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藤田ニコルさんの産後ダイエットから考える「妊娠中の体重増加」正しい目安とは?




藤田ニコルさんの産前産後の体重変化に関連して、気になるポイントが6つあります。

【参考リンク】

  • 藤田ニコルさんは妊娠中に18kg体重が増えたそうです。6月時点で8キロは痩せ、あと10キロ痩せる予定とのことです。
    https://x.com/0220nicole/status/2063798120916701488
  • 2009年に米国医学研究所(IOM)から妊娠前BMIの程度に対応した体重増加の目安が提示されました。例えば妊娠前BMIが18.5未満の“やせ妊婦”であれば12.5~18kgの体重増加が推奨されています。(杏林大学)
    https://www.kyorin-u.ac.jp/hospital/introduction/kenkou/kenkou_15.html
  • 今後は一年かけてダイエットしていくそうです。
    https://x.com/0220nicole/status/2092064756010213739

藤田ニコルさんのケース(妊娠中に約18kg増加、産後しばらくして8kg減、残りを1年かけて減らす予定)を踏まえつつ、調べてみました。

1)妊娠前にどれくらい体重が増加していいものなのか?

「妊娠前」に体重を増やすこと自体は、基本的に推奨されません。

理想は妊娠前に適正BMI(18.5〜24.9)を維持することです。

やせ(BMI18.5未満)の女性は、妊娠前に適正体重に近づける努力が推奨されます。

逆に過体重・肥満の場合は、妊娠前に無理のない範囲で減量する方が、妊娠糖尿病や高血圧などのリスクを下げやすいとされています。妊娠が成立してからの「妊娠中の体重増加」は、BMI別に以下の目安です(日本2021年)。

妊娠前BMI : 体重増加目安
18.5未満(やせ):12〜15kg
18.5〜25未満(普通):10〜13kg
25〜30未満(肥満1度):7〜10kg
30以上(肥満2度以上):個別対応(上限5kg程度が目安)

ニコルさんの18kg増加は、普通体型なら目安をやや超える水準です(やせ体型なら上限近く)。

増加の内訳は、胎児・胎盤・羊水・血液量・乳房・子宮・体脂肪などで、生理的に必要な部分が大半を占めます。

2)体重増加をする場合、妊娠糖尿病のリスクは上がらないのか?

過度な体重増加はリスクを上げます。

特に妊娠前BMIが高い場合や、妊娠中期までの増加が急な場合に関連が指摘されています。

過剰増加は巨大児・帝王切開・妊娠高血圧症候群のリスクも高まります。

一方、増加が少なすぎると低出生体重児・早産のリスクが上がります。

妊娠糖尿病の発症には、体重増加以外に年齢・家族歴・妊娠前の糖代謝状態なども大きく影響します。

体重を目安内にコントロールすることが予防・管理の基本ですが、「増やしてはいけない」わけではなく、適切な範囲で増やすことが大切です。

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3)1か月ほどで体重8キロを落としたのは早すぎないのか?

産後すぐ(出産直後〜1か月頃)に大幅に減るのはよくあることで、必ずしも「危険な早さ」とは限りません。

出産直後:赤ちゃん(約3kg)+胎盤・羊水・出血などで3〜5kg程度自然に減る。
産後1か月頃:血液量・体液の減少、子宮復古などでさらに1〜3kg程度減ることが多い。

合計で6〜8kg減は、妊娠中の増加が18kgだった場合、比較的自然な範囲に入る可能性があります(母乳育児だとさらに消費が加わります)。

ただし、極端な食事制限や過労による急速な減少は、母乳の質・量や母体の回復に影響し得るので注意が必要です。

体調不良や疲労が強い場合は医師に相談を。

4)どれくらいのペースで産後体重を落とすのが健康的なのか?

一般的な健康的な目安は以下の通りです。

産後6〜8週間(産褥期):積極的なダイエットは避け、回復優先。自然減に任せる。
その後〜産後6か月〜1年:週0.5kg程度(月2kg前後)の緩やかなペースが安全とされることが多い。母乳育児中は1日最低1,800kcal程度を確保する。
目標:産後6〜12か月で妊娠前体重に近づける。

藤田ニコルさんのように「1年かけて残りを落とす」計画は、無理のない健康的なペースです。

急激な制限は避け、バランスの良い食事+適度な運動(散歩から徐々に)が推奨されます。

個人差が大きいため、体調を優先してください。

5)「妊娠中の体重増加指導の目安」の日本と海外の違い

日本(2021年改定)は以前より緩められ、海外(IOM)に近づきましたが、まだやや控えめです。

妊娠前BMI:日本(2021):米国IOM(2009)
<18.5(やせ):12〜15kg:12.5〜18kg
18.5〜24.9(普通):10〜13kg:11.5〜16kg
25〜29.9(過体重):7〜10kg:6.8〜11.3kg
≧30(肥満):個別(上限5kg目安):5〜9kg

日本は以前(1990年代〜2000年代)より厳格で「増えすぎないように」と指導される傾向が強く、生理的増加を下回る可能性が指摘されていました。

2021年に改定され、やせ・普通体型の上限が引き上げられました。

海外は全体的に許容範囲が広く、特にやせ・普通体型で多めに増やしてよいとする傾向があります。

アジア人は欧米人より増加量が少ない傾向もあるため、日本独自の調整がなされています。

6)低出生体重児増加と「体重を気にしすぎ」の関連、平均身長低下について

国立成育医療研究センターの報告(2017年など)では、1980年以降生まれの日本人の平均成人身長がわずかに低下傾向にあり、低出生体重児の増加が一因である可能性が示されています。

低出生体重児の割合は1980年頃の約5%から近年約9%前後に増加しています。

主な関連要因として指摘されているのは以下です。

・妊娠前の「やせ」女性の増加(20〜30代女性の約20%がBMI18.5未満)
・妊娠中の体重増加不足(特にやせ・普通体型で増加が少ないケース)
・高齢出産・多胎・喫煙・早産の増加など

以前の厳格な「体重増加抑制指導」が、増加不足を助長した可能性は複数の研究で指摘されています。

これが低出生体重→成人後の身長に影響する流れも、一定のエビデンスがあります。

ただし、すべてが「指導のせい」というわけではなく、社会的なやせ願望や生活習慣も複合的に影響しています。

現在の日本の目安は、こうした反省を踏まえて「厳格に制限しすぎない」「個人差を考慮したゆるやかな指導」を強調しています。

適切な増加は、赤ちゃんの発育だけでなく、将来の健康(DOHaD学説:胎児期の環境が成人病リスクに影響)にもつながります。

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■まとめ

藤田ニコルさんの産後の自然減+1年かけた計画的な減量は、現実的で健康的なアプローチです。

体重は「増えすぎ・減りすぎ」の両方にリスクがあるため、極端に気にしすぎず、栄養バランスと体調を優先するのがおすすめです。

気になる点があれば、ぜひ産婦人科や栄養士に個別相談をしてくださいね。

【参考文献】







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なぜお酒を飲むと顔がむくんだり、フェイスラインがぼやけるの?論文でわかる短期・長期の影響と具体的な対策




お酒(アルコール)には、短期・急性の影響と長期と習慣性の影響があると考えられます。

■短期・急性の影響

アルコール摂取後に顔(特にまぶた・頬)に一時的にむくみが生じます。

翌朝の「顔が大きく見える・フェイスラインがぼやける」感覚は、この短期・急性のむくみの影響だと考えられます。

●血管拡張と炎症

アルコール代謝で生じるアセトアルデヒドがヒスタミン放出や血管透過性を高め、顔の組織に水分が漏れやすくなります。

特にまぶたや頬の柔らかい部分に出やすいです。

●水分バランスの乱れ

アルコールは抗利尿ホルモン(ADH)を一時的に抑えて利尿作用を示しますが、その後リバウンドでADHやアルドステロンが活性化し、水分・ナトリウムを再貯留します。

この結果、顔(特にまぶた・頬・あご周り)にむくみが出やすくなります。

ケース報告では、飲酒後に重度のまぶたむくみが出た例も複数あります。

【参考文献】

  • Santos VM, Sugai TAM, Corrêa FG, et al.
    Alcohol-related massive eyelid swelling: case report.
    Arquivos Brasileiros de Oftalmologia. 2007;70(1):169-171.
    DOI: 10.1590/S0004-27492007000100033
    PMID: 17505742
    → 飲酒後に重度の対称性まぶたむくみが出現し、禁酒で自然軽快した症例。用量反応関係も示唆。
  • Besagar S, Scheinman PL, Dagi Glass LR.
    Eyelid Edema with Beer Consumption.
    Dermatitis. 2021;32(6):e110-e111.
    DOI: 10.1097/DER.0000000000000752
    PMID: 34238817
    → ビール摂取に関連したまぶたむくみの報告。
  • Linkola J, et al.
    Renin-Aldosterone Axis in Ethanol Intoxication and Hangover.
    European Journal of Clinical Investigation. 1976;6(1):191-194.
    → 飲酒時・二日酔い時にレニン活性・アルドステロンが上昇し、水分・ナトリウム貯留が起こることを示した古典的研究。
  • Taivainen H, et al.
    Role of Plasma Vasopressin in Changes of Water Balance Accompanying Acute Alcohol Intoxication.
    Alcoholism: Clinical and Experimental Research. 1995;19(3):759-762.
    → アルコールによる抗利尿ホルモン(ADH/バソプレシン)の変化と、その後の抗利尿期(水分貯留)を報告。

これらの研究から、利尿作用後のリバウンドによる体液貯留、アセトアルデヒドによる血管透過性亢進・炎症などが、翌朝の顔面むくみの主な機序とされています。

■慢性・長期的な影響(フェイスラインが落ちる可能性)

2019年の大規模調査(Goodmanら、約3,267人の多国籍・多人種の女性対象)によれば、週8杯以上の「ヘビーな飲酒」は、目の下のむくみの悪化、頬中央のボリュームロス、上顔のシワ・ラインの増加、口角の変化、顔の血管が目立ちやすくなるという結果から有意に関連していることが示されています。

適度な飲酒であっても、目の下のむくみやミッドフェイスのボリュームロスとの関連が一部認められています。

これらは「フェイスラインがぼやける・落ちる」印象に直結しやすい変化です。

喫煙とは異なるパターンで影響が出ることも指摘されています。

長期的なメカニズムとしては、繰り返す炎症・酸化ストレスによるコラーゲン/エラスチンへの影響、肝臓負担によるアルブミン低下(慢性的なむくみ要因)、耳下腺の肥大(慢性飲酒者で頬が丸く見えることがある)などが挙げられます。

アルブミン低下や耳下腺肥大はかなり進行した慢性飲酒の場合に顕著です。

【参考文献】

  • Goodman GD, Kaufman J, Day D, Weiss R, Kawata AK, Garcia J, Santangelo S, Gallagher CJ.
    Impact of Smoking and Alcohol Use on Facial Aging in Women: Results of a Large Multinational, Multiracial, Cross-sectional Survey.
    Journal of Clinical and Aesthetic Dermatology. 2019;12(8):28-39.
    PMID: 31531169
    PMCID: PMC6715121
    (全文無料公開:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6715121/)
    週8杯以上の飲酒は、目の下のむくみ、ミッドフェイスのボリュームロス、上顔のライン、口角の変化、血管の目立ちやすさと有意に関連(p≤0.042)。
    適度な飲酒でも目の下のむくみとミッドフェイスのボリュームロスとの関連が一部認められた。

この論文が「長期・習慣的な飲酒では目の下のむくみやミッドフェイスのボリュームロスなどが報告されている」という記述の直接的な根拠です。

■具体的な対策

●飲酒量を抑える

2019年の大規模な調査(Goodman 2019)では、週に8杯以上飲む人で、目の下のむくみや頬のボリューム減少などの「顔が老けて見える変化」が目立ちやすい傾向がありました。

適度な量でも一部の変化と関連が見られるため、できるだけ量を減らすことが一番効果的な方法です。

WHOなどの健康機関も「飲めば飲むほどリスクが上がる」「安全な量は特にない」という立場をとっており、習慣的に飲む量を少なくすることがすすめられています。

●水分のバランスを整える

お酒を飲むと体は一時的に水分を出しやすくなりますが、その後「失った分を補おう」として水分をため込みやすくなります。(Linkola 1976、Taivainen 1995)

これが顔のむくみにつながりやすいため、飲んでいるときや飲んだあとに適度に水を飲むことで、この「ため込みすぎ」を少しやわらげる助けになります。

ただし、たくさん水を飲めばむくみが完全に消えるわけではない点には注意が必要です。

●塩分を控えめにする

むくみの原因の一つに、体がナトリウム(塩分)をためやすくなることが挙げられます。

特に飲んだ翌日は、塩辛いものを控えると顔のむくみが目立ちにくくなることが多いです。

むくみ全般の対策としても、塩分を減らすのは基本的で効果的な方法とされています。

●甘い飲み物や脂っこい食事を控える

お酒そのものが体に軽い炎症を起こしやすく、さらに糖分の多い飲み物や脂の多い食事が重なると、その炎症が強まりやすくなります。

●抗炎症食品を摂取する

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結果として、むくみや肌への負担が増えやすいと考えられるため、できるだけ組み合わせを避けるとよいでしょう。

これらの対策は、短期のむくみをやわらげたり、長い目で見た顔の変化を抑えたりするのに役立つ、これまでの研究や体の仕組みから導き出されたものです。

一番確実なのは「飲まない・減らす」ことですが、飲む場合でも上記を意識すると、影響を小さくしやすくなります。

→ むくみ解消方法(食べ物・ツボ・マッサージ)|手と足のむくみの原因 について詳しくはこちら

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肌や見た目年齢を左右する抗老化タンパク「DEL-1(デルワン)」【主治医が見つかる診療所】




2026年8月24日放送のテレビ東京系『主治医が見つかる診療所』では、「タンパク質の得する摂り方」と抗老化タンパク「DEL-1(デルワン)」を中心に特集されます。

■DEL-1(デルワン)とは?

「若返りたんぱく質/抗老化タンパク」DEL-1は、体内で自然に作られるタンパク質の一種です。

新潟大学大学院の前川知樹研究教授らの研究が基になっており、近年メディアでたびたび紹介されています。

老化細胞を特異的に認識して除去を促し、炎症を抑え、組織の健康を保つ。

加齢とともに減少し、30〜50代で急減、高齢になるとほぼ枯渇する傾向。

デルワンは肌の状態や見た目年齢への影響(肌のきれいな人はDEL-1が高い傾向)があり、骨の若返り・骨粗しょう症対策(老化細胞除去により骨形成をサポート)、歯周病、腎臓機能、炎症抑制など幅広い可能性があることが期待されます。

■デルワンを増やす方法

●1日1時間のウォーキングを約1ヶ月継続 → DEL-1量が約1.5倍に。

●オメガ3脂肪酸を含む油(えごま油・アマニ油)を1日大さじ1杯(毎食小さじ1杯程度) → 同様に約1.5倍。

→ オメガ3脂肪酸を含む食品 について詳しくはこちら

【関連記事】

■デルワンサプリ

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【新物】島根県産えごま油(50g)|低温圧搾生搾り|オメガ3(αリノレン酸)を摂ろう! 1,944円(税込)

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「疲れたら寝る」だけでは足りない? エネルギーを取り戻すミトコンドリアの増やし方




ある投稿をきっかけに、エネルギーについて考えてみました。

この一年ずっとエネルギーが枯渇気味で、何も出来ないことが続いている。エネルギーってどうやって取り戻すんだろう。みんなはどうしてるんだろう。休みのほとんどをベットで寝て過ごしている。

(元投稿:https://x.com/yty050/status/2091465438454841469

■エネルギーって、どんなイメージを持っていますか?

「エネルギー」と聞いて、みなさんはどんな絵を思い浮かべるでしょうか。

源泉のように、地中から湧き出してくるもの。

ゲームのライフゲージやバッテリー残量のように、減ったら充電して回復するもの。

長い休みより短い休みを何度も? 科学が教える本当に効く休暇の取り方では、毎日の仕事や勉強でバッテリーが少しずつ減っていくので、年に1回長い充電をすると、一時的に満タン近くになるけど、またすぐに減り始めて、数日から1週間で元に戻ってしまうというようなバッテリー型のイメージを持つ方も多いのではないでしょうか?

つまり、疲れたら寝て、回復するのを待つという方法。

しかし、もしかするとエネルギーとはもっと違うイメージなのではないかと思ったのが、岡本太郎さんが「芸術は爆発だ!」と言った言葉です。

「爆発」とは、蓄積されたエネルギーが一気に外へ噴き出す現象です。

爆発が起きるためには、まずエネルギーが内部に蓄えられ、発電所がしっかり動いている必要があります。

ここで視点を細胞レベルにまで下げてみると、私たちの体の中には、まさに「発電所」が存在します。

それがミトコンドリアです。

■ミトコンドリア——体のエネルギー発電所

ミトコンドリアは、食事から得られる糖や脂質と、呼吸で取り入れた酸素を使って、ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー通貨を作ります。

筋肉を動かすのも、脳で考えるのも、免疫を働かせるのも、ほとんどがこのATPに依存しています。

しかし、ミトコンドリアは年齢とともに減少・機能低下していく傾向があり、特に30代以降は顕著だと言われます。

若いころのようにスタミナが続かない、回復が遅い——そんな体感の背景には、この発電所の数が減ったり、効率が落ちたりしていることがあるのです。

では、どうすればミトコンドリアを増やしたり、機能を高めたりできるのか。

スタミナアップ!ミトコンドリアを増やす2つの方法|#ためしてガッテン #NHKによれば、「エネルギー不足の状態をわざと作る」ことで、細胞内のスイッチをオンにすることです。

細胞はATPの量を常に監視しており、不足を察知すると、AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)などの経路を通じてPGC-1αという「ミトコンドリア生合成のマスターレギュレーター」を活性化させ、発電所を増やそうとします。

■ミトコンドリアを増やす主な方法

1. ちょっときつい運動をする(特にインターバル速歩)

運動は最も確実な刺激の一つです。

特に、息が上がる程度の負荷を短時間かけることで、AMP/ATP比が上昇し、AMPK→PGC-1α経路が活性化してミトコンドリアの生合成が促されます(複数のレビューで確認されている標準的なメカニズムです)。

具体的な方法として、信州大学の能勢博特任教授らが長年研究してきた「インターバル速歩」がおすすめです。

・「速歩3分(ややきついペース)」+「普通歩行3分」を交互に繰り返す。
・1日合計で速歩が15分程度になるように(例:5セット)。
・週に合計60分程度の速歩時間を目標に(毎日できなくても、週4日以上など調整可能)。

能勢先生らの研究では、中高年を対象に5ヶ月間継続した結果、体力(最大酸素摂取量など)が平均15〜20%向上し、生活習慣病の指標も改善したことが報告されています。

1分程度の短い速歩でもスイッチは入るため、「こまめに1分早歩き」から始めるのも有効です。

【関連記事】

2. 食事のカロリーを抑えたり、空腹の時間を長くとる

カロリー制限や間欠的な空腹は、エネルギー不足シグナルを送り、サーチュインやAMPKを介してミトコンドリア生合成を促進します。

ヒトを対象とした研究でも、適度なカロリー制限が筋肉のミトコンドリア量や関連遺伝子の発現を増加させることが示されています。

・完全な断食である必要はなく、1日の摂取カロリーを軽く抑える
・夕食後から翌朝まで空腹時間を長めにとる(例:12〜16時間)

といった程度からで十分効果が期待できるケースが多いです。

3. ミトコンドリアを助ける栄養素(タウリンなど)

●タウリン

イカ・タコ・貝類(特に牡蠣)などに豊富なタウリンは、ミトコンドリアの機能保護や、一部の研究で生合成関連遺伝子(PGC-1αなど)の発現を高める可能性が指摘されています。

動物実験や一部のヒト研究、ミトコンドリア病(MELAS)での臨床応用例もあります。

食品から積極的に摂るのが基本ですが、必要に応じてサプリメントを検討するのも一案です。

→ タウリンが多く含まれる食べ物 について詳しくはこちら

●ビタミンB群・鉄

ウナギや豚肉などに多く含まれる「ビタミンB群」やレバーなどに多く含まれる「鉄」はミトコンドリアがATPを作り出すのを助ける働きをしてくれるそうです。

→ 鉄分を多く含む食品 について詳しくはこちら

■まとめ

ここまで「エネルギー不足の刺激を与えてミトコンドリアを増やそう」と書いてきましたが、これはあくまで一般的な健康な人や、軽度の疲れを感じている人向けの話です。

元の投稿のように「一年以上エネルギーが枯渇気味で、休みのほとんどをベッドで過ごしている」状態の方や、新型コロナ後遺症(Long COVID)、慢性疲労症候群(ME/CFS)、その他の疾患を抱えている方には、特に慎重さが必要です。

【関連記事】

近年の研究では、Long COVIDやME/CFSの患者さんで、ミトコンドリアの機能低下(酸化的リン酸化の抑制、ATP産生の減少など)や構造的な変化が観察されるケースが報告されています。

こうした状態では、通常の「ちょっときつい運動」が逆に「労作後倦怠感」を引き起こし、症状を悪化させるリスクがあります。

したがって、

1)まずは医師や専門家に相談し、基礎疾患の有無を確認する
2)「増やそう」とする前に、十分な休息と睡眠、栄養を最優先する
3)運動は「1分だけ早歩き」「家の中をゆっくり歩く」など、超軽いものから始め、翌日以降に悪化しないかを必ず観察する
4)カロリー制限も無理のない範囲で。極端な空腹は避ける
5)焦らず、発電所を「少しずつ増設する工事」くらいの長期的な視点を持つ

といった配慮が欠かせません。

エネルギーは、ただ溜め直すだけでなく、発電所そのものを増やすことで、少しずつ取り戻していける可能性があります。

でも、枯渇が深刻なときは、まず「これ以上減らさない」ことを大切にしてください。

源泉のように湧き出るもの、バッテリーのように充電するもの、爆発のように一気に噴き出すもの——エネルギーにはさまざまな顔があります。

あなたの体の中の小さな発電所が、少しでも元気を取り戻せることを願っています。

【参考文献】

●インターバル速歩・運動とミトコンドリア

  • 能勢 博. メリハリをつけて歩くインターバル速歩-その方法と効果のエビデンス-. 日本顎口腔機能学会雑誌. 2012;19(1):1-9.
  • Nose H, et al. 関連研究多数(信州大学グループによる中高年対象の介入研究。体力向上15-20%、生活習慣病指標改善など)。
  • 運動によるミトコンドリア生合成のレビュー例:
    Hood DA, et al. Exercise is mitochondrial medicine for muscle. Antioxidants. 2022.
    (AMPK/PGC-1α経路の標準的解説)

●カロリー制限・空腹とミトコンドリア

  • Civitarese AE, et al. Calorie restriction increases muscle mitochondrial biogenesis in healthy humans. PLoS Med. 2007.
    (ヒトでのカロリー制限によるミトコンドリア量増加を示した代表的研究)
  • 間欠的ファスティングやカロリー制限がミトコンドリア機能を改善する近年のレビュー多数。

●タウリン

  • Ohsawa Y, et al. Taurine supplementation for prevention of stroke-like episodes in MELAS. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2019.
    (MELAS患者での臨床応用例)
  • Jong CJ, et al. The Role of Taurine in Mitochondria Health: More Than Just an Antioxidant. Molecules. 2021.

●Long COVID / ME/CFS とミトコンドリア
複数の研究で酸化的リン酸化の抑制、ATP産生低下、ミトコンドリア形態変化が報告されている。

  • 例: Functional and Morphological Differences of Muscle Mitochondria in Chronic Fatigue Syndrome and Post-COVID Syndrome. Int J Mol Sci. 2024.
  • Multi-omics analysis of long COVID reveals persistent mitochondrial dysfunction. Front Immunol. 2026.
    Oxidative stress is a shared characteristic of ME/CFS and Long COVID. PNAS. 2025頃の関連研究。







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水分補給にはペットボトルなどにストローを挿してちょびちょび飲みがおすすめ!/NHK「トリセツショー」




2026年1月8日放送のNHK「あしたが変わるトリセツショー」では「水分補給の改善(ちょびちょび飲み)」を取り上げました。

■水分補給にはちょびちょび飲み

一度に多量の水を飲むと血液が薄まり、体がそれを戻そうとして尿として排出してしまうため、水分が体に保持されにくくなります。

そこで、ペットボトルなどにストローを挿して飲むことで、自然と少しずつ(ちょびちょびと)効率よく水分補給ができるようになります。

McBride Cら(2020)などの研究では、総量が同じでも『一気飲み』より『少量頻回(metered)』の方が保水効率が高いことがわかりました。

つまり、飲み方を『ちょびちょび』に改善すれば、水を含む多くの飲料で体内保持が改善する可能性があります。

■補足1

McBride C, Boy T, Green M, O’Neal E, Renfroe L. Hydration Efficiency of a Protein Beverage Consumed in a Bolus vs. Metered Pattern during Recovery. Int J Exerc Sci. 2020 Dec 1;13(2):1476-1486. doi: 10.70252/KJFQ3498. PMID: 33414862; PMCID: PMC7745904.

McBrideら(2020)などの研究では、運動後に脱水からの回復をする場合、水分(タンパク質入り飲料)の総量が同じであっても、一気飲みよりも少量ずつの方が尿量が少なく、保水効率が高いことがわかっています。

(運動後の脱水回復において、タンパク質入り飲料を用いた場合、少量頻回で約69%、一気飲みで約54%の保水効率)

また、他の研究でも、同じ量の水分をとる場合、一気飲みとゆっくり飲むのとでは、ゆっくり飲みのほうが尿排泄が大幅に少ないことがわかっており、これは、一気に多量の水を飲むと、血液が希釈(血漿ナトリウム濃度が急低下)→ADH(抗利尿ホルモン)抑制→尿として排出されやすいと考えられ、ゆっくり飲みの場合は吸収が緩やかで、血液希釈が少なく、これが起きにくいと考えられます。

■補足2

Maughan RJ, Watson P, Cordery PA, Walsh NP, Oliver SJ, Dolci A, Rodriguez-Sanchez N, Galloway SD. A randomized trial to assess the potential of different beverages to affect hydration status: development of a beverage hydration index. Am J Clin Nutr. 2016 Mar;103(3):717-23. doi: 10.3945/ajcn.115.114769. Epub 2015 Dec 23. PMID: 26702122.

1Lの各種飲料を摂取後、4時間の尿量を測定する実験によれば、水を基準(BHI=1.00)とした場合、

脱脂乳(スキムミルク):約1.58
経口補水液(ORS):約1.54
全乳:約1.50
オレンジジュース:約1.39(2時間時点で有意差あり、4時間では一部減衰)
コーヒー、紅茶、炭酸水、スポーツドリンク、コーラ、ダイエットコーラ、ビールなどは水と有意差なし。

4時間後の累積尿量例:水 約1337g、ORS 約1038g、脱脂乳 約1049g、全乳 約1052g(牛乳・ORSで約300g多く体内に残る)。

という結果が出ました。

理由としては、乳糖・タンパク質・脂肪が胃排出を遅らせ、ナトリウム・カリウムが利尿を抑えるためと考えられ、同じ1L摂取時に牛乳や経口補水液が水より保水しやすいことが示されています。

■まとめ

ペットボトルにストローを挿して自然に少量ずつ水分補給する。

1回100ml前後を30分おき、または喉が渇く前に水分補給する。







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