ばあちゃん(母)が転倒してリハビリのライブ配信を4か月休んだ結果体にどんな変化があった?

ばあちゃん(母)が転倒してリハビリのライブ配信を4か月休んだ結果体にどんな変化があった?





ばあちゃん(母)が転倒してリハビリのライブ配信を4か月休んだ結果体にどんな変化があった?
ばあちゃん(母)が転倒してリハビリのライブ配信を4か月休んだ結果体にどんな変化があった?

KevinMcCutcheon|unsplash

2022年2月20日にばあちゃん(母)が転倒して救急車で救急病院に運ばれて以来、リハビリを兼ねたライブ配信はほとんどお休みしております。

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時々現在の調子を見て頂くためにライブ配信を行なっているのですが(2022/2/27、5/17、6/6、6/14、6/23)、先日(2022/6/23)ライブ配信をしていた動画のアーカイブを残したところ「かわいそう」というコメントがありました。

なぜ「かわいそう」というコメントが出てくるのかを自分なりに考えてみたのですが、その理由の一つとして「”ばあちゃん(母)”のリハビリを休んでいるからではないか」と考えました。

同じやり取りであっても、元気な時には何とも思わないことであっても、疲れが見えているとやはりかわいそうに見えてしまうものです。

2月20日転倒して以来、リハビリを兼ねたライブ配信はほとんどお休みしていますし、転倒直後は無理はできないということで料理も休んでいましたし、買い物も車で行き、ほとんど外出もしなくなっていました。

ばあちゃんの料理教室のばあちゃん(母)に対するライブ配信中のサポートの考え方でも書かせていただきましたが、できるだけ”ばあちゃん(母)”には自分の頭で考えて、自分の体を自在に動かす自由をできるだけ長く持ってほしいと思っていたのですが、4か月もの間リハビリを休んでいたせいでほとんど体を動かさなくなり身体が弱ってしまっていたんですね。

今日改めて確認してみたところ、階段を登るのが難しいといっていました。

診断を受けたわけではありませんが「サルコペニア」の状態になっていると感じます。

■サルコペニアとは?

多くの高齢者がフレイル(虚弱状態)を経て徐々に要介護状態に陥る|厚生労働省
多くの高齢者がフレイル(虚弱状態)を経て徐々に要介護状態に陥ります。加齢に伴う変化(食欲の低下・活動量の低下・社会交流の低下・筋力低下・認知機能低下・多くの病気をかかえている)→危険な加齢の兆候(低栄養・転倒・サルコペニア・尿失禁・軽度認知障害(MCI))

参考画像:高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進について|厚生労働省スクリーンショット

「メタボウォッチ」|早稲田大学、RESEARCHKITでメタボリックシンドロームになりやすい生活習慣をチェックするアプリを開発によれば、加齢とともに骨格筋が減少し、筋力が大幅に低下するサルコペニア(加齢性筋肉減弱現象)は身体活動量の減少と密接に関係しており、また不適切な食事習慣と合わさることで、内臓脂肪や皮下脂肪の蓄積によるメタボリックシンドロームの発症を招いているそうです。

米国ルイスビル大学の疫学者バウムガルトナー(Baumgartner)によれば、サルコペニアやメタボリックシンドロームが健康寿命に深く関連しているといいます。

サルコペニア
サルコペニア

サルコペニアの定義とは、筋肉量(骨格筋量)の減少に加えて、筋力の低下(握力など)または身体(運動)機能の低下のいずれかが当てはまる場合、サルコペニアと診断するというものです。

ここ最近の”ばあちゃん(母)”のライフスタイルは、これまで継続していたライブ配信(1日1時間料理を立って行なう)を休んで、料理もあまりしなくなり、買い物にも歩いていくことがなくなり、家でテレビを見て、甘いものをたくさん食べるという生活習慣に変わってしまいました。

そのことが筋肉量の低下と身体(運動)機能の低下を招いていたと考えられます。

サルコペニア対策は2つ。

運動とたんぱく質の摂取です。

●運動でサルコペニア対策

高齢者の筋内脂肪の蓄積はサルコペニアと運動機能低下に関係する|名古屋大学で紹介した名古屋大学総合保健体育科学センターの秋間広教授、田中憲 講師、同大学院生らの研究グループは早稲田大学と行なった共同研究によれば、高齢者の筋肉内に霜降り上に蓄積する脂肪(筋肉脂肪)が、加齢に伴う筋力の減少(サルコペニア)や運動機能低下と関係していることがわかりました。

高齢者は、定期的に運動をすることによって、加齢による筋肉量の減少と運動機能低下を軽減し、筋内脂肪の蓄積の抑制をすることが期待されます。

●たんぱく質でサルコペニア対策

たんぱく質摂取と骨格筋|たんぱく質の関与|フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省によれば、最近のコホート調査でも、たんぱく質摂取量が少ないことは3年後の筋力の低下と関連し、さらに高齢女性の3年間の観察で、たんぱく質摂取量が少ないとフレイルティの出現のリスクが増加することが確認されているそうです。

また、日本人の高齢女性の横断研究でもフレイルティの存在とたんぱく質摂取量との関連が明らかにされています。

これまでにも要介護者の中にはたんぱく質が不足する低栄養の人が多いということを紹介してきました。

適切な食物摂取ができず、栄養状態が悪化していることを「低栄養」と呼びます。

低栄養になると、免疫が低下したり、筋肉が減少したり、骨が弱くなったりすることで、感染症に掛かりやすくなったり、骨折するおそれが高くなるようです。

今回紹介した厚生労働省のまとめによれば、高齢者はたんぱく質の摂取量が少ないと、フレイルティの出現リスクが増加するそうです。

たんぱく質並びにアミノ酸の介入研究|たんぱく質の関与|フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省では、サルコペニア予防および改善の観点から、高たんぱく質食品、プロテインやアミノ酸などのサプリメント、β─ ヒドロキシ─β─ メチル酪酸(beta-hydroxy-beta-methylbutyrate:HMB)を単独もしくはアミノ酸と配合したサプリメントを補給する介入研究が紹介されています。

もう一度考え方を切り替えて、ばあちゃん(母)が少しでも自由に動ける期間を長くするためにも、定期的に運動することをサポートし、運動後にはたんぱく質・アミノ酸を摂取することを心がけるようにしていきたいと思います。

【追記(2022/6/29)】

インターバル速歩のやり方・コツ・注意点!なぜインターバル速歩は老化防止に効果なの?によれば、運動後には、エネルギーとなるグリコーゲンが消費され、また筋肉組織が傷んでしまいます。

藤田 聡教授(立命館大学スポーツ健康科学部)によれば、アミノ酸が不足していると傷んだ筋肉の修復ができないため、エネルギー補給と筋肉の補修のためにも、アミノ酸バランスのいいたんぱく質またはアミノ酸を摂取する必要があります。

そこで、ばあちゃん(母)は少しでも歩く時間を増やし、運動後に牛乳を飲んでたんぱく質を補給するようにしました。

→ アミノ酸の効果・効能・種類・アミノ酸を含む食べ物 について詳しくはこちら

→ なぜ筋肉をつけるにはタンパク質(アミノ酸)の摂取が必要なの?【論文・エビデンス】 についてくわしくはこちら

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