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AIを活用した画像認識による皮膚疾患診断サポートシステムの実用化を目指し共同研究を開始|京セラコミュニケーションシステム・筑波大学




■AIを活用した画像認識による皮膚疾患診断サポートシステムの実用化を目指し共同研究を開始|京セラコミュニケーションシステム・筑波大学

参考画像:京セラコミュニケーションシステムと筑波大学が、AI を活用した画像認識による皮膚疾患診断サポートシステムの実用化を目指し共同研究を開始(2017/7/26、筑波大学)

京セラコミュニケーションシステムと筑波大学が、AI を活用した画像認識による皮膚疾患診断サポートシステムの実用化を目指し共同研究を開始

(2017/7/26、筑波大学)

本研究では、皮膚病の臨床画像をディープラーニングで学習し、メラノーマ(悪性黒色腫)などの皮膚がんをはじめとする複数の皮膚腫瘍を判別する「高精度な画像認識モデル」を開発します。次の段階として皮膚がん以外の皮膚病に適用範囲を拡大し、臨床画像から皮膚病全般の診断をサポートするシステムを開発します。

京セラコミュニケーションシステム(KCCS)と筑波大学はAI(人工知能)を活用した画像認識による医師向けの業界標準となる皮膚疾患診断サポートシステムの実用化を目指し共同研究を開始しました。

KCCSは画像認識モデル作成サービス「Labellio」の提供や画像認識システムの構築で培ったノウハウを活かし、システム開発を行ない、筑波大学は、、AIの機械学習に用いるデータのために蓄積した2万枚を超える膨大な臨床画像データの提供、皮膚疾患診断サポートシステムの精度評価、医療現場における適応性の評価を行ないます。

皮膚科専門医の診断支援だけでなく、専門医のいない遠隔地での診断サポートシステムの構築にも役立つことが期待されます。

【参考リンク】

■Facebook CEOも注目している皮膚がんを発見できるアプリがある!?

●「DermaCompare(ダーマコンペア)」

マーク・ザッカーバーグが注目しているのは医療用AI搭載アプリ!?によれば、スマホで撮影した写真とAIアルゴリズムによって、皮膚がんを発見することができるアプリをFacebook CEOのマーク・ザッカーバーグが注目しているそうです。

イスラエルのエメラルド・メディカル・アプリケーションが提供している「DermaCompare(ダーマコンペア)」は皮膚がん診断用として使用されているAIを搭載したアプリです。

ユーザーが画像をアップすると、過去画像やデータベース画像(黒色腫の画像データ約5,000万件)と比較し、提携している医師に診断を仰ぐというものです。

●SKIN SCAN

また、肌の写真から皮膚がんの可能性を判断するIPHONEアプリSKIN SCANによれば、皮膚のシミの写真を撮り、特殊なアルゴリズムを使って、人間の皮膚にあるフラクタル状の形を探すことで、皮膚がんの可能性を判断するアプリもあるそうです。

●Googleのイメージ認識アルゴリズム「Google Inception」を活用した皮膚がん判定ソフトウェア

Deep learning algorithm does as well as dermatologists in identifying skin cancer

(2017/1/27、スタンフォード大学)

The algorithm’s performance was measured through the creation of a sensitivity-specificity curve, where sensitivity represented its ability to correctly identify malignant lesions and specificity represented its ability to correctly identify benign lesions.It was assessed through three key diagnostic tasks: keratinocyte carcinoma classification, melanoma classification, and melanoma classification when viewed using dermoscopy.In all three tasks, the algorithm matched the performance of the dermatologists with the area under the sensitivity-specificity curve amounting to at least 91 percent of the total area of the graph.

スタンフォード人工知能研究所「Stanford Artificial Intelligence Laboratory」で行われNatureに掲載された結果によれば、convolutional neural networks (CNNs、イメージを判定するアルゴリズム) を使ったAIによる皮膚がん診断は、21人の皮膚科医の診断とほぼ同等の診断をすることができたそうです。

【参考リンク】




■まとめ

デジカメ技術と機械学習で皮膚がん診断支援システム開発|カシオによれば、カシオは、2016年4月からは、信州大学と共同で、深層学習(ディープラーニング)アルゴリズムをベースに、多数の症例画像を読み込み、機械学習を行うことで高い精度を実現する皮膚疾患のコンピュータ診断支援システムの技術開発を開始しているというニュースを以前お伝えしましたが、皮膚がん診断支援とディープラーニングの組み合わせが現在のトレンドのように感じます。

緑内障のリスク要因を4つの類型に自動で分類する手法を開発|東北大・トプコンによれば、緑内障の治療のケースにおいても、視神経の変形を肉眼で判定し、分類作業を行なう上で、医師の経験や主観的な要素が大きいため、分類が難しいことが問題となっていましたが、分類作業が自動化したことにより、経験の浅い医師でもできるようになり、また、標準化することによって、適切な治療を選択できるようになることが期待されています。

病気の診断を助けるツールや医師のスキルの向上を助けるツールが開発されることは大変良いことですよね。

京セラと筑波大学が開発している皮膚の病気の診断支援システムによって、皮膚癌から救われる患者さんが増えることが期待されます。







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皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサーの開発に成功|1週間貼り続けても炎症反応がない|東大・JST・慶大・理研




■皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサーの開発に成功|1週間貼り続けても炎症反応がない|東大・JST・慶大・理研

皮膚貼り付け型ナノメッシュ電極を人差し指に装着し、フレキシブルバッテリーから電力を供給して発光ダイオードを点灯させた
皮膚貼り付け型ナノメッシュ電極を人差し指に装着し、フレキシブルバッテリーから電力を供給して発光ダイオードを点灯させた

参考画像:皮膚呼吸が可能な皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサーの開発に成功~1週間貼り続けても炎症反応がないため、長期生体計測への応用に期待~(201/7/18、東京大学・科学技術振興機構(JST)・慶應義塾大学・理化学研究所)|スクリーンショット

皮膚呼吸が可能な皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサーの開発に成功~1週間貼り続けても炎症反応がないため、長期生体計測への応用に期待~

(201/7/18、東京大学・科学技術振興機構(JST)・慶應義塾大学・理化学研究所)

●通気性と伸縮性を兼ね備えた皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサーを生体適合性材料で開発することに成功した。このセンサーは極薄かつ超軽量であるため、装着していることすらユーザーが感じることがなく、装着時の不快感がない。

●20名の被験者に対してパッチテスト(かぶれと皮膚アレルギー試験)を行ったところ、1週間連続して装着しても明らかな炎症反応を認めないことが確かめられた。

東京大学大学院工学系研究科、科学技術振興機構、慶應義塾大学医学部、理化学研究所統合生命医科学研究センター、同研究所染谷薄膜素子研究室、同研究所創発物性科学研究センターの共同研究によれば、1週間皮膚に貼り続けても炎症反応がなく、装着していることを感じないほど超軽量で極薄のナノメッシュ電極の開発に成功したそうです。

■背景

さらに次世代のウェアラブル電子機器として、皮膚に密着することでより高精度な生体信号を計測できる電子機器が、軽量で伸縮性の高い薄膜フィルムやゴムシートを用いて盛んに開発されてきました。研究チームはこれまで、皮膚に貼り付けられる血中酸素濃度計やタッチセンサーアレイ注2)などを開発してきました。その活動の中で、医療やスポーツの分野で応用する場合には、1週間以上の長期測定が求められることが少なくないことが分かりました。

薄いフィルムやゴムシート型のデバイスは、ガス透過性が低いために皮膚からの汗などの分泌を阻害してしまうため、長期間使用できる安全性について皮膚科学的な見地から証明されていなかったことが課題となっていました。

心電図や脈拍などの生体データを計測して健康管理に活かすためのウェアラブルデバイスに関心が高まっており、さらに次世代型として薄膜フィルムやゴムシートを用いて皮膚に密着することにより高精度な生体データを計測するための血中酸素濃度計やタッチセンサーアレイ(人の指などが接触する位置情報をセンシングできるデバイス)の開発が進められています。

しかし、医療やスポーツで利用する場合には一週間以上の長期測定が必要であり、フィルムやゴムシート型のデバイスの場合、汗の分泌を阻害するため安全性についての問題がありました。

例えば、【肌の上のラボ】汗を分析するデバイスで病気診断|ノースウエスタン大学では、ノースウエスタン大学の研究チームは、皮膚に簡単に貼りつけることができる、身体が運動にどのように反応しているかを着用者の汗を測定するマイクロ流体デバイスを開発したというニュースをお伝えしました。

また、脈拍数や血液中の酸素濃度などを表示し、肌に貼れる有機ELディスプレイを開発|東大では、センサーで検知した脈拍数や血液中の酸素濃度を表示できる有機ELディスプレイが開発されたニュースを紹介しました。

これらのテクノロジーについて単純に素晴らしいと思っていましたが、今回のニュースを見ると、皮膚に貼り付けることにより、汗などの分泌を阻害する可能性があるという視点を見逃していると感じました。(ただ、2つのデバイス・ディスプレイが実際皮膚に対してどのような反応をするかはわかりません。)




■開発のポイント

そこで本研究グループは、生体適合性に優れた金と高分子(ポリビニルアルコール)からなるナノサイズのメッシュ型電極を開発しました(図1)。開発したナノメッシュ電極は、軽量で高い伸縮性とともに、高いガス透過性を持つため、1週間皮膚に貼り続けても炎症反応を起こしません。また、このナノメッシュ電極は、少量の水で簡単に皮膚へ貼り付けることができ、皮膚の指紋や汗腺などの微細な凹凸に沿って形成することができます(図2)。

ナノメッシュ電極は一週間張り続けても炎症反応を起こさないそうです。

また、皮膚貼り付け型ナノメッシュ電極を人差し指に装着することによって、タッチセンサーを作ることもできるそうです。

さらに開発したナノメッシュ電極を用いると、皮膚の上の温度や圧力などの情報も正確に計測することができるようになります。ナノメッシュ電極アレイを指先に貼り付け、布地型のワイヤレスユニットと組み合わせることで、指の上にワイヤレスで読み出し可能なタッチセンサーを作製することに成功しました。さらに小型でフレキシブルなセンサー素子と組み合わせることで温度や圧力などの情報を計測することに成功しました。

近い将来リモコンや物理ボタンはなくなる!?|Project Soli・ViBandで紹介した「ViBand」では、スマートウォッチの加速度センサーを活用し、フリック、クラップ、スクラッチ、タップなどのハンドジェスチャを動作のシグナルとして使っていましたが、皮膚貼り付け型ナノメッシュ電極によって、新しいリモコンもできるかもしれません。

■まとめ

次世代の生体データを計測するためのウェアラブルデバイスは皮膚貼り付け型になっていくのでしょうか。

そして、リモコンも皮膚貼り付け型に変わっていくのでしょうか。

これからのニュースに期待しましょう。







【参考リンク】
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iPadを活用したパーキンソン病や認知症の患者さんへの遠隔診療サービス開始|#順天堂医院 #IBM

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■iPadを活用したパーキンソン病や認知症の患者さんへの遠隔診療サービス開始|順天堂医院・IBM

iPadを活用したパーキンソン病や認知症の患者さんへの遠隔診療サービス開始|順天堂医院・IBM
iPadを活用したパーキンソン病や認知症の患者さんへの遠隔診療サービス開始|順天堂医院・IBM

参考画像:順天堂医院がパーキンソン病や認知症により通院困難な患者さんを対象とした日本初の本格的な遠隔診療サービスを開始(2017/7/28、順天堂大学)|スクリーンショット

順天堂医院がパーキンソン病や認知症により通院困難な患者さんを対象とした日本初の本格的な遠隔診療サービスを開始

(2017/7/28、順天堂大学)

iPad利用者に関わる様々な医療・介護の現場で使われることでデータが蓄積。 将来、 最新のCognitiveテクノロジー(※)によるビッグデータ分析に基づいた個人向けアドバイスを提供

厚生労働省の通達「情報通信機器を用いた診療について」に対応した遠隔医療機能を持たせたサービスがいよいよスタートでは、厚生労働省が7月14日付けで出した通達「情報通信機器を用いた診療について」に対応して遠隔医療機能を持たせたサービスの展開が始まりそうですと紹介しましたが、実際に遠隔医療サービスの提供が本格化してきており、順天堂大学医学部附属順天堂医院は、IBMの遠隔診療支援アプリを用いて、パーキンソン病や認知症といった神経疾患や慢性疾患による通院困難な患者さんのために、 日本初の遠隔診療サービスを開始するそうです。

将来的には、ビッグデータ解析により個人に対するアドバイスも提供していくという展望もあるそうです。

■まとめ

これまでにも遠隔医療につながるサービスについていくつも取り上げてきました。

遠隔医療におけるメリットは、遠隔地に住んでいて直接医師に診てもらうことが困難な人が受診できるだけでなく、肛門科や泌尿器科、婦人科などの直接診てもらうことが恥ずかしかったり、怖かったりする人が受診をするハードルを下げる効果も期待できると考えられます。







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Omega Ophthalmicsはセンサー、ドラッグデリバリーデバイス、AR/VRを取り込むことができる目のインプラントプラットフォームの提供を目指す




■Omega Ophthalmicsはセンサー、ドラッグデリバリーデバイス、AR/VRを取り込むことができる目のインプラントプラットフォームの提供を目指す

参考画像:Omegaophthalmics|スクリーンショット

Omega Ophthalmics is an eye implant platform with the power of continuous AR

(2017/8/4、TechCrunch)

Google and other tech companies have come up with glasses and contact lenses for the purposes of AR, but Omega Ophthalmics is taking a much more invasive approach by using surgically implanted lenses to create a space for augmented reality inside the eye.

AR(拡張現実)技術とは、コンピュータを使って、現実の風景に情報を重ね合わせて表示する技術のことであり、グーグルグラスに代表される眼鏡型ウェアラブルデバイスやコンタクトレンズ型、HoloLensに代表されるヘッドマウントディスプレイ型がありますが、「Omegaophthalmics」が開発しているのは、眼の中に外科的に眼内レンズ埋め込む侵襲的アプローチです。

【参考リンク】

【関連記事】

SFの世界のような話と思う人もいるかと思いますが、実は眼内レンズはすでに一般的に利用されています。

現在白内障の手術では、日常生活に支障が出るほど視力が低下すると、水晶体を取り除き、代わりに、眼内レンズをはめ込む手術が行われています。

Thoughts on Cataract Surgery: 2015

(2015/3/9、Review of Ophthalmology)

Cataract surgery is the most common procedure performed by the ophthalmic surgeon. This year, 3.6 million cataract procedures will be performed in the United States and more than 20 million will be performed worldwide, according to estimates.

2015年にはアメリカで360万件の白内障手術が行われ、世界中では2000万人以上の手術が見込まれるほど、白内障手術は眼科医が行なう一般的な手術となっています。

【関連記事】

Co-founder and board-certified ophthalmologist Gary Wortz saw an opportunity here to offer not just a lens but a platform to which other manufacturers could add different interactive sensors, drug delivery devices and the inclusion of AR/VR integration.

「Omegaophthalmics」がサイト内で公開している動画を見ると、「Gemini Refractive Capsule」という眼内レンズを埋め込みで目の中に空間を作り、視力改善だけにとどまらず、様々なインタラクティブセンサー(対話するような形式で操作する)、ドラッグデリバリーデバイス(ナノカプセルの中に薬を入れて、体の中の疾患部位にその薬を届けるという技術)を追加できるプラットフォームの提供を考えているようです。

【関連記事】

グーグルが目の中に電子デバイス埋め込み視力改善する特許出願で取り上げたアイデアに近いものがあるように感じます。

Googleが特許を出願したのは、眼球に直接挿入する視力矯正用電子デバイスで、眼球内の水晶体を取り除いて、その水晶体を覆っていた水晶体嚢に、データ記憶装置、センサー、通信機、バッテリー、電気的に焦点を調整できるポリマー製レンズでできたデバイスを埋め込み、外部のコンピューターと通信しながら、見ている映像の光が網膜上に焦点を結ぶように、レンズの厚みをリアルタイムで調整するシステムでしたが、「Omegaophthalmics」のアイデアはさらに発展させたアイデアのように感じます。




■まとめ

AR/VR技術としては、グーグルグラスに代表される眼鏡型ウェアラブルデバイスやコンタクトレンズ型、HoloLensに代表されるヘッドマウントディスプレイ型が出ていますが、眼内レンズ(Intraocular lens, IOL)型というコンセプトのものが実際に実現するようになれば、未来感がありますね。

眼内レンズ型に変わるとどう変化するでしょうか?

Google Research and Daydream Labs: Headset Removal

グーグル、VRゴーグルが透けて装着者の顔が見えるMR技術–VRの没入感を共有

(2017/2/24、cnet)

装着者向けの映像に装着者の姿を合成する複合現実(Mixed Reality:MR)のような技術を使うと、ある程度は没入感を共有できる。その場合も、顔を覆うVRゴーグルに装着者の表情が隠されてしまうため、つい現実に引き戻されてしまう。

 この問題を解消しようと、Googleの研究チームがVRゴーグルに装着者の表情を合成するMR技術を開発した。これにより、VRゴーグル装着者の顔が透けているように見え、周囲の人も没入感をより自然に共有できるようになる。

以前、Googleが開発した、VRゴーグル装着者の表情が透けているように見えることで、周りの人も共有しやすくなるという「3D表情&視線モデル」のニュースを紹介しましたが、これはゴーグルをつけている違和感を消すというものであり、眼内レンズ型の場合、こうしたことを考える必要がありません。

また、以前VRゲームとワークアウトを組み合わせたフィットネスマシンが開発されたというニュースを紹介しましたが、ゴーグルをつけることとフィットネスには違和感を感じてしまう点があるのは否めませんが、眼内レンズ型となれば、自然にフィットネスしながらAR・VRゲームができるようになるかもしれません。

眼内レンズ型×AR・VR×スポーツを組み合わせれば、新しいスポーツも生まれるのではないでしょうか?

ゲームをつくり続ける理由。あるいは選択、失敗、そして挑戦について──小島秀夫

(2017/8/12、WIRED)

映画ができた100年前、リュミエール兄弟が成し遂げた二次元世界をつくる手法がやがて進化し、テレビになってそれはいま、スマホになりました。しかしその100年間で、スクリーンという考え方そのものは何も変わっていません。でも、VRには、それがないんです。その没入感こそが、画期的だと思っています。

スクリーンの文化が消えるとき、その没入感をどう使うのか。スクリーンを眺めながらストーリーテリングをやってきた人たちは、スクリーンじゃないVRでどういうストーリーテリングを奏でるのか。ライヴやスポーツ観戦はどうなるか。シミュレーターとしてどういう発展の仕方があるか。いくらでも広がりはあると思います。

ただ、AR/VRになって今までと同じようなスクリーンの文化で表現をしていくのか、それともAR/VR独自の表現の仕方をしていくのかは気になるところです。







【VR 関連記事】
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iPS細胞から血小板量産する技術確立|血小板とは?血小板の持つ役割・血小板量産する技術のすごいところとは?




■iPS細胞から血小板量産する技術確立

aimodosia

by 从峰 陈(画像:Creative Commons)

献血頼らず輸血、iPSから血小板量産 国内16社

(2017/8/7、日本経済新聞)

大学発ベンチャーのメガカリオンの事業に国内企業16社が協力し、iPS細胞から血小板を量産する技術を確立したそうです。

この研究のどの点がすごいのかは、この研究の背景を見てみるとわかります。




■血小板とは?血小板の持つ役割

ヒトiPS細胞から血小板を安定的に大量に供給する方法を開発

(2014/2/14、CiRA)

血小板は止血に重要な役割を果たす血液細胞で、巨核球という細胞から分離することで生み出され、血液の中を循環しながら、止血で利用されるか一定の寿命で崩壊します。自ら分裂することはできないので、常に巨核球から作られ、必要量が補充されています。現在、深刻な貧血および出血素因をもたらすような血液疾患の患者さんは、献血による血液製剤を用いた輸血に頼らざるを得ない状況です。

iPS細胞技術を基盤とする血小板製剤の開発と臨床研究|JST

更に、繰り返し輸血が必要な慢性血小板減少症の患者さんの多くは、ご自身と同じ血液型(例:HLA{ヒト白血球抗原] HPA[ヒト血小板抗原])の血小板を輸血する事が必須です。

血小板には止血をする重要な機能を持っていますが、血小板は細胞核がなく増殖しない機能細胞であるため、常に巨核球から作られ、必要な量が補充されています。

■背景

ヒトiPS細胞から血小板を安定的に大量に供給する方法を開発

(2014/2/14、CiRA)

しかし、献血ドナーの数は少子高齢化等もあり、減少しています。厚生労働省の統計によると、2027年には我が国の必要な輸血製剤の20%はドナー不足に伴い供給できないと発表されています。

 特に血小板は機能を維持するために室温で保存する必要があり、採血後4日間しか有効期間がありません。

ポイントは2つ。

●献血ドナーの減少

●血小板の機能を維持するためには室温で保存する必要があり、採血後4日間しか使うことができない

2027年には延べ約85万人分の血液が不足すると推計|日本赤十字社シミュレーションによれば、献血からつくられる輸血用血液にはいくつか種類があります。

・出血防止に必要な血中の要素を取り出した「血漿(けっしょう)製剤」は採血後1年間もつ

・外科手術の出血時などに用いられる「赤血球製剤」は採血後21日間

・止血機能をもつ「血小板製剤」は採血後4日間

血小板の性質上、長期間の保管はできないため、現在は献血に依存しているのですが、少子高齢化の影響もあり、献血ドナーが不足することが予想されています。

少子高齢化は「献血」にも影響を与えている(2012/1/4)で取り上げましたが、東京都の年代別輸血状況調査によると、輸血用血液製剤の約85%は50歳以上の方々に使われているのですが、献血をしている人の年齢層を見ると約78%が50歳未満(その内の約27%が16-29歳)と、健康な若い世代が高齢者医療の多くを支えている現状があり、今後、少子高齢化が進み、現在の献血者比率がこのまま推移していくと、血液が不足するという事態が起こるかもしれないそうです。

そこで考えられたのが、iPS細胞から血小板を生産するというアイデアです。

ヒトiPS細胞から血小板を安定的に大量に供給する方法を開発

(2014/2/14、CiRA)

 江藤教授らのグループは2010年に皮膚細胞由来のiPS細胞から培養皿上で血小板が生産できることを発表しました。しかし1回の輸血では患者さん1人につき2000~3000億個もの血小板が必要ですが、これまでの方法では、10億個程度しか生産できませんでした。そこで今回は血小板前駆細胞である巨核球に着目し、長期間にわたって自己複製することができる巨核球の誘導を試みました。

中村壮研究員(京都大学CiRA)、江藤浩之教授(京都大学CiRA)らの研究グループは、ヒトiPS細胞から自己複製が可能な巨核球を誘導することに成功し、大量に血小板を生産する方法を確立しました。

※iPS細胞を使って血小板を作る仕組みは基幹技術|メガカリオンを参考にしてください。

簡単にまとめると、iPS細胞から作られた造血前駆細胞に細胞を増やす遺伝子と老化を防ぐ遺伝子、細胞死を防ぐ遺伝子の3つの遺伝子を導入することで、巨核球のもととなる巨核球前駆細胞を作ります。

血小板は常温で4日間と保存期間が短いという性質を持ちますが、巨核球前駆細胞は冷凍することにより長期保存ができるため、必要に応じて提供することが可能になります。

このアイデアの素晴らしい点はもう一つあります。

iPS細胞技術を基盤とする血小板製剤の開発と臨床研究|JST

血小板輸血不応症患者さんは、HLA/HPAが一致する登録済みのドナーさんから輸血用血小板を供給してもらう必要があります。しかし、その安定供給は非常に困難です。

血小板産生前駆細胞である“巨核球”を凍結保存が可能な細胞株として, 患者さん自身あるいはドナー由来のiPS細胞から作製します。この巨核球細胞株は品質が一定であれば将来にわたって必要な血小板を供給する為のソースになり得ます。

血小板輸血不応症患者さんは、自身と同じ血液型(例:HLA/HPAの血小板を輸血すること)のドナーからの輸血用血小板を供給してもらう必要があるのですが、iPS細胞から血小板を量産する技術を確立することができれば、患者さん自身やドナー由来のiPS細胞から作製することにより、将来にわたって必要な血小板を供給することができるようになります。

■まとめ

iPS細胞から血小板を量産する技術を確立したというニュースを見ても、自分とは関係ない遠い話のように感じます。

しかし、少子高齢化社会の日本においては、献血ドナーの減少に伴って、輸血用血液が不足することが予想されています。

iPS細胞から血小板を量産する技術というのは、実は私たちの身近な問題を解決する重要な技術だったのです。







【参考リンク】
続きを読む iPS細胞から血小板量産する技術確立|血小板とは?血小板の持つ役割・血小板量産する技術のすごいところとは?