【概要】
- 日本はそもそも自動化すると経済成長率が高まるという予測がマッキンゼーやアクセンチュアから出されている。
- 新しい生活様式(ニューノーマル)には自動化することを組み込んでいく。
- 新しい生活様式に「プログラマーの三大美徳」の考え方を活かす。
全体の労力を減らし、柔軟で修正が最小限で、明快で簡潔なルールを作る
■ウィズコロナ時代には、新しい生活様式(ニューノーマル)に「プログラマーの三大美徳」の考え方を活かし、自動化を推し進めることが大事!
「新しい生活様式(ニューノーマル)」の実践例とは?|新型コロナ専門家会議
あれを守らなければならない、これを守らなければならないというのは大変ですよね。
だからといって、以前と全く同じ生活に戻ってしまっては感染症へのリスクは高まってしまい、また外出自粛・営業自粛という生活になってしまうかもしれません。
新しい生活様式(ニューノーマル)をいかに面倒くさくなく取り入れていくかが課題になってきます。
そこで見かけたのが、「プログラマーの三大美徳」という考え方。
天才プログラマーが2週間で構築 テレワークシステムが好評https://t.co/kZ6lgW00x5
論理的思考の放棄|登 大遊 (Daiyuu Nobori) の個人日記https://t.co/lxifra1RxD
”自動的に手がキーボードを打ち、プログラムを入力して完成させてくれる。”
— 40代・50代のためのライフスタイル(健康・美容・お金) (@4050health) June 13, 2020
プログラマーの三大美徳(Perlの生みの親である「Larry Wall」さんが定義したもの)https://t.co/aRXg1uDiIl
1.怠慢→全体の労力を減らす(自動化)
2.短気→先回りをした仕組み、柔軟さ、後の追加修正が最小限に
3.傲慢→自分の書いたコードに責任を持つ(明快で簡潔な意味の分かるコードを書く)— 40代・50代のためのライフスタイル(健康・美容・お金) (@4050health) June 14, 2020
「プログラマーの三大美徳」の考え方を参考にすると、いかに明快で簡潔で、柔軟で修正が最小限で、全体の労力を減らすルール作りができるかどうかがカギになってきます。
日本における感染者が少ない理由の一つに挙げられている「元々非接触型文化だったから」が大きな要素だとしたら、日本的な習慣・礼儀を心がけましょうといえば、色々なことをやらなければならないというわけではなく、イメージも伝わりやすいのではないでしょうか?
もしそうなれば、日本的な礼儀こそが世界におけるニューノーマルになる可能性があります。
そして、もう一つ、ニューノーマルを支えるものとして「自動化」が考えられます。
自動化することによって、人と人とを介す機会が減らすことができれば、自ずと感染症リスクが減らせると考えられます。
感染症リスクを減らすために「自動化」を推し進めることはもう一つのメリットがあります。
それは「経済成長」です。
日本には新型コロナ以前から少子高齢化社会という問題やデジタル化の波に遅れているといった問題を抱えています。
今回のコロナを受けて、日本の消費マインドは冷え込むことが予想されます。
Survey: Japanese consumer sentiment during the coronavirus crisis(2020/5/29, McKinsey)
マッキンゼーの報告によれば、「日本の消費者は依然として景気回復について悲観的または不確実である。」そうです。
Consumer sentiment is evolving as countries around the world begin to reopen(2020/6/5, McKinsey)
各国の消費マインドの変化についてのマッキンゼーレポートによれば、日本の消費マインドは各国と比べると被害が少ないのに悲観的であるそうです。
1)被害が少ないのに悲観的
2)悲観的なのにデジタル化やコンタクトレスへの消費行動変化は一番少ない・変化なし
Net optimism varies across regions, with China and India remaining more optimistic and Japan being the least optimistic of the countries surveyed.
純楽観主義は地域によって異なり、中国とインドはより楽観的であり、日本は調査対象国の中で最も楽観的ではありません。
Consumers’ income has been steadier in Japan and Germany, with around 30 percent experiencing a decrease in income, and has been more greatly impacted in Brazil, South Africa, and India, where around 70 percent have experienced a decrease.
消費者の収入は日本とドイツでより安定しており、約30%が収入の減少を経験しており、約70%が減少を経験したブラジル、南アフリカ、およびインドでより大きな影響を受けています。
Adoption of digital and low-touch activities during COVID-19の図を見ると、日本は各国に比べるとデジタルを重視したライフスタイルへの移行が少ない、または元々非接触文化・習慣だったからか、コンタクトレスへの消費行動変化は一番少ない・変化なしとなっています。
このままだと、新型コロナウイルス感染ではなく、新型コロナウイルスによる悲観的考え方が経済を落ち込ませる原因になってしまうかもしれません。
ただ、コロナというピンチはチャンスにも変えられるのです。
The future of work in Japan ポスト・コロナにおける「New Normal」の加速とその意味合い
日本における「自動化」の適応可能性は、世界各国と比較しても最も可能性が高い
日本では、反復型のルーチンワークに費やす時間が56%を占めており、そのうち技術的には67%以上に自動化できる可能性が存在
マッキンゼーのレポートによれば、日本では、ルーチンワークに費やす時間が多く、その時間の多くは自動化できる可能性が高いそうです。
参考画像:Why Artificial Intelligence is the Future of Growth – Accenture|スクリーンショット
また、「AI(人工知能)・ロボット・テクノロジーは人間から仕事を奪うのか?」という問いからは人間と機械が一体化するという考え方が抜け落ちている!で紹介した、アクセンチュアが発表した「Why Artificial Intelligence is the Future of Growth」によれば、2035年の各国の経済規模について2つのシナリオで予測を行っており、日本では「AIシナリオ(AIの影響力が市場に浸透した場合に期待される経済成長を示す)」における粗付加価値(GVA)成長率は、「ベースラインシナリオ(従来予想の経済成長を示す)」と比べると3倍以上になる可能性があるそうです。
日本における新型コロナ対策&経済対策において重要なのが「自動化」であり、自動化を進めることができれば経済成長率が高まるという予測がマッキンゼーやアクセンチュアから出されています。
日本の考え方として「おもてなし」は人が関わらないといけないということが根本的なところにあるかもしれません。
特に旅行やレジャーといったサービス業においてはおもてなし精神が大事にされている反面、その気持ちがデジタルシフトを遅らせていたともいえます。
データによれば、レジャーや旅行など体験価値がリアルに寄っている業界はデジタルシフトが遅れているのではないかという指摘。
”特に衝撃的なのは、左下(減少幅の大きい)の業界は不要不急と看做される業界というだけでなく、デジタルシフトが遅れている業界とも言えること”https://t.co/krP52p4Krt pic.twitter.com/ht0Be2Az15
— 40代・50代のためのライフスタイル(健康・美容・お金) (@4050health) June 5, 2020
大事なことはお客様の見えないところでの自動化を進めることによって「おもてなし」をしていくことです。
私たちは自然の山や海を見てそのままきれいという風に受け取っていますが、実は誰かが掃除をしたり、林業の人が少しずつ手入れをしているからこそ、自然がその形であることを忘れています。
私たちが見ている山や海は、人工でありながら、自然なのです。
この考え方であれば、自動化をしても、それが自然のように感じられれば、人は「おもてなし」をされていると思うことでしょう。
進化したテクノロジーは「魔法」でもあり、「自然」ともなるのです。
【参考リンク】
進化したテクノロジーは「魔法」となる――東京大学・稲見教授インタビュー
つまり、これからの私たちに必要なのは、新しい生活様式(ニューノーマル)をいかに明快で簡潔で、柔軟で修正が最小限で、全体の労力を減らすルール作りができるか、そして、自動化などのデジタルシフトができるかどうかなのです。
→ コロナ以前以後で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」がメガトレンドであることは変わらない!アフターデジタル化した社会に向かうために企業が行っていることとは? について詳しくはこちら
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