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【仮説】ノンレム睡眠とレム睡眠の役割/7時間睡眠の重要性




”睡眠は、「最初の4時間が緊急メンテで、次の3時間で心身の回復をする」”というXの投稿が気になったので調べてみました。

【参考リンク】

■最初の4時間が「緊急メンテナンス」に相当する可能性

論文では、ノンレム睡眠(NREM睡眠)が睡眠の初期段階で特に重要な「回復プロセス」を担うとされています(Abstractおよび「Sleep, Recovery, and Selection」節)。

具体的には、NREM睡眠中の「緩やかな振動(slow oscillations)」が、シナプス可塑性、細胞の維持・修復、エネルギー補充などの回復プロセスを可能にすると提唱されています(p. 3-4)。

「最初の4時間が緊急メンテナンス」という考えは、論文がNREM睡眠の初期に集中する回復機能(特に深い睡眠であるステージ3や4)に焦点を当てている点と一致します。

論文の図1や図3では、睡眠開始時に皮質の徐波活動(SWA)が強く、回復が必要なネットワークが優先的に動員されると説明されており、これが「緊急メンテナンス」に近い役割を果たすと解釈できます。

■次の3時間が心身の回復に寄与

論文では、NREM睡眠の後でREM睡眠が「選択プロセス」を担うと仮説されています(p. 7-9)。

REM睡眠は、NREM睡眠で回復した脳ネットワークを評価し、覚醒に最適な状態を準備する役割を持つとされています。

このプロセスは、睡眠の後半(例えば残りの3時間)に顕著になる可能性があり、Xの投稿で述べられている「次の3時間で心身の回復をする」という記述と関連します。

特に、論文ではREM睡眠が「オフラインでパフォーマンステスト」を実行し、回復が完了したネットワークを特定するとされています(図6)。

このメカニズムは、心身のストレスを軽減し、全体的な回復を促進するプロセスとして解釈でき、7時間睡眠の重要性を裏付けています。

■7時間睡眠の重要性

論文は、NREMとREM睡眠が交互に繰り返され、すべてのネットワークが回復するまで睡眠が続くことを示唆しています(p. 10-11)。

一般的に、1回の睡眠サイクルは約90~120分で、4~5サイクル(合計7~8時間)が健康な睡眠に必要とされています(図1C)。

Xの投稿が「7時間寝た方がよい」と結論づけるのは、NREM睡眠で回復を始め、REM睡眠でそれを補完するサイクルが十分に確保される時間と一致します。

論文の仮説では、睡眠不足が続くとREM睡眠が増加する傾向があると指摘されており(p. 13)、4時間睡眠ではこのプロセスが不十分で心身の回復が追いつかないという投稿の内容とも合致します。

■まとめ

「最初の4時間が緊急メンテ、次に3時間で回復」という分割を直接的に証明するものではありませんが、NREM睡眠の初期が回復の主要な段階であり、REM睡眠がそれを補完するプロセスとして機能するという仮説を支持しています。

したがって、7時間睡眠が推奨される理由も、NREMとREMの両方のサイクルが十分に機能する時間が必要であるという論文の主張と一致します。







LUNA SEA 真矢さん、脳腫瘍を公表/2020年には大腸がんステージ4と診断




LUNA SEAの真矢さん(55歳)が2020年に大腸がん(ステージ4)で手術と抗がん剤治療、放射線治療を行っていたこと、2025年に脳腫瘍を診断されたことを自身のSNSとバンドの公式サイトで発表しました。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら

大腸がんのステージ分類(0・1・2・3・4)の基準とは

ステージ0 がんが粘膜の中にとどまっている。

ステージ1 がんが筋肉の層にとどまっている。5年生存率90%

ステージ2 がんが筋肉の層を越えている。5年生存率80%

ステージ3 リンパ節転移している。5年生存率60-70%

ステージ4 肝臓・腹膜・肺などの違う臓器に転移。5年生存率10%

【脳腫瘍 関連記事】

■有名人と大腸がん

多くの有名人の方が大腸がんになったことがニュースになっています。

■大腸がんの症状

■大腸がんのリスク要因

■大腸がんの治療・予防

■大腸がんになりにくい体質にするための方法

大腸がんでは、直系の親族に大腸がんの人がいることは、大腸がんのリスク要因とされていますが、生活習慣を改善することによって大腸がんになりにくい体質にすることも可能なのだそうです。

●禁煙

●アルコールを控える

肥満や飲酒なども大腸がんリスクとされています。

大腸がん予防方法・大腸がんの危険度チェックによれば、最もリスクが高いのは飲酒。

飲酒による大腸がんのリスクは一日に日本酒を1合⇒1.4倍、2合⇒2.0倍、3合⇒2.2倍、4合⇒約3倍となっているそうです。

葉酸代謝と大腸腺腫との関連|国立がん研究センターのがん検診受診者を対象とした研究 |国立がん研究センター

アルコール摂取と大腸腺腫との間には、統計学的有意な正の関連が見られました(傾向性P = 0.04)。非飲酒グループに比べ、週300g以上飲酒している大量飲酒グループでは、大腸腺腫のリスクが約1.5倍上昇していました。

飲酒と大腸がんリスク|科学的根拠に基づく発がん性・がん予防効果の評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究|国立がん研究センター

男性では、23-45.9g/日、46-68.9g/日、69-91.9g/日、92g以上/日のグループでまったく飲まないグループよりもそれぞれ1.4倍、2.0倍、2.2倍、3.0倍と、量が増えるほどリスクが高くなりました。1日のアルコール摂取量が15g増えるごとに、大腸がんリスクが約10%増えると推定されます。部位別には、結腸がんでも直腸がんでも同様の傾向が見られました。

女性では、23g以上/日のグループでまったく飲まないグループよりも大腸がんリスクは1.6倍、結腸がんリスクは1.7倍、直腸がんリスクは2.4倍高いという結果でした。男性と同様に、1日のアルコール摂取量が15g増えるごとに、大腸がんリスクが約10%増えると推定されます。

アルコールの摂取量が増えれば増えるほど大腸がんのリスクが増えるという結果が出ています。

葉酸代謝と大腸腺腫との関連|国立がん研究センターのがん検診受診者を対象とした研究 |国立がん研究センター

アルコールには、葉酸の腸吸収を阻害したり、腎排泄を促進したりする作用があるため、その摂取により体内の葉酸レベルが低下することが知られています。

●運動

運動は、大腸がん予防に非常に効果が高いことがわかっているそうです。

全身運動(水泳・ジョギング・ダンスなど)がおすすめなのだそうです。

大腸がん危険度チェックによれば、毎日合計60分歩く程度の運動をしていない方が運動不足に該当します。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら

■大腸ポリープ・大腸がんを予防する方法

●葉酸

【みんなの家庭の医学】大腸がん予防に葉酸の多い海苔|10月20日によれば、大腸がんのリスクを高める大腸ポリープのできやすさと葉酸の濃度には関係があるといわれ、血液中の葉酸濃度の値が8ng/ml(ナノグラム)以上あれば、女性なら大腸ポリープの頻度が約2割減、男性なら約5割減するそうです。

→ 葉酸の多い食品 について詳しくはこちら

→ 葉酸の効果|妊娠初期・うつ・動脈硬化・大腸がん について詳しくはこちら

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■葉酸代謝が大腸がんの発がんの初期段階で重要な働きを示している

葉酸代謝と大腸腺腫との関連|多目的コホート研究|国立がん研究センター

大腸発がんには、DNAのメチル化が関わっていると考えられています。適切なDNAメチル化の維持には、葉酸が重要な役割を果たしていることが知ら れています。葉酸は、メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)、メチオニン合成酵素(MTR)、メチオニン合成酵素還元酵素(MTRR)などの酵素群とビタミンB2、B6、B12などの補酵素群の働きにより代謝され、DNAのメチル化に必要なメチル基を供給しています(図1)。

葉酸、ビタミンB2、B6、B12摂取については、大腸腺腫との間に統計学的有意な関連は見られませんでした。

大腸がんの発がんにはDNAのメチル化がかかわっていると考えられており、葉酸が重要な働きを果たしていると考えられますが、葉酸、ビタミンB2、B6、B12摂取と大腸線種との間に統計学的な関連は見られなかったようです。

メチオニン合成酵素 の遺伝子多型とアルコール摂取および葉酸摂取との間に交互作用を認めたことは、「葉酸代謝が大腸発がんの初期段階において重要な役割を果たしている」とするこれまでの研究結果を支持するものであると考えられます。

ただ、葉酸代謝が大腸がんの発がんの初期段階で重要な働きを示していることは間違いないようです。

■葉酸濃度が高くても大腸がんリスクが下がるという関連は見られない

血中の葉酸と大腸がん罹患との関係について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

これまでの研究では、葉酸が不足している場合に、わずかに大腸がんリスクが高くなることが示されていますが、日本人の多くでは必要な量が摂取されているため、その中での差が見られなかったという可能性があります。また、葉酸は、大腸がんの多段階発がんの初期の段階では予防的に働くにも関わらず、進行した段階ではかえって促進するという可能性を示す研究結果もあります。また、ある特定の遺伝子多型のタイプの人やアルコールを多量に飲む人で、葉酸不足によって大腸がんリスクが高くなるという研究結果もあります。

葉酸と大腸がんの関係については様々な研究が行なわれています。

  • 葉酸が不足している場合に、わずかに大腸がんリスクが高くなる
    しかし、日本人の多くでは必要な量が摂取されているため、その中での差が見られなかったという可能性
  • 葉酸は、大腸がんの多段階発がんの初期の段階では予防的に働くにも関わらず、進行した段階ではかえって促進するという可能性
  • ある特定の遺伝子多型のタイプの人やアルコールを多量に飲む人で、葉酸不足によって大腸がんリスクが高くなる

多目的コホート研究では、男女とも、葉酸濃度が高くなっても、大腸がんリスクが下がるという関連はみられませんでした(図1)。また、飲酒量でグループ分けしても、結腸がんと直腸がんに分けて調べても、どのグループでも男女とも関連は見られませんでした。

国立がん研究センターが発表している多目的コホート研究によれば、葉酸濃度が高くても大腸がんリスクが下がるという関連は見られなかったそうです。

葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、メチオニン摂取と大腸がん罹患との関連について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、メチオニンは、生体内でのメチル代謝において、それぞれ異なる役割を担っています。アルコールやアセトアルデヒドはそれらの代謝経路を阻害したり、栄養素を破壊したりすることによって、大腸がん発がんの初期段階である遺伝子の低メチル化を引き起こすと考えられます。

今回、特にビタミンB6と大腸がんの関連が強かった理由として、日本人の一般的な食事からは葉酸やビタミンB12は十分取れるのに対し、ビタミンB6摂取量は不足していることが挙げられます。その最大の摂取源は白米ですが、茶碗1杯(約150g)に約0.03mgのビタミンB6しか含まれていません。ビタミンB6を多く含む食品(魚・ナッツ・穀類等)を積極的に摂取することが、大腸がんの予防につながる可能性があります。

日本人の一般的な食事からは葉酸は十分に摂取できるため、差が見られなかった可能性が考えられます。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら







「適応障害との診断」で長期活動休止していたME:I・TSUZUMIが活動再開!/日本では適応障害患者が増加している!/適応障害とうつ病の違い




ME:I・TSUZUMI、「適応障害との診断」で長期活動休止を発表しました。

ニュースを見ると最近日本において「適応障害」の人が増えたように思いますが、実際どうなのでしょうか?

また適応障害とうつ病とはどのように違うのでしょうか?

■日本では適応障害患者が増加している

主な疾病分類別の長期病休者(10万人率)の推移
主な疾病分類別の長期病休者(10万人率)の推移

日本における「適応障害」患者数の増加によれば、「精神及び行動の障害」による長期病休者数(10万人率)は10年間で約1.4倍増加しています。

主な精神疾患の総患者数増加率(対2008年)
主な精神疾患の総患者数増加率(対2008年)

主な精神疾患の総患者数増加率(対2008年)をみると、適応障害総患者数は2008年と比較すると2017年は2.5倍と著しく増加しています。

■適応障害とうつ病の違い

適応障害とは、「生活上に発生したストレスにうまく適応することに失敗して生じた病的な心理状態」で、症状としては「抑うつ」がありますが、うつ病と異なる点は、うつ病は症状が2週間ほとんど毎日、一日中存在する一方で、適応障害には明らかなストレスの原因が存在し、そのストレスの元となる原因がなくなると症状がなくなることです。

また、場所が変わると元気が出たり、前向きに医師とも話す姿勢があることもうつ病とは異なるポイントです。

日本の適応障害の特徴としては、職場の業務や対人関係などで躓き(つまづき)、職場との一体感を失って出勤を拒否する職場不適応症となって精神神経科を受診する職員は少なくないそうです。

つまり、日本人の適応障害が増えているのは、仕事における業務や人間関係でうまくいかないことがあり、そのことがきっかけで職場にいくのが億劫になってしまった結果、精神科を受診し、「適応障害」と診断されていると考えられます。

■まとめ

ここまで調べてみると適応障害の話は繊細だと感じました。

周りの人からすると本人は頑張っていてうまくいかないことがあるのは当然あるよねという状況でも、本人的にはなぜ上手くいかないんだろうと思ってしまうケースもあるでしょうし、反対に本人は自分に対する期待値が高すぎて、ちょっとした失敗でも諦めてしまうというケースもあるでしょう。

このように同じようなケースでも本人が失敗することをどう受け取るかによってそのストレスの解決方法は違ってきます。

ひとつ解決法として考えるのは、成功というゴールがあるとしたら、その道の途中には失敗が大なり小なり必ず含まれていて、それを通らないと成功にはたどり着けないという考え方。

もう一つは、自分に対する期待値を高くするのではなく(ここで言う期待値とは何でもできる万能感という意味合い)、自分が目標とするゴールに行くためには自分一人では行き着くことができず、いろんな人の力を借りることが必要であって、自分が得意とすること(人からすると大変だけど自分からすると比較的楽にできて尚且つ成果が出る分野)に注力した方がいい結果が出るという考え方。

その人が得意とする方向で努力をすると、良いものが早くできて、周りの人の評価が全く違っているのがわかります。

今回適応障害について学んだことはうつ病とは異なり、ストレスの原因を取り除くことができれば、症状がなくなるということです。

これは適応障害かもしれないけど病院には行きたくないという人にとってはホッとする情報なのではないでしょうか?

一旦その場から離れてみて、何がストレスの元となっているのかをはっきりとさせる。

そしてそのストレスとどう向き合うのか、ストレスを小さくする方法はないかを考えていく。

そのストレスの元となる原因と向き合うことは大変だと思いますが、それを乗り越えることができれば、もっと楽しくなれるはず!

【追記(2025年9月6日)】







干し芋が腸内環境の改善にどう役立つの?




■簡単に言うと

干し芋が腸内環境の改善にどのように役立つかについてまとめます。

簡単に言うと、干し芋は食物繊維、オリゴ糖、ポリフェノールを含んでいるので、腸内環境の改善に役立つ可能性があると考えられます。

干し芋に、乳酸菌を含むヨーグルトを一緒に食べるとより良い効果が得られるのではないでしょうか?

干し芋の作り方/ばあちゃんの料理教室/How To Make Dried Sweet Potato

■さらに深堀り

干し芋に含まれる食物繊維、オリゴ糖、ポリフェノールが腸内細菌叢(マイクロバイオーム)にどのように影響するかを、関連する研究を基に説明します。

1. 干し芋の栄養成分と腸内環境

干し芋はサツマイモを原料とし、食物繊維、オリゴ糖、ポリフェノールなどの成分を含みます。

(1) 食物繊維の効果

干し芋には水溶性食物繊維(ペクチンなど)と不溶性食物繊維が含まれます。

サツマイモの食物繊維含量は生の状態で約2.3~3.0g/100g、干し芋では乾燥により濃縮され、約5~7g/100g程度と推定されます(データは品種や加工法により異なる)。

論文のエビデンス: 食物繊維は腸内細菌のエサとなり、短鎖脂肪酸(SCFA)である酪酸や酢酸の産生を促進します(Cummings et al., 2001, Gut)。

短鎖脂肪酸(SCFA)は腸粘膜のエネルギー源となり、炎症を抑え、腸のバリア機能を強化します(例: Koh et al., 2016, Cell)。

干し芋の役割: 干し芋の食物繊維はビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌の増殖をサポートし、腸内細菌叢(マイクロバイオーム)のバランスを整える可能性があります。

特に不溶性食物繊維は便のかさを増やし、便通を改善することで腸内環境を整えます(Anderson et al., 2009, Nutrition Reviews)。

【補足1】

【腸活】「短鎖脂肪酸」を増やす「発酵性食物繊維」を多く含まれる食べ物/NHK「あさイチ」によれば、短鎖脂肪酸が増えると次のような効果があるそうです。

〇脂肪が燃えるので、やせ体質になる
〇免疫の暴走を抑えるので、アレルギー改善
〇ほうれい線などのシワを薄くする
〇自律神経が整い、ストレスが減り、疲れにくい体になる

短鎖脂肪酸を増やすためには「発酵性食物繊維」が多く含まれる食べ物をとることが大事。

※正確に言えば、発酵性食物繊維を摂り、腸内細菌が別の物質に変え、その物質を食べた腸内細菌(ビフィズス菌など)が「短鎖脂肪酸」を生み出してくれる。

【補足2】

日本人の食物繊維摂取量が少なくなっている!その理由とは?によれば、日本人における食物繊維摂取量のデータを見ると、食物繊維摂取量が減っていることがわかります。

その中でも穀類からの割合が減っていて、その理由としては米の摂取量が減ったことや雑穀を食べなくなっているからだと考えられます。

食物繊維の多い食品 について詳しくこちら

(2) オリゴ糖(フラクトオリゴ糖など)

サツマイモには少量のオリゴ糖が含まれ、干し芋の加工過程でこれが濃縮される場合があります。

オリゴ糖はプレバイオティクスとして知られ、善玉菌の増殖を促進します。

論文のエビデンス: フラクトオリゴ糖はビフィズス菌やラクトバチルス属の増殖を促進し、腸内細菌叢の多様性を高めることが示されています(Gibson et al., 2004, Nutrition Research Reviews)。

また、オリゴ糖の摂取は便秘の改善や腸内pHの低下を促し、病原菌の増殖を抑える効果があります。

干し芋の役割: 干し芋に含まれるオリゴ糖は、善玉菌のエサとして機能し、腸内環境を改善する可能性があります。

ただし、含有量は加工法により異なるため、効果の程度は製品に依存します。

【補足3】

プレバイオティクスは消化管内で特定の腸内細菌に働きかけることでヒトに有益な効果をもたらす食品成分と定義されています。

例えば、プレバイオティクスの一種である食物繊維は腸内細菌に代謝されて短鎖脂肪酸など有益な代謝物を増加させることや食物繊維を多く含む食事は健康増進につながることも知られています

【補足4】

【#たけしの家庭の医学】腸内フローラを改善する方法|善玉菌のエサ・助っ人食材・食べ物・食品

(3) ポリフェノールと抗酸化作用

サツマイモにはクロロゲン酸などのポリフェノールが含まれており、干し芋でもこれが保持されます。ポリフェノールは抗酸化作用を持ち、腸内での酸化ストレスを軽減します。

論文のエビデンス: ポリフェノールは腸内細菌によって代謝され、フェノール性代謝物に変換されて腸の炎症を抑制する可能性があります(Cardona et al., 2013, Journal of Nutritional Biochemistry)。

また、ポリフェノールは特定の善玉菌(例: アッカーマンシア属)の増殖を促進し、腸の健康をサポートします(Dueñas et al., 2015, Food Chemistry)。

干し芋の役割: 干し芋のポリフェノールは腸内細菌叢にポジティブな影響を与え、腸の炎症を抑えることで間接的に腸内環境を改善します。

【補足5】

さつまいもダイエットの効果・方法(やり方)/広瀬アリスさんは朝ごはんと間食をさつまいもにしてダイエットによれば、サツマイモに含まれる「クロロゲン酸」(高い抗酸化作用のある栄養素)が肥満の原因となる糖分の吸収を防いでくれるそうです。

2. 干し芋の具体的な利点

便通改善: 食物繊維による便のかさ増し効果と水分保持効果により、便秘の予防・改善が期待できます(研究例: Slavin, 2013, Advances in Nutrition)。

善玉菌のサポート: 食物繊維とオリゴ糖がビフィズス菌や乳酸菌の増殖を促進し、腸内細菌叢のバランスを整えます。

低GI食品: 干し芋はサツマイモ由来の低GI(グリセミック・インデックス)食品であり、血糖値の急上昇を抑え、腸内環境に悪影響を与える可能性のある代謝ストレスを軽減します(Atkinson et al., 2008, Diabetes Care)。

【補足6】

■さつまいもは食物繊維が豊富で低GI食品

さつまいもは不溶性食物繊維を多く含みます。

不溶性食物繊維は、腸内で水分を保持して便のカサを増やし、腸を刺激してぜん動運動を促す成分で、便秘解消に役立ちます。

また、さつまいもはGI値が低い食品です。

GI値とは、食後血糖値の上がりやすさの指標で、GI値が高い食品は血糖値が急激に上がりやすく、低い食品は緩やかに上昇します。

消化しやすい食品を食べると血糖値が急激に上がり、インスリンが大量に分泌され、残った糖を脂肪に変えてしまいます。

つまり、血糖値を急激に上げないことが、太りにくい体を作ることにつながるということです。

さつまいもは、食物繊維やポリフェノールの働きでゆっくりと糖質が吸収されます。

3. 注意点

糖分の濃度: 干し芋は乾燥により糖分が濃縮されるため、過剰摂取はカロリー過多や腸内での発酵過剰(ガス発生など)を引き起こす可能性があります。適量(1日50~100g程度)が推奨されます。

加工法の影響: 添加糖や油を使用した干し芋は腸内環境への効果が低下する可能性があるため、無添加のものを選ぶと良いでしょう。

個人差: 腸内細菌叢は個人差が大きく、干し芋の効果は人によって異なる場合があります(David et al., 2014, Nature)。

■まとめ

干し芋は食物繊維、オリゴ糖、ポリフェノールを含み、腸内環境の改善に役立つ可能性があります。

具体的には、善玉菌の増殖を促進し、短鎖脂肪酸の産生を高め、便通を改善することで腸の健康をサポートします。

科学的根拠に基づけば、適量の無添加干し芋を日常的に摂取することは、腸内細菌叢のバランスを整え、腸の炎症を抑える効果が期待できます。

【関連記事】

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【お客様の声】
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【大阪万博のミャクミャクグッズの人気の心理的要因とは?】バンドワゴン効果、希少性原理、認知的不協和の解消、単純接触効果、自己表現、感情の高揚、ハロー効果




ミャクミャクは「気持ち悪い」から「付いてたら売れる」へ ”爆売れ”にグッズ業者は「生きている間に2度とないレベル」 売り上げ推計は1日で5億6千万円(2025年9月2日、ABCニュース)では、ミャクミャクグッズの人気について書かれているのですが、なぜ人気なのか、心理学理論や効果を参考にその背景について考えてみます。

1. バンドワゴン効果(社会的証明の原理)

ミャクミャクグッズの売れ行きが好調な理由の一つは、バンドワゴン効果です。これは、他者が特定の行動を取っている(例:ミャクミャクグッズを買う)ことで、自分もその行動に追随したくなる心理現象です。万博会場や大阪の街中でミャクミャクグッズを身につける人が増えると、「みんなが持っているから自分も欲しい」という心理が働き、購買意欲が高まります。特に、万博会場のような高揚感のある環境では、集団心理がさらに強化され、グッズ購入が加速します。

2. 希少性原理(Scarcity Principle)

ミャクミャクグッズは「万博会場限定」や「期間限定」といった希少性が強調されており、これが購買意欲を刺激しています。心理学では、入手困難なものは価値が高いと認識される傾向があります(希少性原理)。例えば、サンリオとのコラボ商品や黒ミャクミャクぬいぐるみなど、すぐに売り切れる商品は「今買わないと二度と手に入らない」という焦りを生み、購入を後押しします。稲田義久氏のコメントにある「今買っとかないと」という心理は、まさにこの効果を反映しています。

3. 認知的不協和の解消と慣れ

ミャクミャクは発表当初、「気持ち悪い」「不気味」といった否定的な反応が多かったにも関わらず、現在は「かわいい」と感じる人が増えています。これは認知的不協和の解消と**単純接触効果(Mere Exposure Effect)**によるものです。最初は奇抜なデザインに違和感を覚えた人々が、街中やSNSで繰り返しミャクミャクに触れることで徐々に慣れ、親しみを感じるようになります。さらに、「万博のシンボル=ポジティブなもの」と認識することで、初期の否定的な印象を肯定的なものに置き換える心理的プロセスが働きます。来場者のコメントにある「だんだんかわいさが増してきた」は、この現象を象徴しています。

4. アイデンティティと自己表現

ミャクミャクグッズ、特に「なりきり系」(キーホルダーやぬいぐるみブレスレットなど)は、購入者が万博体験の一部として自己表現を楽しむ手段となっています。心理学では、特定のアイテムを身につけることで自己のアイデンティティや所属意識を強化する傾向があります(自己拡張理論)。万博会場でミャクミャクグッズを身につけることは、「私は万博に参加している」というステータスを示し、集団の一体感やイベントの特別感を高めます。赤と青のツートンファッションやサンリオコラボ商品を身につける人は、この自己表現を楽しんでいるといえます。

5. 感情の高揚と衝動買い

万博会場のようなイベント空間は、来場者の感情を高揚させ、衝動買いを誘発します。心理学の**情動的影響(Affective Influence)**によると、楽しい雰囲気や興奮状態は合理的な判断を弱め、購買行動を促進します。ミャクミャクグッズは、会場内の高揚感や「ここでしか買えない」という特別感と結びつき、朝から「なりきり系」グッズが売れる現象につながっています。ヘソプロダクション担当者の「朝一で買って楽しむ」というコメントは、この感情的高揚が購買を後押ししていることを示唆します。

6. ブランドコラボによる親和性と信頼感

ミャクミャクは、サンリオ、ジェラートピケ、エドウィンなどの人気ブランドとのコラボ商品を展開しており、これが人気をさらに押し上げています。心理学の**ハロー効果(Halo Effect)**により、信頼できるブランドとコラボすることで、ミャクミャク自体の魅力や価値が向上して見えます。特に、サンリオとのコラボキーホルダーが「1日何千個も売れる」のは、サンリオの「かわいい」イメージがミャクミャクの奇抜さを中和し、幅広い層に受け入れられやすくしているためです。

7. 経済効果と社会的影響

ミャクミャクグッズの売上は、1日約5.6億円、7月末までに620.9億円に達するなど、経済効果が顕著です。この背景には、社会的影響力と文化現象としてのミャクミャクの浸透があります。万博という国家的イベントのシンボルであるミャクミャクは、単なるキャラクターを超えて「大阪・関西の誇り」や「時代の象徴」としての意味合いを持ち、購買意欲をさらに刺激しています。稲田氏の「若い人を中心に大化けしている」という分析は、ミャクミャクが若者文化やSNSでトレンド化したことを示しています。

■まとめ

ミャクミャクグッズの人気は、バンドワゴン効果、希少性原理、認知的不協和の解消、単純接触効果、自己表現、感情の高揚、ハロー効果など、複数の心理的要因が絡み合って生まれています。

初期の「気持ち悪い」という反応から「付いてたら売れる」への変貌は、心理学的な適応とイベントの特別感が結びついた結果です。