血圧計の世界累計販売台数が2億台を突破|血圧計の販売台数が急増した背景にあるのは何か?|オムロン


Project 366 #98: 070412 The Pressure's Off

by Pete(画像:Creative Commons)

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■血圧計の世界累計販売台数が2億台を突破|血圧計の販売台数が急増した背景にあるのは何か?

血圧計の世界累計販売台数が2億台を突破

(2016/12/5、オムロン)

血圧計1号機の発売開始から2009年に累計販売台数1億台を突破するまでは36年を要しましたが、健康意識の高まりや、世界的な生活習慣病患者の増加、家庭血圧の重要性の浸透など、血圧計市場はグローバルに成長を続け、1億台の達成からわずか7年で2億台を達成することができました。近年では、中国や中南米、ロシアなど新興国での需要も高まっており、2015年度のグローバルでの血圧計市場は約4,000万台*2、2015年度の当社の血圧計売上のエリア構成比率は、中国28%、米州26%、欧州20%、日本14%、その他12%となっています。

オムロン ヘルスケア株式会社が1973年の血圧計1号機の発売開始してから43年をかけて2016年11月に家庭用血圧計の世界累計販売台数2億台を突破したというニュースリリースです。

オムロン社においては、1973年の発売から1億台まで36年かかった血圧計が、2億台まではわずか7年で達成した背景として、健康意識の高まり、世界的な生活習慣病患者の増加、家庭血圧の重要性の浸透、新興国での需要の高まりを挙げられています。

・健康意識の高まり

ある食品が健康に良い効果をもたらすという研究結果が発表されると、その食品への需要が高まることで価格が上昇してしまうほど、世界的に健康志向が高まっているのを感じます。

「カップヌードル」がレシピを変更し、塩分を2020年までに15%減らす取り組み|なぜ減塩に取り組み始めたのか?|日清食品によれば、厚生労働省による食塩摂取量目標の見直しやWHOの掲げるナトリウム摂取量の関するガイドライン一日5グラム未満という目標がきっかけで、日清食品は「カップヌードル」のレシピを変更し、塩分を2020年までに従来よりも15%減らす取り組みを始めることから減塩への関心の高さがうかがえます。

・世界的な生活習慣病患者の増加

経済成長にともなって急激に食生活が変化したことなど生活習慣が変わることや肥満などによって生活習慣病が増加していることが考えられます。

・家庭血圧の重要性の浸透

高血圧治療ガイドライン2014 電子版 – 日本高血圧学会(PDF)

診察室血圧と家庭血圧の間に診断の差がある場合、家庭血圧による診断を優先する

「家庭血圧」による診断を優先する|高血圧治療ガイドライン2014で紹介した2014年4月に5年ぶりに改訂された「高血圧治療ガイドライン」(日本高血圧学会)での大きな変更点は、「診察室血圧と家庭血圧の間に診断の差がある場合、家庭血圧による診断を優先する」という「家庭血圧」を重視している点です。

家庭血圧とは、病院ではなく家庭で血圧を測ることです。

家庭血圧が重視される一つの理由は、診察室血圧・白衣高血圧という現象があります。

白衣高血圧(白衣現象)とは|病院で緊張して血圧が上がるによれば、白衣高血圧とは、通常は血圧が正常なのに、病院で血圧を測定すると血圧の値が高くなってしまうことです。

そうしたことから、平常の血圧を測定する方法として、病院ではなく家庭で血圧を測ることが重視されるようになったようです。

また、家庭血圧を測定することによって見えてきたものもあります。

それは、「仮面高血圧」という新しい病態(病気のぐあい)です。

仮面高血圧とは?健診では正常、職場では高血圧によれば、健診や病院では正常血圧なのに、職場や家庭で血圧を測ると135/85mmHg以上になる状態を「仮面高血圧」といいます。

仮面高血圧は、正常血圧とされる一般成人の10~15%が相当するといわれており、脳卒中や心筋梗塞を併発する危険性は、正常血圧の2~3倍あり、心臓の肥大や動脈硬化の進行が非常に早いこともわかってきています。

そのため、現在では、家庭血圧(病院ではなく家庭で血圧を測ること)のほうが正しい血圧の数値がわかり、また病気の発見にもつながるため、家庭血圧が重要だと考えられているようです。

・新興国での需要の高まり

中国や中南米、ロシアなど新興国での需要が高まっているそうです。

<2015年度のオムロン社の血圧計売上のエリア構成比率>

  • 中国28%
  • 米州26%
  • 欧州20%
  • 日本14%
  • その他12%

高血圧が所得が低い国で増加|なぜ高血圧人口が低~中所得国で増加しているのか?で紹介した米医学誌サーキュレーション誌に米研究チームが発表したことによれば、高血圧の人が低~中所得国で増え、2010年時点では世界の高血圧人口の75%が低~中所得国に集中していることがわかったそうです。

低~中所得国の人は、自分が高血圧であることを知っている割合や血圧を管理できている割合が変化がないか、やや悪化しているという結果から考えると、高所得国に比べると、高血圧に対する関心が低いと考えられます。

「所得と生活習慣等に関する状況」のグラフから見えてくるもの|厚生労働省調査によれば、高所得の人ほど健康的な生活習慣を取り入れており(または健康的な生活習慣の人ほど高所得)、低所得な人ほど不健康な生活習慣である(不健康な生活習慣の人ほど低所得)ことがわかります。

例えば、男女問わず、年収が高い人ほど野菜摂取量が多い、もしくは、野菜摂取量が多い人ほど年収が高いといえます。

低収入ほど野菜不足-厚労省栄養調査で紹介した厚生労働省が発表した2011年の国民健康・栄養調査によれば、低収入ほど野菜の摂取量が不足しているという結果が出たそうです。

また、低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しないによれば、低所得者ほど野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活習慣に問題がある傾向があることがわかったそうです。

#健康格差 とは|所得や学歴など社会経済的な地位が低いと不健康が多くなる!?#健康格差 は収入・学歴などが要因?|WHO、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるでも取り上げましたが、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるということがWHOでも一つの問題として注目されているようです。

つまり、健康に対する関心の低さが不健康なライフスタイルを継続しており、そのことが高血圧人口を増加させているのではないでしょうか。

現在は低~中所得国でも、経済成長に伴って健康意識が高まることによって、血圧を管理するために血圧計を活用するようになるかもしれません。




■まとめ

最大の健康リスクは高血圧=先進国では喫煙-WHO報告によれば、世界保健機関(WHO)が健康を害するリスク要因を分析した報告書を公表しましたが、2004年時点の分析で、死に至るリスクが最も高かったのは高血圧で死者全体の12.8%を占めています。

高血圧を放っておくと、動脈硬化によって、脳卒中心筋梗塞慢性腎臓病(CKD)糖尿病腎症など様々な病気の原因となります。

また、高血圧は糖尿病脂質異常症高脂血症)などの合併症を起こしやすいといわれます。

それは、高血圧と糖尿病の危険因子(肥満、運動不足、喫煙など)が同じだからです。

高血圧や糖尿病の予防には生活習慣の改善が欠かせませんが、その方法の一つとして、血糖値測定器や血圧計などで健康管理をしようとする人はこれからも増加していくのではないでしょうか?

→ 高血圧の症状・食事・数値・予防・原因 について詳しくはこちら

→ 血圧を下げる方法(食べ物・サプリメント・運動) について詳しくはこちら







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P.S.

2億台と聞くとすごい数字だなと思いますが、どのくらいすごい数字なのでしょうか?

参考までに「2億台」で検索してみました。

パナソニックのメンズシェーバーが生産台数累計2億台を達成(2016/11/14、パナソニックプレスリリース)

ウエアラブルが1億台突破、4年後には2億台越え予測(2016/11/17、ITpro)

自動運転がけん引、AI革命相場(藤田勉)日本戦略総合研究所社長(2016/12/12、NIKKEI STYLE)

世界の自動車(四輪車)保有台数は約12億台であり、年間生産台数は9000万台である(14年)。