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■家庭にある血圧計の測定値の約7割に誤差がある|カナダ・アルバータ大学
by Jasleen Kaur(画像:Creative Commons)
Home blood pressure monitors inaccurate 70 per cent of the time: study
(2017/6/7、アルバータ大学)
Ringrose and her team tested dozens of home monitors and found they weren’t accurate within five mmHg about 70 per cent of the time.
アルバータ大学のJennifer Ringroseが率いるチームの研究によれば、家庭内血圧計の測定値の約7割に誤差があることがわかったそうです。
■家庭血圧が重視される理由
高血圧治療ガイドライン2014 電子版 – 日本高血圧学会(PDF)
診察室血圧と家庭血圧の間に診断の差がある場合、家庭血圧による診断を優先する
「家庭血圧」による診断を優先する|高血圧治療ガイドライン2014で紹介した2014年4月に5年ぶりに改訂された「高血圧治療ガイドライン」(日本高血圧学会)での大きな変更点は、「診察室血圧と家庭血圧の間に診断の差がある場合、家庭血圧による診断を優先する」という「家庭血圧」を重視している点です。
家庭血圧とは、病院ではなく家庭で血圧を測ることです。
家庭血圧が重視される一つの理由は、診察室血圧・白衣高血圧という現象があります。
白衣高血圧(白衣現象)とは|病院で緊張して血圧が上がるによれば、白衣高血圧とは、通常は血圧が正常なのに、病院で血圧を測定すると血圧の値が高くなってしまうことです。
そうしたことから、平常の血圧を測定する方法として、病院ではなく家庭で血圧を測ることが重視されるようになったようです。
また、家庭血圧を測定することによって見えてきたものもあります。
それは、「仮面高血圧」という新しい病態(病気のぐあい)です。
仮面高血圧とは?健診では正常、職場では高血圧によれば、健診や病院では正常血圧なのに、職場や家庭で血圧を測ると135/85mmHg以上になる状態を「仮面高血圧」といいます。
仮面高血圧は、正常血圧とされる一般成人の10~15%が相当するといわれており、脳卒中や心筋梗塞を併発する危険性は、正常血圧の2~3倍あり、心臓の肥大や動脈硬化の進行が非常に早いこともわかってきています。
そのため、現在では、家庭血圧(病院ではなく家庭で血圧を測ること)のほうが正しい血圧の数値がわかり、また病気の発見にもつながるため、家庭血圧が重要だと考えられているようです。
■まとめ
血圧計の世界累計販売台数が2億台を突破|血圧計の販売台数が急増した背景にあるのは何か?|オムロンによれば、健康意識の高まり、世界的な生活習慣病患者の増加、家庭血圧の重要性の浸透、新興国での需要の高まりを理由に血圧計の販売台数が急増しているそうです。
しかし、今回の研究結果を参考にすれば、健康のためにせっかく血圧計を利用していても、健康管理が上手くできていないことになってしまいます。
家庭内血圧計の測定値の約7割に誤差がある理由としては、自宅の血圧計の精度が低い、もしくは、家庭での血圧の測り方を間違えていることが考えられます。
考えられる2つの理由をチェックするには、かかりつけ病院に家庭内血圧計を持参し、かかりつけ医に血圧計の精度が低いかどうか、自分自身の測り方に問題がないかをチェックしてもらいましょう。
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