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糖尿病予備群はみんな同じではない?日本人男性を3タイプに分けると発症リスクに約10倍の差

「糖尿病予備群」と言われたら、何をすればいいのでしょうか?

食生活を見直す。
運動する。
体重を減らす。

これまで、「糖尿病になる前」の段階から生活習慣を見直すことの重要性を紹介してきました。

さらに、「生活習慣を変えたほうがいい」と分かっていても、一人で続けるのは難しいため、電話などを通じて継続的に支援することが糖尿病予防につながるのではないかという研究も紹介してきました。

ところが今回、これまでの考え方をもう一歩進める興味深い研究が発表されました。

実は、同じ「糖尿病予備群」でも、みんな同じ状態ではないのではないか?

日本人男性の糖尿病予備群を分析した研究では、BMI、空腹時血糖値、ALT、non-HDLコレステロールという4つの指標から、特徴の異なる3つのグループが見いだされました。

しかも、その後の2型糖尿病の発症しやすさには大きな差がありました。

つまり、「糖尿病予備群だから生活習慣改善」というところからさらに進んで、

「その人がどんな特徴を持つ糖尿病予備群なのかを見る」

ことが重要になる可能性があるのです。

研究のもとになったのは「J-DOIT1」

今回発表されたのは、

Identification of distinct metabolic subtypes among Japanese men with prediabetes: a data-driven cluster analysis from the J-DOIT1 study

という研究です。

「Diabetology International」に2026年7月に掲載されました。

実は、まったく新しい人たちを集めて行った研究ではありません。

使われたのは、糖尿病予防研究「J-DOIT1」のデータです。

そして、このJ-DOIT1はハクライドウでも以前取り上げています。

2021年に「糖尿病予備軍に電話で予防のアドバイスを続けることで発症率が4割下がる」という記事を紹介していました。

当時の記事では、減量が順調でなければ励ます、長続きする運動法を一緒に考える、食生活改善を勧めるといった電話支援について紹介しています。

今回の論文は、同じJ-DOIT1を「糖尿病予備群の中にも異なるタイプが存在するのでは?」という別の視点から再分析した研究なのです。

ここが今回の研究の面白いところです。

■健診でもおなじみの4項目から分類

今回の分析対象は、J-DOIT1に参加した人のうち、空腹時血糖値100~125mg/dLだった日本人男性2,172人です。

研究者らが分類に使ったのは次の4項目です。

・BMI
・空腹時血糖値(FPG)
・ALT
・non-HDLコレステロール

特別な最先端検査ばかりではありません。

健康診断などで目にすることのある指標です。

研究者らは、この4項目を標準化してk-meansクラスター分析を行い、3つのグループを見いだしました。

■糖尿病予備群は3つのタイプに分かれた

第1群「Metabolically resilient」

1,149人が分類されました。今回使われた代謝指標から、研究では「metabolically resilient phenotype(MRP)」とされています。

第2群「肥満・インスリン抵抗性型」

581人。

肥満やインスリン抵抗性を特徴とするグループ(OFIP)です。

第3群「非肥満・高血糖型」

442人。

第2群とは異なり、非肥満でありながら高血糖を特徴とするグループ(NOHP)です。

そして5年間の糖尿病非発症生存を調べると、3群には大きな違いが現れました。

■糖尿病発症率は0.70%、2.73%、6.73%

年間の2型糖尿病発症率は、

第1群:0.70%
第2群:2.73%
第3群:6.73%

でした。

さらに第1群を基準として比較すると、調整後ハザード比は、

第2群 3.95(95%CI 2.64~5.92)

第3群 9.81(95%CI 6.75~14.26)

となりました。

同じ「糖尿病予備群」とされた人たちなのに、その後の糖尿病への進みやすさは同じではなかったわけです。

■一番リスクが高かったのは「肥満型」ではなかった

ここで注目したいのは、第3群です。

今回最も糖尿病発症リスクが高かったのは、肥満・インスリン抵抗性型ではなく「非肥満・高血糖型」でした。

糖尿病というと、

「太っている人が注意する病気」

というイメージを持っている人もいるかもしれません。

しかし今回の研究結果を見る限り、少なくともこの日本人男性の集団では、肥満だけを見て糖尿病への進みやすさを判断できないことが分かります。

「太っていないから自分は大丈夫」と考えるのではなく、血糖値などの検査結果にも目を向けることが重要だと考えさせられる結果です。

■ここで「電話による生活習慣支援」の話が面白くなる

さらに今回の研究では、生活習慣への介入との関係も分析されています。

すると第2群の「肥満・インスリン抵抗性型」では、生活習慣介入による糖尿病発症リスクの有意な低下がみられ、ハザード比は0.59(95%CI 0.36~0.97)でした。

一方、今回の研究では有意なリスク低下が確認されたのは第2群でした。

ここは非常に重要です。

第1群や第3群では「生活習慣改善が無意味だった」という意味ではありません。

今回の解析では、統計学的に明確な差として示されたのが第2群だった、ということです。

研究者らも、肥満や脂質異常と関連したインスリン抵抗性を持つ人では、ターゲットを絞った生活習慣介入が特に有効である可能性を指摘しています。

■昔のJ-DOIT1研究が、新しい意味を持ってきた

ここでハクライドウの過去記事に戻ってみましょう。

J-DOIT1の原研究では、参加者を介入群と対照群に分け、介入群では1年間に3回、6回、10回という異なる頻度で電話による生活習慣支援が行われました。両群には体重計や歩数計なども提供されています。

興味深いことに、介入群全体で見ると、5.5年間における2型糖尿病発症のハザード比は1.00(95%CI 0.74~1.34)で、介入群全体について糖尿病発症が減少したとはいえませんでした。

一方、最も頻繁に電話支援を受けたサブグループでは、対照群に比べてハザード比0.59(95%CI 0.42~0.83)でした。

ハクライドウが2021年に紹介した「発症率が4割下がる」という話は、この高頻度電話支援グループについての結果でした。実際、当時の記事でも「1年間に10回電話を受けたグループ」と紹介しています。

そして今回、そのJ-DOIT1のデータを別の角度から分析したことで、

「どんな特徴を持った人に生活習慣支援の効果が表れやすいのだろう?」

という、さらに一歩進んだ問いが見えてきたのです。

■糖尿病予防研究は「個別化」の方向へ?

こうして研究の流れを追ってみると興味深いことが分かります。

これまでの考え方は、

糖尿病予備群を見つける
↓
生活習慣を改善する
↓
それを続けられるように支援する

というものでした。

今回の研究によって、そこにもう一段加わります。

その人は「どんな特徴を持つ糖尿病予備群なのか」を見る

という考え方です。

これは、「糖尿病予備群にこの方法を行えばいい」と一律に考えるのではなく、その人自身の特徴に応じて予防を考える方向につながっていくのかもしれません。

■ただし「私は第3群だ」と自己診断しない

ここは今回の記事で必ず押さえておきたいところです。

今回の3分類は、医療現場で「あなたは第2群です」「あなたは第3群です」と診断するために作られた分類ではありません。

研究者が4項目を標準化し、統計的なクラスター分析によって見いだした分類です。

さらに対象は日本人男性2,172人です。

したがって、女性や他の集団でも同じ3分類、同じリスク差がそのまま当てはまるとは、この研究からは判断できません。

まして、

「第3群だから糖尿病になる」

「第1群なら安心」

というものでもありません。

あくまで、この研究集団の中で見いだされたリスクの違いです。

「糖尿病予備群」は、一つの大きな箱の名前なのかもしれない

今回の研究を一般の人向けに考えるなら、私はこのイメージが一番分かりやすいと思います。

■「糖尿病予備群」は、一つの大きな箱の名前なのかもしれない。

同じ箱に入っていても、中には違う特徴を持った人がいる。

体格が違う。

血糖値が違う。

脂質の状態が違う。

そして、その違いによって、その後の糖尿病への進みやすさも違う可能性がある。

今回の研究では、それをBMI、空腹時血糖値、ALT、non-HDLコレステロールという4つの指標から示しました。

だからといって、

「これまで言われてきた生活習慣改善は意味がなかった」

ということではありません。

むしろ逆です。

糖尿病になる前に気づく。
生活習慣を見直す。
一人で続けにくいなら支援する。
そしてこれからは、その人がどのような特徴を持っているのかも考える。

糖尿病予防の考え方が、少しずつ精密になってきたと捉えるとよいのではないでしょうか。

「糖尿病予備群だから、とにかく痩せましょう」という一律の考え方から、

「この人の場合、何を重点的に見て、どんな支援をすればいいのだろう?」

という個別化された糖尿病予防へ。

今回の研究は、その可能性を考えさせてくれる研究ではないでしょうか。

→ 糖尿病の症状(初期症状)チェック について詳しくはこちら

【参考文献】

Sakane N, Takahashi K, Domichi M, Suganuma A, Kuzuya H. Identification of distinct metabolic subtypes among Japanese men with prediabetes: a data-driven cluster analysis from the J-DOIT1 study. Diabetology International. 2026;17(3):62. doi:10.1007/s13340-026-00917-2. 日本人男性2,172人をBMI、空腹時血糖値、ALT、non-HDLコレステロールを用いて3つの代謝サブタイプに分類し、その後の2型糖尿病発症との関連を分析した今回の原著論文です。
Springer Natureの原著論文

Sakane N, Kotani K, Takahashi K, et al. Effects of telephone-delivered lifestyle support on the development of diabetes in participants at high risk of type 2 diabetes: J-DOIT1, a pragmatic cluster randomised trial. BMJ Open. 2015;5:e007316. doi:10.1136/bmjopen-2014-007316. 1年間の電話による生活習慣支援と、その後の2型糖尿病発症について調べたJ-DOIT1の原報です。
BMJ Openの原著論文

【関連記事】

ハクライドウでは2021年に、J-DOIT1について「糖尿病予備軍に電話で予防のアドバイスを続けることで発症率が4割下がる」という記事を掲載しています。今回確認すると、この「4割」はJ-DOIT1全体ではなく、1年間に10回という高頻度の電話支援を受けたサブグループについての結果として理解するのがより正確です。

ハクライドウの過去記事を読む







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

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単発の健康情報やレシピの話ではありません。

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「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

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この考え方の全体像(意味のハブ)

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心肺持久力と握力の両方が低い中学生は代謝異常リスクが高い!|心肺持久力が低いと血圧やnon-HDLコレステロールは高い!|新潟大学

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【目次】

■心肺持久力と握力の両方が低い中学生は代謝異常リスクが高い!|心肺持久力が低いと血圧やnon-HDLコレステロールは高い!|新潟大学

Cross Country ISST Paris: Varsity Boys Race

by Roman Boed(画像:Creative Commons)

新潟大学と新潟県阿賀野市による共同研究によれば、体力テストで心肺持久力を測るシャトルランと上肢筋力を測る握力の両方が低い中学生は代謝異常(メタボまたは生活習慣病)リスクが高いことがわかったそうです。

また、血圧および動脈硬化促進性の血中脂質であるnon-HDLコレステロールは、心肺持久力が低いと有意に高くなったそうです。

■より詳しく!

体力テストが中学校の生活習慣病高リスク者の発見に有用であることを明らかにしました

(2018/2/28、新潟大学)

●心肺持久力と握力の両方が低い中学生は、共に高い中学生に比べ代謝異常リスクを持つ可能性が統計的に有意に、しかも相乗的に約 4.3 倍まで上昇

●代謝異常リスクのうち、肥満度の指標である BMI は、心肺持久力、上肢筋力、下肢筋力が低いと有意に高くなり、血圧および non-HDL-C(非 HDL コレステロール)*は、心肺持久力が低いと有意に高くなった。

新潟大学大学院医歯学総合研究科血液・内分泌・代謝内科の曽根博仁教授・森川咲子客員研究員、同健康寿命延伸・生活習慣病予防治療医学講座(阿賀野市寄附講座)の藤原和哉特任准教授らと新潟県阿賀野市は、阿賀野市の中学生を対象とした共同研究において、中学生の体力テストの結果とを併せて解析したところ、心肺持久力(20m シャトルランの成績)と筋力(上肢筋力は握力の成績)の両方が低い者は、両方が高い者と比べると、統計学的有意かつ相乗的に約4.3倍代謝異常リスク(=生活習慣病あるいはメタボ傾向)が高いことがわかったそうです。

また、同様に心肺持久力と下肢筋力が共に高い者と比べても、両方とも低い者では代謝異常リスクを持つ可能性が、約3.2倍有意に高まることがわかったそうです。

しかし、低筋力であっても、同時に心肺持久力も低くなければ、心肺持久力も筋力も高い者と比較して代謝異常リスクは有意に高まらないことも確認できたそうです。

体力テストの、心肺持久力(20m シャトルラン)、上肢筋力(握力)、下肢筋力(立ち幅跳び)、筋耐久力(上体おこし)の成績と健康診断の結果との関連を重回帰分析で検討したところ、肥満度の指標であるBMIは、心肺持久力、上肢筋力、下肢筋力が低いと統計的に有意に高くなり、血圧および動脈硬化促進性の血中脂質である non-HDL-Cは、心肺持久力が低いと有意に高くなったそうです。




【補足】Non-HDLコレステロール

日本人のコレステロールの評価にはnon-HDLコレステロールが望ましい|厚生労働省
日本人のコレステロールの評価にはnon-HDLコレステロールが望ましい|厚生労働省

参考画像:第3期特定健診・特定保健指導に向けた見直しについて(2016/5/16、厚生労働省)|スクリーンショット

「レムナント」と「Non-HDLコレステロール」とは?基準値・計算・対策|#ガッテンによれば、Non-HDLコレステロール」は、言葉通り、HDLコレステロールではないコレステロールという意味で、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版より導入されているそうです。

LDLコレステロールだけでなく、レムナントやsmall dense LDLコレステロールも動脈硬化を促進する因子であるにもかかわらず、LDLコレステロールだけを測定すると、それらの因子を見逃してしまうことがあるため、注目を集めています。

Non-HDLコレステロール=総コレステロールの数値-HDLコレステロールの数値

健康診断の数値をチェックする際に、総コレステロールが記載されていない場合もあります。

その場合には、LDLコレステロールに30を加えてみると目安になるそうです。

基準値の目安となる数値は、「150-169mg/dl やや危険」、「170mg/dl 危険」なのだそうです。

肥満気味の人や中性脂肪が高い人、糖尿病の人はNon-HDLコレステロールが高くなる傾向にあるので注意しましょう。

■持久力

全身持久力の基準を継続的に達成すると2型糖尿病の発症リスクは低い|#東北大によれば、ランニングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動によって高めることができる「全身持久力」の基準を継続的に達成すると2型糖尿病の発症リスクが低いことがわかりました。

また、50歳の時、速足が無理なくできる体力があれば、心筋梗塞などで死亡する危険性が低くなる|筑波大で紹介した筑波大の研究チームが米医師会誌(JAMA)に発表した研究によれば、50歳のとき、速足(時速6.4キロ程度)での歩行に相当する身体活動が無理なくできる体力があれば、心筋梗塞など冠動脈疾患で死亡する危険性が低くなることがわかったそうですが、どのくらい持久力があるかが病気のリスクを判断する基準になるかもしれません。

■握力

【たけしの家庭の医学】握力を鍛えて血管年齢若返り|NO分泌入浴法のやり方によれば、握力を維持できていない人は心血管疾患による死亡リスクが高いと考えられ、反対に握力が維持できている人は心血管疾患による死亡リスクが低いそうです。

握力が強いほど長生き?|循環器病の発症リスクも低い|厚生労働省研究班(2012/2/20)で紹介した厚生労働省研究班の約20年間にわたる追跡調査によれば、握力が強いほど長生きする傾向があり、死亡リスクだけでなく、心臓病や脳卒中といった循環器病の発症リスクも下がっていたことがわかったことで、健康状態を表す指標として、握力が使える可能性があるそうです。

握力は健康のバロメーター!?|握力低下は心臓発作・脳卒中リスク増加に関連(2015/5/15)で紹介したカナダ・マクマスター大学(McMaster University)が主導した国際研究チームは、握力が健康のバロメーターになる可能性についての研究を行ない、その結果、握力が低下すると、心臓発作や脳卒中の発症リスクの増加に関係していることがわかったそうです。

具体的には、握力が5キロ低下するごとに、何らかの原因による死亡リスクが16%増加する関連性が認められ、この握力低下は、心臓発作リスクの7%増、脳卒中リスクの9%増にそれぞれ関連していたそうです。

”#血圧サージ”が危ない~命を縮める血圧の高波~|タオルグリップ法(ハンドグリップ法)|#NHKスペシャル #ガッテンで取り上げたカナダ・マクマスター大学の研究者によれば、8週間のアイソメトリックハンドグリップ(IHG)トレーニングをしてもらったところ、血圧が低下し、動脈の拡張能力が増加することがわかったそうです。

高血圧の代替療法として効果的なのはウォーキングなどの「有酸素運動」と「ハンドグリップ法」であるとして、その理由として、有酸素運動やハンドグリップ法をすると、血管の内皮細胞から血管の壁を柔らかくして血管を広げる作用がある一酸化窒素が出てくるためと紹介されています。

■まとめ

今回の研究のポイントは2つ。

1.体力テスト(シャトルランと握力)で中学生の生活習慣病リスクの発見につながる可能性がある

2.心肺持久力と筋力の両方が低い中学生は代謝異常リスクが高いことから、運動をすすめる指導を行っていく必要がある

→ コレステロールとは|コレステロール値を下げる食品・食事 について詳しくはこちら

→ 悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら







【参考リンク】
続きを読む 心肺持久力と握力の両方が低い中学生は代謝異常リスクが高い!|心肺持久力が低いと血圧やnon-HDLコレステロールは高い!|新潟大学 →

「レムナント」と「Non-HDLコレステロール」とは?基準値・計算・対策|#ガッテン

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2017年11月15日放送の「ガッテン」では「レムナントコレステロール」と「Non-HDLコレステロール」について取り上げました。

今回の重要なポイントは、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)や善玉コレステロール(HDLコレステロール)の値が正常でも、動脈硬化のリスクを高める「レムナントコレステロール」というものがある点です。

「レムナントコレステロール」と「Non-HDLコレステロール」を知ることで動脈硬化対策をしましょう!




【目次】

■レムナントコレステロールとは?

Questions

by Derek Bridges(画像:Creative Commons)

vol.25 高脂血症で注意すべきは「レムナント」と「小型LDL」|OMRON

レムナントは、血液中のリポたんぱく(中性脂肪やコレステロールがたんぱく質と結びついた複合体)が分解され生じる残り屑です。白血球の一種であるマクロファージが異物として取り込み、血管壁に沈着して、動脈硬化を促進させます。中性脂肪が高くて、善玉のHLDコレステロール値の低い人に多く、糖尿病の人にはその傾向が強くみられます。

脂質異常症治療のQ&A-|日本動脈硬化学会

レムナントは小腸由来のカイロミクロンや肝臓由来のVLDLなどのTGに富むリポ蛋 白が、血中でリポ蛋白リパーゼの作用により変化した中間代謝産物です。レムナント はLDL同様、動脈硬化惹起性であり、Ⅲ型高脂血症、家族性複合型高脂血症、糖尿病 性高TG血症、メタボリックシンドロームなどで冠動脈疾患発症の増加に関与してい ると考えられます。

レムナント / 中間型リポたんぱく|e-ヘルスネット(厚生労働省)

レムナントは脂肪が不完全燃焼したときにできる燃えかすのようなもので、内臓脂肪の蓄積に伴って血液中に増えやすい物質です。レムナントリポたんぱくあるいはレムナント粒子、中間型リポたんぱく(IDL: Intermediate Density Lipoprotein)とも呼ばれ、小粒子高密度LDL(スモールデンスLDL)とともに、動脈硬化惹起リポたんぱくとされています。

「レムナント(remnant)」とは、英語で「残り物」という意味があります。

今回の重要なポイントは、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)や善玉コレステロール(HDLコレステロール)の値が正常でも、動脈硬化のリスクを高める「レムナントコレステロール」というものがある点です。

食生活のバランスが崩れたりして、悪玉コレステロールが血液中に増え過ぎると、血管の壁の中にコレステロールが入り込んでしまいます。

すると、白血球の一種であるマクロファージがやってきてコレステロールを食べ、掃除しようとします。

しかし、マクロファージにはコレステロールを分解する力がありません。

食べ過ぎたマクロファージは死んでしまい、どんどん血管の壁の中にたまっていきます。

こうしてできるのがプラークなのです。

マクロファージは、悪玉コレステロールよりもレムナントを多く取り込んでいるという報告もあり、これが血管が詰まらせてしまう原因になってしまいます。

レムナントコレステロールは食事の摂りすぎによって上がる傾向にあるそうです。

レムナントコレステロールを下げるには、肉よりも魚を食事に取り入れる、運動で適正な体重をキープすることが重要です。




■Non-HDLコレステロールとは?計算式

今回紹介したレムナントコレステロールやLDLコレステロールを併せて「Non-HDLコレステロール(ノンHDLコレステロール)」と呼ぶそうです。

「Non-HDLコレステロール」は、言葉通り、HDLコレステロールではないコレステロールという意味で、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版より導入されているそうです。

なぜNon-HDLコレステロールに注目が集まっているのでしょうか?

新しい指標non-HDLコレステロール|キョーリン製薬

最近、メタボリック症候群や糖尿病が増えまして、この方たちは中性脂肪が高いといわれております。中性脂肪が高いと、レムナントとかsmall dense LDLコレステロールが高値になるといわれまして、これが動脈硬化を促進する因子ということもいわれています。LDLコレステロールだけを測定しますと、レムナントやsmall dense LDLコレステロール等々が無視されるということがあります

LDLコレステロールだけでなく、レムナントやsmall dense LDLコレステロールも動脈硬化を促進する因子であるにもかかわらず、LDLコレステロールだけを測定すると、それらの因子を見逃してしまうことがあるそうです。

【関連記事】

Non-HDLコレステロール=総コレステロールの数値-HDLコレステロールの数値

健康診断の数値をチェックする際に、総コレステロールが記載されていない場合もあります。

その場合には、LDLコレステロールに30を加えてみると目安になるそうです。

基準値の目安となる数値は、「150-169mg/dl やや危険」、「170mg/dl 危険」なのだそうです。

肥満気味の人や中性脂肪が高い人、糖尿病の人はNon-HDLコレステロールが高くなる傾向にあるので注意しましょう。

日本人のコレステロールの評価にはnon-HDLコレステロールが望ましい|厚生労働省
日本人のコレステロールの評価にはnon-HDLコレステロールが望ましい|厚生労働省

参考画像:第3期特定健診・特定保健指導に向けた見直しについて(2016/5/16、厚生労働省)|スクリーンショット

第3期特定健診・特定保健指導に向けた見直しについて(2016/5/16、厚生労働省)

・国際的には、脂質に関するスクリーニングには総コレステロール※1が用いられているが、日本人のHDLコレステロール値は諸外国より高く、総コレステロール値のみで評価すると脂質異常のリスクを過大評価してしまう。

※1:総コレステロールは、HDLコレステロールとLDLコレステロール等で構成されている。

・LDLコレステロールについては、直接測定法は検査精度が安定しないことが指摘されている。また、国際的なLDLコレステロールの評価であるフリードワルド式※2は、中性脂肪高値の状況(高トリグリセライド血症や食後)での採血においてLDLコレステロールを過小評価する可能性がある。

※2:LDLコレステロール(フリードワルド式)=[総コレステロール]-[HDLコレステロール]-[中性脂肪/5]

・一方、精度が確立している検査項目として、総コレステロールとHDLコレステロールから求められるnon-HDLコレステロール※3がある。

※3:non-HDLコレステロール=[総コレステロール]-[HDLコレステロール]

・LDLコレステロールとnon-HDLコレステロールは、虚血性心疾患や脳血管疾患の予測能は同程度又はnon-HDLコレステロールの方が優れている。

・したがって、日本人のコレステロールの評価には、non-HDLコレステロールが望ましい。ただし、適切な試薬を使用して精度管理が行われれば、臨床検査としてのLDLコレステロール直接法自体の使用は可能である。。

「特定健康診査・特定保健指導の在り方に関する検討会」によれば、科学的知見からnon-HDLコレステロールを保健指導対象者への指導に用いてはどうかという見直しの議論が起きているそうです。

ただ、健診の現場ではLDLコレステロールが定着してきているため、変更をする際に健診の現場で混乱が起きたり、国民への理解を求めることが必要になるため、non-HDLコレステロールに変更するメリットがあるかの議論が必要だとあります。

■Non-HDLコレステロール対策

〇大豆類・野菜

食物繊維はコレステロールの吸収を抑えてくれます。

〇青魚

青魚に含まれるEPAはNon-HDLコレステロールを下げてくれます。

【関連記事】

2019年5月14日放送の「たけしの家庭の医学」では筋肉で作られるLPLを増やすことがレムナントコレステロールを減らすカギで、その方法として、階段一階分の上り下りを増やすことをおすすめしていました。

→ コレステロールとは|コレステロール値を下げる食品・食事 について詳しくはこちら

→ 悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら







【関連記事】
続きを読む 「レムナント」と「Non-HDLコレステロール」とは?基準値・計算・対策|#ガッテン →

【名医のthe太鼓判】コレステロール&中性脂肪SP|中山秀征(生姜の酢漬け・亜麻仁油・カメリナオイル)|石井明美(パクチー納豆・ニラサバ)

> 健康・美容チェック > コレステロール > 【名医のthe太鼓判】コレステロール&中性脂肪SP|香り野菜レシピ(パクチー納豆・ニラサバ)|生姜の酢漬け|亜麻仁油・カメリナオイル|5月21日

2018年5月21日放送の「名医のthe太鼓判!」のテーマは「あなたの血管が危ない!コレステロール&中性脂肪改善SP(心筋梗塞・脳梗塞・動脈硬化を防ぐコレステロール&中性脂肪改善をするための食事とは!?)」です。

【出演者】

#渡部建 #山瀬まみ #児嶋一哉 #原西孝幸 #藤本敏史

【関連記事】

今回の重要なポイントは、動脈硬化の新しい指標の「Non-HDLコレステロール」!

「Non-HDLコレステロール」を知ることで動脈硬化対策をしましょう!




【目次】

■ハイヒール・モモコさんの場合|炭水化物の摂り過ぎ

ldlコレステロール(運搬役)とhdlコレステロール(回収役)

悪玉コレステロール 158mg/dL(基準値70-139)

コレステロール → 細胞膜やホルモンの材料

中性脂肪 → 体のエネルギー源

LDL(悪玉)コレステロール → 生命維持に必要なコレステロールを全身に運ぶ運搬役

HDL(善玉)コレステロール → 回収役

ハイヒール・モモコさんの場合は、炭水化物の食べ過ぎで悪玉コレステロールが増える一方で、重篤疾患のリスクが高い。

血中の中性脂肪を増やさないことや糖分をあまりとらない、アルコールを摂り過ぎない、動物性脂肪も摂り過ぎないというアドバイス。

また、2型糖尿病のリスクもあるので注意!

過度の炭水化物摂取は悪玉コレステロールが増える原因の一つ。

【関連記事】

■石井明美さんの場合|中性脂肪が高い

中性脂肪 348mg/dL(基準値50-149)

香り野菜(パクチー・ニラ・セロリ・クレソンなど香りの強い野菜)にはβカロテンやビタミンE、ビタミンCが豊富で、血管をケアしてくれる抗酸化作用の働きがある。

悪玉コレステロールは酸化すると、血管にこびりつき、プラークを作る。

抗酸化物質は悪玉コレステロールの酸化を防いでくれるため、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを減らすことが期待できる。

また、食物繊維は体内の余分なコレステロールの吸収を抑え、排泄を促す働きがある。

【中性脂肪・コレステロール改善生活】

  1. アルコールの量を減らす
  2. 運動
  3. 香り野菜の料理

■パクチー納豆

■ニラサバ

豆苗・ニラ・サバの水煮(中性脂肪を下げる効果があるDHA・EPAが多く含まれている。缶で密封されているため、栄養が失われず効果が高い)・にんにく・輪切りの唐辛子

  1. 輪切り唐辛子・にんにく・オリーブオイル・サバの水煮を入れ炒める。
  2. 醤油・ニラを加え、炒め、豆苗にかける

※豆苗もニラもβカロテンとビタミンEが豊富で、油を合わせていただいたほうが栄養の吸収率が上げられる。

【関連記事】

■中山秀征さんの場合|血管がパーフェクトである2つの理由

悪玉コレステロール 133mg/dL(基準値70-139)

善玉コレステロール 57mg/dL(基準値40-90)

中性脂肪 148mg/dL(基準値50-149)

全て基準値内

2つのポイント

1.オイル

●亜麻仁油

オメガ3が悪玉コレステロールを下げる効果がある

→ 【ソレダメ】Αリノレン酸が豊富なえごま油や亜麻仁油は血流を改善して動脈硬化予防に役立つ|4月11日

→ 亜麻仁油の健康効果・効能とは?|コレステロール低減・抗アレルギー作用・血圧の低下効果

→ 中性脂肪を下げる食事・運動・サプリメント について詳しくはこちら

●カメリナオイル

コレステロールと中性脂肪を下げる

加熱しても成分が壊れないので、炒め物や揚げ物に最適

2.生姜の酢漬け

Day 120: Pickled Ginger

by Quinn Dombrowski(画像:Creative Commons)

生姜は新陳代謝を高め、脂肪を燃焼させたり、善玉コレステロールを上げてくれる。

また、酢にもコレステロールを下げる効果がある。

→ 酢生姜の効果|中性脂肪抑制・血管若返り|酢しょうがの作り方・レシピ|#サタプラ

【材料】

  • 新生姜 400g
  • 酢 350㏄
  • 食塩 大さじ1
  • ハチミツ 大さじ1

【作り方】

  1. 人肌に温めたお酢に塩・ハチミツを溶かす
  2. 水洗いした新生姜を厚めに切り容器へ
  3. 漬け液を入れ、冷蔵庫で一日置けば食べごろ

※約1週間を目安位に食べきること。

新生姜の甘酢漬け(ガリ)の作り方・簡単レシピ【ばあちゃんの料理教室】

はちみつドリンク(生姜)
優しい甘さのはちみつを組み合わせることで、生姜の風味がやわらかに感じられ、飲みやすくなりました。からだを温める生姜ドリンクです。

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国産生姜をスライスして、蜂蜜に漬け込み、国産柚子果汁で仕上げました。

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■湯原昌幸さんの場合|耳たぶのシワと動脈硬化|Non-HDLコレステロール

動脈硬化が進むと耳たぶの毛細血管の流れが悪くなる。

すると、耳たぶにシワができやすくなる。

→ 耳たぶのシワが動脈硬化、狭心症・心筋梗塞のサインの可能性!?【名医のthe太鼓判】|5月21日

動脈硬化の新しい指標に「Non-HDLコレステロール」がある。

Non-HDLコレステロール=総コレステロールの数値-HDLコレステロールの数値

→ 「レムナント」と「Non-HDLコレステロール」とは?基準値・計算・対策|#ガッテン

→ コレステロールとは|コレステロール値を下げる食品・食事 について詳しくはこちら

→ 悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら

■LiLiCoさんの場合|閉経と動脈硬化

なぜ閉経以降女性ホルモン(エストロゲン)が減少すると、高コレステロール血症の女性が急増するの?によれば、エストロゲンには、抗動脈硬化作用や抗酸化作用があるといわれており、エストロゲンが少なくなると、脂質の酸化度が上昇するそうです。

また、閉経期高血圧とは?予防する方法|閉経している女性は塩分をため込みやすくなる原因とは!?によれば、「閉経期高血圧(へいけいきこうけつあつ)」とは、閉経によって血圧に異常が出ることで、近年の研究で明らかになってきたそうです。







続きを読む 【名医のthe太鼓判】コレステロール&中性脂肪SP|中山秀征(生姜の酢漬け・亜麻仁油・カメリナオイル)|石井明美(パクチー納豆・ニラサバ) →