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貧乏ゆすりが多い女性は死亡リスクが低くなる|英国ロンドン大学

【目次】




■貧乏ゆすりが多い女性は死亡リスクが低くなる|英国ロンドン大学

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by Tony Alter(画像:Creative Commons)

「貧乏ゆすり」死亡率を下げる、英国ロンドン大学の報告

(2015/10/1、Medエッジ)

貧乏ゆすりの少ない女性だけで座る時間と死亡率上昇との関係が確認できた。具体的には、1日に7時間以上にわたって座る時間がある場合、1日5時間未満の女性と比べて、死亡リスクが30%上がるというもの。

一方で、貧乏ゆすりの多い女性ではむしろ1日5時間~6時間の座る時間がある場合、1日5時間未満の女性と比べて、死亡率は37%下がるという結果になった。

英国のロンドン大学を含む研究グループが英国の37歳から78歳までの女性約1万3000人を対象に調査したところ、貧乏ゆすりが多い女性は死亡リスクが低くなるそうです。

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貧乏ゆすりにはどんな健康効果があると考えられるのでしょうか?

■貧乏ゆすりとは

貧乏ゆすりの効果とは?|冷え性解消・ストレス解消・血流アップによれば、貧乏ゆすりは、座っていると脚の血管が圧迫されて乳酸が溜まり、これを分解するために血流を促そうと起こるのだそうで、女性よりも筋肉量の多い男性に多いのだそうです。

【貧乏ゆすりの健康効果】

  • 冷え性の改善
    3分間続けてると、ふくらはぎの温度が1度近くあがり、約20分のウォーキングに相当する
  • リズミカルな刺激が精神を安定させる脳内物質、セロトニンの分泌を促すことで、緊張やイライラを和らげ、ストレス解消

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■ふくらはぎの状態で体調がわかる

ふくらはぎの状態で体調が分かる?|マッサージで全身の健康維持によれば、ふくらはぎの血流が滞ると、免疫力の低下や自律神経の乱れ、コリ、むくみといった症状が出てくるそうです。

【ふくらはぎチェック】

良いふくらはぎの状態をチェックしてみてください。

  1. 冷えていたり熱すぎたりせず、適度な体温を感じられる
  2. 弾力がある
  3. 皮膚に張りがある
  4. コリコリした部分がない
  5. 押したり触ったりしても痛みがない
  6. 指で押して離すと、すぐに元の状態に戻る

■足先の冷えで体調を崩しやすくなる

足が冷えやすい人は風邪をひきやすい!?|足の冷えが鼻やのどに影響を及ぼすで紹介したフライブルグ医大で自然治癒を専門とするローマン・フーバー博士の研究結果によると、足が冷えやすい人は風邪をひきやすいのだそうです。

足の冷えが手足の血管を収縮させ、反射神経、鼻・のどにまで影響を及ぼしてしまうそうです。

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⇒ 体温を上げる方法 についてはこちら。

⇒ 低体温|低体温の改善・原因・症状 についてはこちら。

⇒ 冷え性改善方法|冷え症の症状・原因・末端冷え性(手足の冷えについてはこちら。

冷え性改善方法(食べ物・食事・運動)のページはこちら。




リア充こそが長生きする秘訣!?現実世界で友人との関係が深く、オンライン上の友人も適度に多いグループが最も長生きする




Today's Selfie Shot #2

by Garry Knight(画像:Creative Commons)

フェイスブックで「リア充は長生きする」 米調査結果

(2016/11/8、Forbes)

ソーシャルメディアでのつながりが平均以上の人々は、低い人々よりも約10%長生きするというのだ。

<中略>

死亡リスクが低いのは、友人たちと一緒に撮った写真を数多くアップロードしているグループだった。さらに、友人の投稿に適度な回数コメントしたり、メッセージを送るグループは自殺や心臓病、ドラッグのオーバードーズに陥るリスクも低かった。

ソーシャルメディアに費やす時間が多い、正確には、現実世界で友人との関係が深く、オンライン上の友人も適度に多いグループが最も長生きすることがわかったそうです。

WHO(世界保健機関)が掲げる「#健康」の定義から考えたことによれば、健康といえば、体が丈夫であるとか、病気にかかっていないというように、医療に限定してとらえていましたが、WHOによる健康の定義によれば、精神面の健康だけでなく、社会的にも安心安全な生活を送ることができているという広い意味で捉えられているようです。

人は一人では生きていけないとよく言いますが、どんなに金銭的に恵まれていたとしても、孤独は老化を促進し心臓病のリスクを上げる?によれば、孤独は人の老化を促進し、心臓病のリスクを上げるそうで、コーネル大学の人類生態学教授・アンソニー氏らは、孤独はその機能が衰えるスピードを加速させるとしています。

<脳卒中>「孤独な酒」 リスク2倍|厚労省調査で紹介した厚生労働省研究班の調査によれば、親友がおらず、お酒好きな人が脳卒中になる危険性は飲まない人に比べて、約2倍高いことがわかったそうです。

頼れる人がいる人が適量に飲酒していると脳卒中が少なかったそうです。

飲酒と循環器疾患発症との関連への社会的な支えの影響|多目的コホート研究|国立がん研究センター

脳卒中の発症リスクに関して、少量~中等量のグループ(エタノール換算で週に1~299g)において、支えが多い場合はリスクが低いのですが、支えが少ない場合には、約1.2~1.8倍と高いこと、またその一方で、大量飲酒のグループ(週に300g以上)では、社会的な支えが多い場合でもリスクが高い傾向があることがわかりました(図2)。

この研究では、社会的な支えによる好影響は、週にエタノール換算で1-299gの少量~中等量の飲酒の場合でのみ認められました。週に300g以上になると社会的な支えの多少に関わらず脳卒中の発症リスクが増加する傾向となりました。

国立がん研究センターの多目的コホート研究によれば、脳卒中のリスクに関して、社会的な支えが多い場合には、週にエタノール換算で1-299gの少量~中等量の飲酒のグループの場合はリスクが低いという結果が出たそうです。

ただし、週に300g以上になると、社会的な支えに関係なく、脳卒中のリスクが増加する傾向があることがわかったそうです。

生活を楽しんでいる意識が高い男性は脳卒中や心筋梗塞などの循環器疾患の発症、死亡リスクが低い|厚生労働省研究班によれば、生活を楽しんでいる意識が高い男性は脳卒中や心筋梗塞などの循環器疾患の発症、死亡リスクが低いと発表したそうです。

意識の高いグループは、運動習慣のある人が多く喫煙者が少ないなど生活習慣の違いもあったそうです。

社交的な生活が認知症のリスクを減らす可能性=研究によれば、社会的に活発な人はストレスにさらされにくく、孤独で悩みがちな人に比べて、認知症になるリスクは50%低いそうです。

「圏」を持つ人の76.8%が「幸せだ」と感じているによれば、「圏(目的のある自発的な人のつながり)」を持つ人の76.8%が自分を「幸せだ」と感じているそうです。

今回の研究と併せて考えると、健康で幸せな生活を送るには、人と人同士がつながりを持つことが大事なのではないかと考えられます。







トプコン、眼科用医療機器とICTで遠隔診断など課金型サービスを展開する構想

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■トプコン、眼科用医療機器とICTで遠隔診断など課金型サービスを展開する構想

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by NEC Corporation of America(画像:Creative Commons)

眼科用医療機器×IT、遠隔診断で課金 トプコンがモデル研究、「アイケアからヘルスケア」へ

(2018/1/30、newswitch)

特に目の病気の早期発見や医療経済性の向上に向けて、スクリーニングの重要性が世界的にも増している。欧米では「オプトメトリスト(検眼医)」と呼ばれる専門医が眼科医療の一翼を担い、眼底カメラや光干渉断層計(OCT)を使って検査を手がける。健康への意識の高まりでオプトメトリストの役割も増している。「裾野が広がる中で課金ビジネスが成り立つ」(同)とみている。

トプコンは眼科用医療機器と病院の眼科や人間ドック、眼科クリニックなどをネットワークで結び、ビッグデータの収集・分析を行ない、遠隔診断など課金型サービスとして展開する構想を持っているそうです。

参考画像:新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)

新産業構造ビジョン(2017/5/30、経済産業省)によれば、患者のQOLの最⼤化に向けて、個⼈の健康・医療データを活かす新たなシステムが必要であるとして、患者⾃らが納得して選択できる医療、患者の満⾜度の⾼い医療、時間・場所を問わず、必要な医療が提供される環境の実現が必要とあり、その中でも「遠隔診療」、「AIを活⽤した診療」といったIoTやAI等の⾰新的技術を医療現場におけて利活⽤する取り組みが重要になるとあり、トプコンの取り組みはこの流れを受けてのものといえそうです。

気になったのはこちら。

 ソリューション事業は米国で立ち上げるが、期待は新興国だ。中国やインドでは糖尿病が多く、緑内障や白内障など目の病気にも関係する。「予防の重要性への認知も進んでいる。成長率は他の地域よりも高いのは間違いない」(同)。

糖尿病になると緑内障になりやすい|血糖値コントロールと眼科検診で失明予防で紹介した米国眼科学会(AAO)のアドバイスによれば、糖尿病によって、糖尿病網膜症、緑内障、白内障といった目の病気になりやすく、失明を予防するためにも血糖値コントロールと定期的な眼科検診が重要なのだそうです。

しかし、糖尿病診断後1年以内に「眼科を受診しない」が6割|糖尿病網膜症の予防に関する実態・意識調査によれば、糖尿病の診断後、1年以内に眼科を受診しない患者が約6割にのぼることがわかったそうです。

眼科検診で失明が36%減少する!|緑内障・糖尿病網膜症・変性近視・加齢黄斑変性・白内障が失明の主な原因によれば、杏林大学大学院医学研究科の山田昌和教授(眼科)は、眼科検診によって5つの病気の発見率や失明の減少率を調べたところ、失明は緑内障で45%減、加齢黄斑変性で41%減、変性近視で24%減、糖尿病網膜症で17%減、白内障で4%減となり、5つ全体で検討したところ、失明を36%減少させることができると予測しています。

糖尿病と目の病気(緑内障や白内障など)が関係するのではないかと考えられており、目の検査をすることで病気の予測、早期発見ができるのであれば、目の検査は非侵襲性で体への負担が少ないので、予防医療として先端を行くことになるのではないでしょうか。

→ 糖尿病の症状・初期症状 について詳しくはこちら

→ 緑内障とは|緑内障の症状・原因・予防・チェック について詳しくはこちら







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高木美帆選手、貧血の症状として立ちくらみに悩まされたが食事の改善で体が変わってきた実感がある!|スピードスケート女子団体パシュート金メダル、1500m銀メダル、1000m銅メダル獲得!

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■高木美帆選手、貧血の症状として立ちくらみに悩まされたが食事の改善で体が変わってきた実感がある!|スピードスケート女子団体パシュート金メダル、1500m銀メダル、1000m銅メダル獲得!

Japan - Womens 500m Speed Skating - Richmond Olympic Oval - British Columbia

by PROkris krüg(画像:Creative Commons)

高木美帆、五輪ボディーへ食事改善「体も変わってきている実感がある」

(2017/6/22、スポーツ報知)

昨季はシーズンを通して好成績を収めたが、後半戦は「貧血まではいかないけど、転ぶようなこともあった」と立ちくらみに悩まされたという。5月の宮崎合宿後からスポンサー契約を結ぶ株式会社明治にアドバイスを受け、自炊時に貧血改善に効果があるとされる味付けシジミをみそ汁に入れるなどメニューも工夫。

高木美帆の食改善 同世代女性の倍目指した鉄の補強

(2018/3/22、日刊スポーツ)

主眼に置いたのは、鉄分対策だった。ヘモグロビンの数値が低く、高野豆腐、きくらげ、ひじき、牛の赤身などを増やし、自宅近くの飲食店にも協力を依頼。あさりの炊き込みご飯、レバーの薫製、レバーのサンドイッチなどの特別メニューを用意してもらい、外食時にも鉄の補強を徹底し、同世代の女性が1日に摂取する量の倍を目指した。

スピードスケート女子1500mで銀メダル、1000mで銅メダル、団体パシュートで金メダルを獲得した高木美帆選手ですが、以前は貧血の症状として立ちくらみに悩まされることがあったそうです。

そこで、栄養面でのアドバイスを受け、食事やサプリメントをとるタイミングや量を調整したり、自炊の時には貧血に良いとされるシジミを味噌汁に入れるなどして体が変わってきている実感があるそうです。

【追記(2022/2/18)】

高木美帆選手は北京オリンピックでは5種目に出場し、スピードスケート女子1000mで金メダル、500m・1500m・団体パシュートで銀メダルを獲得しました。

■アスリートと栄養の関係

プロを目指すスポーツ選手になりたい子供たちは「栄養」について学びましょう!によれば、仙台の佐々木匠(18)選手は過度の練習と鉄分不足から貧血低血圧の状態に陥り、練習に参加できないこともあったそうですが、どのように食事をとれば栄養になるのかなどの勉強をしたことで、アクシデントを乗り越えたそうです。

どんなに才能のある選手であっても、優れたテクニックを持った選手であっても、身体に必要な栄養を摂っていなければ、身体に不調が現れてしまい、プレーをすることができません。

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なぜ、リオネル・メッシは、今シーズン、ケガしなくなったのか?(2009/3/2)では、チームによるメッシの体質を改善するための特別プログラムを行なったことで、ケガしやすかった体質を食事やマッサージによって改善したそうです。

  1. 魚・野菜・果物を多く摂ること

  2. 練習後、クラブハウスで昼食をとること(チームによる食事の管理)

  3. フィジオテラピスト(理学療法士)によるマッサージや疲労度を測る定期的な検査を受けること

しかし、メッシが好調だったのは肉体改造・ダイエットに成功したから?(2015/6/5)によれば、メッシのようなすごい選手であっても、数年たつと、ピザを食べて太ってしまいコンディションが落ちてしまったそうです。

どんなに優れた選手であってもコンディションが落ちてしまえば、試合で活躍することができなくなってしまうというわかりやすい例だと思います。

もちろんコンディショニングはサッカーだけに限ったことではありません。

瀬戸大也選手の不調の原因は栄養不足だった!?|水泳によれば、不調の原因を栄養士に相談すると、原因は単なる栄養不足だったことが判明したそうです。

その後、朝、練習前後、練習中にサプリメントを必ず摂取したり、食事もどんぶり飯大盛りから、どんぶり飯2杯とハーフ麺と炭水化物を増やし、豆類などのミネラルも欠かさず食べるようになったことで調子が上がってきたそうです。

女性アスリートの場合は特に栄養不足によって健康への影響が出ていることがニュースでも取り上げられています。

血液中のフェリチン値が低い「貧血」と診断されたスポーツ選手は、入賞の可能性が低くなる|愛媛県体育協会によれば、愛媛県体育協会が行なった調査結果によれば、血液中のフェリチン値が低い、貧血と診断された選手は、入賞の可能性が低くなるそうです。

女性アスリートが陥る3つの障害は「栄養不足」「月経(月経不順や無月経)」「骨」で紹介した順天堂大学付属浦安病院の「女性アスリート外来」で婦人科を担当する窪麻由美さんと中尾聡子さんによれば、陸上選手は貧血症状で診察を受けたところ、月経不順や無月経と診断される人が多いそうです。

カロリーは摂れていても食事内容がよくなかったり、栄養バランスが悪かったり、体重制限などで食事を減らしていることによって、栄養不足になっていると考えられます。

女子アスリートの5人に一人が疲労骨折を経験、「無月経」の状態の人も多いによれば、日本産科婦人科学会などが、大学などでスポーツに取り組む女子アスリート1600人を対象に調査したところ、月経が3か月以上ない「無月経」の状態の人も多いことが分かっているそうです。

やせすぎも注意 月経異常、骨粗しょう症 子どもの健康に影響によれば、過度なダイエットをすると月経が止まり、低血圧疲れやすくなったり、便秘になったり、思考や記憶力も低下するそうです。

スポーツにおいて月経について語ることはタブー?|生理による鉄欠乏症がスポーツでのパフォーマンスに影響している!?で紹介した1800人以上の女性競技者を調査してきたブルインベルスさんによれば、生理による鉄欠乏症がスポーツでのパフォーマンスに影響しているのではないかと考えられるそうです。

→ 貧血に良い食べ物・食事 について詳しくはこちら

→ 鉄分|鉄分の多い食品・鉄分不足からくる症状 についてはこちら




■まとめ

錦織圭選手のコンディショニング戦略(栄養管理・ピリオダイゼーション・ケガの予防)によれば、アスリートにとって最も重要なのは、試合や練習までに、いかに多くのエネルギー源=糖質を蓄えておけるかであり、運動で空になった糖質と、筋肉の材料となるたんぱく質をいかに素早く摂取できるかという点にあるそうです。

そして、特に気を付けたのが、運動直後の栄養補給

身体に備わっている回復力が最も発揮されるこのタイミングで、十分な糖質とタンパク質を取れていれば確実な回復ができますが、そうでなければ回復できる幅が狭くなってしまうそうです。

 「たとえば練習と試合では、特別なドリンクを用意している。もちろん選手ごとの好みがあるので、すべて強要するわけではない。話し合いのうえで水のみを飲む選手もいる。だが、科学的見地から、何を口にすべきかはある程度のスタンダードができつつあるんだ」

マンチェスター・シティでは血液検査をして選手に食品のアドバイスや栄養ドリンクを準備しているによれば、マンチェスター・シティでは、血液検査を行なって、必要な食品のアドバイスを行ったり、選手一人ひとりに合わせて作られた栄養ドリンクを用意しているそうです。

「練習・試合における栄養補給」はパフォーマンスを維持する・高めるだけでなく、ケガをしづらい体を作るためにも重要であり、そのスタンダードができつつあるそうです。

プロを目指すスポーツ選手になりたい子供たちは「栄養」について学びましょう!







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太陽を見るとくしゃみが出る!?日本人の4人に1人に症状が現れる「光くしゃみ反射」とは?

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■太陽を見るとくしゃみが出る!?日本人の4人に1人に症状が現れる「光くしゃみ反射」とは?

Nepal shining

by Alexander Mueller(画像:Creative Commons)

2017年1月31日放送の「ビビット」で「寒暖差アレルギー」について取り上げられました。

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そのコーナーの中で、パックンが「太陽の光を見た時にくしゃみがでることがあるのですが、それは関係あるのですか?」という質問がありました。(解説されていた池袋大谷クリニック・大谷義夫院長によれば、関係ないとのことでした)

このコメントを聞いた際に、先日別々に会ったお二人から「太陽を見るとくしゃみが出る」という同じ話題について話したことを思い出しました。

「太陽の光を見るとくしゃみが出てしまうので、外に出るときにはマスクを着けています。」

「太陽(光)を見るとくしゃみが止まらない症状というものがあって、一度くしゃみが出ると止まらないんです。昔調べたら、日本人の4分の1がその症状が現れて、その症状は子供にも遺伝するそうです。」

その時には「そんなこと本当にあるの?」と笑いながら話していたのですが、3度同じ話を耳にしたので、調べてみることにしました。




■「太陽を見るとくしゃみが止まらない」という症状は本当にあるのか?

「太陽を見るとくしゃみが出る」で検索すると、「光くしゃみ反射」という気になるワードが出てきました。

「光くしゃみ反射」とはいったいどんな症状なのでしょうか?

光くしゃみ反射|鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科 形態化学(旧神経解剖学)口岩聡

光くしゃみ反射とは、光刺激が誘因となって反射的にくしゃみが起こる現象です。屋内から晴天下の屋外に出た時や太陽の光が直接目に入った時など、まぶしさを感じた瞬間に起こります。

<中略>

私たちの749名を対象にした調査において、日本人の約25%の人がこの反射をもっていることがわかりました(医学と生物学、1992年、第125巻 第6号 215-219頁)。

「光くしゃみ反射」とは、文字通り光が刺激の原因となって反射的にくしゃみが起こる現象なので、日本人の約25%の人がこの反射をもっているそうです。

さらに検索してみると、「光くしゃみ反射」には正式名称があるそうです。

太陽を見るとくしゃみが出るのはなぜ?約4人に1人に症状がでる「光くしゃみ反射」とは?

(2015/11/5、カラパイア)

「光くしゃみ反射」の正式名称はものすごく長い。「染色体上にある優性遺伝子が引き起こす突発性太陽視覚症候群(Autosomal dominant Compelling Helio-Ophthalmic Outburst syndrome)」といい、あまり長いのでその頭文字をとって「ACHOO(ハクション!)」と呼ばれている。

光くしゃみ反射の正式名称(「染色体上にある優性遺伝子が引き起こす突発性太陽視覚症候群(ACHOO:Autosomal dominant Compelling Helio-Ophthalmic Outburst syndrome)」、 ACHOOはくしゃみの擬音語なので、それに合わせて名称を付けたのかもしれません)にもあるように、「光くしゃみ反射」は遺伝が関係しているようで、興味深いのは、この「光くしゃみ反射」を日本人の約4分の1の人が持っていることです。

なぜ「太陽の光を見るとくしゃみが出てしまう」のでしょうか?

太陽を見るとくしゃみが出るのはなぜ?約4人に1人に症状がでる「光くしゃみ反射」とは?

(2015/11/5、カラパイア)

その結果、明るい光に照らされた時、光くしゃみ反応のある人は興奮性が強化され、視覚野の特に楔状葉の部分が活性化した。また、ムズムズ感を強く感じた人ほど、島と二次体性感覚野が活性化していた。

 このことから、光くしゃみ刺激は、視覚野の視覚刺激に対する高い感受性とそれに伴う体性感覚野の活性化が原因である可能性があると結論付けられている。

スイスのチューリッヒ大学の研究によれば、光くしゃみ反射をする人は、明るい光に照らされると、視覚野と体性感覚野が活性化していることがわかったそうです。

光くしゃみ反射|鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科 形態化学(旧神経解剖学)口岩聡

私たち研究グループは、鼻汁を分泌させる翼口蓋神経節は、顔面神経だけではなく、動眼神経系と結合していることを解剖学的に明らかにしました(The Journal of Comparative Neurology, vol. 300: p301-308, 1990)。目に入ったまぶしい光情報は、中脳の視蓋前域オリーブ核に伝えられたあとに動眼神経副核(Edinger-Westphal核:EW核)に伝えられ、さらに眼窩内の毛様体神経節を介して瞳孔括約筋に伝えられ、対光反射(眩しい時に瞳が小さくなる反射)が起こります。私たちは、「EW核を起始した神経軸索を含む動眼神経の小枝(細い神経)が翼口蓋神経節の鼻粘膜支配細胞領域に到達し、EW核は対光反射を起こすのと同時に翼口蓋神経節の鼻汁分泌細胞群を刺激する」と推論しています。

光刺激によって、対光反射(眩しい時に瞳が小さくなる反射)が起こると同時に、鼻汁を分泌させる翼口蓋神経節を刺激することによって、くしゃみが出るという仮説が立てられています。

「光くしゃみ反射」が日本人の4分の1に起こるということなのですが、そうなると気になることがあります。

それは、運転中にそうした症状が起きてしまう可能性が高いということはないのかということです。

例えば、トンネルのように暗いところから突然光による刺激を受けてしまい、くしゃみがでることによって、運転への影響が出てしまうという可能性はないのでしょうか?

「光くしゃみ反射」によって運転に支障はないということがわかれば何の問題もありませんが、そうした問題があるのであれば、例えば、サングラスの着用をお願いする(サングラスを着用することで「光くしゃみ反射」が出ないということがわかっているわけではありませんが)などの予防策を考える必要もあるかもしれませんね。







P.S.
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