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Apple Watchの心拍数を表示する機能によって、17歳の青年の命が救われた!?




■Apple Watchの心拍数を表示する機能によって、17歳の青年の命が救われた!?

Apple Watch Sport

by LWYang(画像:Creative Commons)

Apple Watchが青年の命を救った ー アップルのヘルスケアに注目が集まる

(2015/10/12、readwrite.jp)

17歳になるマサチューセッツ在住のポール・ハウルは自身が危険な状況にある事をApple Watchの心拍モニターで気づくことが出来たという。彼が異常に早い心拍について病院に確認に行かなければ、今頃彼は生きていなかったかも知れない。

「サッカーの練習の後昼寝を取ったが、起きた後でも心拍はまだ145もあった」と彼はCBSの地域局、WCVBの番組で語った。ハウルは救急病棟で検査を受けた結果、横紋筋融解症と診断された。これは極端な運動により引き起こされる症状で、体内に有害な物質が放出される。

Apple Watchの心拍数を表示する機能によって、命が救われた少年に関するニュースです。

Apple Watchがなければ異常に速い心拍について知ることができなかったかどうかはわかりません(そういう状況になればApple Watchを着けていなくても、急いで病院に行くかもしれないので)が、モニターに表示され数字として表れることによって、冷静に判断できたのかもしれませんね。

「動悸がするけど少し休めば大丈夫だろう。」という人もいるかもしれませんが、もしかすると、それが大きな病気の予兆の可能性もあります。

今回のようなケースを通じて、病気のサインがわかるようになるといいですね。

→ 脈拍とは|脈拍数(心拍数)の正常値・脈の変化でわかる病気 について詳しくはこちら




→ スマートウォッチは病気の早期発見に役立つ|正常値とベースライン値の確立が重要|スタンフォード大 について詳しくはこちら




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ウェアラブルデバイスで得た生体データによる病気の予兆を検知することで運転手の突然の体調変化による死亡事故を未然に防ぐシステム




■ウェアラブルデバイスで得た生体データによる病気の予兆を検知することで運転手の突然の体調変化による死亡事故を未然に防ぐシステム

Drive

by Chase Elliott Clark(画像:Creative Commons)

運転者失神による死亡事故を未然に防ぐウェアラブル―、日本IBMがスタートアップと大企業連携のデモデイ開催

(2016/12/14、TechCrunch)

最近、高齢の運転手が突然意識を失って起こる交通事故が報道されることが増えているように感じているが、実際、日本やスカンジナビア諸国の研究調査によれば、全交通死亡事故のうち10%は運転者の体調変化に起因するのだという。多いのは脳疾患(28%)、虚血性疾患(26%)、失神(9%)。

そこでsdtechが発表したのは「生体データによる疾患の予兆検知をする」という新サービスだ。

<中略>

このリストバンドから得られる脈拍、心電図、体温、呼吸数、血中酸素濃度をクラウド上でモニターして、異常が検知されたらドライバーに警告したり、車両を安全に停止させるというのが狙いだ。

運転中に運転者の体調変化によって起こる交通事故は全交通死亡事故のうちの10%を占めているのですが、車に乗る前には健康(思い込みもあるかもしれません)であっても、突然脳卒中などの脳血管疾患や狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患に襲われるかどうかを予測することはできません。

そこで、sdtechが発表したのは、リストバンド型の血圧測定デバイスを運転手につけてもらい、脈拍、心電図、体温、呼吸数、血中酸素濃度をクラウド上でモニターすることで、病気の予兆を検知するサービスです。

【運転中の健康状態・病気に関する参考リンク】

これまでこのブログでは、筋肉の動きをモニタリングすることで運転中の居眠りを防止する電子タトゥーや脳波から眠気を検知するセンサーを紹介したことがありますが、運転手の突然の体調不良を防ぐデバイスというのは今回が初めてです。

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同じような考えで解決している製品がないか調べてみたところ、運転手の心拍数を送信する衣類についての実験が行われているという記事がありました。

「運転手の心拍数を送信」する衣類の可能性 交通事故防止へ京福バスで実験

(2016/9/21、東洋経済オンライン(福井新聞))

運転手が機能素材の衣類を身に着けることにより心拍数などがリアルタイムで分かり、疲労具合や、急ハンドル、急ブレーキといった車の動きの情報も含めて総合分析する仕組み。運転中の安全管理を運行指令室など遠隔地から行うことができ、事故を未然に防止する。

NTTとドイツのソフトウエア企業「SAP」の共同プロジェクトの一環。NTTと東レが開発した機能素材を使った衣類と、SAPのアプリ「CTS」を組み合わせたシステムで、運転手の動作や車両の動きのデータを収集して、CTSで分析する。さまざまな情報をリアルタイムで共有できるのが特長で、指令室から運転手に休憩を促すなどして事故を防ぐ。

福井の京福バスではIoTで交通事故を防ぐシステムの実証実験が行われているそうで、運転手がNTTと東レが開発した機能素材を使った衣類を着用することにより、心拍数をリアルタイムでチェックし、また運転手の動作(急ハンドル・急ブレーキ)や車の動きを総合して分析し、事故を未然に防止することを目的としています。

【参考リンク】

以前APPLE WATCHの心拍数を表示する機能によって、17歳の青年の命が救われた!?という記事をお伝えしましたが、心拍数や脈拍数の変化は病気を知らせるサインとなるので、運転の安全性を高める仕組みとしてよい仕組みなのではないでしょうか。




■まとめ

「大企業のほとんどが、IoTの価値を勘違いしている」–落合陽一×JSR・小柴満信対談

(2016/11/30、ログミー)

大企業に関してはいわゆる「ものづくり」から脱していない状態です。プロダクトを作る過程もそうですが、最近でいうと「IoTとは?」と言われても、そのイメージをなかなかつかめていなかったりします。

どういうことかというと、本来IoTとは、膨大なデータを使って新たな価値を生み出すための手段、データ駆動社会における1つの手段です。

しかし、大企業は「IoT向けに、どういった製品を出すか」ばかり考えてしまう。だから、ハードウェアスタートアップとも、まだ温度差があるように感じています。

メディアアーティストの落合陽一さんとJSR代表取締役社長の小柴満信さんの中で「IoT」について書かれていますが、「IoT向けに、どういった製品を出すか」を考えるのではなく、本来であれば、社会問題を解決する手段として「IoT」を活用するという順序でなければならないはずです。

今回紹介した運転者が失神したことによる事故を未然に防ぐ方法としては、「IoT」を活用して病気の予兆を検知するシステムでなくても、例えば、完全自動運転の社会になれば、そもそも運転手が運転しないのですから、運転中の突然の体調変化による事故というのは起こりません。

※もちろん完全自動運転にはトロッコ問題のような倫理的な問題がありますが、それはまた別のお話。

【参考リンク】

『サードウェーブ 世界経済を変える「第三の波」が来る』(著:スティーブ・ケース)では、第三の波(あらゆるモノのインターネット)によって、あらゆるモノ・ヒト・場所が接続可能となり、従来の基幹産業を変革していく中で、企業や政府とのパートナーシップが重要になると書かれています。

サードウェーブ 世界経済を変える「第三の波」が来る (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

第二の波では、インターネットとスマートフォンの急速な普及によってソーシャルメディアが激増し、盛況なアプリ経済が誕生した。その中でもっとも成功を収めたスナップチャットやツイッターのような企業は、小規模なエンジニアリング・チームからスタートして一夜にして有名になり、第一の波の特徴であったパートナーシップをまったく必要としなかった。しかし、こうしたモデルは現在がピークであり、新たな時代は第二の波とはまったく違う―そして最初の波とよく似た―ものになることを示す証拠が増えている

この第三の波には「インパクト投資」も含まれているそうです。

社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド)とヘルスケア分野(認知症・がん)の可能性|#サキドリ↑(NHK)によれば、「社会的インパクト投資(ソーシャルインパクトボンド、SIB)」とは、障がい者支援や低所得者(貧困)支援、難民、失業、引きこもりの人の就労支援などの社会問題の解決と収益の両立を目指す社会貢献型の投資のことです。

「IoT」や「インパクト投資」といった「第三の波」で社会は大きく変化をしていきますが、社会問題を解決する手段として、一人の力ではなく、これからますますいろんな人たちとのパートナーシップが重要になってくるでしょう。

最後にこの言葉をご紹介したいと思います。(アフリカのことわざなのだそうです)

別所哲也(俳優)|有名人の英語ライフ|TOEIC SQUARE

「If you go fast, go alone. If you go further, go together. (早く行きたければ、一人で行きなさい。より遠くへ行きたいのであれば、みんなで行きなさい)」







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サンワサプライ、心拍数を測定・記録できるマウスを発売|ヘルスケア、ウェルネスに特化したウェアラブルデバイスに注目

20161227sanwasupply

参考画像:心拍数計測マウス 健康が気になる方のヘルスケア対策に 日々の心拍数・クリック数・操作距離を測定・記録 MA-HLS1/MA-WHLS1|スクリーンショット

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■サンワサプライ、心拍数を測定・記録できるマウスを発売

心拍数やマウス操作状況を測定・記録できるマウスを発売

(2016/12/27、サンワサプライニュースリリース)

マウス側面にLEDセンサーがあり、親指をセンサーに添えたまま数秒姿勢を保持するだけで、心拍数をカンタンに測定できます。過去の心拍数が一覧表示できるため、定期的に計測することで体調の変化が確認できます。

サンワサプライは、マウス側面にあるセンサーで心拍数やマウス操作状況を測定・記録できるマウスを発売したそうです。

心拍数計測マウス 健康が気になる方のヘルスケア対策に 日々の心拍数・クリック数・操作距離を測定・記録 MA-HLS1/MA-WHLS1

【#金スマ】自律神経を整える方法・自律神経測定アプリ(小林弘幸先生)では、スマホカメラで心拍の揺らぎを検出することでストレスチェックを行うアプリが紹介されていましたが、マウスのその機能をつけて、ストレスが高まっているときには、仕事の休憩をとるサインを出すというのはどうでしょうか?

cocololo

参考画像:COCOLOLO-心拍のゆらぎで8タイプのキモチをチェック-|App Storeスクリーンショット

2015年4月23日の「人間情報学会」にて、本アプリのスマホカメラでの測定精度が、専用センサと比較して、80%以上の高い相関を実現していることを、神戸大学、順天堂大学医学部との共同研究成果として発表しています。(なお、単なる心拍数であれば、ほぼ100%の相関を実現)

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■ヘルスケア、ウェルネスに特化したウェアラブルデバイスに注目

心拍数を測れるセンサーを付けた製品はいくつも開発されています。

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なぜ心拍数を測るデバイスがいくつも開発されているのでしょうか?

脈拍の正常値の範囲|脈拍の状態を知ることで健康管理をしよう!によれば、脈拍は1分間に50(60)から100回程度ですが、運動したり、緊張したりすると速くなり、就寝時やリラックスしているときは遅くなります。

病気などがあると、脈拍の早さやリズムが乱れるので、普段の自分の脈の状態を知ることが病気の予防につながると考えられます。

脈拍数はセンサーがなくても測ることはできますが、自動的に測れると便利と考えて、開発している会社も多いのだと思いますが、その用途について上手く伝えられていないように感じます。

【参考リンク】

ウェアラブルデバイスの成長が鈍化–スマートウォッチはスマホとの差別化がカギ

(2016/12/19、ZDNet Japan)

IDC Japanは、スマートウォッチについて「万人向けのものでないことも明らかになった」とし、その用途について単純さを訴求できるフィットネス分野にフォーカスしている傾向を示した。

ウェアラブル デバイスはBtoBやヘルスケアなど用途をはっきりさせることで需要は広がる

(2017/1/4、エコノミックニュース)

ヘルスケア、ウェルネスの分野では、心拍の計測だけでなく、伸縮性の高い電極材料をウェアに組み込むことで心電信号を図り、デバイスに表示できるようなシステムの登場も見込まれている。

このように身体情報を把握するために利用するデバイスがウェアラブルデバイスの牽引役となることも期待されている。

さらコンパクトなセンサを装着可能にし、身体的な動作情報の把握、健康管理・モニタリングなどへの応用を進めている。

野球やアメリカンフットボールなどの選手に装着、プレー時における体の各部の動きをモニタリング、データ収集を行うことで、的確な指示、指導が可能となり、運動機能、質の向上を図ることができるという。

ウェアラブルデバイスは注目を集めていたほどには普及していない理由としては、ユーザーが使用したいと思うような理由を提供できていないことが考えられます。

参考記事として紹介した2つのニュースに共通しているのは、用途をはっきりさせることが重要で、その一つとして、ウェルネス・ヘルスケア分野に用途を絞ることが提案されています。

アメリカでは高齢者が健康維持・増進に特化したウェアラブルテクノロジーをいち早く取り入れているによれば、アメリカでは高齢者はテクノロジーに対する恐怖心があるわけではなく、若者と同様に、健康管理のためのテクノロジーや機器を取り入れる、または取り入れたいと思っているようです。

高齢者が健康維持・増進に特化したウェアラブルテクノロジーを取り入れている理由としては、1.健康維持への関心の高さ、2.モバイルテクノロジーへの心理的障壁が想像よりも低い、ということが考えられるそうです。

つまり、テクノロジーへの心理的障壁が低く、健康維持に関心が高い高齢者が使いたいと思うウェアラブルデバイスを提供することができるとウェアラブルデバイスに関する市場はもっと活性化するのではないでしょうか?

【追記(2017/1/31)】

米フィットビット、人員6%削減 業績見通しも下げ

(2017/1/31、日本経済新聞)

米Fitbitは、当初予測よりも販売が伸びず、業績見通しも引き下げ、人員の削減や営業体制の直しなどコスト削減を行い、業績回復を目指すそうです。

2016年はPebbleを買収し、2017年にはVectorを買収しましたが、今回の動きと関係があるのでしょうか?

健康に特化したウェアラブルデバイスの代表格ともいえるFitbitでさえも苦しんでいるのですから、健康管理をテクノロジーで行うことに関心を持つ層以外の人が使うようになるためのアイデアが必要のようです。

【参考リンク】







【関連記事】

心拍・心電位などの生体情報を取得できる機能素材「hitoe」を使ったウェア「C3fit IN-pulse」を活用して不整脈の臨床研究|東大病院・NTTドコモ

hitoe

参考画像:不整脈と生活習慣病の関連性を解析する臨床研究を開始-脈の揺らぎを自己管理するスマホアプリを公開-|NTTドコモスクリーンショット

> 健康・美容チェック > 脈拍 > 機能素材「hitoe」を使ったウェア「C3fit IN-pulse」を活用して不整脈の臨床研究|東大病院・ドコモ




■心拍・心電位などの生体情報を取得できる機能素材「hitoe」を使ったウェア「C3fit IN-pulse」を活用して不整脈の臨床研究|東大病院・NTTドコモ

東大とドコモ、ResearchKitを用いた脈の揺らぎを管理するiPhoneアプリ公開

(2016/4/21、マイナビニュース)

本臨床研究と同時に、潜在的な不整脈検知が有効であるかを検証することを目的として、「hitoe」を活用し、これまで計測が困難であった長時間にわたる心拍と心電位計測を行う小規模研究も実施する。

「hitoe」は、着用するだけで心拍・心電位などの生体情報を取得できる機能素材で、これを活用したウェア「C3fit IN-pulse(シースリーフィットインパルス)」をNTTドコモグループに勤務する男性社員が着用して研究が進められる。

「HearTily」|東大とドコモ、ResearchKitで脈の揺らぎを測定するアプリを開発 不整脈と生活習慣病の関連性解析によれば、東京大学はNTTドコモとの共同で、Appleが提供している医学・医療研究向けに設計したオープンソース・ソフトウエアフレームワーク「ResearchKit」とiPhoneのカメラを活用して、脈を検知し、脈拍を定期的に収集することによって脈の揺らぎを簡単に測定・記録するiPhoneアプリ「HearTily(ハーティリー)」を公開し、臨床研究を開始しました。

そして、その臨床研究と同時に、潜在的な不整脈検知が有効であるかを検証することを目的として、着用するだけで心拍・心電位などの生体情報を取得できる機能素材「hitoe」を活用したウェア「C3fit IN-pulse(シースリーフィットインパルス)」を活用し、長時間にわたる心拍と心電位計測を行う研究も行なうそうです。

(シースリーフィット) C3fit 15FW IN-PULSE T M K

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→ 脈拍|脈拍数(心拍数)の正常値・脈の変化でわかる病気 について詳しくはこちら




■不整脈とは

不整脈とは、心臓のリズムが乱れ、脈の打ち方がおかしくなってしまうことをいいます。

【不整脈の例】

  • 動悸がする(胸がドキドキする)
  • 脈がいつもに比べると異常に速い(頻脈)
  • 脈が異常に遅い(徐脈)
  • 脈が飛ぶ(期外収縮)
  • 脈のリズムが不規則

<不整脈>飲酒量の増加で危険性高まるによれば、心房細動が起きると、心臓内の血がよどんで血のかたまりができやすくなり、それが脳の血管に詰まると重症の脳梗塞(のうこうそく)につながるそうです。

不整脈は脳梗塞などの病気の原因となる場合があり、脈をとることで病気の早期発見につながります。

→ 不整脈とは|不整脈の症状・原因・判断する基準の脈拍 について詳しくはこちら







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P.S.

「GLUCONOTE」|東大とドコモ、RESEARCHKITで糖尿病と生活習慣の関連性を研究するアプリを開発によれば、東京大学とNTTドコモが、Appleの「ResearchKit」を活用し、2型糖尿病患者と糖尿病予備群を対象としたアプリ「GlucoNote」を開発し、糖尿病と生活習慣の関連性を検証するということを発表したばかりです。

今後もこうした連携が進んでいくのかもしれませんね。

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