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糖尿病予備群はみんな同じではない?日本人男性を3タイプに分けると発症リスクに約10倍の差

「糖尿病予備群」と言われたら、何をすればいいのでしょうか?

食生活を見直す。
運動する。
体重を減らす。

これまで、「糖尿病になる前」の段階から生活習慣を見直すことの重要性を紹介してきました。

さらに、「生活習慣を変えたほうがいい」と分かっていても、一人で続けるのは難しいため、電話などを通じて継続的に支援することが糖尿病予防につながるのではないかという研究も紹介してきました。

ところが今回、これまでの考え方をもう一歩進める興味深い研究が発表されました。

実は、同じ「糖尿病予備群」でも、みんな同じ状態ではないのではないか?

日本人男性の糖尿病予備群を分析した研究では、BMI、空腹時血糖値、ALT、non-HDLコレステロールという4つの指標から、特徴の異なる3つのグループが見いだされました。

しかも、その後の2型糖尿病の発症しやすさには大きな差がありました。

つまり、「糖尿病予備群だから生活習慣改善」というところからさらに進んで、

「その人がどんな特徴を持つ糖尿病予備群なのかを見る」

ことが重要になる可能性があるのです。

研究のもとになったのは「J-DOIT1」

今回発表されたのは、

Identification of distinct metabolic subtypes among Japanese men with prediabetes: a data-driven cluster analysis from the J-DOIT1 study

という研究です。

「Diabetology International」に2026年7月に掲載されました。

実は、まったく新しい人たちを集めて行った研究ではありません。

使われたのは、糖尿病予防研究「J-DOIT1」のデータです。

そして、このJ-DOIT1はハクライドウでも以前取り上げています。

2021年に「糖尿病予備軍に電話で予防のアドバイスを続けることで発症率が4割下がる」という記事を紹介していました。

当時の記事では、減量が順調でなければ励ます、長続きする運動法を一緒に考える、食生活改善を勧めるといった電話支援について紹介しています。

今回の論文は、同じJ-DOIT1を「糖尿病予備群の中にも異なるタイプが存在するのでは?」という別の視点から再分析した研究なのです。

ここが今回の研究の面白いところです。

■健診でもおなじみの4項目から分類

今回の分析対象は、J-DOIT1に参加した人のうち、空腹時血糖値100~125mg/dLだった日本人男性2,172人です。

研究者らが分類に使ったのは次の4項目です。

・BMI
・空腹時血糖値(FPG)
・ALT
・non-HDLコレステロール

特別な最先端検査ばかりではありません。

健康診断などで目にすることのある指標です。

研究者らは、この4項目を標準化してk-meansクラスター分析を行い、3つのグループを見いだしました。

■糖尿病予備群は3つのタイプに分かれた

第1群「Metabolically resilient」

1,149人が分類されました。今回使われた代謝指標から、研究では「metabolically resilient phenotype(MRP)」とされています。

第2群「肥満・インスリン抵抗性型」

581人。

肥満やインスリン抵抗性を特徴とするグループ(OFIP)です。

第3群「非肥満・高血糖型」

442人。

第2群とは異なり、非肥満でありながら高血糖を特徴とするグループ(NOHP)です。

そして5年間の糖尿病非発症生存を調べると、3群には大きな違いが現れました。

■糖尿病発症率は0.70%、2.73%、6.73%

年間の2型糖尿病発症率は、

第1群:0.70%
第2群:2.73%
第3群:6.73%

でした。

さらに第1群を基準として比較すると、調整後ハザード比は、

第2群 3.95(95%CI 2.64~5.92)

第3群 9.81(95%CI 6.75~14.26)

となりました。

同じ「糖尿病予備群」とされた人たちなのに、その後の糖尿病への進みやすさは同じではなかったわけです。

■一番リスクが高かったのは「肥満型」ではなかった

ここで注目したいのは、第3群です。

今回最も糖尿病発症リスクが高かったのは、肥満・インスリン抵抗性型ではなく「非肥満・高血糖型」でした。

糖尿病というと、

「太っている人が注意する病気」

というイメージを持っている人もいるかもしれません。

しかし今回の研究結果を見る限り、少なくともこの日本人男性の集団では、肥満だけを見て糖尿病への進みやすさを判断できないことが分かります。

「太っていないから自分は大丈夫」と考えるのではなく、血糖値などの検査結果にも目を向けることが重要だと考えさせられる結果です。

■ここで「電話による生活習慣支援」の話が面白くなる

さらに今回の研究では、生活習慣への介入との関係も分析されています。

すると第2群の「肥満・インスリン抵抗性型」では、生活習慣介入による糖尿病発症リスクの有意な低下がみられ、ハザード比は0.59(95%CI 0.36~0.97)でした。

一方、今回の研究では有意なリスク低下が確認されたのは第2群でした。

ここは非常に重要です。

第1群や第3群では「生活習慣改善が無意味だった」という意味ではありません。

今回の解析では、統計学的に明確な差として示されたのが第2群だった、ということです。

研究者らも、肥満や脂質異常と関連したインスリン抵抗性を持つ人では、ターゲットを絞った生活習慣介入が特に有効である可能性を指摘しています。

■昔のJ-DOIT1研究が、新しい意味を持ってきた

ここでハクライドウの過去記事に戻ってみましょう。

J-DOIT1の原研究では、参加者を介入群と対照群に分け、介入群では1年間に3回、6回、10回という異なる頻度で電話による生活習慣支援が行われました。両群には体重計や歩数計なども提供されています。

興味深いことに、介入群全体で見ると、5.5年間における2型糖尿病発症のハザード比は1.00(95%CI 0.74~1.34)で、介入群全体について糖尿病発症が減少したとはいえませんでした。

一方、最も頻繁に電話支援を受けたサブグループでは、対照群に比べてハザード比0.59(95%CI 0.42~0.83)でした。

ハクライドウが2021年に紹介した「発症率が4割下がる」という話は、この高頻度電話支援グループについての結果でした。実際、当時の記事でも「1年間に10回電話を受けたグループ」と紹介しています。

そして今回、そのJ-DOIT1のデータを別の角度から分析したことで、

「どんな特徴を持った人に生活習慣支援の効果が表れやすいのだろう?」

という、さらに一歩進んだ問いが見えてきたのです。

■糖尿病予防研究は「個別化」の方向へ?

こうして研究の流れを追ってみると興味深いことが分かります。

これまでの考え方は、

糖尿病予備群を見つける
↓
生活習慣を改善する
↓
それを続けられるように支援する

というものでした。

今回の研究によって、そこにもう一段加わります。

その人は「どんな特徴を持つ糖尿病予備群なのか」を見る

という考え方です。

これは、「糖尿病予備群にこの方法を行えばいい」と一律に考えるのではなく、その人自身の特徴に応じて予防を考える方向につながっていくのかもしれません。

■ただし「私は第3群だ」と自己診断しない

ここは今回の記事で必ず押さえておきたいところです。

今回の3分類は、医療現場で「あなたは第2群です」「あなたは第3群です」と診断するために作られた分類ではありません。

研究者が4項目を標準化し、統計的なクラスター分析によって見いだした分類です。

さらに対象は日本人男性2,172人です。

したがって、女性や他の集団でも同じ3分類、同じリスク差がそのまま当てはまるとは、この研究からは判断できません。

まして、

「第3群だから糖尿病になる」

「第1群なら安心」

というものでもありません。

あくまで、この研究集団の中で見いだされたリスクの違いです。

「糖尿病予備群」は、一つの大きな箱の名前なのかもしれない

今回の研究を一般の人向けに考えるなら、私はこのイメージが一番分かりやすいと思います。

■「糖尿病予備群」は、一つの大きな箱の名前なのかもしれない。

同じ箱に入っていても、中には違う特徴を持った人がいる。

体格が違う。

血糖値が違う。

脂質の状態が違う。

そして、その違いによって、その後の糖尿病への進みやすさも違う可能性がある。

今回の研究では、それをBMI、空腹時血糖値、ALT、non-HDLコレステロールという4つの指標から示しました。

だからといって、

「これまで言われてきた生活習慣改善は意味がなかった」

ということではありません。

むしろ逆です。

糖尿病になる前に気づく。
生活習慣を見直す。
一人で続けにくいなら支援する。
そしてこれからは、その人がどのような特徴を持っているのかも考える。

糖尿病予防の考え方が、少しずつ精密になってきたと捉えるとよいのではないでしょうか。

「糖尿病予備群だから、とにかく痩せましょう」という一律の考え方から、

「この人の場合、何を重点的に見て、どんな支援をすればいいのだろう?」

という個別化された糖尿病予防へ。

今回の研究は、その可能性を考えさせてくれる研究ではないでしょうか。

→ 糖尿病の症状(初期症状)チェック について詳しくはこちら

【参考文献】

Sakane N, Takahashi K, Domichi M, Suganuma A, Kuzuya H. Identification of distinct metabolic subtypes among Japanese men with prediabetes: a data-driven cluster analysis from the J-DOIT1 study. Diabetology International. 2026;17(3):62. doi:10.1007/s13340-026-00917-2. 日本人男性2,172人をBMI、空腹時血糖値、ALT、non-HDLコレステロールを用いて3つの代謝サブタイプに分類し、その後の2型糖尿病発症との関連を分析した今回の原著論文です。
Springer Natureの原著論文

Sakane N, Kotani K, Takahashi K, et al. Effects of telephone-delivered lifestyle support on the development of diabetes in participants at high risk of type 2 diabetes: J-DOIT1, a pragmatic cluster randomised trial. BMJ Open. 2015;5:e007316. doi:10.1136/bmjopen-2014-007316. 1年間の電話による生活習慣支援と、その後の2型糖尿病発症について調べたJ-DOIT1の原報です。
BMJ Openの原著論文

【関連記事】

ハクライドウでは2021年に、J-DOIT1について「糖尿病予備軍に電話で予防のアドバイスを続けることで発症率が4割下がる」という記事を掲載しています。今回確認すると、この「4割」はJ-DOIT1全体ではなく、1年間に10回という高頻度の電話支援を受けたサブグループについての結果として理解するのがより正確です。

ハクライドウの過去記事を読む







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

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ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

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「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

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この話が、全体の中でどこに位置づくのか

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 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

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この街の考え方について

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「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
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インターバル速歩のやり方・コツ・注意点!なぜインターバル速歩は老化防止に効果なの?

健康維持のために運動をしたらいいということはわかっていても、「どんな運動をしたらいいのかわからない」「より効果的な運動はないの?」という方もいるのではないでしょうか?

今回取り上げる「インターバル速歩」は体力低下の抑制につながる運動として注目を集めています。

「インターバル速歩」をマスターできれば、いつまでも若々しく、みなさんから憧れられるような存在になれます!

「インターバル速歩とはどんな運動なのか?」「インターバル速歩にはどんな効果があるの?」「インターバル速歩のやり方」についてまとめました。




【目次】

■インターバル速歩とは?

Walking on Air

by Pulpolux !!!(画像:Creative Commons)

カギは「インターバル速歩」と運動直後の「ミルク」。今日からできる老化防止策

(2013/3/25、Sportiva)

これは、「ややキツい」と感じるぐらいの「早歩き」を3分続けたら、普通の速さのウォーキングに切り変えて3分歩く……という「速い」「普通」を交互に繰り返すウォーキングのこと。

信州大学大学院医学系研究科、スポーツ医科学講座の能勢博教授の研究チームが提唱しているインターバル速歩とは「速い」「普通」を交互に繰り返すウォーキングのことで、世界的に注目が集まっている運動法なのだそうです。

なぜ、注目が集まっているのでしょうか?

「普通歩行を行なった集団では、運動能力の向上がほとんど見られなかったのに対して、インターバル速歩を実施した集団では大幅な体力向上が認められ、また血圧、血糖値、中性脂肪、BMIといったいわゆる生活習慣病指標でも、すべての指標が低下することが確認できました。特に、血圧、血糖値、BMIでは大幅な低下が見られます」と能勢教授。

普通のウォーキングと比べると、インターバル速歩をすると、体力が向上し、血圧、血糖値、中性脂肪、BMIといった生活習慣病に関わる指標の全てで改善することが確認できたそうです。

■インターバル速歩がなぜ老化防止に効果的なのか?

その秘密は「高負荷による下半身の筋力維持」「持続性」そして「運動による遺伝子レベルでの変化」の3つだ。

<中略>

能勢教授によると老化による体力低下の抑止が目的の場合、「下半身の筋肉量低下を抑えることで、基礎代謝も増え、両方の効果が十分に得られることが確認できた」という。

トレーニングには筋力トレーニング(無酸素運動)や持久力トレーニング(有酸素運動)などのトレーニングがありますが、老化による体力低下を予防することが目的の場合には、インターバル速歩で、下半身の筋肉量低下を抑えることが出来れば、両方の効果を得られることがわかったそうです。

ただし、この運動での大事なポイントは、運動の中に必ず「ちょっとキツい」と感じる高負荷の運動を加えることにあるそうです。

能勢教授によれば「ちょっとキツいとは、自分の最大運動能力の70%ぐらい、10分続けると汗ばむ、20分だとすねの筋肉が痛くなる程度の強度」だという。

「速歩3分」「普通歩行3分」というちょっときつい負荷をかけたインターバル速歩を毎日続けることで筋量の維持ができ、結果的に体力低下の抑制につながるということなのですね。

また、高負荷の運動を定期的に続けることは、遺伝子レベルでも良い影響があるそうです。

また、長年の実証実験の結果から、こうした高負荷の運動を定期的に続けることで細胞の遺伝子レベルでも変化が生じ、人間の体内で炎症を抑える遺伝子が活発になる「遺伝子のメチル化」も確認されている。

「分かりやすく言えば、遺伝子の錆(さび)を取るようなイメージです。インターバル速歩を続ける中高年者の、遺伝子のメチル化の程度を調べると、数値上は10歳程度の若返り効果が見られました」というから驚きだ。

→ 血圧を下げる方法(食べ物・サプリメント・運動) について詳しくはこちら

【追記(2024年9月29日)】

「1日1万歩」は効果が無かった…!ついにわかった「ジムに行かなくても体力がつく」すごい方法(2024年9月26、現代ビジネス)によれば、7300名の中高年者を対象に5ヵ月間のインターバル速歩トレーニングの効果を検証したところ、5ヵ月間の継続率が95%、体力が最大20%向上、高血圧、高血糖、肥満などの生活習慣病指標が20%改善、膝痛・腰痛などの症状が50%改善、そのほか、うつ症状、認知機能も有意に改善したそうです。

■インターバル速歩のやり方

インターバル速歩のやり方
インターバル速歩のやり方

最初は1日のトータル歩行時間が12分(3分の速歩と普通歩行を各2回)ぐらいから始めるのが基本で、毎日歩けない人は、1週間のトータルの速歩時間が60分ぐらいになるように回数と時間を設定するといいという。

ポイントをまとめてみます。

  • 「速歩3分」「普通歩行3分」を繰り返す
  • 自分の最大運動能力の70%ぐらい、10分続けると汗ばむ、20分だとすねの筋肉が痛くなる程度の強度
  • 出来れば毎日行うといいのですが、毎日できない場合は、1週間のトータルの速歩時間が60分ぐらいになるように回数と時間を設定する




■運動後には、アミノ酸バランスのいいたんぱく質を摂取する!

記事の中では、「運動の後の栄養補給の大切さ」も紹介されています。

「まず、ちょっとキツい速歩で下半身の筋肉をしっかり動かしてエネルギーとなるグリコーゲンを消費します。そのとき、一部の筋肉組織は痛んでいますが、そのタイミングでアミノ酸のもととなるたんぱく質を摂取すると、運動で痛んだ筋肉をしっかり補修できる。また、同時に糖質を摂取するとブドウ糖に分解され、エネルギーを効率よく補充すると同時に、筋肉へのアミノ酸輸送をサポートします」

インターバル速歩に限らず、運動後には、エネルギーとなるグリコーゲンが消費され、また筋肉組織が傷んでしまいます。

ハリのある体をキープする「たんぱく質の上手なとり方」

(2018/5/1、日経ウーマンオンライン)

「強度の高い運動を行うと、筋たんぱく質は分解される。しかし、運動直後にはたんぱく質の合成はより促進される」(藤田教授)。この際、体内のアミノ酸が不足していると修復が間に合わないので、たんぱく質、またはアミノ酸の補給が大切。運動後の筋たんぱく質合成のピークは運動終了から2時間後、3~4時間後まで続くという。

藤田 聡教授(立命館大学スポーツ健康科学部)によれば、アミノ酸が不足していると傷んだ筋肉の修復ができないため、エネルギー補給と筋肉の補修のためにも、アミノ酸バランスのいいたんぱく質またはアミノ酸を摂取する必要があります。

「理想は運動後60分以内に、アミノ酸バランスのいい牛乳などを200~600cc飲むことをお勧めします。キツイ運動の直後、筋肉はエネルギーとして消費してしまったグリコーゲンを補うため、細胞膜表面にあるグルコース輸送体を活性化させ、積極的にブドウ糖を取り込もうとします。この”窓が開いている”時間が運動後の約60分間。その間にアミノ酸や糖質を体に取り入れることが大切なのです」と能勢教授。

運動後の60分以内にアミノ酸バランスのいい食品を摂るといいそうです。

しっかりと運動した後には、しっかりと栄養を補給しましょう!

ポイントは、「運動後の60分以内」ですよ。

→ アミノ酸の効果・効能・種類・アミノ酸を含む食べ物 について詳しくはこちら

→ なぜ筋肉をつけるにはタンパク質(アミノ酸)の摂取が必要なの?【論文・エビデンス】 についてくわしくはこちら







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【関連記事】
続きを読む インターバル速歩のやり方・コツ・注意点!なぜインターバル速歩は老化防止に効果なの? →

心肺持久力と握力の両方が低い中学生は代謝異常リスクが高い!|心肺持久力が低いと血圧やnon-HDLコレステロールは高い!|新潟大学

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【目次】

■心肺持久力と握力の両方が低い中学生は代謝異常リスクが高い!|心肺持久力が低いと血圧やnon-HDLコレステロールは高い!|新潟大学

Cross Country ISST Paris: Varsity Boys Race

by Roman Boed(画像:Creative Commons)

新潟大学と新潟県阿賀野市による共同研究によれば、体力テストで心肺持久力を測るシャトルランと上肢筋力を測る握力の両方が低い中学生は代謝異常(メタボまたは生活習慣病)リスクが高いことがわかったそうです。

また、血圧および動脈硬化促進性の血中脂質であるnon-HDLコレステロールは、心肺持久力が低いと有意に高くなったそうです。

■より詳しく!

体力テストが中学校の生活習慣病高リスク者の発見に有用であることを明らかにしました

(2018/2/28、新潟大学)

●心肺持久力と握力の両方が低い中学生は、共に高い中学生に比べ代謝異常リスクを持つ可能性が統計的に有意に、しかも相乗的に約 4.3 倍まで上昇

●代謝異常リスクのうち、肥満度の指標である BMI は、心肺持久力、上肢筋力、下肢筋力が低いと有意に高くなり、血圧および non-HDL-C(非 HDL コレステロール)*は、心肺持久力が低いと有意に高くなった。

新潟大学大学院医歯学総合研究科血液・内分泌・代謝内科の曽根博仁教授・森川咲子客員研究員、同健康寿命延伸・生活習慣病予防治療医学講座(阿賀野市寄附講座)の藤原和哉特任准教授らと新潟県阿賀野市は、阿賀野市の中学生を対象とした共同研究において、中学生の体力テストの結果とを併せて解析したところ、心肺持久力(20m シャトルランの成績)と筋力(上肢筋力は握力の成績)の両方が低い者は、両方が高い者と比べると、統計学的有意かつ相乗的に約4.3倍代謝異常リスク(=生活習慣病あるいはメタボ傾向)が高いことがわかったそうです。

また、同様に心肺持久力と下肢筋力が共に高い者と比べても、両方とも低い者では代謝異常リスクを持つ可能性が、約3.2倍有意に高まることがわかったそうです。

しかし、低筋力であっても、同時に心肺持久力も低くなければ、心肺持久力も筋力も高い者と比較して代謝異常リスクは有意に高まらないことも確認できたそうです。

体力テストの、心肺持久力(20m シャトルラン)、上肢筋力(握力)、下肢筋力(立ち幅跳び)、筋耐久力(上体おこし)の成績と健康診断の結果との関連を重回帰分析で検討したところ、肥満度の指標であるBMIは、心肺持久力、上肢筋力、下肢筋力が低いと統計的に有意に高くなり、血圧および動脈硬化促進性の血中脂質である non-HDL-Cは、心肺持久力が低いと有意に高くなったそうです。




【補足】Non-HDLコレステロール

日本人のコレステロールの評価にはnon-HDLコレステロールが望ましい|厚生労働省
日本人のコレステロールの評価にはnon-HDLコレステロールが望ましい|厚生労働省

参考画像:第3期特定健診・特定保健指導に向けた見直しについて(2016/5/16、厚生労働省)|スクリーンショット

「レムナント」と「Non-HDLコレステロール」とは?基準値・計算・対策|#ガッテンによれば、Non-HDLコレステロール」は、言葉通り、HDLコレステロールではないコレステロールという意味で、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版より導入されているそうです。

LDLコレステロールだけでなく、レムナントやsmall dense LDLコレステロールも動脈硬化を促進する因子であるにもかかわらず、LDLコレステロールだけを測定すると、それらの因子を見逃してしまうことがあるため、注目を集めています。

Non-HDLコレステロール=総コレステロールの数値-HDLコレステロールの数値

健康診断の数値をチェックする際に、総コレステロールが記載されていない場合もあります。

その場合には、LDLコレステロールに30を加えてみると目安になるそうです。

基準値の目安となる数値は、「150-169mg/dl やや危険」、「170mg/dl 危険」なのだそうです。

肥満気味の人や中性脂肪が高い人、糖尿病の人はNon-HDLコレステロールが高くなる傾向にあるので注意しましょう。

■持久力

全身持久力の基準を継続的に達成すると2型糖尿病の発症リスクは低い|#東北大によれば、ランニングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動によって高めることができる「全身持久力」の基準を継続的に達成すると2型糖尿病の発症リスクが低いことがわかりました。

また、50歳の時、速足が無理なくできる体力があれば、心筋梗塞などで死亡する危険性が低くなる|筑波大で紹介した筑波大の研究チームが米医師会誌(JAMA)に発表した研究によれば、50歳のとき、速足(時速6.4キロ程度)での歩行に相当する身体活動が無理なくできる体力があれば、心筋梗塞など冠動脈疾患で死亡する危険性が低くなることがわかったそうですが、どのくらい持久力があるかが病気のリスクを判断する基準になるかもしれません。

■握力

【たけしの家庭の医学】握力を鍛えて血管年齢若返り|NO分泌入浴法のやり方によれば、握力を維持できていない人は心血管疾患による死亡リスクが高いと考えられ、反対に握力が維持できている人は心血管疾患による死亡リスクが低いそうです。

握力が強いほど長生き?|循環器病の発症リスクも低い|厚生労働省研究班(2012/2/20)で紹介した厚生労働省研究班の約20年間にわたる追跡調査によれば、握力が強いほど長生きする傾向があり、死亡リスクだけでなく、心臓病や脳卒中といった循環器病の発症リスクも下がっていたことがわかったことで、健康状態を表す指標として、握力が使える可能性があるそうです。

握力は健康のバロメーター!?|握力低下は心臓発作・脳卒中リスク増加に関連(2015/5/15)で紹介したカナダ・マクマスター大学(McMaster University)が主導した国際研究チームは、握力が健康のバロメーターになる可能性についての研究を行ない、その結果、握力が低下すると、心臓発作や脳卒中の発症リスクの増加に関係していることがわかったそうです。

具体的には、握力が5キロ低下するごとに、何らかの原因による死亡リスクが16%増加する関連性が認められ、この握力低下は、心臓発作リスクの7%増、脳卒中リスクの9%増にそれぞれ関連していたそうです。

”#血圧サージ”が危ない~命を縮める血圧の高波~|タオルグリップ法(ハンドグリップ法)|#NHKスペシャル #ガッテンで取り上げたカナダ・マクマスター大学の研究者によれば、8週間のアイソメトリックハンドグリップ(IHG)トレーニングをしてもらったところ、血圧が低下し、動脈の拡張能力が増加することがわかったそうです。

高血圧の代替療法として効果的なのはウォーキングなどの「有酸素運動」と「ハンドグリップ法」であるとして、その理由として、有酸素運動やハンドグリップ法をすると、血管の内皮細胞から血管の壁を柔らかくして血管を広げる作用がある一酸化窒素が出てくるためと紹介されています。

■まとめ

今回の研究のポイントは2つ。

1.体力テスト(シャトルランと握力)で中学生の生活習慣病リスクの発見につながる可能性がある

2.心肺持久力と筋力の両方が低い中学生は代謝異常リスクが高いことから、運動をすすめる指導を行っていく必要がある

→ コレステロールとは|コレステロール値を下げる食品・食事 について詳しくはこちら

→ 悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら







【参考リンク】
続きを読む 心肺持久力と握力の両方が低い中学生は代謝異常リスクが高い!|心肺持久力が低いと血圧やnon-HDLコレステロールは高い!|新潟大学 →

認知症になる人は発症する10年前にBMI、ウエスト周囲径、HDLコレステロールの低下というサインが現れている!




ある研究によれば、認知症になる人は、認知症と診断される10年前までにBMIとウエスト周囲径が急速に低下したこと、またHDL(善玉コレステロール)は高くなった後、認知症前の4年間でわずかに低下しました。

さらに、追跡期間中、血圧と中性脂肪(トリグリセリド)値が低下し、LDLコレステロール値と総コレステロール値が上昇したことが示されました。

これらの知見は、体重減少が認知症リスクの増加と関連していること、および認知症の早期指標である可能性があることを示した以前の研究に追加され、拡張するものである。
These findings add to and extend previous work that has shown that weight loss is associated with increased dementia risk6-8,17 and that it may be an early indicator of dementia.

12の危険因子を知って認知症を予防しよう!では、肥満が認知症のリスク要因として紹介しましたが、体重減少が認知症リスクの増加と関連があり、また早期のサインである可能性もあるようですね。

また、HDLが低下することは、中性脂肪値が低下していることとも関連して、認知症の進行に伴う身体活動や食物摂取量の減少、不適切な食事と栄養状態の低下を反映している可能性があるようです。

この研究を参考にすれば、これらの変化が認知症を予測するサインになるかもしれません。

→ 認知症の症状・改善・予防に良い食べ物 について詳しくはこちら

〇オメガ3

魚介類・オメガ3の摂取量が多いと認知症リスクが低下によれば、魚介類の摂取量が多いほど認知症のリスク低下がみられたそうです。

魚介類の摂取量が多いほど認知症のリスクが低かったのは、DHA、EPA、DPAの摂取量が多い場合にも、認知症のリスク低下と関連がみられたことから、オメガ3が認知症リスクの低下に役立っているのではないかと考えられます。

→ オメガ3脂肪酸の効果・効能・食べ物 について詳しくはこちら

〇EPA

【ガッテン】善玉コレステロールの吸う力をアップする方法!EPAを含む青魚(サバ缶)!ナッツ&緑茶!ウォーキング!によれば、善玉コレステロールの量が重要ではなく、HDLが細胞に過剰に蓄積したコレステロールを引き抜く能力(コレステロール引き込み能・コレステロール取り込み能)が重要だと考えられているそうです。

善玉コレステロールの吸う力をアップする方法としては、EPAを豊富に含む青魚(サバ缶)、ナッツ&緑茶、一日30分のウォーキングを紹介しました。

→ EPAの効果・効能 について詳しくはこちら

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【参考リンク】

  • Wu Z, Cribb L, Wolfe R, et al. Cardiometabolic Trajectories Preceding Dementia in Community-Dwelling Older Individuals. JAMA Netw Open. 2025;8(2):e2458591. doi:10.1001/jamanetworkopen.2024.58591
  • Lai HTM, Chang K, Sharabiani MTA, et al. Twenty-year trajectories of cardio-metabolic factors among people with type 2 diabetes by dementia status in England: a retrospective cohort study.  Eur J Epidemiol. 2023;38(7):733-744. doi:10.1007/s10654-023-00977-7
  • Wagner M, Helmer C, Tzourio C, Berr C, Proust-Lima C, Samieri C. Evaluation of the concurrent trajectories of cardiometabolic risk factors in the 14 years before dementia.  JAMA Psychiatry. 2018;75(10):1033-1042. doi:10.1001/jamapsychiatry.2018.2004
  • Singh-Manoux A, Dugravot A, Shipley M, et al. Obesity trajectories and risk of dementia: 28 years of follow-up in the Whitehall II study.  Alzheimers Dement. 2018;14(2):178-186. doi:10.1016/j.jalz.2017.06.2637
  • Buchman AS, Wilson RS, Bienias JL, Shah RC, Evans DA, Bennett DA. Change in body mass index and risk of incident Alzheimer disease.  Neurology. 2005;65(6):892-897. doi:10.1212/01.wnl.0000176061.33817.90

「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
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ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

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もし、

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健康診断の新たな基準値(血圧・BMI・肝機能・総コレステロール・LDLコレステロール)とは?|健診基準値が厳しすぎて健康な人でも上限超えてしまう!?|2017-2018

日本人間ドック学会と健康保険組合連合会は、健康な人であっても、性別や年齢によっても基準値を超えてしまうことがあり、現在使われている基準値は厳しすぎるとの研究結果をまとめました。

現在の健康診断に使われている基準値とはどのようになっているのでしょうか?




【目次】

■2018年4月1日より日本人間ドック学会の判定区分表が一部改訂

【追記(2017/12/26)】

2018年4月1日より日本人間ドック学会で定める基本検査項目表及び判定区分表が一部改訂されるそうです。

判定区分表2018年4月1日改定版|日本人間ドック学会

詳しくはご覧いただくとして、A異常なしについての数値の項目を紹介させていただきます。

BMI 18.5-24.9
腹囲(男性)84.9cm以下 (女性)89.9以下
収縮期血圧 129以下
拡張期血圧 84以下
心拍数(仰臥位)45-85
呼吸機能(スパイロメトリー)一秒率(%)70.0以上 %一秒量80.0以上(一秒率70.0%以上) %肺活量(%) 80.0以上
総たんぱく(g/dL)6.5-7.9
アルブミン(g/dL)3.9以上
クレアチン(mg/dL)(男性)1.00以下(女性)0.70以下
eGFR 60.0以上
尿酸(mg/dL)2.1-7.0
HDLコレステロール(mg/dL)40以上
nonHDLコレステロール(mg/dL)90-149
LDLコレステロール(mg/dL)60-119
中性脂肪(mg/dL)30-149
AST(GOT)(U/L)30以下
ALT(GPT)(U/L)30以下
γGTP(U/L)50以下

■健康診断の新たな基準値(血圧・BMI・肝機能・総コレステロール・LDLコレステロール)とは?|健診基準値が厳しすぎて健康な人でも上限超えてしまう!?

Doctor Themed Cupcakes

by Clever Cupcakes(画像:Creative Commons)

健診基準値、厳しすぎる…健康な人でも上限超え

(2014/4/4、読売新聞)

その結果、例えば最大血圧は、解析したデータの上限は男女とも147で、学会が定めた基準値129を上回っていた。一方、中性脂肪は女性の場合、基準値(30~149)の範囲に収まっていたが、男性は上限が大幅に上回り、男女差が見られた。

また、悪玉と言われるLDLコレステロールや、糖尿病の診断に使われるヘモグロビンA1c(エーワンシー)は、男女とも上限値が基準値を上回った。

いずれの項目も、男性では年齢による差はなかったが、女性は年齢が上がるにつれて数値も高くなった。

日本人間ドック学会と健康保険組合連合会は、健康な人であっても、性別や年齢によっても基準値を超えてしまうことがあり、現在使われている基準値は厳しすぎるとの研究結果をまとめました。

健診を受けることで健康かどうかをわかりやすくするための基準値を設けるというのは重要だと思いますが、現在の検診の状況というのは、本末転倒であって、健診を受けることで、健康な人が不安になってしまい、健康を損ねてしまうという状況を生み出しています。

総合的に判断できるように何らかの方法を考える必要があるのではないでしょうか。




■現行の判断値と新しい基準値の比較

【追記(2014/4/7)】

「健康」基準、緩めます 血圧・肥満度など、学会見直し

(2014/4/5、朝日新聞デジタル)

20140405健康診断の新たな基準範囲(日本人間ドック学会調べ)

参考画像:朝日新聞デジタル

■現行の判断値

収縮期血圧 130mmHg未満

拡張期血圧 85mmHg未満

肥満(BMI値) 25未満(男女とも)

肝機能(ALT<GPT>) 0-30

総コレステロール 140-199

LDLコレステロール 60-119

■新しい基準値

収縮期血圧 88-147mmHg

拡張期血圧 51-94mmHg

肥満(BMI値) 男性18.5-27.7 女性16.8-26.1

肝機能(ALT<GPT>) 男性10-37 女性8-25

総コレステロール 男性151-254 女性(30-44歳)145-238 女性(45-64歳)163-273 女性(65-80歳)175-280 

LDLコレステロール 男性72-178 女性(30-44歳)61-152 女性(45-64歳)73-183 女性(65-80歳)84-190 

健康診断の新たな基準範囲が発表されました。

肝機能は、男性が緩和されているのに対して、女性は少し厳しくなっています。

理由としては、アルコールを分解する肝臓の大きさも男性より小さいため肝障害のリスクが高いからと考えられます。

→ 脂肪肝 について詳しくはこちら

→ 肝臓 について詳しくはこちら

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→ → NASH(非アルコール性脂肪性肝炎) について詳しくはこちら

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総コレステロール・LDLコレステロールは、男性女性ともに基準値が大幅に緩和されており、女性の場合は、年齢で三段階設けられています。

→ コレステロール について詳しくはこちら

→ 悪玉コレステロール について詳しくはこちら







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