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新たな胃がん治療法を発見|がん細胞自身からがん抑制因子の合成を促進する治療法|大阪市立大

Soybean Research in a Lab

by United Soybean Board(画像:Creative Commons)

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■新たな胃がん治療法を発見|がん細胞自身からがん抑制因子の合成を促進する治療法|大阪市立大

大阪市立大、新たな胃がん治療法を発見

(2014/12/26、財経新聞)

大阪市立大学医学研究科 腫瘍外科学の平川弘聖(ひらかわ こうせい)教授、八代正和(やしろ まさかず)准教授らのグループは25日、がん抑制物質のひとつである「プロスタグランジンD2」(※)の合成を促進する酵素の投与により、動物実験レベルで胃がん治療に成功したと発表した。

<中略>

※プロスタグランジン:生体膜構成成分のアラキドン酸から合成される脂質系の生理活性物質

がん増殖抑制物質(プロスタグランジンD2)合成促進酵素を用いた 新たな胃がん治療法を発見

(2014/12/25、大阪市立大学)

我々は、PGD合成酵素が胃がん細胞の内因性PGD2を増加させ、胃がん増殖を抑制することを見出しました。さらに、このPGD合成酵素を胃がんマウスに投与すると、非投与のマウスに比べ腫瘍サイズが有意に抑制されることを発見しました(図1)。

大阪市立大学医学研究科の平川弘聖教授、八代正和准教授らのグループが行なった動物実験によれば、「プロスタグランジンD2」の合成を促進する酵素を投与することにより胃がんの治療に成功したそうです。

がん増殖抑制物質(プロスタグランジンD2)合成促進酵素を用いた 新たな胃がん治療法を発見

(2014/12/25、大阪市立大学)

PPARγ(ペルオキシソーム増殖因子活性受容体γ)発現が多い胃がん細胞に対して、PGD合成酵素が増殖抑制効果を示すことをも見出しました。すなわち、PGD合成酵素投与により、がん細胞の内因性PGD2を増加させ、PPARγを介してがん細胞自身が抑制されることを発見しました(図3)。このように、がん細胞自身からのがん抑制因子産生を促す方法は、今までにない新しいがん治療法です。

<中略>

PGD合成酵素はPPARγの発現量が多い消化器がんに対して優れた治療効果を示すので、がん細胞のPPARγを予め測定しておくことによってPGD合成酵素の投与が有効ながん患者を選別し、より確実ながん治療を行うことが期待されます。

今回のがん治療法は、がん細胞自身からがん抑制因子の合成を促進する治療法なのだそうです。

PGD合成酵素はPPARγの発現量が多いがんに対して治療効果を表すので、がん細胞のPPARγを測定しておくことによって、この治療法が効果的ながん患者を選んで治療を行うことが期待されます。

→ 胃がん|胃がんの症状・原因・手術・食事 について詳しくはこちら







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注射器嫌いの人に朗報!「針なし注射器」の開発に成功|芝浦工大

Army Nurse Treating Patient in Camp Bastion Hospital, Afghanistan

by Defence Images(画像:Creative Commons)




「針なし注射器」の開発に成功 痛みなし、皮膚に押し当てるだけ 芝浦工大

(2014/12/4、ITmediaニュース)

針を使わずに気泡の圧力で試薬や遺伝子を体内に届けられる「針なし注射器」の開発に、芝浦工業大学機械工学科の山西陽子准教授が成功した。

芝浦工業大学機械工学科の山西陽子准教授によれば、痛みがなく、皮膚に押し当てるだけの「針なし注射器」の開発が成功したそうです。

「針なし注射器」は注射器嫌いの人にとっては夢の発明といえるのではないでしょうか。

注射器嫌いの人にも使える注射器というのは、デザイン(問題を解決する)の力が発揮できる分野です。

これまでにも針なし注射器は開発されていたようですが、問題点もありました。

■従来の針なし注射器の問題点

既存の針なし注射器は、バネの力で液体を高圧で発射し、皮膚を貫いて筋肉に薬剤を投与するものなどがあるが、神経を傷つける恐れや、多少の痛みを感じるなどの問題があった。

既存の針なし注射器には、神経を傷つける恐れや痛みを感じるなどの問題があったそうです。

■新開発の針なし注射器の特徴

20141202shibaura

参考画像:高速発射気泡による「針なし注射器」の開発に成功~マイクロレベルの気泡で高精度の試薬輸送を実現~(2014/12/2、芝浦工業大学)

新開発の針なし注射器は、高速で発射した気泡がはじける力で細胞に微細な穴を空け、その穴から、試薬をまとった微細な気泡を細胞内に注入する。気泡のガスは細胞内で収縮し、試薬だけが患部に届く。穴の直径は4μメートルほどで、細胞へのダメージも少なくて済む。

2012年に開発した「マイクロバブルインジェクションメス」を改良して開発した。マイクロバブルインジェクションメスは、液中で微細な気泡を連続して打ち出し、マイクロレベルの微細な穴を空けると同時に、試薬をまとった気泡を輸送できるメス。

今回の針なし注射器は「マイクロバブルインジェクションメス」のアイデアをもとに、マイクロレベルの微細な穴を細胞にあけ、その穴から試薬をまとった微細な気泡を細胞に注入するのだそうです。

■まとめ

針なし注射器が普及すれば、注射器嫌いの子供が泣く風景も見られなくなるんですね。







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大腸がん転移が「Trio」の変化で予測可能になる!?|京都大学

student

by Susan Sermoneta(画像:Creative Commons)

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大腸がん悪化の「目印」特定 転移予測の実用化目指す

(2014/12/4、朝日新聞デジタル)

大腸がん悪化の目印となる分子を京都大などのグループが見つけ、3日発表した。この分子に特定の化学変化が起きていると、がん細胞が別の場所に移って転移しやすくなり生存率が低かった。

<中略>

グループはマウスを使って転移を起こす大腸がんの細胞を研究。「Trio(トリオ)」というたんぱく質の特定の部位に化学変化が起きていると、がん細胞の運動を促す分子を活性化させることがわかった。

大腸がん転移、たんぱく質で予測 京大が発見

(201/12/4、日本経済新聞)

大腸がん悪性化の機構を解明 -新規治療法・予後予測マーカー開発へ期待-

(2014/12/4、京都大学)

2681番目のチロシン残基がAblによってリン酸化されたTrio(Trio(pY2681))は、RhoGEF活性によってRhoタンパクの活性化を招来し、大腸がん細胞の浸潤・転移を促進する。

Trio(pY2681)は、大腸がん患者の予後(術後生存率)と強い負の相関を示す。

京都大学大学院医学研究科の武藤誠名誉教授(現国際高等教育院特定教授)、園下将大准教授らの研究グループによれば、転移を起こす大腸がんの細胞を研究したところ、「Trio」というたんぱく質の特定の部位に化学変化が起きていると、がん細胞が転移しやすくなることが分かったそうです。

「Trio」の一部の構造に変異がある場合には、ほかの臓器に転移しやすく、5年後の生存率が下がってしまうそうです。

大腸がん悪化の「目印」特定 転移予測の実用化目指す

(2014/12/4、朝日新聞デジタル)

大腸がんの死亡率は男性では肺、胃に次ぎ3番目、女性では最も高い。死亡するケースの大半は転移が原因だ。

この研究によって、大腸がんの転移を予測する診断法の確立につながるかもしれません。

→ 大腸がんとは|大腸がんの症状・初期症状・原因・予防 について詳しくはこちら







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世界初、8Kのカメラを使った内視鏡手術、鮮明な画像で安全性向上

Polycom Practitioner Cart in Action

by Andy G(画像:Creative Commons)




世界初、8K内視鏡手術…鮮明画像で安全性向上

(2014/11/11、読売新聞)

ハイビジョンの16倍の画素数がある超高精細な「8K」のカメラを使った世界初の内視鏡手術が10日、杏林大学病院(東京都三鷹市)で行われた。

8Kのカメラを使った内視鏡手術が行われたそうです。

■8Kのカメラを使った内視鏡手術のメリット

従来の内視鏡では見づらかった細い血管や神経、臓器同士の境界が鮮明になり、手術の安全性の向上が期待できる。

画像がより鮮明になったことで、見えづらかった細い血管や神経がはっきり見えるようになり、手術の安全性が高まることが期待されます。

■現時点での問題点

ただ、今回のカメラは重さ約2・2キロ・グラム。現在使われている内視鏡と違い、片手で操作できないなど課題もある。

記事の中で書かれている問題点は2つ。

カメラの重さと片手での操作が難しいこと。

今後は、軽量化などの改良によって、実用化されれば、より安全な手術になっていくのではないでしょうか。

ロボット手術などとの組み合わせでより安全な手術になることを期待します。

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人間ドック・健康診断(鉄欠乏性貧血 ・脂質異常症・脂肪肝・腎臓・境界型糖尿病・若年性脳梗塞・乳がん・胃炎・胃がん)|駆け込みドクター 11月2日

Checking in with a Patient

by Myfuture.com(画像:Creative Commons)




2014年11月2日放送予定の駆け込みドクター!では芸能人の人を人間ドック・健康診断するそうです。

Yahoo!テレビ番組予告

□血液の異常…鉄欠乏性貧血  原因は無理なダイエット □脂質異常症&脂肪肝を防げ □高カリウム血症…腎臓を気を付けよう □境界型糖尿病とは… □プチ不調…鼻づまりから耳の不全 □若年性脳梗塞を防げ □乳がんの自己検診法 □頸椎ヘルニアの恐怖 □食道炎から食道がん…胃炎から胃がんの恐怖

気になるワードがたくさんありますので、興味がある方は是非ご覧になってみてはいかがでしょうか。

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■高カリウム血症…腎臓

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境界型糖尿病とは、血糖値が糖尿病と正常の間にある、いわゆる糖尿病予備軍とよばれるもの。

■若年性脳梗塞

乳がん

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