二日酔いの対処法|頭痛・吐き気・胸のむかつきなどのつらい症状に効果的な食べ物(ウコン、アーモンド、アスパラガス、肝臓水解物、ハチミツ、シジミ、亜鉛、タウリン、トマト)


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社会人になると、お酒(アルコール)を飲む機会が増える時期がありますよね。

しかし、あまりに飲みすぎると翌日二日酔いの症状が現れてしまい、一日憂鬱な気分になってしまいます。

そこで、今回は二日酔い対策の方法を紹介したいと思います。




【目次】

■二日酔いの症状が起こる原因

Holiday drinks

by Scott(画像:Creative Commons)

忘年会でつい飲みすぎちゃったら…? 

(2008/12/6、エキサイト)

社団法人アルコール健康医学協会によると、「アルコールは肝臓で、まずアルコール脱水素酵素(ADH)によって、アセトアルデヒドに分解されます。

アセトアルデヒドは毒性が強いので(アルコールを過剰に摂取するなどして)十分に分解されないで体内に残ると、頭痛や吐き気、動悸などの症状が出ます」とのこと。

アルコールを摂取すると肝臓で、アルコール脱水素酵素(ADH)によって、アセトアルデヒドに分解され、そこから酢酸へと変わります。

最後は水と二酸化炭素になり、体外に排出されますが、飲みすぎや連日のアルコール摂取によって、肝臓が疲労していると、アセトアルデヒドがうまく分解されず、体内に残ります。

これが頭痛・吐き気・胸のむかつきを引き起こし、いわゆる二日酔い&悪酔いの症状になるのです。

つまり、肝臓の働きを正常な状態に保ち、アルコールをしっかり分解することができれば、二日酔いや悪酔いは防げる可能性が高くなると考えられます。

■二日酔い対処法(食べ物)

●女性はアルコールの量に気を付ける

Hello Kitty wine

by Ashley Webb(画像:Creative Commons)

女性は男性よりも体も肝臓も小さいことから、血中アルコール濃度は男性よりも女性のほうが高くなり、また、女性ホルモンにはアルコールの分解を抑える作用があるともいわれているため、女性は男性よりもアルコールの適量は少なくしたほうが良いようです。

→ 休肝日の取り方(過ごし方)・ぺ―スの目安・休肝日は必要か? について詳しくはこちら


●食べながら飲む

酒と一緒に栄養のバランスのとれたもの、それもタンパク質や脂質を含んだ食物を食べましょう。
アルコールと胃の粘膜の接触を緩和し、アルコールの吸収のペースもゆるやかになります。
また、それによって胃腸障害を予防し、血液中のアルコール濃度も低く保てます。

春には、たんぱく質・旬の食材を取り入れて、肝臓をいたわろう!でも紹介していますが、肝機能の回復にはタンパク質が欠かせません。

たんぱく質は筋肉を作りあげるのにも重要な役割をしますが、肝臓にたまった脂肪(中性脂肪)を血液中に送り込んで出してくれる役割もしています。

おすすめは高たんぱくで低脂肪のお豆腐や大豆製品を中心に、動物性と植物性をバランスよく摂取することです。

良質なタンパク質としては、植物性のタンパク質ならば豆腐などの大豆製品、動物性のタンパク質ならば鶏のむね肉や白身魚です。

調理法としては、消化吸収によい食事がよいため、フライなどの油物はさけた方がいいと思います。

お酒と胃の関係|アルコールから胃を守るにはどのように対処したらよい?によれば、胃袋では、食べ物を溶かして腸で吸収するため、胃壁から塩酸とたんぱく質分解酵素が加わった強力な胃液が出ます。

その胃液で胃自体が消化されないよう、胃の表面は粘液でガードされています。

弱った胃にアルコールの刺激が加わると、炎症や出血などを伴う急性の胃粘膜障害が起きるほか、飲み過ぎて吐くと、胃の上部が裂けて吐血することもあります。

そのため、いきなり飲まずに先に胃に食べ物を入れてから飲む、アルコール度数の高いお酒は極力避けるなどの対策が必要です。

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●ウコンを利用する

Turmeric

by Steven Jackson(画像:Creative Commons)

ウコンに含まれるクルクミンという成分は肝機能を強化し、にっくきアセトアルデヒドを排出する胆汁の分泌を促してくれます。

ウコンの効果は?によれば、ウコンは沖縄が主産地のショウガ科の植物で、英語名はターメリックで、カレー粉の材料としておなじみです。

主成分はクルクミンという黄色い色素で、そのクルクミンと様々な製油成分の相乗効果により、肝機能が高まると考えられています。

琉球大学農学部の本郷富士彌教授の実験から、ウコンがアルコールの分解を早めることが確認されているそうです。

二日酔いに予防に効果を発揮するのは、主に秋ウコンと春ウコン。

ウコンのサプリメントには粒状、顆粒状、液状など様々なタイプがあり、いずれも同様の効果が期待できるそうです。

飲むタイミングは、お酒を飲む直前がよいそうで、二日酔いになってからでも症状を和らげる効果はあるそうです。

肝臓の健康(ウコン・脂肪肝・NASH)|ためしてガッテン(NHK)によれば、C型肝炎に感染したある方は、熱心に治療しているのにもかかわらず、肝臓に少しでもいいものをと思って飲んでいたウコンが原因で、なかなか症状が回復しませんでした。

ウコンを取るのをやめると、その方の肝機能の数値は改善されたそうです。

C型肝炎/NASHの場合は、鉄が過剰に貯まる(=鉄過剰)と、肝臓にたまった鉄が酸化し、肝臓に炎症を引き起こしてしまうそうです。

C型肝炎/NASHの患者さんの場合には、鉄の摂取を6mg/日以下に抑える必要があります。

※鉄分がほとんどふくまれていないウコン商品もありますが、鉄分表示をされていないものが多かったそうです。

C型肝炎/NASHの患者さんは、一度フェリチン値(血液中に貯蔵されている鉄の量)の測定を行ないましょう。


●アーモンド

Almonds

by HealthAliciousNess(画像:Creative Commons)

二日酔い対策には肝臓の働きを助けるアーモンド(ビタミンE&ナイアシン)がおすすめ!|林修の今でしょ講座によれば、二日酔い対策には肝臓の働きを助けるアーモンド(ビタミンE&ナイアシン)がおすすめなのだそうです。

ビタミンEは活性酸素から肝臓を守ってくれる働きがあり、ナイアシンは、アセトアルデヒドの分解を助けてくれるそうです。

アーモンドを食べるタイミングはお酒を飲む30分前にするとよいそうです。

また、アーモンドに含まれる油分が胃や腸に膜を作ってくれます。

→ 肝臓に良い食べ物 について詳しくはこちら


●アスパラガス

Asparagus

by George Grinsted(画像:Creative Commons)

アスパラガスで二日酔い予防?|アスパラガスに含まれるアミノ酸やミネラルに二日酔いを軽減する効果によれば、アスパラガスに含まれるアミノ酸やミネラルに二日酔いを軽減する効果があることが分かったそうです。


●肝臓水解物

二日酔い予防に効く?「肝臓水解物」とは?によれば、「肝臓水解物」とは、肝臓に消化酵素を加えて加水分解し、アミノ酸や複数のアミノ酸が結合してできたペプチドのことです。

二日酔いに「効く」メカニズムについて、医学博士の中原英臣先生は「二日酔いの原因であるアセドアルデヒドを早く酸化して代謝を促進し、加えてその働きを抑制する作用が肝臓水解物にはあります」と説明しています。





●ハチミツ

Late afternoon on the farm stand

by Dwight Sipler(画像:Creative Commons)

全米頭痛財団(National Headache Foundation/NHF)は、はちみつに含まれる果糖の一種がアルコールの分解を促進し、二日酔いによる頭痛を軽減させると科学的に検証したそう。

肝臓の代謝促進に欠かせない「Lーシステイン」 必要量摂取、毎日心掛けてによれば、肝臓の代謝促進に欠かせない「L-システイン」というアミノ酸は、雑穀やはちみつ、柑橘(かんきつ)類の皮などに多く含まれています。


●シジミ

Clam tapas

by Quinn Dombrowski(画像:Creative Commons)

しじみのオルニチン 継続使用で肝機能改善&ストレス軽減&朝の目覚めがすっきり&落ち込みの気分が改善によれば、γ-GTPが1000を超える41歳の男性に、粉末シジミエキス入りカプセル6錠(計約1・2グラム、シジミ約50個分)を20週間摂取してもらうという研究によれば、肝機能の数値であるγ-GTPの数値が改善されたそうです。

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●亜鉛

アルコールを分解するアルコール脱水酵素は亜鉛がないと働かず、そのため、二日酔いもおこしやすくなります。


●タウリン

Oyster

by Malcolm Murdoch(画像:Creative Commons)

タウリンには、酵素の働きを助ける働きがあるので、アルコールの分解を早め、肝臓への負担を軽くしてくれます。

肝機能を助けてくれる秋のおつまみとは?でも紹介しましたが、肝機能を助けてくれるタウリンを含む食材もおすすめです。

タウリンが豊富な牡蠣など旬の魚介類を積極的に食事に取り入れてくださいね。

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●トマト

Tomates, Un Vendredi à Paris 021

by Guy Renard(画像:Creative Commons)

飲酒時にトマトを食べると、血中アルコール濃度が低下し、酔い覚めも早まる可能性によれば、トマトジュースとアルコールを摂取すると、酔いのまわりが緩やかになり、また飲酒後の酔い覚めも早くなる可能性があるそうです。

■まとめ

飲みすぎて、肝臓を悪くして脂肪肝などの肝臓の病気にならないためにも、お酒はほどほどにして気をつけましょう。







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