腸内細菌が利用しやすい「発酵性食物繊維」に注目 オンラインセミナー「ウェルビーイングのための腸活2024」から(中)(2025年4月9日、Reライフ)で京都府立医科大学大学院の内藤裕二教授が書かれた記事の中で、日本人は食物繊維が不足していて、WHOの摂取基準は「1日25g以上」に対して、日本人の若者は13gほどしか摂っていないことや「フレイル」の高齢者は圧倒的に食物繊維の摂取量が少ないことなどが紹介されています。
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日本人における食物繊維摂取量のデータを見ると、食物繊維摂取量が減っていることがわかります。
その中でも穀類からの割合が減っていて、その理由としては米の摂取量が減ったことや雑穀を食べなくなっているからだと考えられます。
1975年型食事が健康によい!?(都築毅)|#世界一受けたい授業や1975年型の日本食を食べると健康になる!ヒトの実験でも証明|その食事の特徴とは?|東北大【論文・エビデンス】で紹介した東北大大学院農学研究科の都築毅准教授(食品機能学)のグループの研究によれば、「1975(昭和50)年ごろ」の食事が理想の和食であるそうです。
【1975年代の食事の特徴】
1.食材が多い
たくさんの材料が使われ、栄養バランスが良い
2.大豆や卵が多い
良質なタンパク質を摂取
3.発酵調味料が多い
醤油やみりんなどの発酵調味料が多い
発酵しているものは栄養価が高く、がんや脳卒中を予防し、美肌効果が期待できる
4.だしを使って塩分を抑える
出汁が多いので、塩分が少なくても味を感じられる
この特徴の中には入っていなかったのですが、実は食物繊維も多く、そのことが関係している可能性もありますね。
森谷敏夫さん「糖質を控えるダイエットではヤセない!」|たけしのニッポンのミカタにもありましたが、現代女性は、糖質を控えるダイエットをしている人が多く、このことがお米を食べなくなり、食物繊維が不足するようになった要素の一つかもしれません。
直腸性便秘解消法|治し方(食べ物)・原因|#ためしてガッテン(#NHK)によれば、ごはんの摂取量が少ない人に比べて、3倍ほど多く摂取するグループでは、便秘の割合が4割も少なかったそうで、その理由としては、ご飯の場合は、水分を持ったまま大腸まで到達するので、便の水分が少なく硬くなっている場合の便秘の解消に役立つと考えられるようです。
つまり、仮説として、食の欧米化や糖質を控えるダイエットでお米を食べなくなった結果、食物繊維が増えたり、便秘の人が増えている可能性がありますね。
→ 食物繊維の多い食品 について詳しくこちら
→ 便秘とは|即効性のある便秘解消方法(ツボ・運動・マッサージ・食べ物)・便秘の原因 について詳しくはこちら
■まとめ
あなたの腸内は肉派?野菜派?どんな食べ物を食べているかで腸内細菌叢が変わる!その影響は健康や環境にも関わってくる!で紹介した研究によれば、私たちがどんな食べ物を食べるかで腸内細菌叢が変わることがわかっているそうです。
そう考えると、自分自身の健康は自分の食事の選択によって決まるということなんですよね。
健康に良いと思ってご飯の量を減らし糖質制限をしていたら、穀類の食物繊維の摂取量が減るなんて考えもしないですが、実際そうした選択が私たちの健康に影響を与えてしまっているんですよね。