「医学」カテゴリーアーカイブ

くも膜下出血の前兆・前駆症状・症状・原因とは

健康・美容チェック > 脳卒中 > くも膜下出血の前兆・前駆症状・症状・原因とは




■くも膜下出血の前兆・前駆症状・症状・原因とは

My CAR Stinks!

by Guian Bolisay(画像:Creative Commons)

以前亡くなった巨人コーチの木村拓也さんを襲った「くも膜下出血」。

【関連記事】

衝撃を受けた人も多いのではないでしょうか。

記事によれば、働き盛りの若い世代に多い病気なのだそうです。

ぜひチェックしてみてください。

くも膜下出血 働き盛り注意! 脳ドックが有効

(2010/4/8、産経新聞)

「くも膜下出血とは、脳を覆うくも膜と軟膜のすき間に出血を起こす病気。

多くは脳の動脈にできた瘤(こぶ)、いわゆる動脈瘤(りゅう)が破裂して起こる。

なぜ動脈瘤ができるのか、いつ破裂しやすいかは分かっておらず、予防が難しい」と語るのは、NTT東日本関東病院(東京都品川区)の落合慈之院長だ。

くも膜下出血の原因となる動脈瘤がなぜ出来るのか、いつ破裂しやすいかはわかっておらず、予防が難しいのだそうです。

出血が起きてしまえば治療法はなく、再び破裂しないようにするための手術しか手段はない。

その場合、動脈瘤の根元をクリップで挟んで血液が入らないようにする方法と、カテーテルを使って動脈瘤の内部を詰める方法の2種類があるが、意識が戻らない重症者の手術は難しい。

出血が起きてしまえば治療法がないそうです。

では、くも膜下出血を起こさないようにするにはどうしたら良いのでしょうか。

同院脳神経外科の森田明夫部長は「喫煙や大量の飲酒は避けること。高血圧の人、家族にくも膜下出血を起こした患者がいる人は危険因子が高い」と話す。

また、くも膜下出血のほとんどは動脈瘤の破裂によって起こるため、動脈瘤があれば出血のリスクも高くなる。

くも膜下出血を起こさないようにするには、

  • 喫煙や大量の飲酒を避ける
  • 高血圧にならないようにする

ことに気を付けた方が良いそうです。

この他には、脳ドックを勧めています。

出血すると3分の1が死亡、3分の1が社会復帰が難しいという現状からすれば、発症リスクの高い40~50代は一度脳ドックを受け、MRIやCTで脳の写真を撮るとよい。

森田部長によると、人間ドックの受診者の約3%に動脈瘤が見つかるという。

一度脳ドックを受けることが大事なようですね。

■くも膜下出血の症状

突然、激しい頭痛に襲われる

その頭痛がいつから始まったかわかる

頭痛の原因は分からない

吐き気を伴うような頭痛である

冷や汗を伴うような頭痛である

意識を失ったりもうろうとしたりする

ものが二重に見えたり、手足が麻痺したりする

くも膜下出血の前兆・前駆症状

「患者の約半分は1週間ほど前に前駆症状という前兆の頭痛が出る」(森田部長)といい、その場合は検査で発見できることが多いという。

※前駆症状とは、ある病気の特徴的な症状が出る前に症状(=前触れ)のことを指します。







【脳卒中関連記事】
続きを読む くも膜下出血の前兆・前駆症状・症状・原因とは

Verily(元Google X)のProject Baseline studyの目的は、病気のサインを見つけ病気の予防をすること!?




【目次】

■Verily(元Google X)のProject Baseline studyの目的は、病気のサインを見つけ病気の予防をすること!?

GoogleX-Tecnomovida

by Tecnomovida Caracas(画像:Creative Commons)

【(2014/9/5)】

インターネットの次は人体情報を整理する!Googleがデジタルヘルス事業へ本腰 (2/6)

(2014/8/27、IT Pro)

Baseline Studyの目的は、心臓疾患や癌など病気の兆候を早期に発見すること。病気を発症してからではなく、健康な人体が病気になりそうなサインを見つける。これにより医師は、病気予防に重点を置いた措置が可能となる。東洋医学に「未病」という言葉があるが、この研究はこのコンセプトに近い。

Google X、人体の謎に迫る長期プロジェクト「Baseline Study」始動

(2014/7/25、IT media ニュース)

米Wall Street Journalが7月24日(現地時間)、同社のGoogle X部門が取り組む新プロジェクト「Baseline Study」について、同プロジェクト統括者への取材を基に報じた。

このプロジェクトでは、協力者から抽出する膨大な生体データ(心拍数などだけでなく、尿、血液、唾液、涙などの成分も)を解析することで、健康のBaseline(基準値)を割り出すというもの。特定の病気について研究するのではなく、生体の状態や病態を示す指標、「バイオマーカー」を発見し、健康維持や病気の早期発見に役立てることが目的だ。

Google Xが行なうプロジェクト「Baseline Study」で行なうのは、尿・血液・唾液・涙といった成分からデータを収集・解析し、健康の基準値(ベースライン)を見つけようというものみたいです。

病気になりそうなサインが知ることで病気の予防につなげようという考え方は先ほど紹介した記事にもある通り、どちらかというと西洋医学よりも東洋医学の「未病」の考え方に近いと感じます。




■Googleによって医学の進化がもたらされる!?

病気になりそうなサインが知ることで病気の予防につなげようという考え方が主流になれば、これからの医学は大きく変わっていくのではないでしょうか。

例としては、19世紀中頃に行われたパリ万博で紹介された日本の浮世絵が、ゴッホ、マネ、モネ、ドガ、セザンヌといった印象派の画家に影響を与えたことが挙げられます。

それまでのヨーロッパの絵画は人物などの最もよく目立つものを中心に大きく描くのに対して、日本の浮世絵はそれぞれのものを同列において描かれていました。

浮世絵の衝撃から影響を受けた印象派の画家たちによって、ヨーロッパの絵画は進化していったそうです。

このように、それぞれの考え方が出会うことで新たな可能性が生まれたわけです。

今回取り上げたGoogleによる新しい取り組みは、その医学の進化をもたらすであろう”サイン”なのではないでしょうか。

■Baselineの考え方はVerily社に受け継がれている

【追記(2017/6/14)】

Project Baseline

Introducing Verily Study Watch

(2017/4/14、verily blog)

Multiple physiological and environmental sensors are designed to measure relevant signals for studies spanning cardiovascular, movement disorders, and other areas.Examples include electrocardiogram (ECG), heart rate, electrodermal activity, and inertial movements.

GoogleX、そしてGoogle Life Sciencesは、Verily Life Sciencesへと名前は変わりましたが、プロジェクトベースラインの研究は引き継がれており、その研究のためのツールがVerily Study Watchです。

Verily Study Watchは、複数の生理学的センサーと環境センサーによって、心電図(ECG)、心拍数といった信号を測定するように設計されたものです。

Why Baseline?

(2017/4/19、verily blog)

Teams across Verily have united around the Project Baseline study, and we work closely with Duke University School of Medicine and Stanford Medicine, as well as other partners from academia, medicine, science, patient-advocacy, engineering and design.

VerilyのProject Baseline Studyは、米デューク大学医学部や米スタンフォード医学、その他のパートナーと緊密に協力してすすめていくそうです。

【参考リンク】

■まとめ

スマートウォッチは病気の早期発見に役立つ|正常値とベースライン値の確立が重要|スタンフォード大で紹介したスタンフォード大学のマイケル・スナイダーの研究によれば、フィットネスモニターや他のウェアラブルバイオセンサーが心拍数、肌の温度などの異常が起きているかを知らせてくれることにより、病気になっていることを伝えてくれるそうです。

フィットネストラッカーのデータから心房細動は脳卒中によるものと判断され救われたケースがあるによれば、すでにフィットネストラッカーをつけている人の心拍数のベースラインと異常値のデータを参考に病気を判断したケースがありました。

Fitbitのおかげ。世界初、フィットネストラッカーが人命救助

(2016/4/20、ギズモード)

患者の検査の際に、腕に付けるアクティビティトラッカー(Fitbit Charge HR)を着用していることが確認されました。それは患者のスマートフォン上のアプリケーションと同期されており、フィットネス・プログラムの一環として彼の心拍数が記録されていました。このアプリケーションを患者のスマートフォンを通じて閲覧したところ、彼の心拍数のベースラインが毎分70から80回であり、脳卒中が発生した大体の時間において突如、持続して毎分140から160回の幅へと上昇していたことが分かりました。心拍数はジルチアゼムを投与するまで上昇した状態が続きました。

Fitbitのデータのおかげで、心房細動は脳卒中によって引き起こされたものであり、電気的除細動を行って良いことが確認されたということです。

フィットネストラッカー「Fitbit Charge HR」に記録されている心拍数のデータを参考に、医師は心房細動は脳卒中によって引き起こされたと判断し、電気的除細動を行なったそうです。

ウェアラブルデバイスで得た生体データによる病気の予兆を検知することで運転手の突然の体調変化による死亡事故を未然に防ぐシステムによれば、リストバンド型の血圧測定デバイスを運転手につけてもらい、脈拍、心電図、体温、呼吸数、血中酸素濃度をクラウド上でモニターすることで、病気の予兆を検知するサービスが考えられています。

今後、様々な生体データのベースラインを見つけることができれば、病気の予防ができるようになることが期待されます。







【関連記事】
続きを読む Verily(元Google X)のProject Baseline studyの目的は、病気のサインを見つけ病気の予防をすること!?

肥満から糖尿病や高血圧などの生活習慣病になる仕組み解明|阪大




■肥満から糖尿病や高血圧などの生活習慣病になる仕組み解明|阪大

Student research day 54

by University of the Fraser Valley(画像:Creative Commons)

肥満から糖尿病・高血圧、引き金のたんぱく質解明 阪大

(2015/4/7、朝日新聞デジタル)

肥満が進んで糖尿病や高血圧などの生活習慣病になる仕組みを、大阪大の研究グループがマウスの実験で解明したと発表した。高脂肪・高カロリーの食事をとると出てくる特定のたんぱく質の働きを抑えることで人でも糖尿病の発症を防ぐことが期待できるという。

肥満になると、脂肪組織で炎症が起こり、この炎症が生活習慣病糖尿病高血圧動脈硬化など)につながると考えられていましたが、何がその炎症の引き金になっているのかが今回の研究のポイントです。

今回の研究のポイントをまとめると次の通り。

■肥満から生活習慣病になる仕組み

高脂肪・高カロリーの食事

→ 脂肪細胞が炎症の引き金となる特定のたんぱく質を出す

→ 脂肪細胞が炎症

→ 生活習慣病

この研究は以前紹介した肥満の内臓脂肪組織にあるミンクルとは関係ないのでしょうか。

「ミンクル」が脂肪組織の線維化のカギによれば、ミンクルを取り除いたマウスとそうでないマウスで高脂肪食を食べさせて太らせる実験をしたところ、ミンクルを取り除いたマウスは肝臓への脂肪の蓄積や血糖値の異常が軽減されたことがわかりました。

「ミンクル」が脂肪組織の線維化のカギ

栄養の摂りすぎ・運動不足

→脂肪の蓄積=肥満

→ミンクルを介した脂肪組織の線維化

脂肪肝肝臓に脂肪が蓄積)

→脂質代謝異常(コレステロール値の異常)や耐糖能障害(血糖値の異常)

動脈硬化

糖尿病NASH(非アルコール性脂肪肝炎)

今回の研究では、高脂肪・高カロリーの食事をとると出てくる特定のたんぱく質の働きを抑えることで生活習慣病を予防できるとありましたが、「ミンクル」が脂肪組織の線維化のカギでは、メタボの人や肥満の人が生活習慣病を予防することができる方法として、高脂肪食などの食生活を改めることや運動をすることで脂肪を燃焼させることを紹介していました。

メカニズムとしては、特定のたんぱく質にあるのでしょうが、生活習慣病の引き金としては、やはり「高脂肪・高カロリーの食事」にあるので、食事には気を付けたいものです。

→ 糖尿病の症状(初期症状)チェック について詳しくはこちら







糖尿病:診断基準を見直しへ ヘモグロビンA1c(HbA1c)に|日本糖尿病学会

> 健康・美容チェック > 糖尿病 > 糖尿病の診断基準(血糖値・HbA1c) > 糖尿病:診断基準を見直しへ ヘモグロビンA1c(HbA1c)に|日本糖尿病学会




■糖尿病:診断基準を見直しへ ヘモグロビンA1c(HbA1c)に|日本糖尿病学会

100_8968

by Alisha Vargas(画像:Creative Commons)

糖尿病:診断基準を見直しへ 2カ月平均の数値に

(2009/2/20、毎日新聞)

糖尿病の診断で使われている血糖値は食事や運動の影響を受けやすく、検査前の一時的な節制や過食でも簡単に数値が変わる。

このため、日本糖尿病学会(門脇孝理事長)は19日、長野県松本市で理事会を開き、診断基準を見直す検討委員会の設置を決めた。過去1~2カ月の平均的な血糖の状態を示す血液検査値「ヘモグロビンA1c(HbA1c)」の導入を検討する。

糖尿病の診断基準の見直しが検討されるそうです。

現在の糖尿病の診断基準は、以下のような診断基準となっています。

現在の診断基準は、99年に策定された。

空腹時血糖値が血液1デシリットルあたり126ミリグラム以上または食後血糖値(ブドウ糖負荷後2時間血糖値)が同200ミリグラム以上の場合、糖尿病と診断される。

だが、血糖値は検査前数日の食事や運動の影響が強く表れるため、変動が大きい。

現在の診断基準では、空腹時血糖値 126mg以上(/dl)または食後血糖値 200mg以上(/dl)となると糖尿病と診断されますが、血糖値は、食事や運動の影響を受けやすく、検査前の一時的な節制をすることで数値が変わってしまい、より適正な診断ができない可能性があるようです。

そこで、見直しの案として考えられているのが、「ヘモグロビンA1c(HbA1c)」なのだそうです。

HbA1cは、赤血球に含まれるヘモグロビンにブドウ糖が結びついたもので、赤血球の寿命が長いため、過去1~2カ月の血糖状態を把握できる。

このため、世界保健機関(WHO)や米国糖尿病学会もHbA1cを診断基準に導入する検討を進めている。

HbA1cを診断基準として導入すると、短期間の血糖の状態ではなく、長期的に見た血糖状態が把握できることで、より適切な判断ができるということのようです。

ただし、このHbA1cによる診断基準にも問題点があるようです。

ただ、ヘモグロビンに異常があると正しい血糖状態が分からなかったり、検査費用が割高になるとの課題がある。

世界で導入されているからというのも大事だと思いますが、より日本人に合った診断基準になることを希望します。

→ 糖尿病の診断基準(血糖値・HbA1c) について詳しくはこちら

→ 糖尿病の症状(初期症状)チェック について詳しくはこちら







糖尿病関連ワード

続きを読む 糖尿病:診断基準を見直しへ ヘモグロビンA1c(HbA1c)に|日本糖尿病学会

ウイルス感染の予防対策が効果を上げ、C型肝炎が原因の肝臓がんが激減している

> 健康情報 > 健康・美容チェック > 肝臓 > 肝臓の病気(肝臓病) > 肝炎 > ウイルス感染の予防対策が効果を上げ、C型肝炎が原因の肝臓がんが激減している




■ウイルス感染の予防対策が効果を上げ、C型肝炎が原因の肝臓がんが激減している

DSC_3905

by Philip Dean(画像:Creative Commons)

C型肝炎の予防進み 肝がん激減

(2008/10/29、読売新聞)

C型肝炎ウイルス(HCV)感染が主な原因の「肝細胞がん」を多く発症する60歳代で、この種のがんと診断される人が過去10年で激減していることが、愛知県がんセンター研究所疫学・予防部の田中英夫部長らの調査でわかった。
感染後20~30年かけて発症する肝細胞がん患者の激減は、ウイルス感染の予防対策が効果を上げたことを示すもので、世界的に珍しい。

愛知県がんセンター研究所疫学・予防部の田中英夫部長らの調査によれば、C型肝炎が原因による肝臓ガンは減少しているそうです。

医療用注射器や注射針の使い捨てや献血時の検査などのウイルス感染の予防対策が効果的だったのでしょう。

また、02年に健康診断での肝炎検査が始まった。今年4月には、C型肝炎ウイルス感染に有効な治療の治療費助成制度が導入され、今後、さらに肝臓がんを減らせる可能性がある。

しかし、この助成制度を利用している人は以前の記事(インターフェロン治療助成制度、受給者は目標の1割)によると、まだまだ少ないようです。

今後さらに肝臓ガンを減らしていくためにもこのような制度をPRしていく必要があるようです。

→ 肝炎とは|肝炎(B型・C型・アルコール性)の症状・原因・チェック について詳しくはこちら

→ 肝臓がん|肝臓がんの症状(初期・末期) について詳しくはこちら




→ C型肝炎の治療薬は劇的に進歩し、今では90%近くの患者が治る について詳しくはこちら




【関連記事】
続きを読む ウイルス感染の予防対策が効果を上げ、C型肝炎が原因の肝臓がんが激減している