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胃カメラの際に十二指腸液を採取しすい臓がんの早期発見をする世界初の検査方法を開発/九大




膵臓がんの早期発見へ 胃カメラの際に十二指腸液を採取し診断…九州大が世界初の検査方法開発 健康診断のオプションに 福岡(2025年2月21日、TNCテレビ西日本)で紹介した九州大学の中村雅史教授のチームによれば、胃の内視鏡検査の際にカメラの先からカテーテルを伸ばして十二指腸液を採取し、そこに含まれるタンパク質の成分から膵臓がんの早期発見につなげる世界初の検査方法を開発したそうです。

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら

■まとめ

今回のポイントとなるのは、胃の内視鏡検査のオプションとしてできるということ。

がん患者の「5年相対生存率」推計62.1%|国立がん研究センターによれば、男性におけるがんの種類ごとの生存率によれば、すい臓がんが最も低い7.9%、女性もすい臓がんが最も低い7.5%となっています。

すい臓がんはなぜ「最悪のがん」だといわれるのか?|膵臓がんの5年生存率はあらゆるがんの中で最も低い!によれば、すい臓がんが最悪のがんだといわれる理由は3つ。

1.検査で発見しにくい

すい臓は胃の裏側の体の深部にあり、他の臓器に囲まれているため、がんが発生してもレントゲン検査などでは発見しにくい。

すい臓の位置が体の奥深く(肝臓や胃などの裏側の隠れた場所)にあるため、検査が難しいそうです。

2.がんが転移しやすい

また、すい臓がんの多くは中を通る「すい管」という部位に発生するが、すい管はリンパ管や血液とつながっているため、がん細胞が周辺の臓器や体の遠い部位まで転移しやすい。

3.特徴的な自覚症状がない

その上、すい臓がんには特徴的な自覚症状がない。症状として腹痛、黄だん、腰や背中の痛み、食欲不振、体重減少が挙げられるが、胃炎やすい炎の場合も同じ症状になる。

すい臓がんが早期に発見されにくい理由は、自覚症状がなかなか現れず、また、すい臓がん特有の特徴的な症状がないためです。

すい臓がんの症状として共通しているのが、胃のあたりや背中が重苦しい、お腹の調子がよくない、食欲不振やだるさ、体重の減少などがありますが、いずれもすい臓がん特有の症状ではなく、胃腸の調子が悪い程度のもので見過ごしてしまいがちです。

すい臓がんがある程度進行すると、はっきり黄疸が出たり、腹痛も強くなり、背中や腰に痛みが走り、体重の減少といった症状もみられるようになります。

小さなすい臓がんの場合は、腹痛や黄だんなどの症状が出ないことが多く、発見時にはすでに手術ができない状態が多いのだ。

しかし、小さなすい臓がんでは腹痛や黄疸などの症状も出ないことがあるため、すい臓がんが見つかった時にはすでに手遅れという場合も多いそうです。

見つけにくいすい臓がんを早期発見するには、自覚症状がなかなか現れず、また、すい臓がん特有の特徴的な症状がないのですが、すい臓がんの危険因子を多く抱えている人に対して、今回紹介した胃カメラの際に十二指腸液を採取し診断をする方法であれば、比較的負担が少なく、すい臓がんの早期発見につながるのではないでしょうか?

糖尿病とすい臓がんのこと~早期診断に大切なこと~JA尾道総合病院 診療部長花田敬士

すい臓がんの危険因子(身近なもの)

複数ある場合は、高危険群として、すい臓の検査をすすめる
糖尿病
タバコ(本数が増えるほど危険)
すいのう胞(すい臓の小さなふくろ)
慢性すい炎
お酒の飲み過ぎ(1日3合以上)
太りすぎ(特に30代)
親兄弟・姉妹にすい臓がんがいる
慢性B型肝炎
胃潰瘍をしたことがある
ヘリコバクターピロリ感染
歯周病

(膵癌診療ガイドライン2019年より改変)

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら







歯周病があるとすい臓がんのリスクが2倍になる!?




糖尿病とすい臓がんのこと~早期診断に大切なこと~JA尾道総合病院 診療部長花田敬士

すい臓がんの危険因子(身近なもの)

複数ある場合は、高危険群として、すい臓の検査をすすめる
糖尿病
タバコ(本数が増えるほど危険)
すいのう胞(すい臓の小さなふくろ)
慢性すい炎
お酒の飲み過ぎ(1日3合以上)
太りすぎ(特に30代)
親兄弟・姉妹にすい臓がんがいる
慢性B型肝炎
胃潰瘍をしたことがある
ヘリコバクターピロリ感染
歯周病

(膵癌診療ガイドライン2019年より改変)

すい臓がんのリスク要因の一つに「歯周病」があるのですが、すい臓がんと歯周病にどんな関係があるのでしょうか?

ある研究によれば、ポルフィロモナス・ギンギバリス菌の保菌者は膵臓がんの発症リスクが1.6倍、アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス菌の保菌者は膵臓がん発症リスクが2.2倍高くなると発表されています。

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら

【参考リンク】

口腔内細菌叢とがん、糖尿病など全身疾患との関わりとその予防戦略

膵がん組織DNA検体に歯周病原細菌が検出されたことから膵がん患者の膵臓に歯周病原因菌が恐らく血中を通って膵臓に到達している可能性が示唆された。

こちらの研究によれば、歯周病菌が血液によって膵臓に到達し慢性炎症を起こしてすい臓がんのリスクを上げているのではないかと考えられます。

また、歯周病と大いに関係がある糖尿病が進行してしまうことによって、間接的にすい臓がんリスクを上げる要因になっているのもしれません。

すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|#ためしてガッテン(#NHK)すい臓がんを早期発見する「尾道方式」とは?|5年生存率、全国推計の3倍によれば、糖尿病などがすい臓がんのリスク要因として挙げられていて、すい臓がんと糖尿病には大いに関係があります。

糖尿病と歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加によれば、糖尿病と歯周病には悪循環を起こす関係があるそうです。

  1. 糖尿病が進行すると、免疫機能が低下し、歯周病を起こす細菌が増えることから。
  2. 歯周病が重症化すると、その細菌と戦おうと「TNF-α」と呼ばれるタンパク質が出されるが、そのTNF-αがインスリンの働きを悪くして、血糖値のコントロールをも悪化させるから。

【関連記事】

糖尿病と歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加で紹介した愛知学院大歯学部歯周病科(名古屋市)の野口俊英教授によれば、糖尿病と歯周病には5つの共通点があるそうです。

  1. 初期に顕著な自覚症状がない
  2. 罹患率が高い
  3. 生活習慣病
  4. 慢性疾患
  5. 病気の進行のメカニズムが似ている

さらに最近、歯周病になると糖尿病の症状が悪化する、という逆の関係も明らかになってきて、糖尿病を持つ歯周病患者に治療を行うと血糖値が改善したという報告もあるそうです。

糖尿病と歯周病との関連 免疫低下で原因菌増加によれば、歯周病が重症化すると、その細菌と戦おうと「TNF-α」と呼ばれるタンパク質が出されるが、そのTNF-αがインスリンの働きを悪くして、血糖値のコントロールをも悪化させるそうです。

そこで、糖尿病をもつ歯周病患者に歯周治療を行うと、サイトカインの分泌量が減少し、細胞内へのブドウ糖の取り込みが阻害されることが少なくなるので、血糖値のコントロールができるようになると考えられます。

そう考えると、すい臓がんリスクを下げるには、糖尿病予防と歯周病予防に取り組むことは効果的なのではないでしょうか?

→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら

■セルフケア

オーラルケアで歯周病予防|予防歯科(セルフケアと歯科医によるケア)

歯周病予防の基本はブラッシングですが、歯ブラシだけでなく、糸状のフロスやインタースペース・ブラシで歯のすき間の汚れも落とすことが重要です。

※フロスには、糸状のものや柄が付いたものがありますが、歯と歯の間に挿入してスライドさせながら歯垢を取り除くための道具です。

※インタースペース・ブラシとは、歯と歯の間や歯と歯肉の間、奥歯の周り、歯並びが悪いところを清掃するために役立つブラシのことです。

歯磨き剤には、歯の表面を硬くコーティングするフッ素入りのものをおすすめで、表面のエナメル質を補う成分の入ったものを、定期的に使うのもよいそうです。

また、歯周病を進行させる因子として喫煙(たばこ)も挙げられているので、禁煙することも重要なようです。

そして、日々のセルフケアに加えて、定期的にプロの歯科医によるケアを受けるのがより効果的なようです。

■プロの歯科医によるケア

オーラルケアで歯周病予防|予防歯科(セルフケアと歯科医によるケア)によれば、ブラッシングで落とせるプラーク(歯垢)は全体の50%で、フロスやインタースペース・ブラシを正しく使えば70%までは高められるそうですが、それ以上はプロでなければ難しいそうです。

プロの歯科医によるケアはどのようなことをするのでしょうか?

ブラッシングでプラークは落とせますが、実はその下にバイオフィルムと呼ばれる膜が付着しています。

細菌の巣窟であり、プラークをつきやすくするバイオフィルムを除去するために行なうのがPMTC。

「PMTC」(Professional Mechanical Tooth Cleaning)とは、日ごろ自分で行なっている歯磨きでは落ちない歯の汚れをプロ(歯医者)が専用機器を使ってクリーニングすることです。

専用のブラシやラバーカップでこすり取っていきます。

そのあとで、歯の石灰化度を高めて酸に溶けにくくするためにフッ化物(フッ素)を塗布します。

つまり、車でいう油膜であるバイオフィルムを除去し、歯の石灰化度を高めて酸に溶けにくくするためにフッ素を塗るわけですね。

次に、歯周病菌が多く存在する歯肉が作るポケットと呼ばれる溝に、専用の器具を挿入し、先端から薬剤を薄めた液を吹き出し、超音波の振動を作用させることで細菌を洗い流していくという予防処置を週に1回、4週間行なうと歯は驚くほどきれいになるそうです。

やはりここまで聞くと、セルフケアだけでは歯周病予防は難しいようです。

プロの力を借りたほうがより効果的なようですね。

→ 歯周病を予防する方法(歯磨き・歯ブラシ) について詳しくはこちら







20代~40代でも帯状疱疹を発症している人が増えているワケとは?




元日向坂の2児の母タレント、帯状疱疹に 昨年末は剥離骨折「2人目の産後はボロボロ」(日刊スポーツ)によれば、元日向坂46の井口眞緒(28)さんが帯状疱疹を発症したことをインスタのストーリーズで報告しました。

帯状疱疹ワクチン、2025年4月から定期接種へ 50代から急増し70代がピークによれば、帯状疱疹は50代以降から罹患率が高くなり、ピークは70代と言われています。

帯状疱疹は若い人でも発症するのでしょうか?

【参考リンク】

2つの記事によれば、20代から40代の若い世代でも発症する人が急増しているそうです。

その原因は何でしょうか?

帯状疱疹ワクチン、2025年4月から定期接種へ 50代から急増し70代がピークによれば、かつては多くの子どもが水ぼうそうにかかっていたので、気づかぬうちにウイルスと接する機会がありましたが、2014年から水痘ワクチンが導入されて水痘(水ぼうそう)患者が減少した結果、ブースター効果(体内で一度作られた免疫機能が再度抗原に接触することで高まること)を得る機会が少なくなり、帯状疱疹の発症率が増加しているそうです。







寺島しのぶさん、帯状疱疹ウイルスで顔面にまひの症状が現れ、右耳が聞こえづらく。




「顔面に麻痺の症状が」寺島しのぶ 帯状疱疹ウイルスで52歳の初入院を告白…“口出しする母”考え直すきっかけに(2025年2月19日、女性自身)によれば、寺島しのぶさんは帯状疱疹で顔面にまひの症状が現れ、右耳が聞こえづらくなったそうです。

帯状疱疹ワクチン、2025年4月から定期接種へ 50代から急増し70代がピークによれば、帯状疱疹は50代以降から罹患率が高くなり、ピークは70代と言われており、寺島さん自身も「これまでも“50歳を過ぎたら帯状疱疹に気をつけましょう”というスローガンは耳にしていました。でも自分とは無縁のことだと思っていた」というように、自分事とは考えないものですね。

4人に3人が実感する「長生きリスク」!|長生きの3大リスク(身体能力の低下・収入の減少・年金制度)は積極的に対処することが大事!で紹介したアクサ生命のアンケート調査によれば、4人に3人が「長生きリスク」を実感していて、厚生労働省で行った意識調査で40歳以上の男女に「あなたにとって、老後に不安が感じられるものは何ですか?」と質問に対して、「健康上の問題(73.6%)」が最も多くなっています。

しかし、私たちは高齢化に伴う健康や金融リスクを低く見積もりがち!?|英エコノミスト「リアリティ・チェック:健康・経済プラン・QOLが映し出す未来像と現実のギャップ」によれば、人びとは高齢化に伴う健康リスクを低く見積もっているようです。

つまり、私たちは将来に対する漠然とした不安を感じているものの、将来のリスクを低く見積もっており、また、どのような備えをしていいかわからないのが現状なのです。

帯状疱疹は、ヒトからヒトへ感染せず、かかった場合にも重篤化するおそれは大きくないのですが、一定割合で帯状疱疹後神経痛(PHN)を合併すること、そして発症早期の治療によって合併症の予防効果も期待できることから、帯状疱疹ワクチンによって帯状疱疹やPHNの発症を予防すれば、高齢者における重症化するリスクを避け、PHNの発症によるQOL低下を防ぐことができるので、50代以上の人ができる対策の一つとして検討してみてはいかがでしょうか?







【関連記事】

現代人はノイズキャンセリングヘッドホンの使いすぎによって会話とノイズを聞き分ける能力が低下している!?




Are noise-cancelling headphones to blame for young people’s hearing problems?(2025年2月16日、BBC)では、聴力検査の結果が正常なのに、脳が音や話し言葉を理解するのが困難になる神経疾患「聴覚処理障害(APD;auditory processing disorder)」と診断された女性のケースを紹介しています。

そして、聴覚専門医によれば、1日最大5時間着用しているノイズキャンセリングヘッドホンの使いすぎによって会話とノイズを聞き分ける能力が低下しているのではないかという仮説を立てています。

5人中1人に難聴の症状、大音量の音楽が一因に|米調査では、米国では12歳以上の5人中1人に当たる4800万人以上が片耳または両耳に難聴の症状を持つという調査結果が米国の医学誌に発表されました。

その原因としては、加齢や遺伝的要因に加え、イヤホンなどを使って大音量で音楽を聴くことが原因の1つとして指摘されています。

有毛細胞は音響エネルギーを電気信号に変換して脳に伝達する役割を果たしているのですが、ボリュームが大きすぎるとこの細胞が損傷を受け、回復できなくなるそうです。

今回の記事のポイントは、大音量の音を聞きすぎて難聴になって音が聞こえなくなったわけではなく、必要な音とノイズを聞き分ける能力(聴力)が低下しているのではないかという点であり、疑問としては、決して音が聞こえないわけではなく、聞き分ける能力が低下しても、難聴と同じような悪影響があるのかということ。

それは、難聴の影響は社会生活に影響を及ぼし、認知症のリスクを高めるといわれているから。

難聴になると認知症になりやすい!難聴は認知症の最大の原因!!!によれば、難聴によって、音の刺激や脳への情報量が少ない状態になると、脳の萎縮や、神経細胞の弱まりが進み、それが認知症の発症に大きく影響することが明らかになってきているそうです。

認知症の予防につながる9つのリスク要因|中年期の聴力低下・中等教育の未修了・喫煙・うつ・運動不足・社会的孤立・高血圧・肥満・2型糖尿病で紹介した英医学誌The Lancet(ランセット)に掲載された論文によれば、中年期の聴力低下が認知症のリスク要因なのだそうで、聴力が低下すると、周囲から通常受け取るたくさんの情報が得られなくなり、社会的に孤立することにより、認知症になるリスクが高まるそうです。

認知症の発症リスクが高いのは、脳卒中の経験がある人、糖尿病や心臓病の持病がある人、握力が弱い人、うつ傾向がある人で紹介した国立長寿医療研究センターなどのチームによれば、難聴の人はない人に比べて1・4倍認知症を発症するリスクが高いそうです。

音とノイズを聞き分ける能力が改善ができたり、また難聴のような影響がないのでしたら、それほど問題ではありませんが、もし同じような影響があるのだとしたら、将来的に認知症患者が増えてしまう恐れがあるため、今後の研究に注目です。

→ 認知症対策|認知症に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら