「人生100歳時代」を迎えるにあたって、ポイントとなるのは、「いかに健康寿命(日常生活に制限のない期間)を長くするか」と「寿命が長くなっても、また万が一介護が必要になっても安心できるほどの老後の資産形成をしていること」です。
「人生100歳時代」がキーワードとなる現在、各企業が様々な取り組みを行なっています。
【目次】
- 太陽生命、人生100歳時代に備える保険『100歳時代年金』|キーワードは「健康寿命」と「老後の資産形成」
- 老後保障と介護保障の十分な準備ができておらず老後生活の不安を抱えている
- 老後の資産形成の準備ができていない
- 金融や保険に関する知識不足が原因!?
- まとめ
■太陽生命、人生100歳時代に備える保険『100歳時代年金』|キーワードは「健康寿命」と「老後の資産形成」
by Ted Eytan(画像:Creative Commons)
太陽生命は「人生100歳時代」のリスクに備えるために、一生涯の年金保障に加えて、万が一要介護状態になった場合には、さらに多くの年金を受け取ることができる「長寿生存年金保険(一生涯にわたって年金を受け取ることができ、死亡時の保障を無くし、解約払戻金を抑えることにより、多くの年金を受け取ることができる仕組み)」と「終身生活介護年金保険(介護を必要とする状態となった場合に、一生涯にわたって介護年金を受け取ることができる)」を組み合わせた保険『100歳時代年金』を発売しています。
太陽生命、人生100歳時代に備える保険『100歳時代年金』を発売!~“元気に長生きする”シニアを応援する新しい保険~
(2017/8/29、太陽生命プレスリリース)
『100歳時代年金』は、「長寿生存年金保険」と「終身生活介護年金保険」を組み合わせることができる商品です。「長寿生存年金保険」は、一生涯にわたって年金をお受け取りいただくものであり、死亡時の保障を無くし、解約払戻金を抑えることにより、多くの年金をお受け取りいただける仕組みとなっています(*4) (*5)。「終身生活介護年金保険」は、介護を必要とする状態となった場合に、一生涯にわたって介護年金をお受け取りいただくものです。一生涯の年金保障に加えて、万が一要介護状態になった場合には、さらに多くの年金をお受け取りいただくことで、「人生100歳時代」のリスクに備えることができます。
以前、太陽生命保険、認知症の治療を支援する新商品「ひまわり認知症治療保険」を販売というニュースを取り上げましたが、こちらも、「人生100歳時代」を見据えた商品であり、『ひまわり認知症治療保険』『認知症治療保険』の合計販売件数が 25 万件を超え、契約の過半数を60 歳以上の方で占められているそうで、シニアから注目を集めているようです。
【参考リンク】
- 太陽生命 認知症治療保険の販売件数が『25万件』を超えました!~「人生100歳時代」の到来に向けた商品を展開~(2017/9/6、太陽生命プレスリリース)
■老後保障と介護保障の十分な準備ができておらず老後生活の不安を抱えている
参考画像:「平成28年度 生活保障に関する調査(速報版)」(2016/9/20、生命保険文化センター)|スクリーンショット
「平成28年度 生活保障に関する調査(速報版)」によれば、老後生活(老後保障)と介護(介護保障)に対する十分な準備ができておらず、不安を抱えているようです。
自助努力による準備に公的保障や企業保障を加えた老後資金は、「充足感なし」が71.0%と依然として多数を占めている。
自助努力による準備に公的保障を加えた介護資金は、「充足感なし」が74.7%と他の保障[医療保障(51.1%)、老後保障(71.0%)、死亡保障(56.5%)]と比べて最も高い。
老後を夫婦2人で暮らしていく上で、「ゆとりある老後生活費」は月額34.9万円となっているのですが、老後保障・介護保障に関しては「充足感なし」と答えた人が7割を超えており、準備手段である個人年金保険の加入率や介護保険・介護特約の加入率をみても低水準であり、十分な準備ができていないことがうかがえます。
自助努力による準備手段の一つである個人年金保険の加入率は21.4%と低水準にあり、時系列でみても、大きな変化はみられない。
一方、介護保険・介護特約の加入率(全生保)をみると、増加傾向にあるものの9.9%と依然として低水準にある。
【日本の高齢者の現状分析】
✅日本の高齢者世帯の平均所得金額は欧米主要国を大きく下回る
✅日本の高齢者の就業率は諸外国と比べ高い
✅日本の高齢者の資本所得の割合が低い
人生100年時代における資産形成(平成31年4月12日、金融庁)https://t.co/eacjeaTzZ4 pic.twitter.com/iwJV8O7AcJ
— ハクライドウ@40代・50代向け健康美容ブログ (@hakuraidou) 2019年6月4日
■老後の資産形成の準備ができていない💰
(2014/7/24、第一生命)
お金や就労に関する不安についてたずねたところ、図表4の通り、不安(「非常に不安」+「やや不安」)を感じる割合は、「自分の給与が下がること」(71.5%)や「自分が失業すること」(67.6%)、「子どもの学費が支払えなくなること」(54.4%)といった、現在の生活が営めなくなることへの不安よりも、「老後、生活費用が支払えなくなること」(79.3%)、「老後、生計維持のために必要な就労ができなくなること」(78.7%)といった老後生活について多くの人が不安に感じています。
40・50 代の経済的な不安は、現在の生活に対する不安よりも将来老後に対する不安のほうが大きいことがわかります。これは、年金支給開始年齢の引上げなどから生じる公的年金生活に対する不安や、老後の経済的準備が必要と思うほどには進んでいないという認識から生まれる不安によるところが大きいと考えられます。
第一生命が全国の40代・50代の男女3,376名を対象に行なったアンケート調査によれば、現在の生活に対する不安よりも、老後に対する不安の方が大きいようです。
その理由には、「公的年金だけでは生活できない」(64.7%)と答えていることや老後の資産形成の準備ができていないことがうかがえます。
【関連記事】
【今後の課題】
✅長寿化
✅現役世代(特に30代・40代)の収入・貯蓄の減少→資産形成ができない
日本の家計貯蓄率はOECD平均より低い
✅金融資産額が少ない高齢者世帯の割合が上昇
人生100年時代における資産形成(平成31年4月12日、金融庁)https://t.co/eacjeaTzZ4 pic.twitter.com/VhWMZs7Ssv
— ハクライドウ@40代・50代向け健康美容ブログ (@hakuraidou) 2019年6月4日
赤字という表現は「不適切だった」にしても、麻生金融担当相が、老後を豊かに95歳まで生きるには夫婦で老後2千万円の蓄えが必要と試算したことについては事実であるならば、今からいかに健康になって資産形成を行うかを真剣に取り組まないといけないということですよね。https://t.co/MWyORbXr7u
— ハクライドウ@40代・50代向け健康美容ブログ (@hakuraidou) 2019年6月7日
■金融や保険に関する知識不足が原因!?
老後に対する不安は、やはり金融や保険に関する知識不足が原因にあるのではないでしょうか?
(2016/9/20、生命保険文化センター)
今回調査では、自分自身の金融や保険に関する知識がどの程度かを尋ねたが、「詳しい」の割合は、「金融に関する知識」で9.3%、「保険に関する知識」で9.2%となっており、いずれの知識についても「詳しくない」が7割強となっている。
金融・保険に関するいずれの知識についても「詳しくない」と答えた人が7割強となっています。
現役世代にとっては、金融・保険に関する知識を若いうちから身につけていくことが自分の身を守る手段となるので、少しずつ勉強していきましょう。
■まとめ
平均年齢100年時代をどう生きるかということを問われている本「ライフシフト」が話題になりました。
誰もが100歳まで生きることができるようになったときに、どのようなライフプランを立てたら良いのかというのは、これまで生きてきた人から学ぶことができないため、自分たちで考えていかなければならない問題です。
【関連記事】
「人生100歳時代」を迎えるにあたって、「健康」の価値は非常に高いものとなってきます。
銀行が健康的な人には金利を上乗せする時代が来る!?健康が金利に反映されるアイデア|#ダボス会議2017 人生100年時代でも紹介しましたが、長寿社会において健康であることは価値が高くなっており、行政機関や銀行、保険会社などの取り組みによって、健康であることが数字として表れることで本当の意味での資産になる日も近いかもしれません。
老後生活の不安を取り除くためにも、健康を維持するために生活習慣を見直すことで健康寿命を延ばし、そして、老後の資産形成をするためにも、金融・保険に関する知識を学んでいきましょう。
それがあなたにとっての健康資産となり、知識資産となるのだと思います。
→ 現在加入している医療保険やがん保険、「見直したい」が4割以上 について詳しくはこちら
→ 金融リテラシーが低い人は老後の不安が多い!2つの理由|健康・お金のことを学ぶことが幸せな老後の秘訣|広島大学 について詳しくはこちら
【健康寿命 関連記事】
- 健康寿命を延ばすにはどうしたらいいの?|2030年代には健康寿命を5歳延伸|新産業構造ビジョン
- 私たちは高齢化に伴う健康や金融リスクを低く見積もりがち!?|英エコノミスト「リアリティ・チェック:健康・経済プラン・QOLが映し出す未来像と現実のギャップ」
- 老後保障と介護保障の十分な準備ができておらず老後生活の不安を抱えている|平成28年度生活保障に関する調査
- 平均寿命・健康寿命の都道府県格差が拡大|医療費、医師数・看護師数・保健師数、生活習慣と明確な関係はなし
- オーラルフレイルを知って健康寿命を延ばそう|自分の歯が多く保たれている人は、健康寿命が長く、要介護期間が短い|東北大学
- 【長寿の質】沖縄は全国最下位 「健康寿命」男47位、女46位|聖徳大教授調査
【保険 関連記事】
- 太陽生命、生命保険業界初『ひまわり認知症予防保険』を発売|予防給付金を活用して認知症予防サービス・認知症予防アプリ・認知症診断保険金で早期治療
- 「ぴったりが見つかる保険『ジャスト』」の3つのポイント|「健診割(契約時に健康診断書等を提出するだけで保険料の割引)」|「糖尿病の合併症」への新給付|第一生命
- 介護度改善を応援する国内初の専用保険『明日へのちから』|介護度が軽くなると保険金が払われる保険|アイアル少額短期保険
- 健康増進型保険「Japan Vitality Project」の目指すものとは?|住友生命・ソフトバンク・Discovery
- 収入保障保険「家族のお守り」には喫煙状況や健康状態(BMI・血圧)などにより保険料が割安になる特約がある!|損保ジャパン日本興亜ひまわり生命
- 「スーパー割引定期保険」|健康な人ほど保険料が安くなる死亡保険|メットライフ生命
- 「健康年齢連動型医療保険」|「健康年齢®」が低いほど保険料が安くなる!|健康年齢少額短期保険
- 契約時から健康年齢により保険料を決定する「ネオde健康エール」|健康な人ほどお得な保険料で加入できる!|ネオファースト生命保険
- 【未来ビジョン】「生命保険の未来」はどうなる?|遠隔医療・予防医療・個人情報を一カ所に集約するサービス
- 働き盛り世代こそ健康的なライフスタイルを意識して、病気になる前にお金の備え(入院保険・医療保険)をしておこう!
- 病気やケガが原因で就労不能になった場合の生活資金に対して約8割の人が「不安」|必要な生活資金はいくら?どんな経済的準備手段を用意している?|平成27年度生命保険に関する全国実態調査
- 太陽生命保険、認知症の治療を支援する新商品「ひまわり認知症治療保険」を販売
- お金に対する悩みが尽きない理由は金融・保険・投資などお金に対する知識不足が原因!?
- 第一生命、スマホアプリ「健康第一」に健康年齢測定やカロリーチェック機能などを追加
- 「からだ予測ナビ 生活習慣病編」|10 年後の生活習慣病の発症率を予測するサービスを開発|東京海上日動
- メットライフ生命、健康サポートのための包括的なサービス提供を実施
- 日本生命、健診・医療ビッグデータを活用した健康支援でヘルスケア事業に参入 野村総研・リクルートと連携|「INSURTECH(インシュアテック)」と「健康経営」がキーワード
- 「認知症予防アプリ」|歩行速度を測定し認知症・MCI(軽度認知障害)のリスクが高い場合に通知する|太陽生命
- 保険会社が導入している健康増進活動で付与されたポイントがデジタル通貨となれば、キャッシュレス社会に近づき、医療費が削減され、老後の資産形成に対する不安が減る!?
- 健康状態や生活習慣改善の取組みを考慮した保険料が設計される「パーソナル保険」の時代に!|#INSURTECH(インシュアテック)
- 睡眠時無呼吸症候群の症状である「いびき」をアプリで録音・分析する「SAS予兆チェックサービス」|三井住友海上火災保険株式会社
- 生理日の記録や排卵日の予測、基礎体温管理ができる、女性向け体調管理スマホアプリ「楽天キレイドナビ」を開始|楽天生命
- 「ずっともっとサービス」に「健康サポートマイル」を導入|健康増進に取り組むとサンクスポイントが貯まる仕組み|日本生命保険相互会社
- 「あるく保険」|健康増進活動に応じて保険料をキャッシュバックする業界初の商品|東京海上日動あんしん生命保険
- SBI生命保険、健康管理や生活習慣改善のためのFiNCアプリのサービス対象者を保険加入者全員に拡大
- 循環器疾患リスクチェック|心筋梗塞・脳卒中(脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血)の発症リスクを診断・血管年齢の推定|国立がん研究センター・第一生命保険
- ネオファースト生命、過去1年間タバコを吸っていない方の保険料を割り引きをする非喫煙者割引特約を付けた終身医療保険を生保業界初めて適用
- タバコを吸わない人の保険料を割り引きする医療保険を発売|T&Dフィナンシャル生命
- 将来的には病気の問診や保険商品の質問項目に「これまで脳震盪を経験したことがありますか」が追加される!?
- 第一生命が取り組む「INSTECH」とは?|保険(INSURANCE)とテクノロジー(TECHNOLOGY)|医療ビッグデータの解析・健康な人ほど得をする保険商品の開発
- 保険とIoTを融合した健康増進サービスの開発に注目!|ウェアラブルデバイスをつけて毎日運動する人は生命保険・医療保険の保険料が安くなる!?
【介護 関連記事】
- 介護が必要とされる期間は?介護に必要なお金・貯金はどれくらい準備が必要なの?
- 「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!
- CYBERDYNEと損害保険ジャパン日本興亜、サイバニクス技術とリスクファイナンスの融合で「Society5.0(超スマート社会)」および「重介護ゼロ®社会」の実現に向けて、包括的業務連携に関する協定を締結
- これからの介護のための車イスはどのように変わっていくの?
- アメリカのプライム世代の女性の36%が「介護」を理由に仕事に就けない!?|働き盛り世代が無償の介護をしなければならない問題を解決するアイデア
- 「少子高齢化による高齢化社会は日本にとってのビジネスチャンス(医療・介護など)になる!」と発想を転換してみない?
- 75歳以上同士の「老老介護」初の30%超|65歳以上同士の「老老介護」は過去最高54%に|平成28年国民生活基礎調査
- 要介護者の約6割に咀嚼や嚥下に問題がある|嚥下障害チェックテスト・嚥下障害対策(健口体操・嚥下体操)
- 服薬支援ロボ+介護健診ネットワークの連携で高齢者の服薬管理の改善が期待される
- 介護施設で「パワーリハビリ」を導入 約8割に介護度を改善したり重症化を防ぐ効果|弘前
- ロコモティブシンドロームになると要介護のリスクが高くなる?ロコモの原因・予防のためのトレーニング方法
- 要介護者の4割が低栄養傾向|家族の7割は「低栄養」の意味知らない
- ひざ痛中高年1800万人 要介護へ移行リスク5.7倍|厚生労働省研究班