられないでしょうか?

●病院の数が減る=病院が集約されることにより、システム投資が進む

また、病院数が減るというとネガティブなイメージがありますが、病院が集約されると考えると、システムに投資ができるとも考えられます。

病院のネットワークシステムを改善することによる医療者と患者のメリットとは?|群馬大病院とNECネッツエスアイのケースによれば、従来とのシステムと比べて高速化したことにより、患者・医療者にとっての負担軽減につながり、また、データの確認がすぐにできることにより安全性もアップすることが期待されるそうです。

また、患者と医療者がコミュニケーションをとる時間も多く取れるようになるとも考えられます。

女性医師の治療を受けた患者は生存率が高い!?|医師の患者に対する共感・コミュニケーションが重要な役割を果たしている?によれば、医療における医師と患者のコミュニケーションの重要性は高まっています。

コミュニケーションの重要性が高まっているのには以下のような理由があります。

  • 主たる病気が生活習慣病へ移行したことで、ケア(care)やマネジメント(management)が大きな位置を占めるようになった
  • 患者が医療情報に触れる機会が増えたが、その情報に混乱している患者も増加
  • 医学の進歩により市民の一部は医学を万能と考えるようになり、医療への過度の期待を生んでいる

患者に対して適切な医療を行うためには、医師が患者の言葉に耳を傾け(傾聴)、気持ちを受け入れ(受容)、そのうえで医師として適切な情報を患者にわかりやすい言葉で伝えることが重要になります。

また、患者が持っている間違った医学的知識を訂正することは重要ですが、そのやり方が重要だということですよね。

まずは、患者がどのような悩み・苦労を抱えているのか、患者の声に耳を傾け、それを受け入れることによって、医師と患者間での信頼関係が生まれ、その後のケアやマネジメントが良好になると考えられます。

しかし、従来のシステムではそうした患者とのコミュニケーションにかけられる時間が少なくなってしまったり、コミュニケーションにかける時間を増やそうとすると、労働時間が増えることにより、医療者の心身の負担が増加してしまっていたのではないでしょうか。

そこで、病院が集約され、ネットワークシステムに投資することができれば、患者と医療者のコミュニケーションが増え、より良いケアができるようになることになり、健康になると考えられるのではないでしょうか?

【関連記事】

●病院の数が減ることにより、予防医療に重点がおかれるようになる

国民皆保険による医療、医師の半数「持続不能」|「#健康格差」を広げないために私たちができることで取り上げた日本経済新聞社などが実施したアンケート調査によれば、医師の半数が高齢化や医療技術の進歩で治療費が高額になっていることにより国民皆保険による医療が「持続不能」と答えているそうです。

病院数が減ることを前提に考えると、できるだけ病気にならないようにすることが重視され、予防医療・予防医学・予測医療が進められていくのではないでしょうか?

がん検診といった予防医療・予防医学に取り組んでいくことは医療費の削減するためにも今後重要になっていくと考えられますし、また、QOL(生活の質)の向上といった間接的なコスト削減も期待できると考えられます。

積極的に計画・実行する人はがん・脳卒中・心筋梗塞の死亡リスクが低い|国立がん研究センターで紹介した国立がん研究センターによれば、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の行動をとる人は、そうでない人に比べて、がんで死亡するリスクが15%低く、また、脳卒中リスクが15%低く、脳卒中心筋梗塞などで死亡するリスクが26%低いという結果が出たそうです。

その理由としては、日常的な出来事に対して、積極的に解決するための計画を立て、実行する「対処型」の人は、がん検診や健康診断を受診するため、病気の早期発見につながり、病気による死亡リスクが低下して可能性があるようです。

つまり、定期検診などの予防医学・予防医療を導入するということは、病気による死亡リスクが減少し、医療費の削減にもつながるということです。

今後は、医療とテクノロジーを組み合わせて、深刻な病気になる一歩前の段階、未病の段階で治療を行なっていくかがカギになっていくと思います。

今回のテーマと併せて考えると、病院の数を減らすと、病気にならないように予防医療への関心が高まり、病気になる一歩前の段階の未病の段階で治療が行われるようになって、病気による死亡リスクが低下し、健康になると考えられないでしょうか?

■まとめ

今回の提言は因果関係がわからないというのがポイントで、これからの時代はこうした形になっていくような予感もあります。

つまり、コンピュータが出した答えに対して、人間が後付けで理論や因果関係を考えていくという形です。

天才プログラマーが予測する「AIが導く未来」 人間の「なんとなく」は合理的に判断される

(2017/8/24、東洋経済オンライン)

言い方を変えると、今までのコンピュータによる最適化の能力では、答えは基本的に1つしかない。それがディープラーニングだと、答えがそもそもないのです。「確たる答えはないけど、なんとなくこう」っていうのがディープラーニングです。

電王・Ponanza開発者が語る、理由がわからないけどスゴイ“怠惰な並列化”

(2016/10/26、ASCII.jp)

体感で言えば、LazySMPは実はプログラマーには人気がない手法です。なぜかと言えば、前述のように結局のところどうしてうまくいくのか、その正確なところがプログラマーにはわからないからです。ディープラーニングも本質的にどうしてうまくいくのかわかっているプログラマーがいません。あくまで将棋プラグラム業界では、という話ですが。

<中略>

近代科学は対象を分解して、理由を解明していくことで世界を解き明かしてきました。しかし、近年の情報科学は人間の解釈性が著しく悪いアルゴリズムが時代の先端を走り始めています。要素を分解していっても、そこに本質を発見できていないのです。人間にはある程度以上の複雑な挙動がわからないのです。

このように、答えや本質的にうまくいっている理由はわからないけど、うまくいっているということだけはわかるということがこれからは多くなってくるでしょう。

自分の理解を上回ってしまったときに、それをコントロールすることができないため選択しないという人もいるでしょうし、理由はわからないけどうまくいっているのだからやってみようという人もいるでしょう。

電王・Ponanza開発者が語る、“自転車置き場の議論”に陥った指し手生成祭り

(2016/11/29、ASCII.jp)

人間は難しい問題に直面してしまった時、簡単な切り口を探しがちです。それ自体はまったく間違った行為ではないのですが、いつまでも簡単な切り口を求め続けることは必ずしも正しい判断ではないでしょう。人間はわからない状態をわからないままにしておくことにもストレスを感じ、わからないところに無理やり理由をつけようと考えるのが常です。

難しい問題の時には議論が起こらないのに、自分の理解ができる問題の時には議論が白熱するようなことを「パーキンソンの凡俗法則」や「自転車置き場の議論」という呼び方をするそうですが、これからは、「わからない」「理解できない」ことに対して、安易に答えを出すことなく、あきらめずにわからないままの状態で真正面から向き合い続ける姿勢が重要になってくるのではないでしょうか。

まずは理解できない自分を認め、それでもそれに向き合い続けることが、現代科学を理解して紐解く鍵となるでしょう。理解できると傲慢になるのではなく、理解できないと空虚に走るでもなく、ただ見えないものを見ようとし続けることこそが、唯一この先を見る方法になると私は信じています。

わからないまま向き合い続けるというのはストレスがかかることかもしれませんが、これから先の未来では必要な資質となるのではないでしょうか。

「AlphaGo Zero」は、過去の打ち手のデータで強化学習をするのではなく、囲碁の基本ルールだけを教えて、対局を繰り返す(3日間で500万回の対戦)ことで上達し、トップ棋士を破ってきた「AlphaGo」に対して、100勝0敗という結果を出したそうです。

人工知能はどのようにして 「名人」を超えたのか?―――最強の将棋AIポナンザの開発者が教える機械学習・深層学習・強化学習の本質

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P.S.

Twitterのハッシュタグ「#AIに聞いてみた」を見てみると、みなさんさまざまな感想を持っているようです。

ただ、例えば、病院の診断支援システムにAIが導入されたとして、「因果関係はわからないけど、あなたはこういう病気の可能性が高い」といわれたときに、医師や患者はどう判断するのでしょうか。

どんなに医療にAIを活用しようとしても、医師や治療を受ける患者がその判断に疑いを持てば、利用することはできません。

つまり、AIに対する信用度を高めていく必要があるわけです。

そういう意味でも、今回の「AIに聞いてみた」という番組には価値があったのではないでしょうか?







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