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#ビットコイン とは?#Bitcoin について簡単にわかりやすく!オススメ解説動画・本【#仮想通貨 #ブロックチェーン 初心者向け用語集】




■ビットコインの歴史

bitcoin

by nikcname(画像:Creative Commons)

ビットコインの歴史は、サトシ・ナカモトと名乗る人物が暗号技術のメーリングリストに投稿した論文(2008年)からスタートしています。

【参考リンク】

■ビットコインのコンセプト

Satoshi Nakamoto Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System

A purely peer-to-peer version of electronic cash would allow online payments to be sent directly from one party to another without going through a financial institution.

サトシ・ナカモト論文の要約によれば、純粋なP2P(ピア・ツー・ピア)方式の電子のお金によって、金融機関を通すことなく、一方から他方への直接的なオンラインでの支払いが可能になるというものです。

ビットコインの仕組みを知るうえで、知っておいた方がいいのが「P2P(peer to peer)」の考え方です。

P2P型ネットワークの特徴と可能性
P2P型ネットワークの特徴と可能性
P2Pの分類 検索方法|ピュア型・ハイブリッド型・スーパーノード型
P2Pの分類 検索方法|ピュア型・ハイブリッド型・スーパーノード型

参考画像:P2Pネットワーキングの現状と将来(2006/11、総務省)|スクリーンショット

Peer to Peer (P2P) とは、P2Pネットワーキングの現状と将来(2006/11、総務省)によれば、次のように説明されています。

専用のサーバに依存せず、コンピュータ機器同士が対等な立場で直接通信を行うネットワークの形態。

P2Pの特徴としては、管理コストの削減、データ形式の柔軟性(情報の発生源に直接アクセスすることで最新情報の共有ができる)、耐障害性(ネットワークに接続された一つのピアに障害が起きてもその他のぴあへの影響は小さい)、スケーラビリティ(ユーザーが急増しても情報発生源に必要なシステムの規模を増加する必要がない)、管理容易性(商用サービスで必要な、認証・課金などのアクセス管理、情報管理などには基本的に向かない)があるそうです。

■ビットコインが引き継ぐDNA

●ビットコインの技術であるブロックチェーンの考え方は1990年にはできていた

「マイニングはゲーム理論」「ブロックチェーンの源流、27年前に」――ビットコインが受け継ぐ“DNA”、MIT研究員が語る (1/2)

(2017/7/31、ITmediaニュース)

 松尾さんは「ビットコインの核技術である、ブロックチェーンの基本的な考え方は1990年にできていた」とも話す。文書にタイムスタンプ(ファイルの存在時刻と非改ざん性の証明)を付加する手段として、文書をハッシュ化したものをサーバに預け、時系列順に鎖状につなげて保存する方法を書いた論文を、1990年に米Bellcore(現Telcordia Technologies)が公開していた。

 2002年には早稲田大学などが共同で、デジタル文書のハッシュ値に電子署名を加えたものを鎖状につなげる技術を発表している。

米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの松尾真一郎さんによれば、ビットコインの技術であるブロックチェーンの考え方は1990年にはできていたそうです。

【参考リンク】

●ビットコインのマイニングはゲーム理論から

「マイニングはゲーム理論」「ブロックチェーンの源流、27年前に」――ビットコインが受け継ぐ“DNA”、MIT研究員が語る (1/2)

(2017/7/31、ITmediaニュース)

 「1993年ごろに、クリプトグラフィックパズルという研究があった」と松尾さん。これは当時の問題だった、大量のパケットを送りつけることで標的PCを停止させる攻撃や、スパムメールなどを防止するための技術という。

考え方はこうだ。メールの送信者は、送信先のサーバから出された難しい問題を解かなければメールが送れないという仕組みにする。するとメールを1通送るコストが上がるため、大量送信などの攻撃ができなくなるだろう――というわけだ。

ビットコインには「マイニング」という仕組みがあります。

→ #マイニング とは?「#ビットコイン などの #仮想通貨 を採掘(マイニング)する」について簡単にわかりやすく!【初心者向け用語集】 について詳しくはこちら

メールを送信するためのコストを上げる仕組みにすることで、攻撃のコストを高くし、かつマイニングの計算に報酬を与えることで、攻撃するよりもマイニングをしたほうがお得というメカニズムにしているそうです。

■ビットコインの核技術となるブロックチェーンを簡単にわかりやすく!

●非中央集権

#ブロックチェーン とは?#BLOCKCHAIN について簡単にわかりやすく!オススメ解説動画・本【初心者向け用語集】によれば、簡単に言うと、ブロックチェーンとは、中央管理者を必要とせず、全ての取引履歴をみんなで共有して、信頼性を担保するシステムといえばよいでしょうか。

●オープンデータ

ブロックチェーンは社会基盤となるか|NTTデータ

ブロックチェーンとは、簡単に言うと、公開検証できるオープンデータ(誰もが触れられる情報)に対して、誰もが新たにどんどん情報を登録して確認できる技術なのです。

これまではデータを囲い込んだ企業だけがサービスを提供できていた時代から、ブロックチェーンによって、誰もが触れられる改ざんされない情報であるオープンデータに対して様々な個人や企業などが利用し、マッシュアップすることによりイノベーションを起こすのではないかと考えられます。

ブロックチェーンとは
ブロックチェーンとは

参考画像:平成27年度 我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(ブロックチェーン技術を利⽤したサービスに関する国内外動向調査)報告書概要資料(2016/4/28、経済産業省)|スクリーンショット

ブロックチェーン技術とは
ブロックチェーン技術とは

参考画像:平成27年度 我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(ブロックチェーン技術を利⽤したサービスに関する国内外動向調査)報告書概要資料(2016/4/28、経済産業省)|スクリーンショット

【参考リンク】

Personal organizer with metallic ring binder

by Horia Varlan(Creative Commons)

ブロックチェーンについてさらにわかりやすく理解するために、どんなもので例えればよいかと考えてみたのですが、台帳なので「バインダー」がモノとしてのイメージに一番近いでしょうか。

※ブロックが一枚ずつの紙であり、本でいう切り口の部分に落書きのようなサインに当たるのが「ナンス(nonce:計算して求めた数値)」で、このラインにズレがあると計算が合っていないまたは偽物であると判断できる。




■送金を例にビットコインと既存の集中型システムを比較

「AからBに送金する」という例をもとに考えてみたいと思います。

●ビットコインによる送金

1.「AさんからBさんにビットコインを送る」という送金情報を作成します。このことを「トランザクション」といいます。

2.このトランザクションを受け手であるBさんを含むネットワーク参加者全員に送ります。

3.マイナーが複数のトランザクションをまとめて「ブロック」を作成し、ネットワーク参加者全員に送ります。

4.問題がなければブロックチェーンに追加します。

これがビットコインにおける送金プロセスです。

●既存の集中型システムによる送金

1.「AさんからBさんにお金を送る」という送金情報を管理者に送ります。

2.管理者は利用者の残高情報が書かれている帳簿に反映する。

3.Bは更新された帳簿を参照して入金を確認します。

ポイントは、ビットコインでは、全員が同じ内容の帳簿を持ち、それを更新し、既存の集中型システムでは、管理者のみが帳簿を持っているという違いがあります。

■ビットコインの問題と解決するための技術

「仮想通貨と金融の未来」(視点・論点) 早稲田大学大学院 教授 岩村 充(2018/2/2、視点・論点)を参考にすると、ビットコインの問題は、価格が不安定であること、マイニングに膨大なエネルギーを必要とすること、中央銀行の金融政策の影響で左右されることがあります。

ゲーム販売のSteamがビットコイン決済を取りやめ。激しい価格変動と手数料高騰のため(2017/12/7、TechCrunch)によれば、ビットコインの取引手数料など取引コスト(トランザクションコスト)の高騰やマイニング難易度調整などによる価格変動が大きすぎることから、ゲーム販売プラットフォームのSteamを運営するValveが、ビットコイン決済を取りやめています。

決済サービス「STRIPE」がビットコインのサポートを終了|暗号通貨(仮想通貨)全体には楽観的で、ライトニングやOMISEGO、ETHEREUMに期待!によれば、オンライン決済支援サービス「Stripe(ストライプ)」は、2018年4月23日をもってビットコイン決済事業から撤退する理由として、ビットコイン価格の変動幅が大きい、取引に時間がかかる、トランザクションコストが高いことから手数料が高くつく、といった問題があるためと挙げていました。

実際にビットコインがマイクロペイメント(少額決済)で利用されるようになるためには、価格の安定性を実現する必要があると考えられます。

そのための技術として、「ライトニングネットワーク(Lightning Network)」や「サイドチェーン(sidechain)」というアイデアが取り上げられています。

【参考リンク】

■ビットコインを技術的に理解する

■ビットコイン・ブロックチェーンについて理解が深まる動画・本の紹介

ブロックチェーンについては「ブロックチェーン・レボリューション」(著:ドン・タプスコット/アレックス・タプスコット)の著者であるドン・タプスコットさんのTEDでのスピーチが一番印象に残ると思い紹介します。

Don Tapscott(ドン・タプスコット):ブロックチェーンはいかにお金と経済を変えるか|TED

ブロックチェーン・レボリューション ――ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか

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「ブロックチェーンの衝撃」(ダイヤモンド社)

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「デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語」(著:ナサニエル・ポッパー)

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ビットコインのしくみ、ブロックチェーンの進化についても時系列に沿って丹念に解説している本です。

「ビットコインとブロックチェーン:暗号通貨を支える技術」(著:アンドレアス・M・アントノプロス)

ビットコインとブロックチェーン:暗号通貨を支える技術

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秘密鍵・公開鍵、ブロック、マイニング、トランザクション等の基本概念を詳細に記述し、平易な文章+図表を多用して、わかりやすく解説しています。

Understand the Blockchain in Two Minutes

ブロックチェーンを2分で理解できる動画として紹介されています。

ビットコインマイニングとは?

■まとめ

ビットコインがもし仮に消滅したとしても、仮想通貨という概念は消えないでしょう。

ビットコインではなくても、また別の存在が現れてくるのだと思います。

それほどビットコインという存在は画期的なものだったのです。







【ビットコイン・ブロックチェーン 初心者向け用語集】

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【関連記事】

#マイニング とは?「#ビットコイン などの #仮想通貨 を採掘(マイニング)する」について簡単にわかりやすく!【初心者向け用語集】

Bitcoin mining

by Marko Ahtisaari(画像:Creative Commons)




■#マイニング とは?「#ビットコイン などの #仮想通貨 を採掘(マイニング)する」について簡単にわかりやすく!【初心者向け用語集】

ビットコインなどの仮想通貨をマイニング(採掘)するといいますが、なぜ「マイニング(mining=採掘)」と呼ばれるのでしょうか?

「ブロックチェーンの衝撃」(ダイヤモンド社)では「マイニング」について次のように説明しています。

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トランザクションをブロックにまとめて、ネットワーク参加者に送付してブロックチェーンに取り込ませるプロセスは「マイニング(mining=「採掘」)と呼ばれ、これをおこなうネットワーク参加者は「マイナー」と呼ばれる。

なんとなくわかったような感じがしますが、「トランザクションとは何だろう?」というような疑問も浮かんできますので、もう少しかみ砕いてみたいと思います。

そこで今回は「AからBにビットコインを送金する」という例をもとに考えてみたいと思います。

1.「AさんからBさんにビットコインを送る」という送金情報を作成します。このことを「トランザクション」といいます。

2.このトランザクションを受け手であるBさんを含むネットワーク参加者全員に送ります。

3.マイナーが複数のトランザクションをまとめて「ブロック」を作成し、ネットワーク参加者全員に送ります。

4.問題がなければブロックチェーンに追加します。

これがビットコインにおける送金プロセスです。

この例を読んだ後に、もう一度先ほどのマイニングの解説を読むと少しわかりやすくなっていると思います。

しかし、ここで一つ疑問が浮かんできた人はいないでしょうか?

「なぜ『マイナー』になって『マイニング』をする人がいるのか?」という疑問です。

それは、マイニングにインセンティブ(報酬)があるからです。

わかりやすくいえば、マイニングには「うまみ」があるということです。

先ほどのビットコインの送金プロセスを例にとると、ブロックを作成する際には膨大な計算が必要となるのですが、マイニングにおける計算問題を早く解いた人には報酬を受け取ることができる仕組みになっているのです。

「マイニング(採掘)」という言葉はこのことから使われているそうです。




【補足】マイニングの動画解説

ビットコインマイニングとは?

【補足】マイニング関連ニュース

■マイニングにも問題がある

このマイニングにも問題があります。

膨大な計算量となることで電力消費も膨大になっていることです。

「ブロックチェーンの衝撃」(ダイヤモンド社)

たとえば、典型的なコンセンサスメカニズムであるプルーフ・オブ・ワーク(proof-of-work)では、膨大な計算量が必要とされ、それには大量の電力消費が伴う。ある試算では、2020年には、一ビットコインのマイニングに、5500キロワットアワーが必要とされ、その時点でビットコインの採掘に使用される電力は、デンマークのエネルギー消費と同等になるとされている。

【参考リンク】

ブロックチェーンは、「通信システムにおいて、偽りの情報が伝搬される可能性がある時に、正しい合意形成をいかに行うか」というビザンチン将軍問題の解決を、計算量などに転嫁しているとも考えられる。

簡単に言えば、電気代より採掘したビットコインの価値が高い間はマイニングが続くが、電気代のほうが高くなった場合、マイニングする人がいなくなり、ビットコインの仕組みは終了してしまうということです。

信頼できない相手との通信をどう信頼するかという「ビザンチン将軍問題」において、「プルーフ・オブ・ワーク(proof-of-work:POW:CPUの計算量で発言権を与える)」では膨大な計算をこなすことで解決を図ろうというアプローチをしているのですが、それには大量の電力消費を伴うため、現実的にブロックチェーンを導入するには、「プルーフ・オブ・ステーク(proof-of-stakes:POS:コインを持っている割合(ステーク)でブロックの承認割合を決めること」のような計算量の少ない方法を導入するなどによる問題の解決が必要になります。

このほかにもマイナーの偏りという問題もあります。

マイニングのコンセンサス・アルゴリズムの「プルーフ・オブ・ワーク(proof-of-work:POW)」はCPUの計算量に応じて発言権を与えるというものですが、これを言い換えると、ものすごい性能の高いコンピュータを多く持っている人(グループ・企業を含む)に権力が集中してしまいます。

また、ビットコインの発行総量は2100万Bitcoinとあらかじめ決められており、新規に発行されることがなく、さらには、マイニングの報酬額を半減させるタイミング「半減期」があります。

ちなみに、Blockchainの表を見ると、2018年1月13日までにビットコイン総供給量の80%にあたる1680万BTCが採掘されています。

マイニングの報酬が減ってしまい、マイナーがマイニングを辞めてしまった場合、ビットコインやブロックチェーンの仕組みも止まってしまう恐れがあります。

タラレバですが、マイニングには、エネルギー問題、環境問題、一極集中の恐れ、半減期でマイニングを辞めるといった問題を抱えているのです。







【参考リンク】

【ビットコイン・ブロックチェーン 初心者向け用語集】

【ブロックチェーン 関連記事】

仮想通貨(ビットコイン)と電子マネー(Suica・Edy・nanako・WAON)の違いって何?簡単にわかりやすく!|仮想通貨の3つの要素|【#仮想通貨 初心者向け用語集】

Big Bricks

by gilvalentine1227(画像:Creative Commons)




■仮想通貨(ビットコイン)と電子マネー(Suica・Edy・nanako・WAON)の違いって何?仮想通貨の3つの要素

仮想通貨は電子マネーと似ていると感じたり、ゲーム内のコインと似ていると思う人も多いのではないでしょうか?

今回は、仮想通貨と電子マネーの違いについてまとめてみたいと思います。

仮想通貨と電子マネーの違いを説明するためには、どんな要素があることが「仮想通貨」であるかを説明するとわかりやすいでしょう。

「ブロックチェーンの衝撃」にある「仮想通貨に『信頼』は成立するのか」を参考にすると、仮想通貨が仮想通貨であるためには3つの要素が必要です。

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1.決済手段であること

2.転々流通性(いろんな人との間で決済に利用できる性質)を持つこと

3.国家の裏付けがないこと

詳しくは「ブロックチェーンの衝撃」にある「仮想通貨に『信頼』は成立するのか」をご覧いただくのがわかりやすいのですが、この中で「転々流通性」が仮想通貨と電子マネーを分けるポイントになります。

仮想通貨には転々流通性があり、電子マネーには転々流通性がないのです。

転々流通性をわかりやすくいうと、個人間の送金ができることです。

SuicaやEdy、nanako、WAONといった電子マネーの場合には、加盟店が決済するための専用端末を必要としますが、ビットコインにはそうした専用端末は必要ではなく、誰もが送金し、受け取ることができます。

お子さんや身近な友達に「仮想通貨(ビットコイン)と電子マネー(Suica・Edy・nanako・WAON)の違いって何?」と質問された時の参考になればうれしいです。







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【おすすめ参考リンク】

【初心者向け用語集】

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ビットコイン取引所「コインチェック」の騒動から学ぶインターネットによる「つながりすぎた世界」の影響の大きさ|寺田寅彦「流言蜚語」を読もう!

Web

by Martyn Wright(画像:Creative Commons)




■ビットコイン取引所「コインチェック」の騒動から学ぶインターネットによる「つながりすぎた世界」の影響の大きさ

ビットコイン取引所「コインチェック」がNEMの入金・出金・売買停止、不正引き出し(セキュリティ対策問題)がニュースで取り上げられており、MtGOX(マウントゴックス)事件を彷彿させるニュースのため、Twitter上では「コインチェック」がトレンド一位になるなど騒動になっているようです。

マウントゴックス破綻 ビットコイン114億円消失

(2014/2/28、日本経済新聞)

現在は、コインチェック側からの発表がないため状況はわかりかねますが、ただ今回の騒動の起き方は、インターネットによる「つながりすぎた世界」の影響が大きいように感じます。

英国のEU離脱後の経済危機をインターネット・SNSが増幅してしまう!?で紹介したインディアナ大学情報科学・コンピューティング学科でソーシャルメディアとマーケットの研究をする科学者ヨハン・ボレンによれば、「マーケットが下落し始めるとすぐに、それは市場のムードに、そして大衆の心情に影響し、次いでそれがオンラインで増幅される」そうです。

恐慌や取り付け騒ぎというのは、人々が抱えている不安や本当かどうかわからない噂などによって、不安の感情が増幅され、社会全体が混乱を起こした状態のわかりやすい例ですが、インターネットやソーシャルメディアはそうした不安を増幅させる可能性があるということです。

英国のEU離脱後の経済危機をインターネット・SNSが増幅してしまう!?で紹介した『つながりすぎた世界 インターネットが広げる「思考感染」にどう立ち向かうか』(著:ウィリアム・H・ダビドウ)によれば、インターネットが推し進める環境では、物事は超高速で進展するため、問題はもっと早くに積み上がり、頻度も高くなるそうです。

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インターネットが物理的な結びつきをより強固で効率的なものにしている。

この21世紀の情報化社会の神経網は、情報を事実上ただで効率良く運び、かつて独立していたシステム同士を結びつけては相関関係を強めていく。

その結果、社会に存在する正のフィードバックは大幅に増幅される。事故が起きやすく、激しやすく、感染に対して脆弱な社会は、こうして生み出されるのである。

わたしたちはこの流れに適応しなければならない。現行の制度の多くはもっと結びつきの弱い社会を前提に築かれたものだ。

<中略>

カギを握るのはシステム内の正のフィードバックを減らすこと、つまり、結びつきを減じるか断ち切ることだ。

インターネット以前の社会では、情報の伝達スピードが遅いことが「ブレーキ」の役目を果たしていましたが、インターネット後の社会は情報の伝達スピードが速く、今出た情報もすぐに世界に広がってしまう可能性があります。

現代の世の中では、住宅ローンや学校、仕事、引っ越しの物流などの物理的な制限にさらされている。

だから人々が心情などによって分離していくプロセスは、きわめて緩慢に進行していく。

こうした制限が変化のブレーキになる。

だがインターネットのコミュニティではそうしたブレーキが効かない。

コミュニティに賛同するのも容易で、たとえば自分のブログの読み手をSNSのメンバーに加えるなど、リンクをクリックするだけでよい。

人間には自分と似た人間とつながりやすい傾向があるだけに、こうしたITのおかげで結びつきははるかに早く進行する。

そして、より甚大な結果をもたらす。(ニコラス・G・カー)

言い換えれば、インターネットは思考感染を促すということだ。

もし仮にスクープを出した側に誤りがあったとしても、インターネットのコミュニティではブレーキが効かないために、また、人間は自分と似た人間とつながりやすいために、思考感染を促してしまう恐れがあるのです。

ブレーキのような存在がなくなってしまった現代では、自らの判断力がそのブレーキの役目を果たす必要がありますが、世界的にパニックに陥った状況で、冷静な判断をするというのは大変難しいことだと思います。

そして、人々は無自覚に誤っているかもしれないフェイクニュースのような情報を拡散していることも分かっています。

現代人は読まない…。リンク先を見ずにリツイートしまくる人が大半であると判明

(2016/6/22、ギズモード)

リツイートがリツイートをよんでニュースは拡散しても、そもそもツイートに含まれているリンクから元のニュース記事へジャンプして内容を確かめたりしない人が、全体の59%にも達することが示されています。

米国のコロンビア大学、フランスのFrench National Instituteのコンピュータ・サイエンス共同研究チーが、Twitterで拡散されていく、CNN、New York Times、Huffington Post、BBC、Fox Newsへのリンク(短縮URL)が含まれたツイートを分析し、どのようにニュースがSNSの力で拡散されていくかの研究調査を実施したところ、元記事のリンクを読まずにリツイートしている人が全体の59%をしめていることがわかったそうです。

同研究チームのArnaud Legoutさんはこのようなコメントを発表しています。

記事を読むよりもシェアするだけで満足する人が増えている。これこそが現代の情報活用の典型的なかたちだ。ただ要約か、その要約の要約を見ただけで、それ以上は深く調べようともせず、人々の思考が形成されていく。

無自覚にシェアした記事で無意識のうちに思考が形成されていくというのは怖いことですね。




■まとめ

流言蜚語|寺田寅彦

流言蜚語

最初の火花に相当する流言の「源」がなければ、流言蜚語は成立しない事は勿論であるが、もしもそれを次へ次へと受け次ぎ取り次ぐべき媒質が存在しなければ「伝播」は起らない。従っていわゆる流言が流言として成立し得ないで、その場限りに立ち消えになってしまう事も明白である。

私たちは知らず知らずの間に間違っているかもしれない情報を拡散してしまい、その情報をもとに判断してしまう人もいるのかもしれません。

真実を見極める目を持つことが重要だといわれますが、これほど情報にあふれた世界では大変難しいことだと思います。

「魔王」(著:伊坂幸太郎)の中に

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『おまえ達のやっていることは検索であって、思索ではない-。』

という台詞があります。

自分自身もこの台詞を読んだ後、何かわからないことがあったらすぐに検索してしまい、その情報が本当にあっているのかどうか考えることなくわかったような気になっているなと思わされました。

情報を知ることは大事ですが、その情報を選別し、そして自分の考えにまでするのには、長い時間がかかります。

「自分の中に毒を持て」(著:岡本太郎)ではこのように書かれています。

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人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。ぼくは逆に、積みへらすべきだと思う。財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど、かえって人間は自在さを失ってしまう。過去の蓄積にこだわると、いつの間にか堆積物に埋もれて身動きができなくなる。

情報にあふれる世の中だからこそ、情報を収集することに追われるのではなくて、反対に情報を捨てていくことがこれからの時代を生きる上では大事なことなのではないでしょうか。

宇野常寛より、新年のご挨拶(全文無料公開)

(2018/1/1、Daily PLANETS)

いま世の中を変えるために必要なのは、もっと「遅い」インターネットだ。

評論家の宇野常寛さんは「遅いインターネット」が必要だと新年のあいさつで述べましたが、情報を自分で咀嚼し、お腹に入れて、それでもいいと思ったものを出すようなスピード感にしていくことが必要なのかもしれません。







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