【目次】
■「スマホ巻き肩」とは?
by Garry Knight(画像:Creative Commons)
「スマホ巻き肩」増加中!肩こり、偏頭痛、耳鳴り・・・ひどくなると首の頸椎症でしびれ
(2015/6/9、Jcast)
スマホ巻き肩に詳しい首都大学東京の竹井仁教授(理学療法士)は、「頭が前に出て肩を丸めた姿勢でやっているので、猫背になり肩が内側に丸まった状態」と解説する。
スマホ巻き肩とは、肩が内側に丸まった状態のことをいうそうです。
ケータイがスマホに変わって、スマホから手が離せなくなり、以前紹介した「女子高生、スマホ1日7時間」によってもたらされる4つの影響とは?によれば、人によってはスマホを一日7時間使用しているわけですから、何らかの影響が出ても不思議ではありません。
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■スマホ巻き肩は健康にどのような影響を与えるのか?
「スマホ巻き肩」増加中!肩こり、偏頭痛、耳鳴り・・・ひどくなると首の頸椎症でしびれ
(2015/6/9、Jcast)
スマホ巻き肩を長時間続けると、筋肉が硬直して血流が悪くなり、肩こりの原因になる。さらに放置しておくと、偏頭痛が出たり、ひどくなると目のかすみ、耳鳴り、首に頸椎症を起こして痺れが出る危険性があるという。
「スマホ巻き肩」にご用心 ゆるい酸欠状態で疲労感
(2016/7/7、毎日新聞)
筋肉が硬直して血流も悪くなるから、肩や首のコリに悩まされる。さらに「この姿勢では首が伸び、顎(あご)が突き出てポカンと口が開く状態になりやすいんです。無理して口を閉じるとこめかみや口の筋肉が常にこわ張り、口を開け閉めすると痛みが伴う顎(がく)関節症や、喉が伸びることでモノがのみ込みにくくなる嚥下(えんげ)障害を招く恐れもある」(竹井さん)のだ。
【スマホ巻き肩の健康に対する影響】
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■スマホ巻き肩でゆるい酸欠状態になり疲れを感じやすくなる!?
「スマホ巻き肩」にご用心 ゆるい酸欠状態で疲労感
(2016/7/7、毎日新聞)
「慢性的に疲れが取れない、体がだるい、という人はスマホ巻き肩が原因の可能性があります」と話すのは、呼吸器専門の「池袋大谷クリニック」(東京都豊島区)の院長、大谷義夫さんである。
スマホ巻き肩であるということは、肩を内側に丸めた状態であり、その状態だと、横隔膜が圧迫されてしまい、深呼吸ができず、浅い呼吸になりがちなのだそうです。
普段は肺活量5440ミリリットルで、肺年齢18歳相当の人と測定された男性が、スマホ巻き肩になる姿勢では、肺活量3720ミリリットル、肺年齢は41歳相当と「老化」が進んだ。
スマホ巻き肩の人は日常的に『ゆるい酸欠状態』が続いていると考えられるそうです。
スマホ巻き肩によって、ゆるい酸欠状態が続くと、取り込む酸素の量が減ってしまうわけですから、エネルギーが作りづらくなります。
特に体に大切なブドウ糖は、酸素が少ないとうまくエネルギーに変換されません。だからスマホ巻き肩で取り込む酸素量が減れば、全身の疲れを感じやすくなります
酸素が少ないと、ブドウ糖はエネルギーに変換されないため、慢性的に疲れやすい、体がだるいといった症状を招く恐れがあります。
酸素が減れば頭もボンヤリするし、脂肪を燃やすのに必要な酵素の働きが鈍り太りやすくなる。浅い呼吸で横隔膜の動きが乏しくなり、横隔膜の下にある腸に与える刺激が減って便秘を招く恐れも。
竹井さんも「収縮した筋肉を緩めるには酸素をもとに作られるアデノシン三リン酸(ATP)が必要だが、酸素が少ないとATPが減り、筋肉が固まったままになる。肩、首のコリを悪化させる要因になります」と警告する。
スマホ巻き肩で酸素が少なくなると、頭がぼんやりしたり、太りやすくなったり、便秘になりやすくなるそうです。
■スマホ巻き肩を予防する方法
肩や腕、首を動かして血流を滞らせないようにすることを習慣づけましょう。
肩や肩甲骨周辺の筋肉をほぐすとよいということでしたので、この記事でもコメントしている竹井仁さんの筋膜リリースのやり方を紹介します。
【#世界一受けたい授業】肩こり改善!筋膜リリースのやり方(竹井仁)|1月9日
解説:竹井仁さん(首都大学東京)
1.右手を頭の後ろ(手の平を前に)、左手を背中の後ろ(手の平を後ろに)にまわします。
2.(後ろからみた場合)肩甲骨を反時計回り(時計回り)に回るようにゆっくりと回します。
3.鼻を左肩に近づけるように横を向き、姿勢を30秒~45秒キープ。
4.その姿勢のまま、次は、右足を左足の前に出して、足を交差させ、体を左に倒し、この姿勢を30秒~
※反対側を同様に左右を反転させて行ないます。
※これを1日3回。
※気持ちの良い範囲内で伸ばすようにしましょう。
■頑固な肩こりを解消!しわを伸ばす筋膜リリース
※4つの体操を1日3セット(キープする時間は20秒から90秒)
※重要なことは気持ちの良い範囲内で伸ばすこと。
※転倒などに注意しましょう。
●斜め腕伸ばし筋膜リリース
- 右腕を斜め後方に伸ばします。指先が床にもぐりこむイメージで
- 顎を引いて首を左にゆっくり倒します。この時右肩が上がらないように左手で押さえるようにしてください。
- 左耳を前に出すように首を回します。この状態で20秒~90秒キープ
- 次に、首を反対に回し、鼻を左肩に近づけていきます。この状態で20秒~90秒キープ
- 反対の腕も同じように行ないます。
●平泳ぎ風 筋膜リリース
- 両腕を前に伸ばします。背中を丸めないように、肩甲骨だけを押し出すイメージで。この状態で20秒~90秒キープ
- 肘を高さをキープしたまま、両腕を開くように後ろに引きます。この状態で20秒~90秒キープ
- 肩甲骨を起こすイメージで両腕を上に上げます。この状態で20秒~90秒キープ
●S字筋膜リリース
- 右手を頭の後ろ、左手を背中の後ろにまわし、肘を90度に曲げます。
- その状態から腕を半時計回りに回します。この状態で20秒~90秒キープ
- その状態から右足を前に出しクロスさせ、体を左に倒します。この状態で20秒~90秒キープ
- 左右を反対にして同じように行ないます。
●バレリーナ風 筋膜リリース
- 右の手の平を自分に向け、左手の平を後ろに向け、右足を一歩前に出します。
- そこから右手を天井に、左手を床に向けて伸ばしていき、さらに体を軽く左にひねります。この状態で20秒~90秒キープ<
- 左右を反対にして同じように行ないます。
■3分で歩く効果アップ!筋膜ほぐし
右手→イスに手をかける
左足→少し前に出す
右足→少し後ろに下げる
左手→上に天井に向けて伸ばす 30秒
その後、体を後ろ側にひねる 30秒
1.天井に向けて手を伸ばす 30秒
2.体を後ろ側にひねる 30秒
3.椅子の背もたれに肘をかけてひねる 30秒
左右の手足を入れ替える
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■まとめ
スマホ症候群チェックをしてみましょう。
スマホ症候群チェック(スマホを1時間以上使用している方)
1. スマホやパソコン使用で肩こりや首こりを感じる。
2. パソコンを一日5時間以上使っている。
3. 猫背である。
4. 天井を見ようとすると首に痛みや違和感がある。
5. 目が疲れやすく、ドライアイになっている。
*あてはまるものが2個以上ある人は、スマホ症候群になっている可能性が高いです。
当てはまる方はスマホ症候群の可能性がありますので、スマホから定期的に離れるようにしましょう。