by Marko Ahtisaari(画像:Creative Commons)
■#マイニング とは?「#ビットコイン などの #仮想通貨 を採掘(マイニング)する」について簡単にわかりやすく!【初心者向け用語集】
ビットコインなどの仮想通貨をマイニング(採掘)するといいますが、なぜ「マイニング(mining=採掘)」と呼ばれるのでしょうか?
「ブロックチェーンの衝撃」(ダイヤモンド社)では「マイニング」について次のように説明しています。
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トランザクションをブロックにまとめて、ネットワーク参加者に送付してブロックチェーンに取り込ませるプロセスは「マイニング(mining=「採掘」)と呼ばれ、これをおこなうネットワーク参加者は「マイナー」と呼ばれる。
なんとなくわかったような感じがしますが、「トランザクションとは何だろう?」というような疑問も浮かんできますので、もう少しかみ砕いてみたいと思います。
そこで今回は「AからBにビットコインを送金する」という例をもとに考えてみたいと思います。
1.「AさんからBさんにビットコインを送る」という送金情報を作成します。このことを「トランザクション」といいます。
2.このトランザクションを受け手であるBさんを含むネットワーク参加者全員に送ります。
3.マイナーが複数のトランザクションをまとめて「ブロック」を作成し、ネットワーク参加者全員に送ります。
4.問題がなければブロックチェーンに追加します。
これがビットコインにおける送金プロセスです。
この例を読んだ後に、もう一度先ほどのマイニングの解説を読むと少しわかりやすくなっていると思います。
しかし、ここで一つ疑問が浮かんできた人はいないでしょうか?
「なぜ『マイナー』になって『マイニング』をする人がいるのか?」という疑問です。
それは、マイニングにインセンティブ(報酬)があるからです。
わかりやすくいえば、マイニングには「うまみ」があるということです。
先ほどのビットコインの送金プロセスを例にとると、ブロックを作成する際には膨大な計算が必要となるのですが、マイニングにおける計算問題を早く解いた人には報酬を受け取ることができる仕組みになっているのです。
「マイニング(採掘)」という言葉はこのことから使われているそうです。
【補足】マイニングの動画解説
【補足】マイニング関連ニュース
サムソンが暗号通貨マイニング市場に参入のニュース。https://t.co/rr5rco7aXu#マイニング とは?簡単にわかりやすく!https://t.co/KFv0t3EXA9
Samsung Enters Crypto Mining Market, “Mass Producing” ASIC Chips For Chinahttps://t.co/3TP38D3NtJ
— ハクライドウ (@hakuraidou) 2018年1月31日
■マイニングにも問題がある
このマイニングにも問題があります。
膨大な計算量となることで電力消費も膨大になっていることです。
「ブロックチェーンの衝撃」(ダイヤモンド社)
たとえば、典型的なコンセンサスメカニズムであるプルーフ・オブ・ワーク(proof-of-work)では、膨大な計算量が必要とされ、それには大量の電力消費が伴う。ある試算では、2020年には、一ビットコインのマイニングに、5500キロワットアワーが必要とされ、その時点でビットコインの採掘に使用される電力は、デンマークのエネルギー消費と同等になるとされている。
【参考リンク】
- Sebastiaan Deetman, Bitcoin Could Consume as Much Electricity as Denmark by 2020(2016/3/30、Motherboard)
ブロックチェーンは、「通信システムにおいて、偽りの情報が伝搬される可能性がある時に、正しい合意形成をいかに行うか」というビザンチン将軍問題の解決を、計算量などに転嫁しているとも考えられる。
簡単に言えば、電気代より採掘したビットコインの価値が高い間はマイニングが続くが、電気代のほうが高くなった場合、マイニングする人がいなくなり、ビットコインの仕組みは終了してしまうということです。
信頼できない相手との通信をどう信頼するかという「ビザンチン将軍問題」において、「プルーフ・オブ・ワーク(proof-of-work:POW:CPUの計算量で発言権を与える)」では膨大な計算をこなすことで解決を図ろうというアプローチをしているのですが、それには大量の電力消費を伴うため、現実的にブロックチェーンを導入するには、「プルーフ・オブ・ステーク(proof-of-stakes:POS:コインを持っている割合(ステーク)でブロックの承認割合を決めること」のような計算量の少ない方法を導入するなどによる問題の解決が必要になります。
このほかにもマイナーの偏りという問題もあります。
マイニングのコンセンサス・アルゴリズムの「プルーフ・オブ・ワーク(proof-of-work:POW)」はCPUの計算量に応じて発言権を与えるというものですが、これを言い換えると、ものすごい性能の高いコンピュータを多く持っている人(グループ・企業を含む)に権力が集中してしまいます。
また、ビットコインの発行総量は2100万Bitcoinとあらかじめ決められており、新規に発行されることがなく、さらには、マイニングの報酬額を半減させるタイミング「半減期」があります。
ちなみに、Blockchainの表を見ると、2018年1月13日までにビットコイン総供給量の80%にあたる1680万BTCが採掘されています。
マイニングの報酬が減ってしまい、マイナーがマイニングを辞めてしまった場合、ビットコインやブロックチェーンの仕組みも止まってしまう恐れがあります。
タラレバですが、マイニングには、エネルギー問題、環境問題、一極集中の恐れ、半減期でマイニングを辞めるといった問題を抱えているのです。
【参考リンク】
- 「マイニングはゲーム理論」「ブロックチェーンの源流、27年前に」――ビットコインが受け継ぐ“DNA”、MIT研究員が語る (1/2)(2017/7/31、ITmediaニュース)
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