「Health」カテゴリーアーカイブ

「ガンバレルーヤ」のよしこさん、先端巨大症と診断されていた!「鼻が大きくなった?」が病気のサインだった。先端巨大症とは?成長ホルモンが全身に及ぼす影響

「鼻、大きくなってない?」

もし久しぶりに会った人から突然こんなことを言われても、多くの人は病気を疑わないのではないでしょうか。

2026年11月2日に放送されたテレビ番組で、お笑いコンビ「ガンバレルーヤ」のよしこさんが、2018年に患った「先端巨大症」について振り返りました。

報道によると、よしこさんは当時、先輩芸人から鼻が大きくなったことを指摘されたり、自分でも顎が出てきたことに気づいたりしていたそうです。

その後、人間ドックを受けたところ、下垂体に腫瘍が見つかり、「先端巨大症」と診断されたといいます。

私は「先端巨大症」という病名をほとんど知らなかったので、いったいどんな病気なのか、論文や近年の医学的コンセンサスをもとに調べてみました。

■先端巨大症とは?

先端巨大症(acromegaly)は、簡単にいえば、成長ホルモン(GH)が長期間にわたって過剰に分泌される病気です。

多くの場合、脳の下側にある「下垂体」にできる腺腫が原因となります。

成長ホルモンが過剰に分泌されると、肝臓などでIGF-1(インスリン様成長因子1)が増加します。

このGHとIGF-1が長期間過剰になることで、骨や軟部組織をはじめ、代謝やさまざまな臓器に影響が及びます。

流れを簡単にすると、

下垂体の腫瘍など
↓
成長ホルモン(GH)が過剰に分泌される
↓
IGF-1が増加する
↓
骨・軟部組織・代謝・臓器などに影響する

という病気です。

■なぜ手足や顎が大きくなるの?

「成長ホルモン」という名前の通り、GHは私たちの成長と深く関係しています。

ただし、大人になってからGHが過剰になっても、子どものように身長が伸び続けるわけではありません。

成人ではすでに骨の成長板が閉じているため、子どものように身長が大きく伸びるのではなく、手足の骨や顔の骨、軟部組織が厚くなる方向に変化が現れます。

・手や足が大きくなる
・指が太くなる
・靴のサイズが変わる
・顎が前に出る
・鼻や唇が大きくなる
・顔つきが変化する

など、手足や顔の骨、軟部組織が徐々に大きくなったり、厚くなったりする変化として現れます。

「先端巨大症」という名前から手足の先だけが大きくなる病気のように思えますが、実際には顔や舌、皮膚、関節などにも変化が現れ、全身に影響が及ぶことがあります。

■実は「見た目が変わる病気」だけではない

先端巨大症という名前だけを見ると、

「手足や顔が大きくなる病気なのかな?」

と思ってしまいます。

しかし医学的に重要なのは、むしろ全身に影響する病気だということです。

2026年に発表された合併症に関するコンセンサスやレビューでは、先端巨大症では糖代謝、心血管系、呼吸器、骨や関節など、幅広い問題に注意する必要があると整理されています。

たとえば、

・高血圧
・糖尿病などの糖代謝異常
・心血管系の問題
・睡眠時無呼吸症候群
・骨や関節の問題

などです。

つまり先端巨大症は、

「顔や手足が大きくなる病気」というより、成長ホルモンとIGF-1が長期間過剰になることで全身に影響が及ぶ病気

と考えた方が実態に近そうです。

■なぜ本人がなかなか気づかないの?

先端巨大症が早期に発見されにくい理由の一つが、変化の緩やかさです。

顔が突然変わったり、一晩で手が大きくなったりするわけではありません。

何年もかけて少しずつ変化していきます。

過去の研究やレビューでは、最初の徴候や症状が現れてから診断まで数年を要し、5~10年ほど経過していた例があることも報告されています。

毎日鏡を見ている自分自身や、毎日会っている家族ほど、小さな変化には気づきにくいかもしれません。

一方で、久しぶりに会った人なら、

「なんだか顔つきが変わった?」

「鼻が大きくなった?」

と気づく可能性があります。

今回紹介されたよしこさんの「鼻デカくなってない?」と周囲から指摘されたというエピソードは、実は先端巨大症という病気の特徴を考えるうえで、とても象徴的な話なのかもしれません。

■昔の写真や「指輪・靴」がヒントになることも

顔の変化だけではありません。

たとえば、

「昔使っていた指輪が入らなくなった」

「大人になってから靴のサイズが大きくなった」

といった変化も、この病気を疑うヒントになり得ます。

体重の変化や加齢によっても外見や体格は変わるため、もちろんこうした変化だけで先端巨大症と判断することはできません。

しかし、「昔と比べてどう変わったか」という時間軸で身体を見ることが、病気を発見するきっかけになる場合があります。

スマートフォンに何年分もの写真が残る現在では、昔の顔写真と現在の顔写真を見比べることも、変化に気づく一つのきっかけになるかもしれません。

■先端巨大症はどうやって調べるの?

現在の国際コンセンサスでは、診断において重要なのが血液中のIGF-1です。

2024年の国際コンセンサスでは、先端巨大症に典型的な特徴がある人で、血液中のIGF-1が年齢別正常上限値の1.3倍を超えている場合、診断を確定できるとされています。

ただし、IGF-1の値は年齢、検査方法、栄養状態、肝臓や腎臓の状態などの影響を受けることがあります。そのため、数値だけを自己判断するのではなく、症状や身体的特徴なども含めて専門医が総合的に判断します。検査結果がはっきりしない場合には、同じ測定法によるIGF-1の再検査や経口ブドウ糖負荷試験などが検討されます。

血液検査などから先端巨大症が疑われる場合には、MRIなどの画像検査を行い、下垂体に腫瘍があるか、その大きさや周囲との位置関係などを確認します。

大まかには、

身体的特徴や症状などから疑う
↓
血液検査でIGF-1などを調べる
↓
必要に応じて追加のホルモン検査を行う
↓
MRIなどで下垂体を確認する

という流れです。

■「成長ホルモンが多いと、がんまでどんどん成長する」は本当?

今回紹介された番組の中で、よしこさんは、成長ホルモンが過剰になることとがんの成長についても触れていました。

ここは少し慎重に理解した方がよさそうです。

GH・IGF-1のシグナルには、細胞増殖を促す作用などがあることから、先端巨大症と悪性腫瘍との関係は長年研究されています。

一方、2026年の研究や解説論文では、GH・IGF-1が細胞増殖などに関与する生物学的根拠はあるものの、先端巨大症によって、がん全体のリスクが明確に高くなるのかについては、研究結果が一貫していません。がん全体では明確な増加を認めなかった研究がある一方、大腸がんや甲状腺がんなど、一部のがんとの関連を報告した研究もあります。

そのため、「成長ホルモンが出すぎると、体内にあるがんがどんどん成長する」と単純化して理解するのは避けた方がよいでしょう。

より正確には、GH・IGF-1には細胞増殖などに関わる作用があり、先端巨大症と悪性腫瘍との関連が研究されているものの、「体内にあるがんが一律に急速に成長する」とまでは言い切れないと理解するのがよさそうです。

■治療の目的は「腫瘍を取ること」だけではない

原因がGHを分泌する下垂体腫瘍の場合、手術は重要な治療選択肢になります。

しかし現在の治療目標は、単純に「腫瘍を取れば終わり」ではありません。

重要なのは、過剰になったGH・IGF-1を適切にコントロールし、それによって起きた全身の合併症についても管理していくことです。

ただし、GH・IGF-1が適切にコントロールされても、すでに生じた骨や関節などの変化が完全には元に戻らず、症状が残る場合もあります。その意味でも、早期に発見して治療を始めることが大切です。

治療法や経過によっては薬物治療などが必要になることもあります。

近年は治療方法や合併症管理の進歩によって、先端巨大症の予後は過去と比べて改善してきています。

だからこそ、できるだけ早く病気に気づき、適切な治療につなげることが重要になります。

■「ちょっとした変化」を見逃さないこと

今回、先端巨大症について調べてみて私が興味深いと思ったのは、病気そのものだけではありません。

「本人にとっては当たり前になってしまった変化を、周囲の人が先に発見することがある」

という点です。

鼻や顎などの顔つき。

指輪のサイズ。

靴のサイズ。

いびきや睡眠の変化。

糖代謝や血圧の異常。

一つ一つを単独で見れば、すぐに重大な病気を疑うような変化ではないかもしれません。

しかも身体は毎日少しずつ変わるため、自分自身では意外なほど気づきにくいものです。

だからこそ、「昔とは何か違う」という本人や周囲の小さな気づきが、病気を発見するきっかけになることがあります。

もちろん、顔つきが変わった、靴のサイズが変わったというだけで先端巨大症というわけではありません。

ただ、その変化が続いていたり、複数の特徴が重なったりして気になる場合には、自己判断せず医療機関に相談することが大切です。

「そんな病気がある」と知っているだけでも、いつか自分や家族の変化に気づく助けになるかもしれません。

【参考文献】
Consensus on criteria for acromegaly diagnosis and remission. Pituitary. 2024;27:7-22. DOI: 10.1007/s11102-023-01360-1
診断・寛解判定についてまとめた国際コンセンサス。
Consensus on acromegaly complications: an update Pituitary. 2026;29:76. DOI: 10.1007/s11102-026-01639-z
先端巨大症の合併症についてまとめた最新コンセンサス。
Acromegaly complications: an update. The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism. 2026;111(Supplement 1):S51-S63. DOI: 10.1210/clinem/dgag114
心血管、代謝、骨、悪性腫瘍などの合併症をまとめたレビュー。
Cancer risk in acromegaly: reassessing the evidence and impact of biochemical control. The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism. 2026;111(10):e2318-e2319. DOI: 10.1210/clinem/dgag230
先端巨大症とがんの関係について、近年の疫学研究と生化学的コントロールの関係を論じたCommentary(解説・論評)。
Long-term cancer risk in acromegaly: a population-based cohort study with 44 years of follow-up. European Journal of Endocrinology. 2026;195(1):138-151. DOI: 10.1093/ejendo/lvag121.







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ 料理から見る健康

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む

「味のしない飴」って何のため?調べてわかった、味がないからこそ必要な人がいるという話

「味のしない?のど飴」という商品を見かけました。

パッケージには「香り控えめ」「甘さ控えめ」「すーっと、体感だけ。」と書かれています。

最初に思ったのは、「味がしない飴って、何のために舐めるんだろう?」という疑問。

飴といえば、甘かったり、フルーツやハーブの味がしたりするもの。

「おいしい」ということが、飴の価値だと思っていたからです。

ところが調べてみると、「味がしない」という特徴そのものに意味があることがわかってきました。

■唾液には「口を濡らす」以外の重要な役割がある

そもそも唾液は、単に口の中を濡らしているだけではありません。

唾液には、口の中の食べかすなどを洗い流したり、細菌が作った酸を中和したり、歯の再石灰化を助けたり、口腔粘膜を守ったりする働きがあります。

そのため唾液の分泌量が減少すると、口の中が乾くだけでなく、虫歯や口腔内のトラブルが起こりやすくなります。

特にシェーグレン症候群などでは唾液の分泌が低下し、口腔乾燥、食べにくさ、味覚の変化、虫歯、口腔カンジダ症などにつながることがあります。

もちろん、この商品そのものにシェーグレン症候群の治療効果や虫歯予防効果があるという話ではありません。

ただ、ここで一つ分けて考えておきたいことがあります。

カンロがこの商品を「シェーグレン症候群の患者向け」として販売しているわけではありません。

カンロの商品説明は、「味や香りを極力感じずにのどを潤したい方へ向けた」ものです。

一方で、シェーグレン症候群のように唾液分泌の低下や口腔乾燥を伴う病気について調べてみると、「口の中の潤いを保つ」ということが、単なる好みや快適さだけの問題ではない人たちがいることがわかります。日本リウマチ学会「シェーグレン症候群診療ガイドライン2025年版」でも、口腔乾燥に対する治療が扱われています。

ここを知ると、「味がしない飴」の見え方が少し変わってきます。

■甘くておいしい飴が、すべての人に最適とは限らない

では、なぜ「あえて味を弱くする」ことが価値になるのでしょうか。

たまに飴を食べるのなら、甘くておいしい方がうれしいでしょう。

でも、口の乾燥などを理由に、長時間、あるいは繰り返し口にする人ならどうでしょう。

ずっと甘い。

ずっと同じ味がする。

ずっと強い香りがする。

普通なら商品の魅力になるはずの特徴が、人によっては逆に負担になる可能性があります。

カンロの商品開発担当者への取材でも、口が渇く症状のある利用者から「味や匂いがなく、口を潤すのに最適」といった声が寄せられたことが紹介されています。

ここまで知ると、「味がしない飴なんて、何のためにあるの?」という最初の疑問に対する答えが見えてきます。

味がないからこそ使いやすい人がいるのです。

■「味がしない」は欠点なのか、それとも機能なのか

ここからが、私には特に面白く感じたところです。

一般的な飴の商品開発なら、

・おいしくする
・甘くする
・香りをよくする
・また食べたくなる味にする

といった方向へ進みそうです。

ところがカンロは、この商品では甘さや香りを極力抑える方向へ進みました。

通常の砂糖・水飴ではなく、甘味の少ない食物繊維のポリデキストロースをベースにして、「味のしない?」という特徴を意図的に作っています。

つまり、普通の商品なら「足したくなるもの」を、あえて削っているという商品なんです。

面白いのは、同じ特徴でも人によって評価が逆転することです。

「味がしなくて物足りない」という人もいれば、「味がしないから使いやすい」という人もいる。

商品の特徴そのものは変わっていません。

変わっているのは、その商品を使う人と使用目的です。

■万人に好かれることが、本当に良い商品なのだろうか

ここから商品づくりそのものについて考えさせられました。

商品を作るとき、

「もっとおいしくしよう」

「もっと機能を増やそう」

「もっとたくさんの人に気に入ってもらおう」

と考えがちです。

でも、別の方向もあります。

特定の人にとって必要のないものを、徹底的に削っていく。

すると万人受けはしなくても、ある人にとっては、「まさにこういうものが欲しかった」という商品になるかもしれません。

「味のしない飴」は、そのことをとてもわかりやすく教えてくれる商品だと思います。

■「何のためにあるかわからない商品」が、誰かには「なくなると困る商品」かもしれない

SNSでは変わった商品を見つけると、

「まずい」

「意味がわからない」

「誰が買うの?」

という反応が起こることがあります。

もちろん、それ自体は率直な感想なのでしょう。

でも、そのとき一度だけ、「これは誰のための商品なんだろう?」と考えてみると、見え方が変わるかもしれません。

自分には必要がない。

だから用途が理解できない。

でもそれは、「誰にも必要がない」こととはまったく違います。

むしろ万人においしい商品を目指すのではなく、ある人にとって余計な機能を削っていった結果、その人にとって非常に価値の高い商品になることもある。

「なんのためにあるかわからない商品」が、別の誰かにとっては「なくなると困る商品」なのかもしれませんね。

【参考リンク】

■「味のしない?のど飴」について

カンロ「ノンシュガー 味のしない?のど飴」商品ページ
カンロ自身が「味や香りを極力感じずにのどを潤したい方へ向けた」商品と説明しています。原材料は食物繊維(ポリデキストロース)、エリスリトール、ハーブエキスなどで、砂糖ゼロ・糖類ゼロです。

カンロ「ノンシュガー味のしない?のど飴」発売プレスリリース
2022年の「味のしない?飴」のテスト販売から現在の商品に至った経緯が詳しく書かれています。テスト販売を通じて「甘いものが苦手」「香りが気になる場面」など、従来とは違うニーズが確認され、2025年の商品展開につながったことが分かります。

■シェーグレン症候群・口腔乾燥について

日本リウマチ学会「シェーグレン症候群診療ガイドライン2025年版」
2025年4月発刊の最新ガイドラインです。「診断・治療方針の決定に有用な口腔検査」「口腔乾燥症状の改善に有用な治療」などが独立したClinical Questionとして扱われています。

【「シェーグレン症候群」の芸能人・有名人】#和田アキ子 さんは涙腺と唾液腺が炎症を起こす病気(自己免疫性疾患)で「常に水がないと生きていけない」







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ 料理から見る健康

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む

サンドウィッチマン・伊達みきおさん(51歳)、脳梗塞のため活動休止




伊達みきお、脳梗塞のため活動休止「当面の間は治療に専念し休養」 現在は入院「担当医と相談しながら活動再開に向けて努める」 所属事務所公式サイトで報告(2026年8月28日、スポーツ報知)によれば、「サンドウィッチマン」の伊達みきおさん(51)が体調不良を訴え病院で検査を受けたところ、脳梗塞と診断され、治療に専念するため、活動休止するそうです。

2026年8月29日放送のニッポン放送のラジオ番組「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー サタデー」で富澤たけしさん(52)によれば、以前から毎日鼻血出る、目がかすむといった違和感があり、朝からしゃべれないということから病院を受診、そのまま入院になったそうです。

#サンドウィッチマン #伊達みきお さん、#高血圧(血圧200超え)で医師から警告を受けるも喫煙習慣を続けているによれば、2017年4月22日放送の「メレンゲの気持ち」に出演したサンドウィッチマン伊達みきおさんは自身の血圧について語り、血圧測ったら200超えていて、上が211で、下が145だったそうで、医師から警告を受けていると明かしました。

2017年4月22日放送の「メレンゲの気持ち」に出演したサンドウィッチマン伊達みきおさんは自身の血圧について語り、血圧測ったら200超えていて、上が211で、下が145だったそうで、医師から警告を受けていると明かしました。

また、2017年11月12日放送の「上沼・高田のクギズケ!」に出演した際には、降圧剤を飲むことで血圧が現在160にまで下がった今も喫煙を続けていることを話し、ここでも医師から警告を受けていました。

2026年2月7日に更新された関根勤さんのYouTubeチャンネルで現在も血圧が200を超えていることを明かしました。

喫煙で全身の血管での動脈硬化のリスクが高くなる|滋賀医科大によれば、生涯喫煙量(= 1 日に吸う箱数×喫煙年数)が増加するにつれて、すべての部位で動脈硬化の危険度が増加し、また、禁煙後の経過年数が長いほど、すべての部位で動脈硬化の危険度が低くなることがわかったそうです。

喫煙と虚血性心疾患発症との関連について|多目的コホート研究|国立がん研究センター

たばこを吸わないグループに比べて、たばこを吸っているグループでは、男女ともに、虚血性心疾患リスクが約3倍高くなることが分かりました。また、疾患を心筋梗塞に限った場合では、男性で約4倍まで高くなることが分かりました(図1)。

たばこを吸うことで、血液をドロドロにする血中成分の増加や善玉(HDL)コレステロールが減少することで動脈硬化が促進されて、虚血性心疾患の発症リスクが増加したと考えられます。

国立がん研究センターの多目的コホート研究によれば、タバコを吸っているグループでは、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患リスクが高くなることがわかっています。

喫煙によって、動脈硬化が促進されて、虚血性心疾患の発症リスクが増加すると考えられます。

【追記(2026年10月31日)】

脳梗塞で入院・リハビリをしていたサンドウィッチマンの伊達みきおさんが「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー サタデー」に復帰しました。

伊達みきおさんは自身の脳梗塞について、脳の非常に細い血管が詰まる「ラクナ梗塞」だったと説明し、後遺症については「構音障害のみ」と話しています。しゃべりづらさもあったものの、リハビリによって改善しているそうです。

■ラクナ梗塞とは?

ラクナ梗塞は脳梗塞の一種で、脳の深い部分に血液を送っている「穿通動脈(せんつうどうみゃく)」と呼ばれる非常に細い血管が詰まることで起こります。梗塞する範囲が比較的小さいため、自覚症状がない場合もありますが、片側の手足の麻痺や感覚障害、言葉を話しにくくなる「構音障害」などが現れることがあります。

■構音障害とは?

私たちが言葉を話すときには、脳からの指令を受けて、舌や唇、のどなどを細かく動かして音を作っています。

脳梗塞などによって、この「話すための筋肉を動かす仕組み」が障害されると、言いたいことは頭の中にあっても、舌や唇などを思い通りに動かしにくくなり、ろれつが回らない、発音が不明瞭になるといった症状が現れることがあります。

ラクナ梗塞でも構音障害がみられることがあり、梗塞した場所によって症状は異なります。

なお、構音障害は、言葉の理解や言葉そのものを扱うことが難しくなる「失語症」とは異なります。ラクナ梗塞では、ろれつが回らなくなるなどの症状がみられる一方、失語のような症状は起こりにくいとされています。

ラクナ梗塞は比較的小さな脳梗塞ですが、「小さいから心配しなくていい」という意味ではありません。高血圧は重要な原因の一つで、糖尿病、脂質異常症、喫煙なども関連するため、治療後も再発予防が重要になります。

【追記(2026年11月3日):脳梗塞後の「性格の変化」に見える症状について】

伊達みきおさんがラジオで入院中の食事について、「おかゆが嫌いだから一口も食べなかった」「ご飯が少ないと伝えたところ、翌日から100グラム増えた」と笑いを交えて話していました。

このエピソードは、病気から回復して元気になったことを伝える伊達さんらしいトークとも受け取れます。

一方で、この話に対して「脳梗塞後の高次脳機能障害では、周囲から“わがまま”“頑固になった”と見えるような行動の変化が起こることがある」と指摘する声があったことは、新しい発見でした。

調べてみると、高次脳機能障害には記憶障害や注意障害だけでなく、感情や欲求のコントロールなどに影響する「社会的行動障害」や、自分の症状を実感しにくい「病識の低下」がみられる場合があります。

長崎県「高次脳機能障害とは?」では、脳卒中などで脳にダメージを受けた後、「以前と性格が変わったように感じる」「自分では脳損傷前と変わっていないと感じている」といった状態について説明されています。

また、高次脳機能障害では脳損傷直後の急性期に自分の機能低下への気づきや病識が乏しく、回復とともに改善していく場合があることも報告されています。

もちろん、今回の伊達さんの発言だけから、それが脳梗塞の後遺症によるものなのか、もともとの性格や好みなのか、あるいは芸人として面白く表現したものなのかを判断することはできません。

ただ、脳卒中後に周囲から「性格が変わった」「わがままになった」「頑固になった」と見える変化があった場合、その背景に高次脳機能障害が隠れている可能性もあるということを知るきっかけになりました。

【関連記事】

【伊達みきおさん関連記事】

■脳梗塞とは?

脳梗塞とは、脳の動脈が詰まることで発症する病気です。

国内の脳卒中死亡は、かつて脳出血が大半を占めていましたが、近年、脳梗塞が主流を占めるようになっています。

「脳梗塞」は、血栓が脳の血管に詰まることで発症する病気ですが、寝たきりや重症化しやすいタイプの脳梗塞の割合が最近増えていることが分かってきているそうです。

重症化しやすいタイプの脳梗塞とは、血栓のサイズが大きいものの場合です。

通常の血栓のサイズは直径2-6mmなのですが、最大で3cmを超えるものもあるそうです。

なぜこれほどまで大きい血栓ができてしまうのでしょうか?

それは大きな血栓ができる場所が「心臓」であり、心臓の震えによって、直径数センチもの大きな血栓を作り出すからです。

この心臓の震えは「左心房(さしんぼう)」で起こり、「心房細動」といいます。

なぜ心房細動による脳梗塞が増えているのか?2つの理由によれば、高齢化に加えて、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の人が増加傾向にあるため、心房細動になる人が増えていると考えられるそうです。

重症化しやすいタイプの脳梗塞を防ぐには、この「心臓の震え」に気づくことが重要になります。

それでは、どのようにすれば、心臓の震え=「心房細動」に気づくことができるのでしょうか?

それは「脈をとること」!

心房細動になると、心臓は不規則に拍動するため、脈をとる習慣を持つことで、自分の脈のリズムを知ることができれば、心房細動に気づくことができます。

→ 脈をとって脳梗塞の原因となる心房細動を見つけよう! について詳しくはこちら

【関連記事】

●脳梗塞の症状

脳梗塞の症状の特徴は次の通り。脳梗塞の症状が現れたら、すぐに病院で受診しましょう。

※脳の血管が閉塞する部分によって症状が異なり、また、広い範囲の脳梗塞の場合は症状が重くなるそうです。

1.片側手足の運動障害

腕が重い
腕が上がらない
手で物がつかめない
足が重い
歩けない
立ち上がれない

2.言葉の障害

言葉が不明瞭になる
呂律が回らない
言葉が出てこなくなる
言葉が理解できなくなる

3.めまい・ふらつき・歩行障害

めまい
体がふらつき歩くことができない
一人で立っていられない
歩くと片方に傾く

4.眼の障害

片方の目が急に見えなくなる
視野が狭くなる
そばにいる人や物に気づかない

5.意識障害(意識の混濁)

話しかけても反応がない
いびきをかく

■脳梗塞のサイン「しびれ」の原因が脳にあるのかどうか見分ける方法

●左右どちらか片方だけがしびれる

●これまで感じた事がない、しびれが長く続く

チェック方法1

両腕を前に伸ばし、肩の高さまで上げます。
手の平を上に向けた状態で目をつぶってください。
10秒間、水平を保てれば大丈夫なのだそうです。
※手が自然と回ってしまったり、手が自然と落ちてしまうと、脳の病気の可能性があるそうです。

チェック方法2

つま先とかかとをつけながら一直線に歩く
大きくふらつかずに歩ければOK
※脳に問題がある場合は、平衡感覚が狂い、バランスを崩してしまい、身体がふらついて、まっすぐに歩くことができないそうです。

●FAST

米国脳卒中協会では、脳卒中を疑う人を見たら、3つのテストをするように勧めており、その頭文字を取って「FAST」と読んでいます。

Face 顔に歪みがある・顔の片側が下がっている

Arm 腕がだらんとする・片腕に力が入らない

Speech 呂律が回らない・言葉が出てこない

Time 発症時刻を確認してすぐ119番を!

■脳卒中(脳梗塞)の原因・リスク要因

●動脈硬化

動脈硬化とは、動脈にコレステロールや中性脂肪などがたまって、詰まったり、硬くなったりして弾力性や柔軟性を失った状態をいい、動脈硬化になると、スムーズに血液が流れなくなります。

コレステロールなど血液の脂質が、動脈にたまったり、酸素や栄養が不足したり、高血圧により常に血管に負担がかかったりしていると、動脈は弾力性を失い硬く、もろくなってしまいます

動脈硬化の危険因子には、高血圧、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病、肥満、喫煙、運動不足、偏った栄養バランスの食事、アルコール、加齢、ストレスの有無などがあり、動脈硬化が進行すると、日本人の死因の主な原因である心疾患(狭心症、心筋梗塞など)や脳血管疾患(脳梗塞、脳出血など)を引き起こす恐れがあります。

フィンランドのヘルシンキ大学病院の研究チームによれば、男性は40代になると、喫煙や高血圧、コレステロール値、血糖値などの原因が脳卒中のリスクを高めるようになり、また、35歳から動脈硬化も増加し始めることが分かったそうです。

→ 動脈硬化の症状・予防・原因・改善 について詳しくはこちら

●不整脈(心房細動)

<不整脈>飲酒量の増加で危険性高まるによれば、心房細動が起きると、心臓内の血がよどんで血のかたまりができやすくなり、それが脳の血管に詰まると重症の脳梗塞につながるそうです。

動脈硬化を予防してフィブリンを固まらせないようにして血栓を作らせないようにしよう|ためしてガッテン 8月24日によれば、血栓ができる時の心臓の動きをよく観察すると、動きが悪くて鼓動が不規則の状態(「心房細動」という不整脈の一種)になっており、心臓の中で血液がよどんで固まりやすくなるのです。

●ストレス

仕事量が多いのに自分で判断できる裁量範囲が狭い「強いストレスを伴う仕事」についている女性は脳卒中や脳梗塞になりやすいことがわかったそうです。

●長時間労働

英ユニバーシティー・カレッジ・ロンドンのミカ・キビマキ(Mika Kivimaki)教授らの研究によれば、週の労働時間が55時間以上の人は、35~40時間の人に比べて脳卒中のリスクが33%高まる可能性があるそうです。

●HbA1cの値が高いこと

HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の値が高いと、心筋梗塞や脳卒中の危険性が強まるそうです。

HbA1cが高いと、動脈硬化が進んでしまうため脳卒中の発症リスクが高くなると考えられます。

→ 糖尿病の診断基準(血糖値・HbA1c) について詳しくはこちら

【関連記事】

なぜHBA1Cの値が高いと心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まるのか?
低血糖でも脳梗塞リスクがある?|ヘモグロビンA1Cが低くても脳梗塞や心筋梗塞のリスクが上がる|国立がん研究センター

●握力低下

カナダ・マクマスター大学(McMaster University)が主導した国際研究チームは、握力が健康のバロメーターになる可能性についての研究を行ない、その結果、握力が低下すると、心臓発作や脳卒中の発症リスクの増加に関係していることがわかったそうです。

握力が強いほど長生き?で紹介した厚生労働省研究班の約20年間にわたる追跡調査によれば、握力が強いほど長生きする傾向があり、また循環器病発症リスクも低かったそうです。

●大量の汗をかくことで体内の水分量が減少する

大量の汗をかくことなどで体内の水分量が減少し、血液の粘度が増し、血栓ができやすくなり、脳梗塞になっていると考えられます。

●睡眠不足

睡眠不足は心臓に負担がかかり、狭心症や心筋梗塞、脳卒中(脳出血、くも膜下出血、脳梗塞)などによる突然死のリスクを高めることが研究でわかっているそうです。

■脳梗塞予防|脳卒中のリスクを下げる方法

●生活習慣の改善に取り組む

厚生労働省研究班の大規模調査によれば、2型糖尿病患者が積極的な生活習慣改善に取り組むと、従来の治療だけを受けた患者に比べ、脳卒中の発症が少なくなることがわかったそうです。

●食事

●タウリン

肝臓機能が強くなければ、LDLコレステロールを処理することはできません。

肝臓の機能が低下すると、コレステロールは処理できなくなり、血液中に溜まってしまい、動脈硬化や高コレステロール血症などを引き起こしてしまうのです。

タウリンとは、カキ・イカ・ホタテなど魚介類に多く含まれる成分です。

肝機能をアップさせ、コレステロール処理能力を高める働きを持っています。

→ タウリンの多い食品 について詳しくはこちら

→ 悪玉コレステロールを下げる食事・食品 について詳しくはこちら

●食物繊維

45歳以上の男女約8万7千人を約10年間、追跡調査を行い、食物繊維の摂取が多いグループは、そうでないグループに比べて、脳卒中や心筋梗塞などの循環器病の発症リスクが低かったそうです。

水溶性の食物繊維よりも不溶性食物繊維のほうが脳卒中のリスクを下げる効果が高かったそうです。

→ 食物繊維の多い食品 について詳しくはこちら

●オメガ3(αリノレン酸・EPA)

エゴマ油やアマニ油などのαリノレン酸は体内に入るとEPAに変換されます。

EPAは血管をしなやかに保つとされる血管内皮細胞に吸収されて、血管をしなやかにしてくれるそうです。

→ DHA・EPAの効果・効能・食品・摂取量 について詳しくはこちら

→ えごま(エゴマ油)の栄養・健康効果(効能) について詳しくはこちら

→ オメガ3 について詳しくはこちら

●運動

●歩く

糖尿病予備軍の人が、一日20分歩くだけで心筋梗塞や脳卒中を発症するリスクが8%低くなるそうです。

2000歩という歩数は、ふつうの早さでの20分間の歩行に相当するそうです。

【関連記事】

糖尿病予備群の人が1日20分歩くだけで心筋梗塞や脳卒中の発症リスクが8%低くなる!?
【ガッテン】血栓を溶かす方法は運動をして「t-PA」を増やす|血栓の原因はフィブリン|脳梗塞・心筋梗塞予防

女性の場合、日頃からこまめに歩くようにすることが、脳卒中の発症リスクを低くするようです。

歩行を含めた適度な運動は高血圧を防ぐ効果があると言われるため、脳卒中リスクを低くしていると考えられます。

【関連記事】

脳卒中、速足女性はリスク減 こまめに歩くことにも同様の効果

●軽いジョギング or 鼻歌ウォーキング

軽いジョギングなどの有酸素運動をすると、血管の内側の内皮細胞が整列して血流が良くなるそうです。

すると、血管を広げる作用がある「NO(一酸化窒素)」という物質がより多く出るようになって広がりやすさがアップすると考えられています。

血管が広がりやすくなれば、血圧が安定して血管を傷つけにくいので、動脈硬化になりにくいのです。

鼻歌ウォーキングを 1日30分週3回行なうと、3週間で血管弾力15%UPしたそうです。

運動でも血流が良くなるので一酸化窒素による血管若返りが期待できるそうです。

【関連記事】

血栓の原因は心房細動や動脈硬化でフィブリンが固まってしまうことにあった!?|ためしてガッテン

●その他

●脈拍を測る習慣を作って、脳梗塞の原因となる心房細動を見つける

心臓は、心臓の上の方に位置する「洞結節(どうけっせつ)」で電気が作られ、電気の通り道である「伝導路(でんどうろ)」を通り、心臓全体に流れ、筋肉が収縮して動いています。

心房細動は不整脈の一種ですが、不整脈は心臓の動く仕組みに何らかの問題(例えば、洞結節で電気が作られない、伝導路をうまく伝わらない)が起こることによって、心臓が規則正しく動かなくなってしまいます。

通常、心臓は規則的に一分間に60から100回拍動しますが、心房細動になると、心臓は不規則に300回以上拍動します。

<不整脈>飲酒量の増加で危険性高まるによれば、心房細動が起きると、心臓内の血がよどんで血のかたまり(血栓)ができやすくなり、それが脳の血管に詰まると重症の脳梗塞につながるそうです。

動脈硬化を予防してフィブリンを固まらせないようにして血栓を作らせないようにしよう|ためしてガッテン 8月24日によれば、血栓ができる時の心臓の動きをよく観察すると、動きが悪くて鼓動が不規則の状態(「心房細動」という不整脈の一種)になっており、心臓の中で血液がよどんで固まりやすくなっているそうです。

脈をとって脳梗塞の原因となる心房細動を見つけましょう!

そして、脈が不規則に乱れていたら循環器科を受診するようにしましょう。

→ 脳梗塞の症状・原因・予防 について詳しくはこちら

→ 脈拍|脈拍数(心拍数)の正常値・脈の変化でわかる病気・脈拍の簡単な測り方 について詳しくはこちら

【補足】(2026年8月31日)

サンド伊達 脳梗塞が軽度だった理由 医師指摘 入院当日の富澤とのやり取り「症状が出て4時間半が勝負」(2026年8月31日、スポニチアネックス)

医師で医療ジャーナリストの森田豊氏は「一般的に脳梗塞は症状が出てから4時間半が勝負といわれている」と指摘。伊達の場合、「なんかしゃべれねえんだけど」と訴え、富澤らの勧めで病院へ行き、検査の結果、その日のうちに入院した。大事に至らなかったのはこの対応にあった可能性が高い。

脳梗塞の治療は血栓を溶かす薬「t-PA」と「血栓回収療法」で劇的に改善されている!によれば、脳に詰まった血栓を溶かす薬「t-PA」(アルテプラーゼ)は静脈から点滴投与して血栓を溶かし、脳の血管を「再開通」させるそうで、発症から4時間半までは治療効果があるとの研究報告があるそうです。

「t-PA」の治療効果は高く、発症後4.5時間以内の使用で、後遺症の程度を軽減することが可能なのだそうです。

伊達さんに具体的にどのような治療が行われたのかはわかりませんが、「t-PA」のような薬で早期に対応したからこそ大事に至らなかったのかもしれません。







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ 料理から見る健康

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む

投稿日: 2026年8月28日 21:40

「コルチゾール顔」が美容トレンドに?ストレスホルモンは肌や顔にどんな影響を与えるの?

SNSでは「コルチゾール顔」という言葉が注目され、ストレスホルモン「コルチゾール」が顔のむくみや赤み、ニキビ、シワなどを引き起こすという情報が広がっています。

ストレス対策として、十分な睡眠やジャーナリング、カフェインを控えることなどを勧める投稿もみられます。

しかし、本当に日常生活のストレスでコルチゾールが増えると、顔つきまで変わってしまうのでしょうか?

そこで今回は「コルチゾール顔」と呼ばれている現象について、コルチゾールと皮膚・肌老化に関する研究をもとに調べてみました。

■そもそもコルチゾールとは?

コルチゾールは、副腎から分泌される「糖質コルチコイド」と呼ばれるホルモンです。

一般的には「ストレスホルモン」として知られていますが、決して悪者というわけではありません。

コルチゾールは、ストレスに対応するだけでなく、血圧の維持、血糖値の調節、炎症の抑制、食べ物からエネルギーを作ることなどにも関係しています。NIDDK「Cushing’s Syndrome」でも、こうしたコルチゾールの役割が説明されています。

コルチゾールの分泌は「HPA軸(視床下部-下垂体-副腎系;Hypothalamic-Pituitary-Adrenal axis。身体がストレスを感じたときに作動する、脳とホルモンを繋ぐ重要なストレス応答システムのこと)」によって調節されています。

ストレスなどによって視床下部からCRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)が分泌され、下垂体からACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が分泌されると、副腎でコルチゾールの産生が促されます。一方、コルチゾールには視床下部や下垂体へフィードバックする仕組みもあります。

そのため、「コルチゾール=悪いもの」ではなく、必要なホルモンだけれども、慢性的な過剰状態には問題があると考える方が適切です。

■「コルチゾール顔」という病気があるわけではない

ここが今回の大事なポイントです。

SNSなどで使われる「コルチゾール顔」と、医学的に知られている「クッシング症候群」に伴う顔貌変化は分けて考える必要があります。

クッシング症候群とは、長期間にわたりコルチゾールが過剰になることで生じる疾患です。

2026年の高コルチゾール血症に関するレビューでも、明らかなクッシング症候群では中心性の脂肪蓄積、筋力低下、皮膚の脆弱化、高血圧、耐糖能異常などが典型的な特徴として整理されています。

したがって、

「最近ストレスが多い」
↓
「コルチゾールが増えた」
↓
「顔がむくんだ」
↓
「これがコルチゾール顔だ」

と単純に結論づけることはできません。

■コルチゾールが本当に多いと「ムーンフェイス」になることがある

一方で、コルチゾールが慢性的に過剰になる病的な状態では、実際に顔の見た目が変化することがあります。

代表的なのが「ムーンフェイス(moon facies)」です。

米国国立医学図書館のMedGenでは、ムーンフェイスについて、こめかみや頬などへの脂肪沈着を伴う、丸く膨らんだ顔として説明しています。またクッシング症候群は、過剰なコルチゾール産生による全身症状を呈する病態とされています。

つまり医学的には、

慢性的なコルチゾール過剰 → 脂肪分布などの変化 → 顔が丸く見える

という現象は確かに存在します。

ただし、これは一般的なストレスによって「朝、少し顔がむくんだ」という話とは別です。

■ストレスとコルチゾールは「肌」にも影響する?

では、病的なクッシング症候群ほどではないストレスの場合、肌にはどのような影響が考えられるのでしょうか?

ここが非常に興味深いところです。

コルチゾールと肌については、日本でも興味深い研究があります。

ポーラ化成工業は2018年、培養した表皮細胞にコルチゾールを添加すると、肌のうるおいに関係するフィラグリンが減少したと報告しています。また線維芽細胞にコルチゾールを添加した実験では、コラーゲンの産生量も減少しました。

ただし、これは培養細胞を使った実験です。そのため、「ストレスを感じると人の肌でそのまま同じ変化が起こる」と断定することはできません。

一方、2024年にJournal of Cosmetic Dermatologyに掲載された研究では、慢性的な心理的ストレスと皮膚老化の関係が調べられました。

研究では、慢性的なストレスが比較的強いグループで、

抗酸化能力の低下
皮膚バリアの完全性への影響
肌表面の凹凸や細かいシワなどの変化

が報告されました。

さらに細胞レベルの実験では、コルチゾールやエピネフリンといったストレスホルモンを用いて、DNA、細胞外マトリックス(ECM)、創傷治癒、皮膚バリアなどへの影響が調べられています。

つまりストレスと美容を考える場合、

「コルチゾールで顔がむくむ」

だけに注目するよりも、

慢性的なストレス
↓
ストレスホルモンなどの変化
↓
皮膚バリアや細胞機能などへの影響
↓
肌のコンディションや老化に関係する可能性

という視点の方が研究に近いといえそうです。

こうした研究を合わせて考えると、コルチゾールと美容の関係は単なる「顔のむくみ」に限らず、うるおいや皮膚バリア、コラーゲン、肌の修復など、皮膚そのものの機能との関係から研究されていることがわかります。

■コルチゾールとシワの関係は?

SNSでは「コルチゾールが増えるとシワが増える」といった情報も見かけます。

これについても少し慎重に考える必要があります。

先ほど紹介した2024年の研究では、慢性的な心理的ストレスが比較的強い人で、肌の質感や細かいシワに関係する変化が報告されています。また、細胞を使った実験では、ストレスホルモンによって細胞外マトリックスの合成などが影響を受けることも調べられました。

ただし、この研究から

「コルチゾールが直接シワを作る」

とまで断定することはできません。

皮膚の老化には、加齢だけではなく紫外線など外部要因も関わります。皮膚老化についてのレビューでも、内因性老化と外因性老化が相互に作用すると整理されています。

つまり、コルチゾールは「肌老化に関係する可能性のある一要素」として考える方がよさそうです。

■ストレスが続くと「肌の回復力」にも影響する?

もう一つ注目したいのが「傷の治り」です。

2024年の研究では、慢性的な心理的ストレスと皮膚老化を調べるとともに、細胞レベルでコルチゾールやエピネフリンが皮膚機能に及ぼす影響も検討されました。その結果、DNA、細胞外マトリックス、創傷治癒、皮膚バリアに関する指標への影響が報告されています。

ただし、細胞実験の結果をそのまま「日常的なストレスが人の傷を治りにくくする」と読み替えることはできません。

一方で、このレビューでは影響がステロイドの種類や用量、使用期間などによって異なる可能性があり、さらに質の高いヒト研究が必要とも指摘されています。

そのため、

「ストレスがあると必ず傷が治らなくなる」

という意味ではありません。

ただ、「ストレスホルモンと肌の関係」を考えるとき、見た目だけではなく皮膚の修復機能にも目を向ける必要がありそうです。

■コルチゾールが増えるとニキビになる?

ニキビについても、

「コルチゾール=ニキビの原因」

と単純に考えるのは避けた方がよいでしょう。

実際、前述の2024年の研究論文でも、心理的ストレスはコルチゾールやエピネフリンの放出を介し、ニキビを含む複数の皮膚疾患と関連することが紹介されています。

しかし、これだけで「コルチゾールが直接ニキビを作る」とはいえません。

肌トラブルにはさまざまな原因が関係するため、「ストレスとニキビには関連が報告されている」という程度に捉えておく方が正確でしょう。

■「顔の赤み」もすべてコルチゾールのせい?

顔の赤みについても注意が必要です。

慢性的にコルチゾールが過剰となるクッシング症候群では、皮膚症状が現れることが知られています。2026年のレビューでも、高コルチゾール状態は皮膚を含む複数の臓器系へ影響することが整理されています。

しかし、

赤ら顔=コルチゾールが高い

と自己判断できるわけではありません。

特にSNSで「むくみ」「赤み」「ニキビ」「シワ」といった非常に一般的な症状をまとめて「コルチゾール顔」と判断するのは慎重になる必要があります。

■「コルチゾール顔対策」として何をすればいいの?

SNSでは「コルチゾール顔対策」として、睡眠、ジャーナリング、カフェインを控える、サプリメント、運動などさまざまな方法が紹介されています。

ただ、ここで注意したいのは、「美容のためにコルチゾールをできるだけ下げればいい」ということではないという点です。

コルチゾールは生命維持に必要なホルモンであり、ストレスへの対応だけでなく、血圧や血糖、炎症、エネルギー代謝などにも関わっています。NIDDK「Cushing’s Syndrome」でもこうした生理的役割が説明されています。

美容という点から考えたいのは、コルチゾールそのものを悪者にすることではなく、慢性的なストレスを減らし、睡眠や生活リズムなどを整えることです。

では、研究されている方法を見てみましょう。

●適度に体を動かす

2025年に44研究を対象に行われた系統的レビュー・ネットワークメタ解析では、心理的ストレスを抱える成人への運動介入はコルチゾールの低下と関連し、なかでもヨガで比較的大きな効果が示されました。

また別の系統的レビュー・メタ解析でも、身体活動プログラムはコルチゾールの低下と睡眠の質の改善に関連していました。ただし研究対象者に偏りがあるため、一般の人にそのまま当てはめるには注意が必要です。

そのため、散歩やヨガなどの無理なく続けられる運動を生活に取り入れることは、ストレス管理の選択肢のひとつになりそうです。

●睡眠を大切にする

コルチゾールは一日の中で一定ではなく、日内リズムを持つホルモンです。

睡眠や運動と翌日のコルチゾールリズムとの関係も研究されていますが、「必ず7時間30分~8時間眠ればコルチゾールが下がる」というような単純なものではありません。高齢者を対象とした2025年の研究でも、睡眠時間や運動それぞれ単独と翌日のコルチゾール指標との独立した関連は認められませんでした。

「コルチゾールを下げるために○時間眠る」と考えるより、十分な睡眠を確保し、規則的な生活を心がけると考える方がよさそうです。

●呼吸法など自分がリラックスできる習慣を取り入れる

深呼吸や腹式呼吸、マインドフル呼吸などについても研究されています。

2025年のレビューでは、さまざまな呼吸法を継続した研究がまとめられ、対象となった複数の研究で睡眠の質の改善が報告されています。

ただし、「吸う:吐く=1:2にするとコルチゾールが下がる」とまでは、この研究からはいえません。

大切なのは、

「コルチゾールを下げなければ」と頑張りすぎるのではなく、自分が無理なく続けられるストレス対策をひとつ取り入れること

なのかもしれません。

■「コルチゾールを下げる食べ物」はあるの?

SNSでは「コルチゾールを下げる食べ物」として、鮭、ヨーグルト、キウイなどが紹介されることがあります。

実際、食事とコルチゾールの関係については研究されています。しかし、「この食品を食べればコルチゾールが下がる」と単純に分類できるほど簡単ではありません。

コルチゾールには朝に高く夜に低くなる日内リズムがあり、食事そのものによっても分泌が変動します。2025年のレビューでは、食事のタイミングや栄養素、食事パターンなどがコルチゾール分泌やそのリズムに影響することが整理されています。

一方で、特定の栄養素について興味深い研究もあります。

オメガ3脂肪酸については、中年成人138人を対象としたランダム化比較試験で、4か月間のオメガ3脂肪酸摂取によって、実験的なストレス負荷中のコルチゾールが低くなったことが報告されています。

ただし、これは「鮭を食べればコルチゾールが下がる」と証明した研究ではなく、オメガ3脂肪酸のサプリメントを使った研究です。

プロバイオティクスについても、2024年の46件のランダム化比較試験をまとめた系統的レビュー・メタ解析では、摂取によってコルチゾールが低下する可能性が示されました。ただし研究間のばらつきが非常に大きく、エビデンスの確実性は低いと評価されています。したがって、「ヨーグルトを食べればコルチゾールが下がる」とまではいえません。

キウイについても研究があります。2021年の小規模な試験では、運動前のキウイまたはビタミンC摂取と運動ストレスが調べられましたが、コルチゾールへの影響が示されたのは主にビタミンC飲料で、キウイをそのまま「コルチゾールを下げる食品」とするには根拠が十分とはいえません。

反対に、カフェインにはコルチゾール分泌を一時的に増加させることを示したヒト研究があります。

しかし、ここでも「コルチゾールが上がる=体に悪い」とは限りません。

つまり、

「健康によい食品」=「コルチゾールを下げる食品」
「コルチゾールを下げる」=「健康によい」

とは限らないということです。

コルチゾールを下げる食品を探すことよりも、バランスのとれた食事をとり、慢性的なストレスを減らし、コルチゾール本来の日内リズムを乱さない生活を考える方がよさそうです。

■■「コルチゾール顔」という言葉が広まった理由は?

先日、お酒を飲んで睡眠時間が短くなった翌朝、鏡を見て「なんだか顔がたるんで、いつもより老けて見える」と感じることがありました。

そこで面白いと思ったのが、「これってコルチゾール顔じゃない?」と言われたら、なんとなく納得してしまいそうだということです。

でも、実際にその朝の状態を分解してみると、

・前日にお酒を飲んでいた
・睡眠時間が短かった
・翌朝、顔がむくんでいた可能性がある
・目元や肌が疲れて見えた
・顔がたるんだように感じた
・その結果、「いつもより老けて見える」という印象になった

など、いくつもの要素が考えられます。

実際、睡眠不足が顔の見た目に与える影響を調べた研究では、睡眠不足後の顔は、まぶたが垂れて見える、目が腫れて見える、目の下のクマが濃く見える、肌が青白く見える、シワや細かい線が目立つ、口角が下がって見えるなどの変化が評価者から認識されました。つまり「寝不足で老けて見えた」という感覚自体には、一定の研究的な裏付けがあります。

一方、慢性的な心理的ストレスについても、皮膚バリアや抗酸化能、肌表面の凹凸や細かいシワなどとの関連が研究されています。

ここで「コルチゾール顔」という言葉の面白さが見えてきます。

本来は別々の原因や経路によって起きているかもしれない「むくみ」「疲れた目元」「肌の変化」「老けて見える」といった現象を、「コルチゾール顔」という一つの概念でまとめると、とても理解しやすくなるのです。

名前がなければ、「お酒のせいかな?」「寝不足かな?」「最近疲れているからかな?」と別々に考えていたものが、「コルチゾール顔」という言葉を知ると、一つの現象としてつながって見える。

もしかすると、それこそが「コルチゾール顔」という言葉がSNSで注目された理由の一つなのかもしれません。

ただし、ここには注意も必要です。

一つの概念で説明すると理解しやすくなることと、その現象すべてがコルチゾールによって直接引き起こされていることは別です。

実際、病的なコルチゾール過剰が長期間続くクッシング症候群では丸い顔などの特徴がみられることがありますが、普通の日常生活で翌朝顔がむくんだという現象と同じものではありません。

「コルチゾール顔」という言葉を、自分の顔からコルチゾール値を判断できる医学的な診断名として捉えるのではなく、ストレスや生活習慣、睡眠、皮膚の状態などが複雑に絡み合って現れる「疲れた顔」を理解するために生まれたキャッチーな概念として考えてみると、この美容トレンドが広まった理由も見えてくるのではないでしょうか。

■まとめ:「コルチゾール顔」は本当にあるの?

今回、論文や公的医療情報を調べてみると、「コルチゾール顔」という言葉について3つに分けて考えるとわかりやすいことが見えてきます。

1.病的なコルチゾール過剰では、本当に顔つきが変化することがある

クッシング症候群などの慢性的なコルチゾール過剰状態では、中心性の脂肪蓄積や皮膚の脆弱化などがみられ、ムーンフェイスと呼ばれる丸い顔貌がみられることがあります。

2.心理的ストレスと肌状態の関係も研究されている

慢性的な心理的ストレスが比較的強い人では、皮膚バリア、抗酸化能、肌の質感や細かいシワなどへの影響を示した研究があります。細胞実験ではストレスホルモンと皮膚機能との関係も調べられています。

3.だからといって、むくみやニキビを「コルチゾール顔」と自己診断することはできない

ここが最も重要です。

SNSで「コルチゾール顔」という新しい美容現象が発見されたというより、

以前から研究されてきた「ストレス・コルチゾール・皮膚」の関係が、「コルチゾール顔」というキャッチーな言葉で再び注目されている

と捉える方が実態に近いのかもしれません。

そして美容という観点から本当に面白いのは、

「ストレスで顔がむくむか?」だけではなく、「慢性的なストレスが皮膚のバリア機能や修復機能、さらには肌老化にどのように関係するのか?」

という点ではないでしょうか。

【関連記事】

HAKURAIDOUでは、これまでもコルチゾールやストレス、代謝について紹介しています。

「肥満や病気とコルチゾール分泌が関係あるの?コルチゾール値を下げる方法とは?」
「29日間で1日8~10時間のハイキングで体はどのように変わったの?|心拍数・血糖値(HbA1c)・コルチゾール・テストステロン・代謝(脂肪の燃焼効率)」
「女性は運動前に軽く食べた方がよく、空腹での有酸素運動を続けると後で過食になりやすい!」
「うつ病で太る・抗うつ薬で太る仕組みをわかりやすく解説」
「なぜ急に痩せたらハゲてしまうの?」

【参考文献】

Pujos M, et al. Impact of Chronic Moderate Psychological Stress on Skin Aging: Exploratory Clinical Study and Cellular Functioning. Journal of Cosmetic Dermatology. 2024. doi: 10.1111/jocd.16634. PMID: 39506493.

Raff H, Carroll T. Cushing’s syndrome: from physiological principles to diagnosis and clinical care. The Journal of Physiology. 2015;593:493-506. doi: 10.1113/jphysiol.2014.282871. PMID: 25480800.

Mohamed M, et al. Hypercortisolism: Causes, Consequences and Clinical Significance – A Review of Pathophysiology. Diabetes, Obesity and Metabolism. 2026;28(Suppl 4):3-16. doi: 10.1111/dom.71022. PMID: 42385154.

Khalid KA, Mohd Nawi AF, Zulkifli N, Barkat MA, Hadi H. Aging and Wound Healing of the Skin: A Review of Clinical and Pathophysiological Hallmarks. Life. 2022;12(12):2142. doi: 10.3390/life12122142. PMID: 36556508.

Valerie EED. Corticosteroids and wound healing: A literature review. Wounds International. 2025.

National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases (NIDDK). Cushing’s Syndrome. National Institutes of Health.

National Center for Biotechnology Information (NCBI) MedGen. Moon facies. U.S. National Library of Medicine.

【参考リンク】

ポーラ化成工業株式会社. ストレスが肌のうるおいを奪うメカニズムを解明-ストレスホルモンの影響を解消するオリジナルエキスを開発. NEWS RELEASE. 2018年6月11日.

【補足】コルチゾールは脳とも関係している?

コルチゾールの研究は美容だけにとどまりません。

コルチゾールやHPA軸の調節異常は、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患との関連についても研究されています。

アルツハイマー病についての系統的レビュー・メタ解析では、患者で朝のコルチゾールが高い傾向が報告されています。ただし、認知機能が正常な人を対象とした研究では結果が一致しておらず、「コルチゾールが高いことがアルツハイマー病の原因」と証明されたわけではありません。

パーキンソン病についても、HPA軸やコルチゾールの調節異常との関連が研究されています。2019年の系統的レビューでは、コルチゾールを評価した研究の一部で高値が報告されています。

さらに、進行性核上性麻痺(PSP)については、2017年に生活上のストレスとの関連を調べた研究があり、高度にストレスフルな出来事への曝露とPSPとの関連が報告されました。

ただし、この研究で測定されたのは生活上のストレスであり、「コルチゾールがPSPを引き起こす」ことを示した研究ではありません。

神経変性疾患とストレス・HPA軸・コルチゾールの関係については、今後さらに研究が必要な分野といえそうです。

【参考文献】

Zheng B, Tal R, Yang Z, Middleton L, Udeh-Momoh C. Cortisol hypersecretion and the risk of Alzheimer’s disease: A systematic review and meta-analysis. Ageing Research Reviews. 2020;64:101171. doi:10.1016/j.arr.2020.101171.

Soares NM, et al. Cortisol levels, motor, cognitive and behavioral symptoms in Parkinson’s disease: a systematic review. Journal of Neural Transmission. 2019;126(3):219-232. doi:10.1007/s00702-018-1947-4.

Kelley KD, et al. The Role of Stress as a Risk Factor for Progressive Supranuclear Palsy. Journal of Parkinson’s Disease. 2017;7(2):377-383. doi:10.3233/JPD-160945.







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ 料理から見る健康

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む

投稿日: 2026年10月19日 22:07 編集

指原莉乃さんが過敏性腸症候群(IBS)を告白!IBSには4つのタイプ、「難聴気味」という言葉も気になった

指原莉乃さんが自身のYouTubeチャンネル「さしはらちゃんねる」で、仕事に行く日のバッグの中身を紹介。

その中で薬が入った小さなポーチを取り出し、

「体調悪い、っていうか…持病。気にしてることが多くて。過敏性腸症候群だし、ちょっと難聴気味とか色々なんかトラブルがありつつ…なので、頓服薬がいっぱい」

と、自身が過敏性腸症候群(IBS)であることや「難聴気味」であることを明かしました。

今回このニュースを見て気になったのが、IBSは思っている以上に症状の幅が広いことと、もう一つ、指原さんが口にした「難聴気味」という言葉です。

■IBSって「男性がおなかを下しやすい病気」じゃないの?

以前、安住紳一郎アナがIBSであることを告白した際、ハクライドウでも取り上げました。

安住紳一郎アナ、過敏性腸症候群(IBS)を告白!なぜ男性はおなかがゆるくなりがちなの?

その際、安住さんがIBSについて男性に多いという趣旨の発言をしたところ、「女性にもいるよ」といったコメントが寄せられたそうです。

確かに、IBSというと「緊張するとおなかが痛くなる」「すぐ下痢をする」といったイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

しかし、IBSは下痢だけではありません。

→ 過敏性腸症候群(IBS)の症状・原因・チェック・治し方 について詳しくはこちら

■IBSには4つのタイプがある

IBSは便の状態などから、大きく4つのタイプに分類されています。

・下痢型(IBS-D)
・便秘型(IBS-C)
・混合型(IBS-M)
・分類不能型(IBS-U)

つまり、同じ「過敏性腸症候群」という診断でも、

「下痢になりやすい人」

もいれば、

「便秘になりやすい人」

もいる。

さらに、下痢と便秘の両方が現れる人もいます。

こう考えると、IBSは「おなかがゆるい人の病気」というより、もっと幅広い症状を含んだ病気だということがわかります。

以前調べた「男性はなぜ下痢しやすいのか?」という話も、このIBS全体の中の一側面として考えた方がわかりやすそうです。

なぜ男性は下痢しやすいのか?体の仕組みの「性差」が教えてくれること

■IBSは男性だけではない

ここも今回改めて押さえておきたいポイントです。

「男性は下痢をしやすい」という研究があることと、「IBSは男性の病気」ということは同じではありません。

IBSには下痢型だけでなく便秘型や混合型などさまざまなタイプがあり、男女によって症状の現れ方にも違いがあることが研究されています。

以前の記事でも紹介したように、IBS全体では女性に多い一方、男性では下痢関連症状、女性では便秘などが目立ちやすい傾向が報告されています。

だから、

「IBS=男性に多い=下痢をする病気」

と考えてしまうと、IBSの一部分しか見えていないんですね。

指原さんがIBSであることを明かしたことは、IBSの症状の幅広さを知る一つのきっかけになるかもしれません。

■もう一つ気になった「難聴気味」

そして今回、個人的にもう一つ気になったのが、

「ちょっと難聴気味」

という言葉でした。

指原さんはアイドルとしてライブパフォーマンスを長く行ってきたので、「大きな音を聞く機会が多かったことも関係しているのだろうか?」とも思いました。

ただ、指原さん自身の難聴の原因についてはわかりませんので、ライブ活動が原因だということではありません。

一方、一般的な話として、WHOは大きな音に長時間、繰り返しさらされることが聴力低下につながる可能性を指摘しています。

耳を守るためには「どれくらい大きな音か」だけでなく、「どれくらい長く聞くか」も大切です。

ライブだけではありません。

現在はイヤホンやヘッドホンで長時間音楽や動画を楽しむ人も多く、若いうちから「聞こえ」を守ることは以前より身近な健康テーマになっているのではないでしょうか。

イヤホン難聴の若者が増えると、将来的に認知症患者が増えるかも!?

■難聴は認知症のリスク要因の一つとしても注目されている

私たちが難聴について気をつけたいと思う理由は、「聞こえにくい」という不便さだけではありません。

難聴は、認知症のリスク要因の一つとしても注目されています。

難聴になると認知症になりやすい!難聴は認知症の最大の原因!!!

だからこそ、若いうちから「聞こえ」を大切にすることには意味があると思います。

たとえば、

・最近、人の話を聞き返すことが増えた
・テレビや動画の音量が以前より大きくなった
・イヤホンで長時間、大きな音を聞いている
・耳鳴りや聞こえにくさが気になる

といった変化があるなら、耳の健康を見直すきっかけにしてもよいのではないでしょうか。

気になる聞こえの変化が続く場合には、耳鼻咽喉科などで聴力を確認しておくことも大切です。

■IBSも難聴も「ちょっと気になる」を見過ごさない

今回の指原さんの話をきっかけに調べてみると、IBS一つをとっても、

下痢型・便秘型・混合型・分類不能型

と、実はかなり幅広いことがわかります。

以前、安住さんのIBSをきっかけに「なぜ男性はおなかがゆるくなりやすいの?」と調べましたが、指原さんの話から見ると、また違ったIBSの姿が見えてきます。

そして、「難聴気味」という何気ない言葉も気になりました。

今困っている症状だけを考えるのではなく、

「この状態が将来の健康とどうつながっているんだろう?」

という視点を持ってみる。

難聴が認知症のリスク要因の一つとして研究されていることを知っていれば、「ちょっと聞こえづらいくらいだから」とそのままにせず、耳を守ったり、必要に応じて聴力を確認したりするきっかけにもなります。

病気について必要以上に怖がる必要はありません。

でも、知っていることで早めに気づいたり、将来のリスクを少しでも減らすための行動につなげたりする。

今回のニュースは、そんなことを考えるきっかけになるのではないでしょうか。

【2つの未来予測】1.未病の観点から病気のサインを見つける、2.健康的なライフスタイルがお金のような価値を持つ

【関連記事】
視覚(視力の低下・白内障)・聴覚(難聴)・嗅覚(においがわからなくなる)の衰えが認知症の症状のサイン!?







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。

▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)

※ 無理に読まなくて大丈夫です。
 気になったときに、いつでも戻ってきてください。

この考え方の全体像(意味のハブ)

この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。

▶ 料理から見る健康

この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。

▶ この街の中心に置いている憲法を読む