えごまそばができたきっかけ

舶来堂(ハクライドウ)では、まず健康食材(オメガ3脂肪酸)として注目を集めるえごまをすりつぶした「すりえごま」だけの販売をしていました。

すりえごま」は注目されて、多くのお客様にお買い上げいただきました。


ある時、すりえごまをご購入していただいているお客様との会話の中で、「もっと手軽に食べられたらいいのに。何かの中に入れて食べられたらなー」という要望がありました。

すりえごまにはいろんなお召し上がり方があるのですが、その食べ方にも限界がありました。

まだまだエゴマのよさを知らない人も多く、これほどの健康食材のエゴマをもっと多くの人に知ってもらいたいと考え、検討しました。

そして考えた末、行き着いたのが、麺に入れることはできないかということです。

日本人は無類の麺好きであり、エゴマを麺の中に入れれば、より多くの人に気軽に食べていただき、もっと多くの方々に健康に良いエゴマのすばらしさを知っていただけると思ったのです。


そして、えごまを練りこんだ麺を作っていただく製麺所探しがはじまりました。

私にはこだわりがありました。

そのこだわりとは、「美味しいこと」。

健康に良い麺だからといって、美味しくなくては一瞬のブームで終わってしまいます。

長く親しんでもらうためには、健康的でかつ美味しくなくてはいけません。

そう考えた私は長崎・島原にあるいろんな製麺所を訪れ、すりえごまを入れた麺を作っていただけないかと頼みにまわりました。

長崎の中でもやはり麺といえば有名な島原です。清流の里・島原の水でできたそうめんは全国的にも人気です。

また、「美味しいこと」にこだわりを持っていましたので、味の面から考えると、「手打ち」ではなく「手延べ」が良いのではないかと考えました。


当初、えごまを練りこんだ麺を作っていただく製麺所は簡単に見つかると考えていました。

何軒も何軒も試作していただくよう頼んだのですが、手延べでこの「すりえごま」を入れて作るのは不可能だと断られ続けました。

機械なら可能だったそうですが、やはり手延へのこだわりは捨て切れませんでした。

食品業界のつてをたどり、麺業界に詳しい友人の紹介で、ようやく麺作りの研究に熱心な職人の方を紹介していただきました。

その職人の方はすりえごまに興味を持っていただき、「最初はできるかどうかわかりませんが、とりあえず試作してみましょう」といっていただきました。

その職人の方との話し合いの中で決まったことは、すりえごまの色やえごまを練りこむためにはある程度の太さが必要であること、今回の麺は健康という点も大事であり、「そば」には伝統的な日本の健康食というイメージがあることから、麺の種類を「そば」にすることが決定しました。


そして、2週間経ったある日、試作品が完成したとの一報が入りました。

急いで職人さんのもとに向かいました。

どんなそばが完成したのか、本当においしいのかどうか、期待半分不安半分で試食会が始まりました。

試食してみると、これがうまいっ!

「えごまそば」を試作していただいた職人の方にも「これは普通の蕎麦よりも甘みがあって美味い」と言って頂きました。


私も自信を持ち、それでは生産をお願いしようと思ったところ、意外な返事が返ってきたのです。

その返事とは「今の時期(当時は6月でした)はできない」というものでした。

その理由を尋ねたところ、その職人の方は「そばというのはいつでも作れるわけではない。6月から9月は手延べそば作りには適さない。作れるのは10月以降の少し気温が下がってからです。」というものでした。

また、その職人の方には、その日の気温や湿度にもこだわりがあり、おのずと作れる日が決まってしまいます。

このそばを作れるのは唯一この職人さんだけです。われわれは職人さんのことを信じて待つことにしました。

待ちに待ったある日、「10月に入り、気温も低くなったので作れますよ。」という生産のGOサインがでたのです。

そして、ようやく販売することができるようになりました。


なんと!このえごまそばはネットでしか販売しておりません!

この「えごまそば」の味・食感をぜひ実感してみてください。

自信を持っておすすめします!!!