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なぜ糖尿病になると目がかすむ(ぼやける・ピントが合わない・視力低下)のか?|糖尿病の症状

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糖尿病の症状の一つに、「モノが見えづらい」「ピントが合わない」「ぼやける」というような「目のかすみ」の症状があります。

なぜ糖尿病になると目がかすむのでしょうか?




【目次】

まずは網膜の役割から説明します。

■網膜の役割

目の構造と働き(視覚機能)・目の見える仕組み

網膜とは、眼球の内壁であり、カメラでいえばフィルムの役割です。

網膜は、厚さ0.3mmほどの薄くて透明な膜で、視神経が集まっています

外から入ってきた光は、角膜、水晶体を通して屈折した後、網膜上で像を結びます。

網膜の中で最も大切な場所が黄斑という部分で、このわずかな場所が細かい部分や物を見分けるのに重要な中心視力を担います。

視覚、色覚、光覚において、最も大切な部分です。

■なぜ糖尿病になると目がかすむ(ぼやける)のか?

糖尿病とは、血糖値が高くなる病気で、簡単にいうと、上手くブドウ糖を取り入れられない病気で、糖尿病になると、ブドウ糖がエネルギーを必要としている細胞の中に運ばれなくなり、血液の中にあふれてします。

網膜は、瞳から入った光の明暗や色を感知する組織で、細かい血管が密集しています。

そのため、高血糖状態が続くと血管の閉塞障害と血液凝固異常がおき、眼内の血管が徐々に詰まって、網膜に栄養や酸素が届かなくなり、「目のかすみ」などの症状が現れます。

そして、そのような状態になると、網膜に新しい血管が生まれ、酸素不足などを補おうとします。

しかし、この新生血管はもろく、少しの刺激でも出血し、場合によっては重篤化すると網膜剥離を起こし、失明してしまうこともあります。

→ 目のかすみ(かすみ目)の症状・原因・対策|目がかすむ病気 について詳しくはこちら




■糖尿病網膜症の3段階

Smile

by Teeejayy(画像:Creative Commons)

■初期(単純網膜症)

初期の段階では、自覚症状は現れていませんが、血液が染み出した点状出血や毛細血管の一部がこぶのように腫れる毛細血管瘤などの症状が現れています。

この時点で血糖をコントロールできれば、失明には進まず、進行を止めることができますが、自覚症状はないので、定期的に検査を受けることが重要になります。

■中期(増殖前網膜症)

中期になると、目がかすむなどの自覚症状が現れます。

増殖前網膜症になると、血管閉塞(血流が全く途絶えてしまう状態)が進み、静脈が異常に腫れあがる静脈異常などの症状が現れます。

■末期(増殖網膜症)

末期になると、視力の低下や飛蚊症といった症状が現れます。

増殖網膜症まで進むと、網膜の一部に血液が流れていない部分に酸素や栄養素を届けようと新生血管が伸びてきます。

そして、新生血管が破れることで硝子体出血が起きたり、網膜剥離が発生し、失明を起こす恐れがあります。

また、緑内障などのその他の目の病気を併発している恐れもあります。

→ 糖尿病網膜症の症状・治療・分類・予防 について詳しくはこちら

■糖尿病が原因となって緑内障や白内障になり目がかすむことがある

また、糖尿病が一つの原因となって、緑内障や白内障などの目の病気になることで、目がかすむ、物が見えづらくなるといった症状が起こります。

糖尿病になると緑内障になりやすい|血糖値コントロールと眼科検診で失明予防で紹介した米国眼科学会(AAO)のアドバイスによれば、糖尿病によって、糖尿病網膜症緑内障白内障といった目の病気になりやすく、失明を予防するためにも血糖値コントロールと定期的な眼科検診が重要なのだそうです。

【糖尿病網膜症 関連記事】

■糖尿病の予防

亜鉛

糖尿病の人はインスリンの作用が十分でないため、細胞が十分な量のブドウ糖を血液中から取り込むことができません。

その結果、体のエネルギーが不足し、疲れやすくなります。

すい臓でインスリンを作る際には、亜鉛が欠かせません。

亜鉛にはインスリンの働きを持続させる働きもあります。

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タウリン

タウリンには、すい臓機能を高め、インスリンの分泌を良くする働きがあると言われ、糖尿病の予防に良いとされています。

マグネシウムとタウリンを多く摂取している人は、高血圧・高脂血症・糖尿病・肥満が少ないそうです。

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→ 糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは について詳しくはこちら







【糖尿病の症状】
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緑内障になりやすい人、なりにくい人の差は近視|#この差って何ですか

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2016年6月12日放送の「この差って何ですか?」(18時30分~19時56分)では、「緑内障に、なりやすい人なりにくい人の差」について取り上げました。




【目次】

  1. 「緑内障に、なりやすい人なりにくい人の差」
  2. 緑内障とは
  3. 緑内障の症状
  4. 眼圧が上昇する原因
  5. 緑内障のリスクファクター
  6. 緑内障の予防
  7. 緑内障の治療

■「緑内障に、なりやすい人なりにくい人の差」は「近視」

folk med bøker

by Studieforbund VOFO(画像:Creative Commons)

緑内障患者の約6割が「近視」なのだそうです。

→ 近視(強度近視・仮性近視) について詳しくはこちら

近視の人の目は眼球が歪んでおり、正常の眼球が23mmであるのに対し、近視の眼球は最大28mmになり、眼圧が高くなくても、圧力を受けてしまっているようです。

番組で紹介した緑内障チェック方法は視野の欠損がわかる「ノイズフィールドチェック法」です。

「ノイズフィールドチェック法」は、片方の目ずつ、砂嵐の映像の真ん中の点を見て、周りに視野の欠損がないかをチェックする方法です。

番組で紹介していた方法に近い動画を紹介します。

緑内障 簡易 検査  glaucoma Inspection

■緑内障の人の差

2018年8月7日放送の「この差って何ですか?」では「緑内障の人の差」について取り上げました。

番組ではマスの見え方によって緑内障の可能性をチェックできるテストをおこないました。

片目を隠し、マス目を見てマス目の白い点を10秒見るを両目で行ない、マス目が欠けて見えると緑内障の可能性があるそうです。

また、緑内障には急性緑内障もあり、黒目と白目の境目に充血がある場合には急性緑内障の可能性があるので、眼科で診てもらうことをアドバイスしていました。




■緑内障とは

緑内障とは、目が正常な機能を保てる「適正な眼圧」以上の眼圧のために、視神経が障害され、視野が欠けてくる病気。

緑内障は失明原因の1位の目の病気です。

岐阜県多治見市で行われた疫学調査によれば、40歳以上の20人に1人が緑内障だったそうです。

→ 緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら

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■緑内障の症状

緑内障は、視野が欠損したり、視力が低下しますが、タイプによりそのスピードは異なり、徐々に進む症状と急速に悪化する症状があります。

一般的に緑内障は、自覚症状がほとんどなく、知らないうちに病気が進行していることが多いようです。

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■眼圧が上昇する原因

人間の目は、目から入った情報を網膜で感知し、視神経を介して脳に信号を送り、見たものを認識しています。

眼圧は眼球内を満たしている「房水(ぼうすい)」という液体で、一定に保たれており、房水は、隅角(ぐうかく)という出口から眼球外に排出されています。

しかし、房水の流れに障害が起こることで、眼圧が上昇すると、視神経が圧迫されて、血液の循環が悪くなり、「視野が狭くなる」「視野が欠ける」といった症状が現れます。

緑内障の発症メカニズムから大きく分けると、開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障の2つのタイプに分けられます。

緑内障の原因(眼圧が高くなる) はこちら

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■緑内障のリスクファクター

  • 血縁者に緑内障の人がいる。(遺伝性要因)
  • 加齢(岐阜県多治見市で行われた疫学調査によれば、40歳以上の20人に1人が緑内障)
  • 強度の近視
  • 低体温
  • 冷え性
  • 低血圧
  • 頭痛持ち
  • 糖尿病

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■緑内障の予防

緑内障は、早期発見が大事ですので、眼科での定期的な検査(緑内障ドック)が一番の予防法といえます。

緑内障は、眼圧測定だけではわからないため、眼底検査、視野検査などが必要となります。

眼科検診で失明が36%減少する!|緑内障・糖尿病網膜症・変性近視・加齢黄斑変性・白内障が失明の主な原因で紹介した杏林大学大学院医学研究科の山田昌和教授(眼科)によれば、眼科検診によって5つの病気の発見率や失明の減少率を調べたところ、失明は緑内障で45%減したそうです。

中高年になると、目の病気になる人が増えてきますので、失明を防ぐためにも、40歳をめどに一度眼科検診を受けてみて、定期的に眼科で診てもらうことをオススメします。

また、緑内障は、ぶつかって眼圧が上昇する場合や生まれつき(隅角が未発達)でない場合には、生活習慣(糖分の摂りすぎ、血液がドロドロ、眼精疲労、ストレス、運動不足など)と何らかの関係があるのではないかと考えられています。

緑内障の治療・予防には、栄養補助食品(ルテイン・カシス等)や生活習慣の見直しなどによる日頃からのケアが重要です。

緑内障の予防(食事・サプリメント) についてさらに詳しくはこちら

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■緑内障の治療

緑内障の治療は、薬を(目薬)使って眼圧を下げることにより、眼圧をコントロールしていきますが、十分に効果が出ない場合は、手術やレーザー治療を行います。

緑内障の治療(目薬・手術) はこちら

■まとめ

緑内障とは、目が正常な機能を保てる「適正な眼圧」以上の眼圧のために、視神経が障害され、視野が欠けてくる病気で、失明原因の1位の目の病気です。

40歳以上の20人に1人が緑内障ですので、身近な目の病気ともいえます。

ぜひ緑内障について考えてみてくださいね。

→ 緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら







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「目の奥が痛い!」どんな病気が原因になっているの?

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■「目の奥が痛い!」どんな病気が原因になっているの?

eye

by hans van den berg(画像:Creative Commons)

「目の奥が痛い」そんな症状を経験したことがありませんか?

「目の奥が痛い」と一口にいっても、「左目の奥が痛い」「右目の奥が痛い」「眼底の痛み」「眼球の奥が痛い」と表現は様々です。

「目の奥が痛い」ときはどのような病気が考えられるのでしょうか。

「目の奥の痛み」は意外な病気の前兆の可能性もあります。

まえだ脳神経外科・眼科クリニックの脳神経外科医・前田健二院長と眼科医・前田友子副院長が解説している記事(目の奥の痛みと脳の異常(2009、佐賀新聞)によれば、「目の奥の痛み」からは次のような病気が考えられるそうです。

【目次】

  1. くも膜下出血
  2. 急性の緑内障
  3. 眼精疲労
  4. 三叉神経痛
  5. 群発性頭痛
  6. 副鼻腔炎
  7. 脳腫瘍
  8. 歯の問題からくる目の奥の痛み
  9. うつ病などの心因性の痛み
  10. ぶどう膜炎
  11. 球後視神経炎
  12. 後部強膜炎
  13. 視神経の障害

この中から気になる病気について取り上げてみたいと思います。




1.くも膜下出血

目の奥の痛みと脳の異常

(2009、佐賀新聞)

激しい目の奥の痛みが突然起こった場合、クモ膜下出血やその前兆の疑いがあります。まぶたが下がってくる、物が二重に見えるなどの症状を伴なう場合は一刻も早く頭部の精査が必要です。

目の奥の痛みが突然起こった場合はくも膜下出血の前兆の可能性があるそうです。

激しい目の奥の痛みだけでなく、まぶたが下がってくる、モノが二重に見えるなどの症状がある場合には、頭部CT検査を受けるなどの検査をする必要があります。

→ 脳卒中の前兆・原因・予防 について詳しくはこちら

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2.緑内障

急性の緑内障では、急激に眼圧が上昇し、目の痛み目のかすみ、頭痛、吐き気など激しい症状をおこします。

閉塞隅角緑内障は、「房水(ぼうすい)」の出口にあたる「隅角(ぐうかく)」が「虹彩(こうさい)」(カメラでいう「絞り」の役割。虹彩の中央部には瞳孔があり、ここが大きくなったり小さくなったりして、目に入る光の量を調節する。)によって塞がれることによって、排出ができなくなり、房水がたまることで眼圧が上昇すると考えられます。

特徴としては、隅角が詰まってしまい、発作が起きてしまうことがあり、発作が起きると、目の痛み、頭痛、吐き気などの症状が起こり、我慢していると、失明してしまうことがあります。

緑内障で頭痛の症状が現れる理由としては、目と目の周囲には「三叉神経(さんさしんけい)」と呼ばれる脳神経があり、この神経が障害されて痛みが生じると考えられます。

→ 緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら

→ 緑内障チェック・見え方テスト について詳しくはこちら

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3.眼精疲労

目の奥の痛みと脳の異常

(2009、佐賀新聞)

痛みで一番多いのは眼精疲労です。遠視や初期の老眼、眼位の異常、長時間のパソコン作業、ドライアイなどが原因です。頭痛、頚部痛、肩こりを伴うことも多くしばしば緊張型頭痛と診断されています。

遠視や老眼、長時間のパソコン作業(VDT症候群)、ドライアイなどが原因となって眼精疲労が起こりますが、肩こりや頭痛を伴うことが多いです。

→ 眼精疲労解消法 について詳しくはこちら

4.三叉神経痛

目の奥の痛みと脳の異常

(2009、佐賀新聞)

目と目の周囲には三叉神経と呼ばれる脳神経があり、この神経が障害されて痛みが生じます。

5.群発性頭痛

群発頭痛は、目の奥がえぐられるような、じっとしていられないほどの激痛のため、群発期には日常生活に支障が出るほどのようです。

→ 群発頭痛とは|群発性頭痛の症状・原因・治療 について詳しくはこちら

■まとめ

「目の奥が痛い」という症状であっても、目の病気だけではなく、痛みの部位やそれに伴って起きる症状によって、様々な病気の可能性があるようです。

視神経の障害の場合、視神経を圧迫する病変が無いかCTやMRI検査が必要で、視力低下に先立って目の奥が痛むこともあり注意が必要です。

治療が遅れることがないように、定期的に検査を受けるようにしてくださいね。

→ 目が痛い|目の痛みの原因となる目の病気と解消法 について詳しくはこちら




→ 目の病気・症状 一覧 について詳しくはこちら




睡眠時無呼吸症候群の患者は正常眼圧緑内障のリスクが高い!SAS対策のやり方!

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2017年4月12日放送の「ガッテン!」では

最新研究で「ある特殊ないびき」をかく人は緑内障になりやすい

ことについて取り上げ、睡眠時無呼吸症候群と緑内障の関係について取り上げました。




【目次】

  1. 睡眠時無呼吸症候群の患者は緑内障になるリスクが高い
  2. 睡眠時の眼圧をモニタリングした方法
  3. 睡眠時無呼吸症候群の患者は発作時に眼圧が低下する
  4. 睡眠時無呼吸症候群とは?
  5. 正常眼圧緑内障の原因は「低酸素状態」の可能性がある

■睡眠時無呼吸症候群の患者は緑内障になるリスクが高い

CPAP Titration Test

by Jess Johnson(画像:Creative Commons)

睡眠時の無呼吸中は眼圧低下 北大、緑内障との関係解明に手掛かり

(2016/6/9、マイナビニュース)

研究グループによると、睡眠時無呼吸症候群の患者は健常者と比べて緑内障になるリスクが約10倍高いという。睡眠時無呼吸症候群と緑内障発症との関係については、無呼吸により眼圧が上昇して緑内障になるとの見方もかつてはあったが、眼圧が正常な緑内障も多く報告されて詳しいことは分かっていなかった。

睡眠時無呼吸症候群の患者は緑内障になるリスクが高く、無呼吸と眼圧の関係について何らかの関係があると考えられていましたが、睡眠中の眼圧を持続的に測定することは技術的に困難であるため、無呼吸と眼圧の関係については謎のままでした。

→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら

■睡眠時の眼圧をモニタリングした方法

なぜ睡眠時無呼吸症候群患者は緑内障になりやすいのか – 北大が関係を解明

(2016/6/7、マイナビニュース)

今回の研究では、スイスのセンシメッドが開発した新しいコンタクトレンズ型眼圧計が用いられた。同眼圧計には、眼圧の変化を感知するセンサーがついており、同研究グループは、5分ごとに30秒間の記録を実施。同時に睡眠の状態をモニタリングするために、睡眠中の脳波、呼吸、筋電図、心電図、いびき、酸素飽和度も測定し、記録した。

今回の研究では、スイスの企業が開発したコンタクトレンズ型眼圧計を用いることで、睡眠時の眼圧の状態をモニタリングすることができるようになりました。

■睡眠時無呼吸症候群の患者は発作時に眼圧が低下する

睡眠時の無呼吸中は眼圧低下 北大、緑内障との関係解明に手掛かり

(2016/6/9、マイナビニュース)

北海道大学大学院医学研究科の石田晋(いしだ すすむ)教授、新明康弘(しんめい やすひろ)助教らは、スイスの企業が開発したコンタクトレンズ型眼圧計を用いて睡眠中の患者の眼圧を5分ごとに30秒間記録した。同じ患者に対し同時に呼吸やいびき、心電図などを「睡眠ポリグラフィー」で記録して睡眠状態をモニターした。

息を止めると通常眼圧は上昇する。今回の研究グループが、眼圧と睡眠状態の測定データを比較、分析した結果、無呼吸発作の場合は、気道が閉塞して息が吸い込めなくなるために胸腔(きょうくう)内の圧力が下がって眼圧も下がることが明らかになった。

北海道大学の研究グループによれば、睡眠時無呼吸症候群の患者は発作時に気道が閉塞して息が吸い込めなくなるために胸腔内の圧力が下がって眼圧が下がることがわかったそうです。

■睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群は、簡単に言うと、眠っている間に呼吸が何度も止まってしまう病気のことを言います。

睡眠時無呼吸症候群の診断基準は、「10秒以上の無呼吸が1時間に5回以上ある」場合です。

睡眠時無呼吸症候群は、「SAS(Sleep Apnea Syndrome)」とも呼ばれます。

睡眠時無呼吸症候群の自覚症状としては、日中の眠気ですが、周囲からはいびきがうるさいといわれることがあります。

  • 大きないびき(いびきがうるさいと言われる)
  • 眠っている間に呼吸が止まる
  • 日中の眠気
  • 熟睡感がない(よく眠れた感じがしない)
  • 起床時に頭痛やだるさを感じる
  • 睡眠中に何度も目が覚める

睡眠時無呼吸症候群になると、心筋梗塞糖尿病メタボリックシンドロームになるリスクが高くなるといわれています。

→ 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状・原因・検査・治療法 について詳しくはこちら




■正常眼圧緑内障の原因は「低酸素状態」の可能性がある

緑内障とは、目が正常な機能を保てる「適正な眼圧」以上の眼圧のために、視神経が障害され、視野が欠けてくる病気ですが、日本人には正常眼圧緑内障が多い!?で紹介した日本緑内障学会が岐阜県多治見市で40歳以上を対象に行なった調査によれば、緑内障と診断された人は約5.8%で、そのうちの6割が眼圧が正常範囲であるにもかかわらず、緑内障になっている「正常眼圧緑内障(NTG)」だったため、眼圧以外に何らかの原因があることが考えられます。

なぜ睡眠時無呼吸症候群患者は緑内障になりやすいのか – 北大が関係を解明

(2016/6/8、マイナビニュース)

無呼吸発作は、眼圧を下げると同時に血中酸素飽和度も下げることがわかったため、睡眠時無呼吸症候群患者では、低酸素状態などの眼圧上昇以外のメカニズムによって視神経障害が引き起こされていると考えられる。

無呼吸発作が起きると、眼圧が下がると同時に血中酸素飽和度も下がることがわかったため、睡眠時無呼吸症候群の患者は、低酸素状態などの眼圧上昇以外の仕組みによって視神経障害が引き起こされるという可能性があり、このことは、正常眼圧緑内障の原因の解明につながることが期待されます。

→ 正常眼圧緑内障(NTG) について詳しくはこちら

●SAS(睡眠時無呼吸症候群)対策

減量・ダイエット

肥満が原因による睡眠時無呼吸症候群の治療・予防するためには、食生活の改善や運動不足の解消など生活習慣の改善が重要となります。

睡眠前の深酒に注意

アルコールは気道周辺の筋肉を弛緩させ、鼻づまりを引き起こしやすいので、いびきをかきやすくなります。

横向きに寝る

軽度のいびきなら、舌が喉に落ち込んで気道を塞がないよう、横向きに寝るようにしましょう。

腰枕

ファスナーを開いて背中にボールを装着できる腰枕を使うことで、横向きの姿勢を保つことができます。

パジャマの背中に袋を縫い付けて、中にテニスボールなどを入れるお手製腰枕もおすすめです。

ベッドの頭側を高くする

体を少し起こした姿勢にしておけば舌が落ち込みにくくなります。

マウスピース

中等症より軽いいびきには、舌や下あごを前に出させる特殊なマウスピースを使うと軽減することもあるそうです。

CPAP療法

中等症以上や重度のSAS患者の治療には、寝るときに呼吸用のマスクを付け、圧力をかけた空気を機械で持続的に送り込む「CPAP療法」が有効とされています。

睡眠時無呼吸症候群とメタボリックシンドロームによれば、「CPAP(Continuous Positive Airway Pressure=シーパップ)」は、睡眠中に装着した鼻マスクから圧力をかけた空気を送り込み、上気道を開いた状態に保って無呼吸をなくす方法です。

CPAP療法で治療すると無呼吸やいびき、日中の眠気が消失するだけでなく、高血圧や、メタボリックシンドロームのひとつの病態であるインスリンの効きが悪くなるインスリン抵抗性も改善します。

つまり、CPAP療法で睡眠時無呼吸症候群を治療すると、心筋梗塞などのリスクも低下します。

→ 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状・原因・検査・治療法 について詳しくはこちら




→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら




【睡眠 関連記事】
続きを読む 睡眠時無呼吸症候群の患者は正常眼圧緑内障のリスクが高い!SAS対策のやり方!

緑内障の発症リスクを高める要因|2050年までに緑内障を発症する米国人が約2倍になる

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【目次】

■2050年までに緑内障を発症するアメリカ人が約2倍になる!?

My watery eye

by Mohammed Mustafa(画像:Creative Commons)

緑内障のリスク因子リスト、学会が公開【米国眼科学会】

(2016/1/8、m3.com)

AAOによると、米国の緑内障患者は約270万人。うち緑内障と認識しているのはわずか半数にとどまる。その一方で緑内障の罹患率は上昇しており、2050年までに630万人の米国人が緑内障を発症すると予測されている.

米国眼科学会(AAO)によれば、2050年までに緑内障を発症するアメリカ人が約2倍になると予測しています。

それでは、どのような人が緑内障になりやすいのでしょうか。

■緑内障の発症リスクを高める要因とは?

緑内障の原因によれば、緑内障のリスク要因は次の通り。

●血縁者に緑内障の人がいる。(遺伝性要因)

家族歴:ある研究によると、親または兄弟に緑内障患者がいると、発症リスクは9倍高い。

緑内障には遺伝的要因があると考えられます。

●加齢

岐阜県多治見市で行われた疫学調査によれば、40歳以上の20人に1人が緑内障だったそうです。

そのため、40歳ごろから定期的に眼科検診を受けることをお勧めします。

●強度の近視

近視はその程度が高いほど、緑内障になるリスクが高いといわれます。

→ 【この差って何ですか?】緑内障になりやすい人、なりにくい人の差は近視 について詳しくはこちら

●糖尿病

米国眼科学会(AAO)のアドバイスによれば、糖尿病によって、糖尿病網膜症、緑内障、白内障といった目の病気になりやすく、失明を予防するためにも血糖値コントロールと定期的な眼科検診が重要なのだそうです。

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低体温

冷え性

低血圧高血圧

●頭痛持ち

低体温・低血圧・高血圧・頭痛・冷え性の方は、血流が悪いと考えられ、この血流の悪さが、視神経にダメージを与える要因になりうると考えられます。

低血圧になると、全身の血流が悪くなることにより、網膜の血流低下を招くと考えられます。

高血圧になると、網膜の毛細血管が動脈硬化になることによって、網膜の血流低下を招くと考えられます。

偏頭痛になると、脳の血管が収縮・拡張しやすく、網膜でも同じように血流低下を招くと考えられます。

睡眠時無呼吸症候群




■緑内障の予防・検査

緑内障は、早期発見が大事ですので、眼科での定期的な検査(緑内障ドック)が一番の予防法といえます。

緑内障は、眼圧測定だけではわからないため、眼底検査、視野検査などが必要です。

また、緑内障は、ぶつかって眼圧が上昇する場合や生まれつき(隅角が未発達)でない場合には、生活習慣(糖分の摂りすぎ、血液がドロドロ、眼精疲労、ストレス、運動不足など)と何らかの関係があるのではないかと考えられています。

緑内障の治療・予防には、栄養補助食品(ルテイン・カシス等)や生活習慣の見直しなどによる日頃からのケアが重要です。

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■まとめ

2050年までに50億人が近視(近眼)になると予想されている!?で紹介した豪州のニューサウスウェールズ大学のBrien Holden研究所によれば、2050年までに50億人が近視になっていると予想されるそうです。

目の病気に対する予防意識を高めなければ、今後ますます緑内障などの目の病気になる人は増えていきそうです。

→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・眼圧・予防 について詳しくはこちら







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