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人工甘味料で糖尿病リスク増!?|人工甘味料は腸内細菌のバランスを崩して、血糖値が下がりにくい状態にする作用がある!?

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■人工甘味料で糖尿病リスク増!?|人工甘味料は腸内細菌のバランスを崩して、血糖値が下がりにくい状態にする作用がある!?

Sugar Dish

by Steve Snodgrass(画像:Creative Commons)

人工甘味料で代謝異常 腸内細菌のバランス崩す

(2014/9/18、神戸新聞NEXT)

菓子や清涼飲料に広く使われているサッカリンなどの人工甘味料には、代謝に関わる腸内細菌のバランスを崩して血糖値が下がりにくい状態にする作用があるとする研究結果を、イスラエルの研究チームが英科学誌ネイチャー電子版に17日発表した。

イスラエルの研究チームによれば、サッカリンやスクラロース、アスパルテームなどの人工甘味料は腸内細菌のバランスを崩して、血糖値が下がりにくい状態にする作用があるという研究結果が発表されました。

虫歯予防やカロリー摂取量を抑えるのに役立つ一方で、糖尿病肥満といった生活習慣病のリスクが高まる可能性を指摘。

ダイエット清涼飲料の飲みすぎの人は、胴囲の増加が飲まない人の6倍にで紹介した記事によれば、今回の記事とは考え方が違うものの、アステルパームという人工甘味料が健康に対して何らかの影響を与えていると考えられていました。

  • 糖尿病の初期段階に起こりやすい膵臓(すいぞう)内の損傷に少なからず影響を与えている
  • 人工甘味料は食欲を促進させ、満足感を感知する脳の細胞に損傷を与える。
    砂糖のような自然の糖分の不足により、さらに甘いものへの欲求が増す。

両方の記事に共通するのは、人工甘味料には、糖尿病へのリスクを高める要因があると考えられるというものであり、今回の記事は、人工甘味料が腸内細菌のバランスを崩すことによって、代謝異常を引き起こす可能性があるということですね。

肥満やメタボの第3の要因に腸内細菌叢が関係している?和食を食べて予防しよう!という記事によれば、肥満やメタボリックシンドロームを引き起こす第三の要因として腸内細菌叢が関係しているのではないかと考えられているそうです。

やせない原因は腸にあった!?やせ型腸内細菌と肥満型腸内細菌|腸サビ|世界一受けたい授業 10月29日によれば、腸内細菌の中に肥満型腸内細菌とやせ型腸内細菌がいることが分かってきたそうです。

肥満型腸内細菌とヤセ型腸内細菌は両方とも誰もが持っており、同じものを食べていても、肥満型腸内細菌が多い場合は、栄養の吸収をどんどん促進させて肥満になってしまうのだそうです。

ヤセ型腸内細菌を多く持っている人は太りにくい体質ということになります。

米ワシントン大学の研究によると、肥満型腸内細菌を与えたマウスとやせ型腸内細菌を与えたマウスを同じエサで育てた実験で、肥満型腸内細菌を与えたマウスは体脂肪が47%も増えたのに対し、やせ型腸内細菌を与えたマウスは27%しか増えなかったという結果になったそうです。

アメリカ人には肥満型腸内細菌を持つ人が多いと言われており、日本人にはヤセ型腸内細菌を持つ人が多いと言われています。

それは和食や食物繊維の多い野菜をよく食べているため、肥満型腸内細菌が抑制されているのではないかと考えられるそうです。

→ 糖尿病の症状・初期症状 について詳しくはこちら

→ 糖尿病危険度チェック について詳しくはこちら







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生きたマウス体内で糖尿病薬や運動によるAMPKの活性化を捉えることに成功|AMPK活性を生きた細胞内でリアルタイムに検出するため、AMPKのFRETバイオセンサーを発現する遺伝子改変マウスを開発|#京都大学

【目次】




■生きたマウス体内で糖尿病薬や運動によるAMPKの活性化を捉えることに成功|AMPK活性を生きた細胞内でリアルタイムに検出するため、AMPKのFRETバイオセンサーを発現する遺伝子改変マウスを開発|#京都大学

生きたマウス体内で糖尿病薬や運動によるAMPKの活性化を捉えることに成功|AMPK活性を生きた細胞内でリアルタイムに検出するため、AMPKのFRETバイオセンサーを発現する遺伝子改変マウスを開発|京都大学
生きたマウス体内で糖尿病薬や運動によるAMPKの活性化を捉えることに成功|AMPK活性を生きた細胞内でリアルタイムに検出するため、AMPKのFRETバイオセンサーを発現する遺伝子改変マウスを開発|京都大学

参考画像:生きたマウス体内のAMPK活性を可視化 -糖尿病薬や運動が効果を及ぼす細胞が明らかに-(2017/11/30、京都大学プレスリリース)|スクリーンショット

生きたマウス体内のAMPK活性を可視化 -糖尿病薬や運動が効果を及ぼす細胞が明らかに-

(2017/11/30、京都大学プレスリリース)

本研究グループは、AMPK活性を生きた細胞内でリアルタイムに検出するため、AMPKのFRETバイオセンサーを発現する遺伝子改変マウスを開発しました。その結果、糖尿病薬であるメトホルミンは肝臓でAMPKを顕著に活性化させる一方で、骨格筋ではその効果はほとんどみられないことが分かりました。また、AMPの疑似体であるAICARは骨格筋でAMPKをよく活性化させることが明らかとなりました。さらにマウスを運動させたあとに骨格筋でのAMPK活性を観察し、遅筋に比べて速筋で有意にAMPKが活性化されることが分かりました。

京都大学の松田道行生命科学研究科教授らの研究グループは、細胞内エネルギーが不足すると活性化するAMP活性化プロテインキナーゼ(AMP-activated protein kinase、AMPK)という分子の活性を生体内でモニターするため、AMPKのFRETバイオセンサー(蛍光共鳴エネルギー移動という現象を利用し、分子がどれくらい働いているかをモニターする手法)を発現する遺伝子改変マウスを開発したことにより、生きたマウス体内で糖尿病薬や運動によるAMPKの活性化を捉えることに成功したそうです。




■背景

AMPKは細胞内のエネルギーが不足すると活性化し、代謝を制御する分子です。2型糖尿病や肥満といった代謝疾患に加え、近年ではガンや老化の調節因子としてAMPKが注目されています。実際に糖尿病薬であるメトホルミンや運動によってAMPKが活性化されることが知られていました。しかしこれらの薬や運動の効果がどの組織のどの細胞を標的としているのかは不明でした。

AMPKは代謝を制御する分子で、糖尿病薬のメトホルモンや運動によって活性化されることがわかっていましたが、どの組織のどの細胞に効果的なのかはわかっていなかったそうです。

今回の研究により、次のようなことがわかりました。

  • 糖尿病薬のメトホルミンは肝臓でAMPKを顕著に活性化させる一方で、骨格筋ではその効果はほとんどみられない
  • AMPの疑似体であるAICARは骨格筋でAMPKをよく活性化させる
  • マウスを運動させたあとに骨格筋でのAMPK活性を観察し、遅筋に比べて速筋で有意にAMPKが活性化される

■まとめ

代謝疾患だけでなくガンや老化といった研究分野で、AMPK活性を検出するFRETマウスが画期的なツールとなる可能性があります。例えば、疾患の原因となる組織・細胞の特定や、新規AMPK活性化剤が効果的に働く臓器発見につながると期待されます。また今後は、自由に活動するマウスのAMPK活性を捉えることができるような技術を開発したいと考えています。

AMPKのFRETバイオセンサーを発現する遺伝子改変マウスが開発されたことで、代謝疾患やがん、老化などの研究分野で「効果の見える化」ができる可能性があります。







【参考リンク】
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マウスiPSとESで視神経細胞を作製 「失明原因1位」緑内障の治療法の開発に期待|国立成育医療研究センターなど

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■マウスiPSとESで視神経細胞を作製 「失明原因1位」緑内障の治療法の開発に期待|国立成育医療研究センターなど

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by AMISOM Public Information(画像:Creative Commons)

iPSとESから作製 マウスで初成功 緑内障など治療期待 国立成育医療研など

(2016/6/28、毎日新聞)

チームは、マウスの皮膚細胞から作ったiPS細胞を特殊な液で培養し、視覚情報を電気信号として伝えるための数センチの「神経線維」を持つ視神経細胞に変化させた。実際に電気を通し、神経として機能することを確認した。また、マウスのES細胞でも同様の方法で視神経細胞を作製した。

以前、世界初、iPS細胞から視神経細胞作製‐国立成育医療センターでは、国立成育医療研究センターなどの研究グループがiPS細胞から「軸索」と呼ばれる神経線維を持つ視神経細胞を作製に成功したことをお伝えしましたが、国立成育医療研究センター(東京都)と埼玉医科大の研究チームによれば、マウスのiPS細胞(人工多能性幹細胞)とES細胞(胚性幹細胞)から視神経細胞を作製することに世界で初めて成功したそうです。

マウス iPS細胞・ES細胞から機能する神経線維(軸索)をもつ視神経細胞の作製に世界で初めて成功
マウス iPS細胞・ES細胞から機能する神経線維(軸索)をもつ視神経細胞の作製に世界で初めて成功

参考画像:マウス iPS細胞・ES細胞から機能する神経線維(軸索)をもつ視神経細胞の作製に世界で初めて成功|国立成育医療研究センター|スクリーンショット

今回のニュースのポイントは、国立成育医療研究センターの東範行・視覚科学研究室長のこちらのコメント部分にあるかと思います。

動物種や幹細胞の種類に関係なく、同様の技術で視神経細胞が作れることが分かった。

新しい治療法などの開発にはマウスなどでの動物実験が欠かせないそうですが、動物種や幹細胞の種類に関係なく、同様の技術で視神経細胞が作れることが分かったことにより、失明の恐れがある緑内障など視神経の病気で、視覚を回復させる治療法開発につながることが期待されます。

緑内障が治療できる日もそう遠くないかもしれません。

→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・予防・チェック について詳しくはこちら







【参考リンク】
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年齢が若い医師のほうが患者の死亡率が低い!|年長の医師のほうが経験年数の少ない医師に比べて医学的知識が少なく、ガイドラインに合わせた治療を行わない!?




【目次】

■年齢が若い医師のほうが患者の死亡率が低い!

参考画像:Physician age and outcomes in elderly patients in hospital in the US: observational study(2017/5/16、bmj)

若い医師の方が担当患者の死亡率が低いことが最新の研究で明らかに

(2017/5/17、医療政策学×医療経済学)

その結果、担当医師の年齢が若い方が患者が入院30日以内に死亡する確率(30日死亡率)が低いことが明らかになりました。

Physician age and outcomes in elderly patients in hospital in the US: observational study

(2017/5/16、bmj)

Patients in hospital treated by older hospitalists have higher mortality than patients cared for by younger hospitalists, except for hospitalist physicians with high volumes of patients.

BMJ(英国医師会雑誌)に掲載された研究によれば、年齢が若い医師のほうが患者の死亡率が低いということが分かったそうです。

過去の研究においても同様のことが示唆されていました。

Systematic review: the relationship between clinical experience and quality of health care.

(2005/2/15、NCBI)

Physicians with more experience are generally believed to have accumulated knowledge and skills during years in practice and therefore to deliver high-quality care.However, evidence suggests that there is an inverse relationship between the number of years that a physician has been in practice and the quality of care that the physician provides.

「超一流になるのは才能か努力か?」(著:アンダース・エリクソン)

超一流になるのは才能か努力か?

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医者と、遊びでテニスをしている人たちとのこうした類似点を指摘したのは2005年にハーバードメディカルスクールの研究チームが発表した論考だ。彼らは医師が提供する治療の質が時間とともにどのように変化するかに関する研究を幅広く調べている。医者としての活動年数が長いほど能力が高まるのであれば治療の質も経験が豊富になるほど高まるはずである。しかし結果まさにその逆だった。論考の対象となった60あまりの研究のほぼ全てにおいて医師の技能は時間とともに劣化するか良くても同じレベルにとどまっていた。年長の医師のほうがはるかに経験年数の少ない医師と比べて知識も乏しく適切な治療の提供能力も低く研究チームは年長の医師の患者はこのために不利益を被っている可能性が高いと結論づけている。p184

簡単にまとめると、長年経験を積んだ医師のほうが知識も技能が蓄積されていると期待している人が多いと思いますが、60ほどの研究によれば、医師の技能は時間とともに劣化してしまうものであり、また年長の医師のほうが経験年数の少ない医師に比べて医学的知識が少なく、ガイドラインに合わせた治療を行わない傾向になるため、年長の医師の患者は質の低い医療を受けている可能性があるというものです。




■まとめ

Doctor Who 50th Celebration - The still lovely Peri (Nicola Bryant)

by Paul Hudson(画像:Creative Commons)

経験年数の少ない若手医師の方が経験年数の長い医師に比べると、患者の死亡率が低い!

「超一流になるのは才能か努力か?」(著:アンダース・エリクソン)

特に複雑な症例の診断を下す医師は患者の状態について膨大な情報集めそれを吸収し適切な医学知識と結びつけて結論を導き出さなければならない。その過程では少なくとも3つの異なる作業が必要になる。それは患者についての情報を集めること、関連する医学知識を思い出すこと、そして情報と医学知識を総合して「おそらくこれだろう」と思われる症例を絞り込み想定される診断を特定して適切なものを選ぶことである。p108

病気を診断するにあたって、患者のデータと医学知識を組み合わせて適切なものを選択する必要がありますが、医師は、常に新しい知識をアップデートしていかなければ、患者にとって質の低い治療を行なってしまう恐れがあるのです。

C型肝炎の治療薬は劇的に進歩し、今では90%近くの患者が治る!によれば、C型肝炎治療薬は劇的に進歩し、今では90%近くの患者が治るようになっているそうですが、その一方で、10年20年以上前の知識を持った医師たちによって、治療が勧められないというケースもあるそうです。

人工知能(AI)のようなテクノロジーによるサポートなどが解決策の一つになるのではないでしょうか。

そして、患者の立場としては、年齢や経験、性別といった先入観にとらわれることなく、腕の高さの指標となるデータで判断できるようにしていく必要がありますね。







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サケのアスタキサンチンで血液を正常にしてメタボ改善!【今でしょ講座】さけ缶に含まれる抗酸化物質アスタキサンチン

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■【今でしょ講座】さけ缶に含まれる抗酸化物質アスタキサンチン

2018年10月23日放送の「林修の今でしょ講座」では「さけ缶」を取り上げました。

体は酸化することにより病気にかかりやすくなりますが、鮭には含まれるアスタキサンチンという強力な抗酸化物質が含まれているためおすすめなのだそうです。

さけ缶と一緒にとるとアスタキサンチンの吸収が数倍になる調味料は「オリーブオイル」!

アスタキサンチンは油と一緒にとると溶けて吸収しやすくなるそうで、さけ缶とビタミンCとビタミンEという抗酸化物質を含むブロッコリーをオリーブオイルで炒める食べ方をおすすめしていました。

また、さけ缶と赤い野菜の食べ合わせもおすすめしていて、さけ缶とトマトの組み合わせはアスタキサンチンとリコピンにより抗酸化力が持続し、効果がアップするそうです。

→ アスタキサンチン について詳しくはこちら

■【おもいっきりイイ!!テレビ】サケのアスタキサンチンで血液を正常にしてメタボ改善

Sake Sushi

by Christian Kadluba(画像:Creative Commons)

2008年11月27日放送のおもいっきりイイ!!テレビでは、「食べてメタボを改善」がテーマでした。

鮭の赤い色であるアスタキサンチンには血液を正常にする働きがあるそうです。

これまでの研究で、アスタキサンチンは血圧やHDL値や血糖値中性脂肪値を正常な範囲に調整することが確認されています。

さらに、アスタキサンチンにはアディポネクチンを増加させる作用があるともいわれており、メタボ改善できるとして注目されています。

血管を若返らせるアスタキサンチン|富士フイルムヘルスケア未来研究所

メタボリックシンドロームの予備軍の17名(22~65歳)にアスタキサンチンを3ヶ月摂ってもらった研究では、血管の傷を修復し、糖尿病や動脈硬化の予防に役立つ「アディポネクチン」というホルモンの分泌が増加したことが報告されています。

サケを食べてメタボ改善!







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公開日時: 2008年11月27日 @ 04:49