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アキレス腱の厚さを超音波で調べて「家族性高コレステロール血症(FH)」かどうかを診断できる手法を開発|基準値は男性6ミリ以上、女性5.5ミリ以上|国立循環器病研究センターなど

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■アキレス腱の厚さを超音波で調べて「家族性高コレステロール血症(FH)」かどうかを診断できる手法を開発|国立循環器病研究センターなど

Street Feet #1

by Raúl González(画像:Creative Commons)

コレステロールの新診断法 アキレス腱厚さ、超音波で

(2017/7/31、産経ニュース)

研究ではFH患者130人と、糖尿病や高血圧症、脂質異常症の患者計155人のアキレス腱の厚さを超音波で調べて比較、解析し、男性は6ミリ以上、女性は5.5ミリ以上ある場合、FHの可能性が高いとする基準を国内で初めて作った。

国立循環器病研究センターなどのチームは、アキレス腱の厚さを超音波で調べて「家族性高コレステロール血症(FH)」かどうかを診断できる手法を開発したそうです。




■FHの身体的特徴として「アキレス腱肥厚」

以前もアキレス腱の厚さを測ると、全身の動脈硬化(家族性高コレステロール血症)がわかる!?では、オランダでは、アキレス腱の厚さを測ることで全身の動脈硬化を見つける方法が医療現場で使われていると紹介しました。

血管を修復しようとコレステロールがたまることでアキレス腱の厚さが太くなるそうです。

FH診断マニュアル(2017年3月、サノフィ)によれば、FHの身体的特徴として「アキレス腱肥厚」が挙げられており、視診や触診が可能ですが、診断の評価にはX線低電圧撮影を用いているそうです。

アキレス腱肥厚の評価はX線低電圧撮影で行い、最大径9 mm以上を肥厚ありと診断します。

■背景

今回アキレス腱の厚さを超音波で調べて「家族性高コレステロール血症(FH)」かどうかを診断できる手法を開発されたのには次のような背景があるそうです。

 エックス線撮影や触診で厚さを診る方法があるが、腱と皮膚の境界が不明確で測定しにくいほか、開業医などでは撮影装置を備えるところが少ない。超音波検査の機器は設置されていることが多く、FHの早期発見、治療が期待される。

触診で厚さを診る方法では腱と皮膚の境界が不明確で測定しにくく、またそもそも開業医などではエックス線撮影装置を備えていることが少ないため、設置されているところが多い超音波検査機器による診断方法はFHの早期発見・早期治療につながることが期待されているそうです。

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→ 家族性高コレステロール血症 について詳しくはこちら




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9月24日は世界FH Day|家族性高コレステロール血症について考えよう

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■FH(家族性高コレステロール血症)とは?

コレステロール値が高いのは遺伝かもしれない? 日本の200~500人に1人は家族性高コレステロール血症(FH)です 

(2015/9/15、ハフィントンポスト)

9月24日は「世界FH Day」なのだそうです。

ところで、FH(家族性高コレステロール血症)とは、どのような病気なのでしょうか。

“悪玉コレステロール”として知られるLDLコレステロール(LDL-C)値が遺伝的に高く、若い年齢で心筋梗塞などを起こすリスクが高い疾患である”家族性高コレステロール血症(Familial Hypercholesterolemia : FH)”です。

健康な人では、LDL-Cは肝臓の細胞表面にある”LDL受容体”というタンパク質によって、細胞の中に取り込まれ、処理されるため、血液を流れるLDL-Cの量は一定に保たれています。ところが、LDL受容体の機能に障害があったり、受容体の数が人より少なかったり、また受容体の分解を促進するたんぱく質を人より多く持っていると、おもに肝臓でのLDLの取り込みが低下し、血液中のLDL-Cの量が増加してしまう遺伝性の病気があります。

家族性高コレステロール血症とは、肝臓内にあるLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を取り込む受容体(LDL受容体)が欠損し、血中に悪玉コレステロールがたまりやすくなる病気のことで、若いうちから心筋梗塞などを発症しやすくなります。

患者は国内で500人に1人程度といわれています。

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家族性高コレステロール血症(FH)の患者さんでは、急速に動脈硬化が発症・進行する危険性があります。

ダーレオーエン選手の死因は心臓まひ、動脈硬化による心臓病を抱えていたによれば、競泳男子のアレクサンデル・ダーレオーエン選手は重い動脈硬化により冠動脈に病気を抱えていたそうです。

この記事に、家族性高コレステロール血症に関することは書かれておりませんが、オリンピック選手のような体を鍛えている人であっても、そして若い人であっても急速に動脈硬化が進行する危険性はあるということです。

大事なことは、早く家族性高コレステロール血症(FH)と診断を受けて適切な治療(LDLコレステロールのコントロール)を受けはじめ、動脈硬化の進行を抑えることです。

→ 動脈硬化とは|動脈硬化の症状・原因・改善方法 について詳しくはこちら

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家族性高コレステロール血症の重症化しやすい遺伝子の特徴が解明|国立循環器病研究センター

国立循環器病研究センターによれば、生まれつきコレステロールが異常にたまりやすい家族性高コレステロール血症で、重症化しやすい遺伝子の特徴がわかったそうです。

アキレス腱の厚さを測ると、全身の動脈硬化(家族性高コレステロール血症)がわかる!?

オランダでは、アキレス腱の厚さを測ることで全身の動脈硬化を見つける方法が行なわれているそうです。

血管を修復しようとコレステロールがたまることでアキレス腱の厚さが太くなるそうです。

1.アキレス腱が横から見てくびれがなく盛り上がっている

2.アキレス腱の厚さが2センチ以上ある

アキレス腱をつまんでみて、厚さが2cm以上あれば危険なのだそうです。

かかりつけ医に相談のうえ、循環器内科の受診をお勧めします。

■まとめ

最近ではコレステロールの摂取制限は必要がないという提言が行なわれていますが、それよりも先にFH(家族性高コレステロール血症)の診断を受けてもらうことを優先するようにしたほうがいいのではないでしょうか?

→ コレステロールとは|コレステロール値を下げる食品・食事 について詳しくはこちら

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内臓脂肪の量が限度を超えると、「ミンクル」を介して脂肪組織の線維化が起こり、脂肪肝になる|東京医科歯科大学【論文・エビデンス】

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■内臓脂肪の量が限度を超えると、「ミンクル」を介して脂肪組織の線維化が起こり、脂肪肝になる|東京医科歯科大学

Dat Mouthful

by Guian Bolisay(画像:Creative Commons)

過剰に摂取した脂肪はどこへ行くのか 鍵分子「ミンクル」解明

(2014/11/5、産経新聞)

毎日の食事で、過剰に摂取した脂肪はどこへ行くのか。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の人の場合、内臓脂肪の量が限度を超えると、「ミンクル」という分子を介して脂肪組織の線維化が起こり、糖尿病など生活習慣病の原因につながる恐れがあることが日本発の研究で示された。

東京医科歯科大大学院医歯学総合研究科の菅波孝祥特任教授と小川佳宏教授のグループによる研究によれば、内臓脂肪の量が限度を超えると、「Mincle(ミンクル)」を介して脂肪組織の線維化が起こり、糖尿病など生活習慣病の原因につながる恐れがあるということ、そして「Mincle(ミンクル)」が第三の脂肪といわれる異所性脂肪の蓄積に重要な役割を担っていることが分かったそうです。

今回の記事のポイントは、「ミンクル」が脂肪組織の線維化のカギとなるということです。

ミンクルを取り除いたマウスとそうでないマウスで高脂肪食を食べさせて太らせる実験をしたところ、ミンクルを取り除いたマウスは肝臓への脂肪の蓄積や糖代謝異常(血糖値の異常)が軽減されたことがわかりました。

過剰に摂取した脂肪はどこへ行くのか 鍵分子「ミンクル」解明

(2014/11/5、産経新聞)

この実験を踏まえて、「肥満の人の内臓脂肪の量が限度を超えると、ミンクルを介して脂肪組織の線維化が起こり、脂肪が肝臓に蓄積して脂肪肝になる。その結果、脂質代謝異常(コレステロール値の異常)などを経て、糖尿病になったり、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に発展したりする」というメカニズムを突き止めた。

つまり、この結果から、内臓脂肪の量が限度を超えると、「Mincle(ミンクル)」と呼ばれる病原体センサー分子を介して脂肪組織の線維化が起こり、肝臓に脂肪が蓄積して脂肪肝になることがわかりました。

では、メタボの人や肥満の人は、どのようにすれば、生活習慣病を予防することができるのでしょうか。

一つは食事の工夫だ。脂肪は就寝中にたまりやすい。このため、就寝前の食事や間食を避けることを心がける。また、油分の多い食事は減らし、油の種類も不飽和脂肪酸のオリーブオイルなどに切り替えることが推奨される。

もう一つは運動だ。

<中略>

菅波特任教授は「歩けば歩くほど、体内の脂肪分の燃焼が促進され、脂肪組織の線維化を防ぐことができる」と説明する。

高脂肪食などの食生活を改めることや運動をすることで脂肪を燃焼させることが重要になります。

週250分の運動で脂肪肝改善 「やせなくても効果あり」―筑波大研究グループによれば、肥満の人は、週250分以上早歩きなどのやや強めの運動をすると、体重が減らなくても、肝臓に蓄積した脂肪が減少したり、善玉コレステロールや肝臓の炎症を防ぐ物質が増えていることがわかっています。

また、週150分の早歩きを続けるだけでも、肝臓の中性脂肪が減っており、脂肪肝・NAFLDの改善が期待できる今回の研究によれば、週150分の早歩きを続けるだけでも、肝臓の中性脂肪が減っており、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の改善が期待できることがわかったそうです。

将来的には、Mincle活性化分子が何であるかを見つけることにより、メタボリックシンドロームにおける慢性炎症のメカニズムが解明できれば、ミンクルをターゲットとしたメタボリックシンドロームの治療薬が開発されるようになることが期待されます。




そして、今回の研究を参考にして考えられる仮説が一つ。

それは、糖尿病やNASHになる前の重要なラインがわかったことです。

糖尿病やNASHは次のような流れで進んでいくと考えられます。

栄養の摂りすぎ・運動不足

→脂肪の蓄積=肥満

→ミンクルを介した脂肪組織の線維化

脂肪肝肝臓に脂肪が蓄積)

→脂質代謝異常(コレステロール値の異常)や耐糖能障害(血糖値の異常)

動脈硬化

糖尿病NASH(非アルコール性脂肪肝炎)

脂肪にはいくつかの種類があり、腹部の筋肉の外側にあってつまむことができるのが皮下脂肪であり、大腸や小腸のまわりについているのが内臓脂肪。皮下脂肪や内臓脂肪の貯蔵量が限度を超えると、毒性の高い「異所性脂肪」が肝臓などに蓄積される。

人によって内臓脂肪の量の限度がどのくらい違うのかはわかりませんが、内臓脂肪の量が限度を超えるとミンクルを介して脂肪組織の線維化が起こることは明らかになっているわけですから、定期的な検査で内臓脂肪の量をチェックしたり、どのくらい肝臓に脂肪が蓄積しているかをチェックすることで、糖尿病やNASHの予防ができる可能性があるということではないでしょうか?

食生活の見直し、運動不足の解消、そして定期的な検査で肝臓の脂肪蓄積をチェックして、糖尿病やNASHなどの生活習慣病を予防しましょう。

→ 内臓脂肪を減らすには|内臓脂肪の落とし方 について詳しくはこちら

【追記(2016/12/10)】

肝臓に蓄積した脂肪が多いほど、他の臓器におけるインスリン抵抗性が強い!?|金沢大学で紹介した金大医薬保健研究域の篁俊成教授と金子周一教授らの研究グループによれば、次の3つのことがわかりました。

1.肝臓の脂肪量は、肝臓だけでなく、骨格筋のインスリン抵抗性と強く関連する

肝臓に蓄積する脂肪量が多いほど、肝臓および肝臓と離れて存在する骨格筋のインスリン抵抗性が強いそうです。

2.骨格筋についた脂肪は、肝臓などのほかの臓器のインスリン抵抗性と関連しない

3.体脂肪量は、脂肪組織のインスリン抵抗性と関連しない

以上のことから、脂肪肝の悪化は、肝臓だけでなく、全身のインスリン抵抗性の悪化において中心的な役割を果たしており、また肝臓と骨格筋を結ぶ何らかのネットワークの存在があることが考えられます。

つまり、肝臓の脂肪量をいかにコントロールするかが生活習慣病を予防するカギといえるのではないでしょうか。







【参考リンク】
続きを読む 内臓脂肪の量が限度を超えると、「ミンクル」を介して脂肪組織の線維化が起こり、脂肪肝になる|東京医科歯科大学【論文・エビデンス】

酢を毎日飲むと、内臓脂肪や中性脂肪が減少し、メタボリックシンドロームの改善や予防に役立つ




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■酢を毎日飲むと、内臓脂肪や中性脂肪が減少し、メタボリックシンドロームの改善や予防に役立つ

Vinegar

by Mike McCune(画像:Creative Commons)

酢、毎日大さじ2杯で… メタボすっきり

(2009/5/15、産経新聞)

酢を毎日大さじ1~2杯飲み続けると、内蔵脂肪や血中中性脂肪が減少することが、ミツカン中央研究所(愛知県半田市)が行った臨床試験で分かった。

21日に長崎市で開かれる日本栄養・食糧学会大会で発表する。主成分の酢酸が脂質の合成を抑制し、燃焼も促進するためという。

同研究所は「メタボリックシンドロームの予防や改善に有効」としている。

ミツカン中央研究所の臨床試験によれば、酢を毎日大さじ1~2杯飲むと、内臓脂肪や血中中性脂肪が減少し、メタボリックシンドロームの改善や予防に役立つそうです。

同研究所によると、酢酸には血圧や血中コレステロール値を下げる効果もある。

「メタボリックシンドロームの改善には非常に有効だが、摂取をやめると脂肪は元の水準に戻ってしまうので、継続的に摂取してほしい」としている。

酢は高血圧コレステロールが気になる方にも良いようです。

普段の食事に酢を取り入れていきたいですね。




【補足】お酢の健康効果

LDLコレステロールを下げるための食品(青魚・大豆・食物繊維・酢)によれば、
酢に含まれるクエン酸やアミノ酸には、血液がドロドロになるのを防ぎ、血流をよくする働きがあり、血液中の中性脂肪を抑える働きがあるそうです。

酸化悪玉コレステロールとは・原因・数値(基準値)・測定(検査)・対策について詳しくはこちら

酢&クルミ(オメガ3)は血液&血管改善食材|主治医が見つかる診療所によれば、お酢には、美肌・高血圧・心疾患・脳梗塞認知症に効果があるとされています。

※どの研究結果でも、お酢を摂ることを止めてしまうと元の数値に戻ってしまうそうですので、続けることが重要なようです。

  • ブドウ糖と酢を同時に摂る(例:お寿司)と、血糖値の上昇が抑えられていることがわかったそうです。
    白米だけ食べた場合と、白米+お酢で食べた場合の食後の血糖値の上昇を比較すると、お酢と一緒に食べた方が血糖値の上昇が緩やかになったそうです。
    炭水化物を食べると、消化・分解され、ブドウ糖になって腸から血液の中に吸収されます。
    お酢はその消化・分解を抑えるため、糖の吸収が緩やかになって、食後の血糖値が急激に上がるのを防ぐと考えられます。

→ 中性脂肪を下げる食事・運動・サプリメント について詳しくはこちら







糖尿病リスク予測ツール|「健診結果」を用いて将来の糖尿病発症リスクを予測するシステムを開発|国立国際医療研究センター

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■糖尿病リスク予測ツール|「健診結果」を用いて将来の糖尿病発症リスクを予測するシステムを開発|国立国際医療研究センター

国立国際医療研究センターは、「健診結果」を用いて将来の糖尿病発症のリスクを予測するシステム「糖尿病リスク予測ツール」を株式会社教育ソフトウェアと共同開発したそうです。

ツールは糖尿病と診断されたことのない30歳から59歳までの方が対象で、糖尿病の既往歴・性別・年齢・身長・体重・BMI・腹囲・タバコを吸っている・最高(収縮期)血圧・最低(拡張期)血圧・高血圧の薬・脂質異常症の薬(コレステロール・中性脂肪を下げる薬)という基本項目を入力し、空腹時血糖・ヘモグロビンA1c・LDLコレステロールHDLコレステロール中性脂肪AST(GOT)ALT(GPT)γ-GTP・ヘモグロビン(血色素)という血液データを入力することで、より高精度の予測をすることができるそうです。

→ 糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは について詳しくはこちら

→ 糖尿病危険度チェック について詳しくはこちら







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