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【ガッテン】大豆たんぱく質で筋力アップ(二川健)&心疾患予防(家森幸雄)!必要摂取量!




【目次】

2019年6月5日放送のNHK「ガッテン!」は「心臓病予防&筋力アップ!健康長寿をかなえるスーパーフード」がテーマでした。

その食材とは「大豆」!

様々なテレビ番組で大豆の健康効果について取り上げてきましたが、今回注目したのは「筋力アップ」と「心臓病予防」です。

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■大豆たんぱく質を毎日の食事に8gプラスして筋力アップ!

大豆(soybean)
大豆(soybean)

筋委縮(サルコペニア)が進む寝たきりの方たちに「大豆たんぱく質8g」を30日間摂取してもらう実験を行ったところ、約7割の方に筋力改善(筋力が約40%アップ)の傾向が見られたそうです。

また、番組で行った2週間大豆たんぱく質8gを摂取する実験でも、約7割の人が背筋力・ジャンプ力・握力といった筋力がアップしました。

なぜ大豆たんぱく質を摂取すると筋力アップするのでしょうか?

筋萎縮にはユビキチンリガーゼが筋たんぱく質分解の促進にかかわっており、このユビキチンリガーゼの活性を阻害することが有効であると考えられています。

宇宙飛行士が宇宙から地球に戻ってきたときに立てなくなったり、歩けなくなった映像を見たことがあると思いますが、これには、ユビキチンリガーゼCbl-b (Casitus B-ligeage lymphoma-b) の発現が宇宙フライトにより増大していることが関係しています。

Cbl-bは、IRS-1(インスリン受容体基質タンパク質)をユビキチン化し分解へと導くユビキチンリガーゼとして働く、つまり筋萎縮を引き起こす重要な筋萎縮に関連する遺伝子の一つであることがわかりました。

そして、このCbl-bの活性を阻害するものが「大豆たんぱく質」であり、大豆タンパク質添加食は寝たきり患者の筋力減少の抑制にも有効であることがわかりました。

【参考リンク】

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■大豆たんぱく質25gで心疾患予防!

家守幸雄教授が行った発展途上国で尿を集めた研究によれば、長生きのカギとなる3S「Salt(塩)」「Seafood(魚介類)」「Soy(大豆)」であることがわかりました。

大豆の摂取量が多い地域ほど心疾患が少ないことがわかっているそうです。

※心疾患を予防するために必要な量の大豆イソフラボンは70mgと見込まれていて、一日60gの大豆の摂取が必要です。

Avoid Salt. Eat fish and Soy. Live longer – [日本語]: Yukio Yamori at TEDxTokyo

米国FDAの「健康強調表示」によれば、「大豆たんぱく質25gの摂取が心疾患予防につながる」と明示されているそうです。

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■まとめ

筋力アップのためにも、また心疾患を予防するためにも、ぜひ大豆製品を摂取するようにしていきたいですね!

ただ大豆アレルギーの方や難消化性の食品でもあるため、胃腸の悪い方や高齢者の食べすぎには注意が必要です。







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日本人の死因第1位は「認知症」/平均寿命は延びたが都道府県格差が広がる




慶應義塾大学や米ワシントン大学の研究グループが日本人の過去30年の健康状態を解析した結果、’15~’21年で最も多い死因が「アルツハイマー病およびその他の認知症」だとする研究成果を国際医学誌『THE LANCET Public Health』に発表しました。

【参考リンク】

【今回の研究で分かったこと】

●2021年の日本人の死亡原因上位5つは、1)アルツハイマー病およびその他の認知症、2)脳卒中、3)虚血性心疾患、4)肺がん、5)下気道感染で、アルツハイマー病およびその他の認知症は、1990年から2021年の間に6位から1位に上昇しています。

●平均寿命は延びたが、都道府県間の格差が広がっている。

平均寿命は1990年の79.4歳から2021年には85.2歳に伸びました。

脳卒中や心臓病、がん(特に胃がん)の死亡率が減ったことが主な理由。

しかし、都道府県間の寿命の差が広がっていて、地域差が目立つようになりました。

平均寿命・健康寿命の都道府県格差が拡大|医療費、医師数・看護師数・保健師数、生活習慣と明確な関係はなし|#健康格差によれば、格差拡大の要因には、1人当たりの医療費、人口当たりの医師数・看護師数・保健師数、生活習慣と明確な関係がなく、東京大学の渋谷健司教授(国際保健政策学)によれば、地域別に原因を調べ、対策を行なう必要があるとコメントしています。

●認知症や糖尿病高血糖、肥満(高BMI)が今後の課題で、特に地域ごとの差を埋める対策が必要。

■まとめ

健康格差・都道府県格差を広げないように、認知症や糖尿病対策、肥満予防などにターゲットを絞り、対策していく必要があります。

→ 認知症予防に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら







VRデジタル療法のBiPSEE、うつ病に対するVRデジタル療法の探索的試験で、うつ病スコアが減少する結果を確認




VRを活用したデジタル療法「VRx」を開発したBiPSEEは高知大学医学部附属病院との共同研究で、標準的な薬物治療だけを受けたグループと、薬物治療にVRxを組み合わせたグループを比較した結果、VRxを使用したグループでは、うつ病の重症度を測るHAM-Dスコアがベースラインから大きく減少したそうです。

■これまでの経緯と背景

うつ病は世界で3億人以上が悩む深刻な疾患で、経済損失は約250兆円にも及びます。[1]

現在の主な治療法である薬物療法は、3人に1人しか完全な回復に至らず、再発率も60%を超える課題があります。[2]

特に、ネガティブな思考を繰り返す「反すう」が関わるうつ病は薬が効きにくいとされ、新たな治療法が求められてきました。[3]

一方、認知行動療法(CBT)などの精神療法は効果的ですが、専門家の不足や治療時間の長さから、日本での普及率はわずか6.2%にとどまります。

[1] WHO. Depression and Other Common Mental Disorders: Global Health Estimates. Geneva: World Health Organization; 2017.

[2] Thase ME, Rush AJ. When at first you don’t succeed: sequential strategies for antidepressant nonresponders. J Clin Psychiatry. 1997;58 Suppl 13:23–29.

[3] Williams LM. Precision psychiatry: a neural circuit taxonomy for depression. Lancet Psychiatry. 2016 May;3(5):472–480., Williams L. Defining biotypes for depression and anxiety based on large-scale circuit dysfunction: a theoretical review of the evidence and future directions for clinical translation. Depress Anxiety. 2017 Jan;34(1):9–24.

■VRxの魅力:3つの特徴

BiPSEEのVRxは、以下の3つの特徴でうつ病患者の生活を変える可能性を秘めています。

1)メタ認知療法に基づくスキル習得

反すうを軽減するためのメタ認知療法や焦点化認知行動療法を基盤とした8週間プログラム。患者がネガティブな思考から距離を取るスキルを学びます。

2)VRとスマホアプリによる没入型体験

VRの没入感と第三者視点、スマホアプリを組み合わせ、感情や行動の背景を視覚化。反すうのきっかけを特定し、行動や認知の変容を促します。

3)自宅での自律的学習

患者が自宅で継続的にプログラムを利用可能。臨床現場の負担を減らし、治療の「空白時間」を有効活用します。

これにより、従来の治療では難しかった患者の主体的な関与と継続性を高め、効果的な治療体験を提供します。

■まとめ

高知大学医学部の數井裕光教授は、「VRxは患者の時間的・経済的負担を軽減し、うつ病治療の新たな選択肢になる」と期待を寄せています。

このニュースのポイントは、薬の限界や精神療法の普及課題を、最新のVR技術とデジタルアプローチで解決し、患者が自宅で、自分のペースで治療を進められる点は、忙しい現代人や医療アクセスの限られた地域に住む人々にとって、うつ病治療の「壁」を打ち破る可能性を秘めています。







キューピー、育児食(ベビーフード・幼児食)販売終了へ:子育て世代への影響と背景




育児食の生産・販売終了のお知らせ約1年後の2026年8月末をもって生産を終了し、順次販売も終了します(2025年6月12日、キューピー)によれば、約1年後の2026年8月末をもって育児食(ベビーフード・幼児食)の生産を終了し、順次販売も終了するそうです。

このニュースを受けて、SNSではキューピーのベビーフードにお世話になった方から悲しみの声、二人目のお子さんには何を食べさせればいいんだという嘆きの声が挙がっています。

■販売終了の背景:厳しい市場環境と戦略転換

キューピーによると、近年は自社の育児食販売数量の低迷に加え、原材料価格やエネルギー費の高騰が続いています。

特に、2022年以降のウクライナ情勢による小麦や油脂類の価格上昇、鳥インフルエンザによる鶏卵コストの増加が、食品業界全体の利益を圧迫。

キューピーも設備投資や販売促進など、あらゆる立て直し策を検討しましたが、育児食事業の継続は難しいと判断したようです。

低収益ビジネスから脱却し稼ぐ力をつけ、高収益なポートフォリオへ変革
低収益ビジネスから脱却し稼ぐ力をつけ、高収益なポートフォリオへ変革

キューピーの2025-2028年度中期経営計画説明資料によると、コロナ禍や地政学リスクを乗り越え、再成長を目指すため、主力商品であるマヨネーズやドレッシングなどの「世界戦略商品」に経営資源を集中し、グローバル展開を加速させる方針です。

育児食は国内需要が中心だったため、グローバル戦略の優先順位から外れた形です。

一方で、例えば中国や東南アジアでは子育て需要が拡大しており、キューピーが今後こうした市場で新たな商品展開を模索する可能性もあります。

■子育て家庭への影響と代替案

キューピーのベビーフードは、「国産野菜使用」や「無添加」にこだわった商品(例:『キユーピーベビーフード 7か月頃からのやわらかうどん』など)が、忙しい親の強い味方でした。

販売終了により、子育て世代は他社製品や手作り食への移行を迫られます。

しかし、他社製品はキューピーほどのブランド信頼感が得られにくい場合もあり、手作り食には時間や知識のハードルが存在します。

最近では、冷凍離乳食やオーガニック系のベビーフードも増えており、こうした選択肢が代替案となるかもしれません。

■人口減少と企業の厳しい選択

図表1-1-7 出生数、合計特殊出生率の推移
図表1-1-7 出生数、合計特殊出生率の推移

図表1-1-7 出生数、合計特殊出生率の推移

厚生労働白書のデータによると、日本の出生数は減少傾向にあり、2024年の合計特殊出生率は1.20程度と推定されます。

今後も子どもの人口が増える見込みは薄く、ベビーフード市場の縮小は避けられない課題です。

こうした環境下で、キューピーが育児食事業から撤退し、グローバルで成長が見込める分野にシフトするのは、企業として合理的な判断といえるでしょう。

■まとめ

キューピーの2025-2028年度中期経営計画説明資料には「未来への投資」という言葉があります。

それはこれからのキューピーを支える高収益ビジネスのための投資という意味合いでしょうが、キューピーの育児食というのはキューピーブランドを愛する親御さんにとってのお子さん=未来を支えてきたものだったのではないでしょうか?

きっと離乳食を始めたばかりの親にとって、子育てに大変だった時期を支えてくれたブランドというのは思いだに刻まれるものなのではないでしょうか?

ブランドへの愛着があることで簡単に他のブランドにシフトすることなく大人になっても愛用していったのだろうと思います。

小さいころからあったブランドというのは忘れないものですからね。

ブランドへの愛着が離れるきっかけとならなければよいのですが。







鳥を飼っていないのに30代の妊婦が「オウム病」に感染し死亡【長崎県】




トリを飼っていないのに…「オウム病」感染で30代妊婦死亡 県内で死亡例は初めて《長崎》(2025年6月12日、NIB)によれば、長崎県は「オウム病」で30代妊婦が死亡したと発表しました。

オウム病は鳥の糞を吸い込むなどによって感染するのですが、女性は鳥を飼っていなかったことから感染経路は不明となっています。

オウム病について(厚生労働省)を参考にすると、妊婦は免疫力が低下するため、特に妊婦は注意するようにと書かれています。

■オウム病の症状

潜伏期後、突然の発熱で発病する。初期症状として悪寒を伴う高熱、頭痛、全身倦怠感、食欲不振、筋肉痛、関節痛などがみられる。呼吸器症状として咳、粘液性痰などがみられる。軽い場合は風邪程度の症状であるが、高齢者などでは重症になりやすい。

■オウム病の予防方法

  • 鳥との接触を避け、むやみに触らない。特に妊婦は注意しましょう。
  • 鳥を飼うときは、ケージ内の羽や糞をこまめに掃除する。
  • 鳥の世話をした後は、手洗い、うがいをする。
  • 健康な鳥でも保菌している場合が有り、体調を崩すと糞便や唾液中に菌を排出し感染源となる場合があるので、鳥の健康管理に注意する。

■まとめ

鳥と接触する機会がないのに感染したというのは怖い話です。